JPS6025648Y2 - 自動販売機の釣銭受 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動販売機の釣銭受に係り、釣銭受に侵入する
雨水等の排水構造に関するものである。

自動販売機の釣銭受は、一般に自動販売機の内部の釣銭
排出口の下方に設けられている。

釣銭受について従来の構造を第２図に基づいて説明する
と、釣銭受３は釣銭排出口２に対向する上面と、自動販
売機１の正面が開口した箱状の釣銭管本体４と、この釣
銭管本体４の前面開口部５を覆うように、力Ｙつ開閉可
能に設けられた板状のカバー６を有しており、上面開口
部７を釣銭排出口２の下方に臨ませている。

カバー６は支軸８により、その上端縁部が回動自在に支
承されている。

また、カバー６は釣銭排出口２から排出される釣銭が釣
銭管本体４の底面９て跳ね返って外部に飛び出さない様
に、内方にのみ向って開く様になされており、購入者が
カバー６を内方に押し開いて釣銭管本体４の底面９上の
釣銭を取り出せるように構成されている。

さらに、釣銭管本体４の底面９には水抜孔１０が形成さ
れており、釣銭受３内に侵入した雨水等が溜まりを生じ
ない様に、下方に排水する様構成されている。

一般に釣銭受３は雨水の侵入し易い構造となっており、
これは、釣銭受３をカバー６でのみ外部と遮蔽される構
造であり、しかも釣銭を取り出し易く、かつ構造を簡単
にするために、カバー６はそのわずかな重量のみて懸吊
されることが多いことから雨風で内方に極めて容易回動
してしまうこと、さらに、前面開口部分５とカバー６と
の隙間も比較的大になされる場合が、ういため、雨水が
極めて容易に侵入し易いのである。

而して、自動販売機１には釣銭受３の他に扉隙間隙の様
々の雨水侵入経路があり、このため内部に侵入する雨水
等を外部に排水する排水孔が形成されているが、内部に
侵入した水は飛散したり局部的に滞溜し易く、さらに排
水も水の自重による自然流出によるため充分なＵ［水か
行えないことから排水孔付近に水の滞溜を生じ、腐蝕等
の原因となる。

従って、自動販売機１の内部の滞溜等を減じるためには
総侵ス量を少なくすることが必要であり、本考案はこの
様な事情に鑑みてなされたものである。

すなわち、本考案は釣銭受自体に自動販売機外部への排
水孔を設けることにより、釣銭管内に侵入Ｌ７た雨水等
を自動販売機内部に入れることなく直接外部へ排水する
様なして上記問題な対処せんとするものである。

以下に本考案を図面に示された実施例に基づき図中同一
部分には同一記号を付して説明する。

第３図、第４図は夫々本考案による釣銭受の構造を示す
断面図である。

第３図に於いて、３は釣銭受であり、従来と同様に箱状
の釣銭受本体４とこの釣銭受本体４の前面開口部５を覆
うように、かつ開閉可能に設けられた板状のカバー６を
有しており、上面開口部７を釣銭排出口２の下方に臨ま
せている。

また、カバー６は支軸８によりその上端縁部が回動自在
に支承されてわり、さらにカバー６は釣銭受本体４の底
面９で跳ね返って外部に飛び出さない様に、内方にのみ
向って開く様になされている。

釣銭受３の底面９は釣銭受本体４の底板９ａに曲板１１
を重ね合わせ、曲板１１の平坦部１１ａで形成されてい
る。

曲板１１には、底面９を構成する平坦部１１ａと、カバ
ー６が外方に開かない様に支える突部１２、正面開口部
５の前面下方を覆う保護部１３が曲げ加工により形成さ
れており、底板９ａと曲板１１との間に自動販売機１の
外部に連通ずる空隙１４が形成されている。

さらに底面９すなわち曲板１１に形成された水抜１０は
空隙１４に連通しており、水抜孔１０と空隙１４とて自
動販売機１の外部へ連通ずる排水路１５が形成されてい
る。

また、底面９は、外側、すなわち自動販売機の前面に向
かって下だりになる傾斜が形成されており、その傾斜部
分の下方に排水路１５が形成されているものである。

そして、排水路１５は、釣銭が落込まないような小さい
ものであり、底面９の傾斜によって十分排水が促進され
るものである。

また、釣銭受３は、排水路１５等一体に構成されており
、自動販売機の前面から装着され、排水路１５が外側へ
導かれている。

以上の構成に於いて、カバー６と突部１２の間等から釣
銭受３内に侵入した雨水は、排水路１５を通して前面開
口部５の下方の保護部１３の裏側から自動販売機１の外
部に排水される。

また、第４図は他の実施例として箱状の釣銭受本体４を
樹脂成形したものであり、底面９にはカバー６が外方に
向って開かない様に支える突部１６と、釣銭受３の底部
から自動販売機１の外部に連通ずる排水路１５が形成さ
れている。

そして、第３図で説明した実施例のものと同様に、釣銭
受３内に侵入した雨水は直ちに排水路１５を通して前面
開口部の下方より排水される以上の構成によれば、釣銭
堂内に侵入する雨水等は全て自動販売機外部で排水する
そとができる。

従って自動販売機内部への雨水等の侵水量を大幅に低減
させることができる。

また、釣銭受からの自動販売機内部への水の飛散等がな
くなることから、内部配線や駆動機構への悪影響による
釣銭受の取付位置が制限されなくなる。

そして特に自動販売機の奥行きを短くした薄型構造のも
のについて、実装密度を高めることもできる。

また、釣銭受自体で排水の機能が形成され、構成が容易
である外、排水の機能が高く小さい硬貨である釣銭が詰
まることのない小さい排水路で充分な効果が得られるも
のである。

以上説明の通り、本考案の要旨とするところは、釣銭受
に底部から自動販売機外部に連通ずる排水路を形成した
ことにあり、排水路の形状は本実施例に記載のものに限
定されないことは明らかであろう。

そして、本考案によれば、釣銭受に侵入する雨水等を全
て自動販売機外部に排水することができ、自動販売機内
部への侵水量を低減させる効果ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動販売機の全体図であり、第２図は従来の釣
銭受の構造例を示す断面図、第３図、第４図は夫々本考
案による釣銭受の構造を示す断面図である。 １・・・・・・自動販売機、２・・・・・・釣銭排出口
、３・・・・・・釣銭受、４・・・・・・釣銭受本体、
６・・・・・・カバー ９・・・・・・底面、１０・・
・・・・水抜孔、１５・・・・・・排水路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動販売機内部の釣銭排出口の下方に配置されると共に
   前記釣銭排出口側および自動販売機外側に開口して前面
   板に取り付けられる自動販売機の釣銭受にわいて、前記
   外側に開口する部分を内側から閉鎖するカバーと、この
   カバーを内側へ回動させる機構と、釣銭受の底面を外側
   へ傾斜すると共に傾斜部分の下方に形成される排水路と
   、この排水路を外側へ連通ずると共に釣銭受に一体に形
   成し、その釣銭受けを外側から装着して備えたことを特
   徴とする自動販売機の釣釣銭受。