JPS6327002B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は郵便受箱に関するものであり、その目
的とするところは収納部へ水が侵入することを防
止し得る郵便受箱を提供するにある。

従来、パツキングを用いずに雨水の内部侵入を
防止しようとするものとして、第１図のように箱
本体１の前面板２の背方に別途部材にて形成され
た補強板６′をビス止めし、投入口蓋３に伝つて
降下する雨水を前面板２の背面側にガイドして底
板８の水抜孔１１より外部に排水するものがある
が、雨水の一部が内部に侵入するために中仕切板
９が欠かせない上、補強板６′の取付精度のばら
つきにより投入口蓋３下端とのギヤツプＡの寸法
にばらつきが生じやすく、これが大きすぎると取
出口蓋３の振れや補強板６′への雨水落下時のは
ね返り等により中仕切板９の前傾降下部分Ｂに雨
水が付着して投函物が濡れやすい欠点があつた。

本発明はかかる従来の欠点を解消せんとするも
ので、以下添付図により詳述する。箱本体１は任
意の素材、例えば金属板、プラスチツク等にて形
成されたもので、第２図、第３図のように天板１
２、底板８、両側板７，７及び後板１３を有し、
例えば後板１３に開閉自在な取出口蓋１４が設け
られており、また前方部には前面板２が装置さ
れ、その上方部には内方へ押開可能な投入口蓋３
が配設されている。１５は復帰用のばねである。
この場合、前面板２の上側部分には上方ほど内方
へ位置する如く傾いた傾斜上片４が設けられてい
て、常時はこの傾斜上片４上縁に投入口蓋３が当
接している。この傾斜上片４と投入口蓋３との当
接部５直下方には排水ガイド部６が設けられてい
る。この排水ガイド部６は例えばすり合わせ成形
により前面板２の上部背面側に一体に設けられた
もので、前方が開口した溝状になつていて第４図
のようにその溝底面は前方が低くなるテーパが施
されている。またこの実施例では第５図、第６図
のように適所に位置する連結片１６，１６…によ
り上記傾斜上片４も前面板２と一体成形されてい
る。また排水ガイド部６は第７図のように取出口
蓋３下端が溝部上方に位置する如くやや奥寄りに
設けてもよい。更に前面板２を板金等で形成する
場合は第８図のように傾斜上片４の下端部を前面
板２の前方に延長覆設させて二重構造としてもよ
い。前面板２の前面側には第４図に示すように、
表札等の化粧パネル１７をビスにより固定するよ
うにしている。この化粧パネル１７はその裏面に
は略全体に亘つて凹面が形成されており、この凹
面により化粧パネル１７を前面板２に配設した場
合に、化粧パネル１７の裏面と前面板２の前面と
の間に隙間１８が形成されることになる。また、
この化粧パネル１７の下端部には水抜孔１１が穿
孔されている。勿論水抜孔１１の代わりに水抜用
スリツトを設けるようにしておいてもよい。

本発明にあつて投函は投入口蓋３を押開いて行
なうことができ、取出は取出口蓋１４を開いてで
きる。また雨が降つた場合、雨水の一部が投入口
蓋３を伝わつて第９図の矢印のように当接部５に
浸透し傾斜上片４の後方に落下しても排水ガイド
部６にて前面板２の前方へ導かれ、収納部１０へ
雨水が侵入することがない。即ち、排水ガイド部
６から前面板２の前面に導かれた雨水は、前面板
２の前面には隙間１８があるために何等支障なく
下方に落下し、更に、下方に落下した雨水は化粧
パネル１７の水抜孔１１を介して外部に排出され
るものである。このように、投入口蓋３から侵入
した雨水は排水ガイド部６、隙間１８を介して流
れるため、化粧パネル１７の前面には流れること
がなく、そのため、化粧パネル１７の前面にしみ
が付かず、美観を損ねるということがないもので
ある。

本発明は上述のように、箱本体の前面板の上方
部に内方へ押開可能な投入口蓋を設け、前面板の
上部に上方ほど内方へ寄る如く形成された傾斜上
片と投入口蓋との当接部の下方に前方部が開口し
た排水ガイド部を前面板と一体に形成し、前記排
水ガイド部の溝底面を前方ほど低くなるテーパ状
に形成し、前面板の前面に前面板と隙間を設けて
化粧パネルを配設し、該化粧パネルの下端部に水
抜孔を穿孔したものであるから、前面板の上部に
上方ほど内方へ寄る如く傾斜上片を形成している
ことで、傾斜上片の上面に落ちた雨水や、投入口
蓋を伝つて落ちる雨水のほとんどは、傾斜上片の
傾斜した上面を伝つて外部へ排水されて、内部に
浸入しにくいものであり、また、たとえ内部へ雨
水が浸入しようとして投入口蓋下端より雨水が落
下しても、排水ガイド部を前面板の上部に一体に
設け、しかも、排水ガイド部の溝底面を前方ほど
低くなるテーパ状に形成しているため、排水ガイ
ド部により雨水は郵便受箱内に浸入せず、排水ガ
イド部へガイドされた雨水は、テーパ状の溝底面
を伝つて前方へスムーズに排水され、排水ガイド
部には雨水は残らず、そのため美観を損ねず人に
不快感を与えない効果を奏する。また、従来のよ
うな中仕切板は不要となり、また排水ガイド部は
一体成形時に前面板に対して常に所定の位置に設
けられるから、投入口蓋下端とのギヤツプＡが常
に一定寸法に設定されるものであつて、このギヤ
ツプＡのばらつきによる雨水の内部への浸入が防
止できる利点がある。更に、前面板の前面に前面
板と隙間を設けて化粧パネルを配設し、該化粧パ
ネルの下端部に水抜孔を穿孔しているから、排水
ガイド部から前面板の前面に導かれた雨水は、前
面板の前面には隙間があるために何等支障なく下
方に落下し、更に、下方に落下した雨水は化粧パ
ネルの水抜孔を介して外部に排出されるものであ
る。このように、投入口蓋から浸入した雨水は排
水ガイド部、隙間を介して流れるため、化粧パネ
ルの前面には流れることがなく、そのため、化粧
パネルの前面にしみが付かず、美観を損ねるとい
うことがない効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の一部省略断面図、第２図は本
発明の一実施例の斜視図、第３図は同上の断面
図、第４図は同上の要部拡大断面図、第５図は同
上の要部拡大斜視図、第６図は同上の前面板上部
の拡大斜視図、第７図は同上の他の実施例の拡大
断面図、第８図は同上の更に他の実施例の一部切
欠斜視図、第９図は同上の作用説明図である。 図中１は箱本体、２は前面板、３は投入口蓋、
４は傾斜上片、５は当接部、６は排水ガイド部、
１１は水抜孔、１７は化粧パネルを示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 箱本体の前面板の上方部に内方へ押開可能な
   投入口蓋を設け、前面板の上部に上方ほど内方へ
   寄る如く形成された傾斜上片と投入口蓋との当接
   部の下方に前方部が開口した排水ガイド部を前面
   板と一体に形成し、前記排水ガイド部の溝底面を
   前方ほど低くなるテーパ状に形成し、前面板の前
   面に前面板と隙間を設けて化粧パネルを配設し、
   該化粧パネルの下端部に水抜孔を穿孔して成る郵
   便受箱。