JPS60250602A - 電圧非直線抵抗素子の製造方法 - Google Patents

電圧非直線抵抗素子の製造方法

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JPS60250602A
JPS60250602A JP59107339A JP10733984A JPS60250602A JP S60250602 A JPS60250602 A JP S60250602A JP 59107339 A JP59107339 A JP 59107339A JP 10733984 A JP10733984 A JP 10733984A JP S60250602 A JPS60250602 A JP S60250602A
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semiconductor ceramic
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清 岩井
和敬 中村
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は電圧非直線抵抗素子の製造方法に関し、特に
たとえばチタン酸ストロンチウム系を主体としたバリス
タのような電圧非直線抵抗素子の製造方法に関する。
(従来技術の説明) 従来より電圧非直線抵抗特性を有する半導体セラミック
を利用してバリスタを構成することがよく知られている
。この種の半導体セラミックとしては、特性のばらつき
が少なく量産性に優れているという利点のために、チタ
ン酸ストロンチウム(SrTiO3)のものが多用され
ている。
第1図はこの発明の背景となるチタン酸ストロンチウム
系を主体とした半導体セラミックを用いたチップ形バリ
スタの一例を示す図である。セラミック体BKは、たと
えばチタン酸ストロンチウムを主体とした半導体セラミ
ックを酸化性雰囲気で熱処理して結晶粒界を高抵抗化し
たもの、或いはチタン酸ストロンチウムを主体とする半
導体セラミックに金属酸化物を付与し、そののち熱処理
して拡散し、結晶粒界を高抵抗化したものからなる。セ
ラミック体BKの対向する端面には、1対の電極EL1
およびEL2が形成される。これら電極ELLおよびE
L2は、たとえば、銀、亜鉛或いは銅などの電極ペース
トを印刷塗布し、それを焼き付けることによって形成さ
れる。
このようなバリスタにおいて、V−1特性を評価してみ
ると特性のばらつきが大きく、また電極ELIおよびE
L2にリード線をはんだ付した後再び測定するとしきい
値電圧Vl mAが約−10〜30%変化していた。こ
れらの原因は、セラミック体BKに電極ELIおよびE
L2を印刷し焼き付ける際に、第2図に示すように、セ
ラミック体BKと電極EL1およびEL2との界面にバ
リアvrlおよびvr2がそれぞれ生じたためである。
これらバリアvrlおよびvr2は、セラミック体BK
によって形成されるバリスタVRと同じく電圧非直線性
を示すが、その非直線係数は、そのセラミック体の有す
る特性に比較して劣っている。このため、このような半
導体セラミック体に電極ELIおよびEL2を形成した
場合、全体としての非直線係数は小さくなる。また、そ
ればかりでなく、このようなバリアv r ’lおよび
vr2は熱的、電気的衝撃等によって壊れ易いものであ
るため、全体としてのバリスタ特性のばらつきが大きく
、しかもしきい値電圧がリード線を取り付ける加工の前
後にわたって大きく変化してしまう。このほか、溶射法
、真空蒸着法、スパッタリング法、無電解メッキ法など
によって非オーム性の電極を形成した場合にも同様なこ
とが起こる。
さらに内部電極を構成する溶融金属を半導体セラミック
体に注入し、固化した積層型バリスタについてもしかり
である。
(発明の目的) それゆえに、この発明の目的は、特性のばらつきやたと
えばリード線取り付けなどの加工の前後における変化を
少なくし得る、電圧非直線抵抗素子の製造方法を提供す
ることである。
(発明の概要) この発明は、簡単にいえば、ストロンチウム系を主体と
した電圧非直線抵抗特性を有する半導体セラミックに電
極を形成した後、たとえばパルス電圧を印加するなどし
て、電極とセラミックとの界面に形成されたバリアを電
気的に破壊するようにした、電圧非直線抵抗素子の製造
方法である。
この発明の上述の目的およびその他の目的と特徴は図面
を参照して行なう以下の詳細な説明がら一層明らかとな
ろう。
(実施例の説明) 第1図と同じような半導体セラミック体BKを準備する
。このセラミック体BKはチタン酸ストロンチウム系を
主体とした電圧非直線抵抗特性を有する半導体セラミッ
クである。、このような半導体セラミックは次のような
方法によって得られる。
たとえばマンガン等を拡散したとえば1ioo〜120
0℃の空気中で酸化することによってチタン酸ストロン
チウムの結晶粒界に酸化マンガン等の酸化物を付着させ
たり、或いは単に酸化性雰囲気中の熱処理による酸化に
よって結晶粒界を高抵抗化したものなどがある。そして
、そのセラミック体BKに銀、銅或いは亜鉛などの電極
ペーストを印刷し焼き付けて焼付電極ELIおよびEL
2(第1図)を形成する。その後、たとえば0がらピー
ク値までの半値幅(第3図)が0.1〜10Opsec
で、かつ電流密度が1〜1ooA/cdのパルス電圧を
、電極ELIおよびEL2間に、正負両方向に1ないし
□複数回印加する。このときの電流密度は、バリアvr
1およびvr2(第2図)を破壊できるに充分な密度で
あってバルクBKそれ自体を破壊しない大きさに選ばれ
る。本件発明者等が実験したところによれば、成る材料
およびサイズでは、たとえば電流密度がIA/cd以下
ではバリアを破壊できず、また1ooA/cd以上では
チップないしバルクそのものの固有の電圧非直線抵抗特
性が失われてしまった。
その後電極ELIおよびEL2にリード線をはんだ付す
る。このようにして、電圧非直線抵抗素子たとえばバリ
スタが完成される。
なお、電極ELL、EL2は焼付のほか、溶射法、真空
蒸着法、スパッタリング法、無電解メッキ法で形成され
たものでもよい。要はセラミック体BKと電極ELL、
EL2の間にバリアvrl、vr2が形成されるような
バリスタにこの発明方法が適用される。
実扁桝上 酸化性雰囲気、この例では空気中での熱処理により結晶
粒界を高抵抗化したチタン酸ストロンチウムを主とする
半導体セラミック体を20個準備してそれらのセラミッ
ク体の表面に、銀を主とするペーストを塗布して700
〜900℃で焼付電極を形成した。このうち半数をその
まま、そして残りの半数に半値幅10μsecでかつ電
流密度が50A/cdの三角波のパルス電圧を正負両方
同各5回印加して、それぞれl−I特性を測定した。
さらに、これらの電極に、それぞれ、はんだ付によりリ
ード線を取り付け、その後再びV−1特性を測定した。
その結果が表1および表2にそれぞれ示される。表1お
よび表2のV、mA、αは各V−I特性からめられたも
のである。表1はパルスを印加しなかったものの結果で
あり、表2はパルスを印加したものの結果である。なお
、以下の表において、「加工前」とは電極にリード線を
はんだ付する前の状態ををいい、「加工後」はリード線
をはんだ付した後の状態をいう。そして、Xとは平均値
を意味し、σはばらつきを示す。さらに、Vl mAは
電流を1mAとしたときのしきい値電圧であり、αは非
直線係数である。
(以下余白) 表 1 表 2 この表1および表2から明らがなように、パルスを印加
してバリアvrlおよびvr2 (第2図)を強制的に
破壊させることによって、加工前後でのしきい値電圧や
非直線係数の変化率を大幅に小さくすることができ、ば
らつきの小さい安定した特性の電圧非直線抵抗素子(た
とえばバリスタ)を得ることができる。
実1皿I 実施例1と同様にして作成した10個の素子(半導体セ
ラミック体に電極を焼付たもの)に、半値幅が50μs
ecで、電流密度が1oA/cIaの矩形波を正負両方
向にそれぞれ103回印加しそのV−I特性を測定した
。さらに、焼付電極にはんだ付によってリード線を取り
付けた後、そのV−I特性を再度測定した。そして各v
−1特性がらVl mA、αをめ、その結果を表3に示
した。
(以下余白) 表 3 この表3から、矩形波のパルス電圧を103回印加して
も、電極とバルクとの間のバリアが破壊され、しきい値
電圧や非直線係数のばらつきが少なくなることがわかる
実l阿1 表面に付与した金属酸化物を熱処理して拡散することに
より結晶粒界を高抵抗化したチタン酸ストロンチウムを
主とする半導体セラミック体を20個準備してそれらの
表面に銀を主とするペーストを印刷し、700〜900
℃で焼き付けて電極を形成する。そのうち半数について
半値幅が10μsecで、電流密度が50A/ailの
三角波のパルス電圧を正負両方向にそれぞれ5回ずつ印
加する。そして、それらの素子についてまず、V−1特
性を測定する。ついで、それらの素子にはんだ付によっ
てリード線を取り付け、その後再びV−■特性を測定し
た。そして各V−I特性からV。
mA、 αをめ、その結果を表4および表5に示した。
表4がパルスを印加しない場合を、表5がパルスを印加
した場合を、それぞれ示す。
表 4 表 5 実施例3と同様に作成した10個の素子(半導体セラミ
ック体に焼付電極を形成したもの)に、半値幅が50.
crsecで、電流密度が10A/cIiIの矩形波を
正負両方向それぞれ103回印加してV−I特性を測定
する。そして、電°極にリード線を取り付ける加工をし
た後、V−1特性を測定する。そして各V−1特性から
VlmA、αをめ、その結果を表6に示した。
表 に の表6から、矩形波のパルス電圧を印加しても、電極と
バルクとの間のバリアが破壊され、しきい値電圧や非直
線係数のばらつきが少な(なることがわかる。
スm 表面に付与した金属酸化物を熱処理して拡散することに
より結晶粒界を高抵抗化したチタン酸ストロンチウムを
主とする半導体セラミック体を40個準備してそれらの
うち20個のセラミック体の表面に銅のペーストを、ま
た残り20個のセラミンク体の表面には亜鉛のペースト
を印刷し、それぞれ600〜800℃で焼付けて電極を
形成する。このうち半数はそのまま、残りの半数には半
値幅10μsecで電流密度50 A / cfiVの
三角波パルスを正負両方向にそれぞれ5回ずつ印加して
、それぞれ’l−I特性を測定する。つぎに、パルスを
印加したものとしないものの両方についてはんだ付によ
ってリード線を取り付け、再びV−I特性を測定した。
そして各V−1特性からV’1mA、αをめ、その結果
を表7および表8に示した。
表7がパルスを印加しない場合を、表8がパルスを印加
した場合を、それぞれ示す。
(以下余白) 表 7(パルス印加無し) 表 8(パルス印加有り) なお、上述の実施例では、いずれも、半導体セラミック
体に電極を形成した後にたとえばパルス電圧を印加する
ようにした。しかしながら、電極を形成しさらにリード
線を取り付けた後そのリード線間にたとえばパルス電圧
を印加しても、同様にしきい値電圧の加工前後における
変化率を小さくできばらつきの抑制を図ることができる
さらに、上述の各実施例ではセラミック体BKの表面に
電極ELL、EL2を形成したバリスタを示したが、第
4図或いは第5図に示すような構造のバリスタについて
もこの発明方法を実施すれば、同様な効果を奏するもの
である。つまり、第4図の例はセラミック体BKの両面
に電極ELI、EL2を形成し、さらにセラミック体B
Kの中に中間電極IELを形成したものである。また第
 。
5図の例は積層型バリスタと称されるもので、内部電極
IBLI、I’EL2を形成し、セラミック体BKの側
面の電極ELL、EL2と電気接続させたものである。
したがって、電極ELI、EL2にパルス電圧を印加す
ることによって、それぞれ中間電極IEL、内部電極I
ELI、IEL2とセラミック体BKとの間のバリアを
破壊することができる。なお、内部電極IELI、IE
L2は、たとえばPb、Snなどの卑金属を溶融させて
おき、電極■ELI、IEL2の個所が空隙層(ポーラ
ス層)となっているセラミック体BKの該空隙層に卑金
属を注入したものでもよい。
(発明の効果) 以上のように、この発明によれば、電極を形成する際に
半導体セラミック体とその電極の界面とに形成されるバ
リアを電気的に強制的に破壊するようにしたので、得ら
れた電圧非直線抵抗素子は、たとえばその後リード線を
取り付けるなどの加工が施されても、安定な特性を維持
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の背景となるチップ形バリスタの一例
を示す構造図解図である。 第2図は電極とバルクとの間の界面にバリアが形成され
たことを示す等価回路である。 第3図は電極形成後に印加されるパルス電圧の一例を示
す。 第4図はその他のチップ形バリスタの概略断面図である
。 第5図はさらにその他のチップ形バリスタの概略断面図
である。 図において、BKはセラミック体、ELIおよびEL2
は電極、IEL、IELIおよびIEL2は内部電極を
示す。 特許出願人 株式会社 村田製作所 代理人 弁理士 岡 1) 全 啓 (ばか1名) 第1図 第2図 第3図 第4図 第、5図 手続ネ甫正書(自発) 昭和59年IO月09日 1、事件の表示 昭和59年 特許願 第107339号2、 発明の名
称 電圧非直線抵抗素子 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住 所 京都府長岡京市天神二丁目26番lO萼名 称
 (623”)株式会社 村田製作所代理人 村 1)
 昭 4、代 理 人 85401!大阪(06) 764−
5443 (代)・住 所 大阪市東区谷町5丁目30
番地(2)図面 7.補正の内容 (1)明細書全文を別紙のとおり訂正する。 (2)第6図を別紙のとおり追加する。 以上 全文訂正明細書 1、発明の名称 電圧非直線抵抗素子 2、特許請求の範囲 t”J−4半専 セーミ・り 、・よ 3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) この発明は電圧非直線抵抗素子に関し、特にたとえばチ
タン酸ストロンチウム系を主体としたバリスタのような
電圧非直線抵抗素子に関する。 (従来技術) 従来より電圧非直線抵抗特性を有する半導体セラミック
を利用してバリスタを構成することがよく知られている
。この種の半導体セラミックとしては、特性のばらつき
が少な(量産性に優れているという利点のために、チタ
ン酸ストロンチウム(SrTi03)のものが多用され
ている。 第1図はこの発明の背景となるチタン酸ストロンチウム
系を主体とした半導体セラミックを用いたチップ形バリ
スタの一例を示す図である。セラミック体BKは、たと
えばチタン酸ストロンチウムを主体とした半導体セラミ
ックを酸化性雰囲気で熱処理して結晶粒界を高抵抗化し
たもの、或いはチタン酸ストロンチウムを主体とする半
導体セラミックに金属酸化物を付与し、そののち熱処理
して拡散し、結晶粒界を高抵抗化したものからなる。セ
ラミック体BKの対向する端面には、1対の電極EL1
およびEL2が形成される。これら電極ELIおよびE
L2は、たとえば、銀、亜鉛或いは銅などの電極ペース
トを印刷塗布し、それを焼き付けることによって形成さ
れる。 (発明が解決しようとする問題点) このようなバリスタにおいて、V−1特性を評価してみ
ると特性のばらつきが大きく、また電極ELLおよびE
L2にリード線をはんだ付した後再び測定するとしきい
値電圧V1mAが約−10〜30%変化していた。これ
らの原因は、セラミック体BKに電極ELLおよびEL
2を印刷し焼き付ける際に、第2図に示すように、セラ
ミック体BKと電極ELIおよびE L 2との界面に
バリアvrlおよびvr2がそれぞれ生じたためである
。これらバリアvrlおよびvr2は、セラミック体B
Kによって形成されるバリスタVRと同じ(電圧非直線
性を示すが、その非直線係数は、そのセラミック体の有
する特性に比較して劣っている。このため、このような
半導体セラミック体に電極ELIおよびEL2を形成し
た場合、全体としての非直線係数は小さくなる。また、
バリアvrが存在したままでは、全体としてのパリスフ
特性のばらつきが大きく、しかもしきい値電圧がリード
線を取り付ける加工の前後にわたって大きく変化してし
まう。このほか、溶射法、真空蒸着法、スパッタリング
法、無電解メッキ法などによって非オーム性の電極を形
成した場合にも同様なことが起こる。さらに内部電極を
構成する溶融金属を半導体セラミック体に注入゛し、固
化した積層型バリスタについてもしかりである。 上述のようなバリアvrlおよびvr2の影響を避ける
ために半導体セラミック体との界面でバリアを生じない
、いわゆるオーム性電極を形成することが考えられる。 このようなオーム性電極は、一般に、オーム性電極層と
その上に形成されたたとえば銀電極層との2層構造であ
る。しかしながら、オーム性電極ははんだ付しにくく、
しかも吸湿によりその特性がばらつくなど耐湿性がよく
ないという欠点がある。そのため、上述のように、オー
ム性電極の上に、はんだ付性や耐湿性のすぐれた銀電極
を形成することが試みられているが、この方法では、高
価になるばかりでなく、加工性もよくないなどの問題点
がある。 さらに、従来のオーム性電極は2層構造であるため、さ
らに、オーム性電極層と金属電極層との位置ずれを生じ
ないように、正確に形成しなければならない。これは、
もし2つの層に位置的なずれが生じると特性のばらつき
を一層助長することになるからである。したがって、従
来の構造のオーム性電極では、精度よく加工するために
工程が煩雑になるという別の問題点もある。 (発明の目的) それゆえに、この発明の目的は、より簡単かつ安価にし
て、バリアの影響を回避できる、電圧非直線抵抗素子を
提供することである。 (発明の概要) この発明は、簡単にいえば、ストロンチウム系を主体と
した電圧非直線抵抗特性を有する半導体セラミックに電
極を形成した後、たとえばパルス電圧を印加するなどし
て、電極とセラミックとの界面に形成されたバリアを破
壊することによって、その電極をオーム性あるいはオー
ム性に近い性質を示す電極として形成した、電圧非直線
抵抗素子である。 この発明の上述の目的およびその他の目的と特徴は図面
を参照して行なう以下の詳細な説明から一層明らかとな
ろう。 (実施例の説明) 第1図と同じような半導体セラミック体BKを準備する
。このセラミック体BKはチタン酸ストロンチウム系を
主体とした電圧非直線抵抗特性を有する半導体セラミッ
クである。このような半導体セラミックは次のような方
法によって得られる。 たとえばマンガン等を拡散したとえば1100〜120
0℃の空気中で酸化することによってチタン酸ストロン
チウムの結晶粒界に酸化マンガン等の酸化物を付着させ
たり、或いは単に酸化性雰囲気中の熱処理による酸化に
よって結晶粒界を高抵抗化したものなどがある。そして
、そのセラミック体BKに銀、銅或いは亜鉛などの電極
ペーストを印刷し焼き付けて焼付電極EL’lおよびE
L2(第1図)を形成する。その後、たとえば0からピ
ーク値までの半値幅(第3図)が0.1〜10、Q p
 s e cで、かつ電流密度が1〜100A/cdの
パルス電圧を、電極ELIおよびEL2間に、正負両方
向に1ないし複数回印加する。このときの電流密度は、
バリアvrlおよびvr2 (第2図)を破壊できるに
充分な密度であってバルクBKそれ自体を破壊しない大
きさに選ばれる。本件発明者等が実験したところによれ
ば、成る材料およびサイズでは、た止えば電流密度がI
A/(Jlll以下ではバリアを破壊で−きす、また1
00A/−以上ではチップないしバルクそのものの固有
の電圧非直線抵抗特性が失われてしまった。 その後電極ELIおよびEL2にリード線をはんだ付す
る。このようにして、電圧非直線抵抗素子たとえばバリ
スタが完成される。 なお、電極ELI、EL2は焼付のほか、溶射法、真空
蒸着法、スパッタリング法、無電解メッキ法で形成され
たものでもよい。要はセラミック体BKと電極ELI、
EL2の間にバリアvrl、vr2が形成されるような
バリスタにこの発明方法が適用される。 実施±1 酸化性雰囲気、この例では空気中での熱処理b’=より
結晶粒界を高抵抗化したチタン酸ストロンチウムを主と
する半導体セラミック体を20個準備してそれらのセラ
ミック体の表面に、銀を主とするペーストを塗布して7
00〜900℃で焼付電極を形成した。このうち半数を
そのまま、そして残りの半数に半値幅10μsecでか
つ電流密度が50A/c+Jの三角波のパルス電圧を正
負両方同各5回印加して、それぞれV−1特性を測定し
た。 さらに、これらの電極に、それぞれ、はんだ付によりリ
ード線を取り付け、その後再びV−I特性を測定した。 その結果が表1および表2にそれぞれ示される。表1お
よび表2のVlmA、αは各V−1特性からめられたも
のである。表1はパルスを印加しなかったものの結果で
あり、表2はパルスを印加したものの結果である。なお
、以下の表において、「加工前」とは電極にリード線を
はんだ付する前の状態ををいい、「加工後」はリード線
をはんだ付した後の状態をいう。そして、Yとは平均値
を意味し、σはばらつきを示す。さらに、V、mAは電
流を1mAとしたときのしきい値電圧であり、αは非直
線係数である。 (以下余白) 表 1 表 2 この表1および表2から明らかなように、パルスを印加
してバリアvrlおよび■r2(第2図)を強制的に破
壊させることによって、加工前後でのしきい値電圧や非
直線係数の変化率を大幅に小さくすることができ、ばら
つきの小さい安定した特性の電圧非直線抵抗素子(たと
えばバリスタ)を得ることができる。 実隻桝1 実施例1と同様にして作成した10個の素子(半導体セ
ラミック体に電極を焼付たちの)に、半値幅が50μs
ecで、電流密度がIOA/catの矩形波を正負両方
向にそれぞれ103回印加しそのV−I特性を測定した
。さらに、焼付電極にはんだ付によってリード線を取り
付けた後、その■−I特性を再度測定した。そして各V
−1特性からVl mA、αをめ、その結果を表3に示
した。 (以下余白) 表 3 この表3から、矩形波のパルス電圧を103回印加して
も、電極とバルクとの間のバリアが破壊され、しきい値
電圧や非直線係数のばらつきが少なくなることがわかる
。 夫蓋血主 表面に付与した金属酸化物を熱処理して拡散することに
より結晶粒界を高抵抗化したチタン酸ストロンチウムを
主とする半導体セラミック体を20個準備してそれらの
表面に銀を主とするペーストを印刷し、700〜900
℃で焼き付けて電極を形成する。そのうち半数について
半値幅が10μsecで、電流密度が5OA/cdの三
角波のパルス電圧を正負両方向にそれぞれ5回ずつ印加
する。そして、それらの素子についてまず、V−I特性
を測定する。ついで、それらの素子にはんだ付によって
°リード線を取り付け、その後再びV−■特性を測定し
た。そして各V−I特性から■1mA、 αをめ、その
結果を表4および表5に示した。表4がパルスを印加し
ない場合を、表5がパルスを印加した場合を、それぞれ
示す。 表 4 表 5 実施例3と同様に作成した10個の素子(半導体セラミ
ック体に焼付電極を形成したもの)に、半値幅が50μ
secで、電流密度がIOA/e11+の矩形波を正負
両方向それぞれ103回印加してV−I特性を測定する
。そして、電極にリード線を取り付ける加工をした後、
V−1特性を測定する。そして各v−■特性からVl 
mA、αをめ、その結果を表6に示した。 表 に の表6から、矩形波のパルス電圧を印加しても、電極と
バルクとの間のバリアが破壊され、しきい。 値電圧や非直線係数のばらつきが少なくなることがわか
る。 実施皿1 表面に付与した金属酸化物を熱処理して拡散することに
より結晶粒界を高抵抗化したチタン酸ストロンチウムを
主とする半導体セラミック体を40個準備してそれらの
うち20個のセラミック体の表面に銅のペーストを、ま
た残り20個のセラミンク体の表面には亜鉛のペースト
を印刷し、それぞれ600〜800℃で焼付けて電極を
形成する。このうち半数はそのまま、残りの半数には半
値幅j O11s e cで電流密度50A/cniの
三角波パルスを正負両方向にそれぞれ5回ずつ印加して
、それぞれV−1特性を測定する。つぎに、パルスを印
加したものとしないものの両方についてはんだ付によっ
てリード線を取り付け、再びV−I特性を測定した。そ
して各V−1特性からV、mA、αをめ、その結果を表
7および表8に示した。 表7がパルスを印加しない場合を、表iがパルスを印加
した場合を、それぞれ示す。 (以下余白) 表 7 (パルス印加無し) 表 8(パルス印加有り) なお、上述の実施例では、いずれも、半導体セラミンク
体に電極を形成した後にたとえばパルス電圧を印加する
ようにした。しかしながら、電極を形成しさらにリード
線を取り付けた後そのリード線間にたとえばパルス電圧
を印加しても、同様にしきい値電圧の加工前後における
変化率を小さくできばらつきの抑制を図ることができる
。 さらに、上述の各実施例ではセラミック体BKの表面に
電極ELI、EL2を形成したバリスタを示したが、第
4図或いは第5図に示すような構造のバリスタについて
もこの発明方法を実施すれば、同様な効果を奏するもの
である。つまり、第4図の例はセラミック体BKの両面
に電極EL1、EL2を形成し、さらにセラミック体B
Kの中に中間電極IELを形成したものである。また第
5図の例は積層型バリスタと称されるもので、内部電極
IELI、IEL2を形成し、セラミック体BKの側面
の電極ELI、EL2と電気接続させたものである。 したがって、電極ELI、EL2にパルス電圧を印加す
ることによって、それぞれ中間電極IEL、内部電極I
mLt、IEL2とセラミ・ツク体BKとの間のバリア
を破壊することができる。なお、内部電極IELI、I
EL2は、たとえばPb、Snなどの卑金属を溶融させ
ておき、電極IELI、IEL2の個所が空隙層(ポー
ラスN)となっているセラミック体BKの該空隙層に卑
金属を注入したものでもよい。 なお、上述の実施例の他に、この発明は、第6図に示す
ようないわゆるリングバリスタにも有利に適用できるこ
とはもちろんである。このようなリングバリスタは、チ
タン酸ストロンチウム系を主体とするかつ平板ドーナツ
状のリング形半導体セラミック体BKの一方主面に分割
電極ELが形成されていて、具体的には、たとえばマイ
クロモータの火花吸収用などに用いられ得る。 (発明の効果) 以上のように、この発明によれば、電極を形成する際に
半導体セラミック体とその電極の界面とに形成されるバ
リアを電気的に強制的に破壊するようにしたので、通常
の非オーム性の金属電極であつでもその電極がオーム性
あるいはオーム性に近いものとなり、したがって、得ら
れた電圧非直線抵抗素子は、たとえばその後リード線を
取り付けるなどの加工が施されても、安定な特性を維持
することができる。 4、図面の簡単な説明 第1図はこの発明の背景となるチップ形バリスタの一例
を示す構造図解図である。 第2図は電極とバルクとの間の界面にバリアが形成され
たことを示す等価回路である。 第3図は電極形成後に印加されるパルス電圧の一例を示
す。 第4図はその他のチップ形バリスタの概略断面図である
。 第5図はさらにその他のチップ形バリスタの概略断面図
である。 第6図はリングバリスタの概略斜視図である。 図において、BKはセラミック体、EL、 ELlおよ
びEL2は電極、IEL、IELIおよびIEL2は内
部電極を示す。 第6図 ヒL

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 チタン酸ストロンチウム系を主体とした電圧非直線
    抵抗特性を有する半導体セラミック体を準備するステッ
    プ、 前記半導体セラミック体に電極を形成するステップ、お
    よび 前記電極と前記半導体セラミック体との間に形成された
    バリアを電気的に破壊するステップを含む、電圧非直線
    抵抗素子の製造方法。 2 前記バリアを破壊するステップは、前記電極にパル
    ス電圧を印加するステップを含む、特許請求の範囲第1
    項記載の電圧非直線抵抗素子の製造方法。 3 前記パルス電圧を印加するステップは、前記電極と
    半導体セラミック体との間に形成されるバリアを破壊す
    るに充分でかつ前記半導体セラミック体の電圧非直線抵
    抗特性は破壊しない電流密度のパルス電圧を印加するス
    テ・ノブを含む、特許請求の範囲第2項記載の電圧非直
    線抵抗素子の製造方法。
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