JPS6024440Y2 - 手動噴霧器の噴射装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は倒立使用時にも支障を生じることなく正常に噴
霧できる改良された手動噴霧器に関するものである。

以下本考案の実施例を示す図面について説明すれば、１
は液容器（図示せず）の首部にネジ付は得るネジキャッ
プ、２は弁筒で上端の鍔３が前記ネジキャップ１の土壁
内面に嵌め込み固定され、４は弁筒の大径弁筒部、５は
弁筒の小径弁筒部、６は弁筒２に液パイプ２８を接続す
るために突出した端部部である。

７は押下弁管で前記ネジキャップ１の中央孔を貫いて上
方を突出し、上端にノズル側３を嵌め込み固定し、該押
下弁管の下端には大ピストン９を一体に設けて大径弁筒
部４の内壁を摺動することができ、又液通路の中心孔１
０の上下端を弁筒２とノズル側８に開口する。

１２は可動弁管で下端に小ピストン１３を一体に設けて
小径弁筒部５の内壁を摺動可能であり、内部中心には盲
孔１４を小径弁筒部５側に開口し、可能弁管１２の上方
に横孔１５を介して大径弁筒部４内と液パイプ側を連通
可能にするとともに、前記横孔１５部分の外側に弾性帽
体１６をカバーして液吸上時にのみ開く逆止弁を形成し
、又この可動弁体１２を小径弁筒部５内に受は入れたコ
イルバネ１７で受は止めこの弾力で可動弁体１２を押し
上げ、前記弾性帽体１６の上面肩部を押下弁管７の下端
面に当接し、中心孔１０の下端を密閉する。

吸上げられ大径弁筒部４内に貯えられた液が押下弁管７
の下動時に液圧を高められ、該液圧がコイルバネ１７に
打ち勝つときノズル側の通路を弾性帽体１６が開いてノ
ズルから液を高液圧のもとで微噴霧し得る。

弁筒２の端部部６は内部に弁筒内に通じる唯一の液通路
を設け、筒壁に横孔１９を開口して弁筒内外の連通を図
るとともに、該横孔１９の上方位置で液通路１８内には
リング状突起２０を設け、又端部部６の下端開口部に弾
性筒体２１を堅く嵌め込み固定する。

前記弾性筒体２１は下端面にボール弁２２を受は得る弁
座２３を介して中心孔２４を開け、又弾性筒体の上方部
には小径肉薄筒２５を設けて、これを前記リング状突起
２０でつくられる小径孔部分に圧接挿入する。

リング状突起２０に小径肉薄筒２５を圧接することで、
横孔１９を介してつくられた弁筒内外の連通が通常開じ
られ、正常の噴霧時に影響しない。

弾性筒体２１の下端をカバーしてボール弁２２を収容す
る連結筒２６が端筒部６に堅く嵌め込み固定される。

連結筒２６の上部には内壁に凹溝２７を設けてその上端
２７ａを液容器内に開口し、下端を横孔１９に開口して
液パイプとは別の液通路とし、又受筒下端には液パイプ
２８を嵌め込む。

この連結筒２６の内部には受底のある液パイプ２８側と
弁座のある弁筒１内側に囲まれて各々通じる室２９を設
け、該室２９にボール弁２２がこの液通路を正常噴射の
正立時には阻害しないように上下可動に受は入れられ、
かつ自重で弁座２３に位置する倒立時に弁作用をする。

前記液パイプ２８からの液の流れに対して障害とならな
いようにボール弁２２は室２９にゆるく受は入れられ、
かつ受底となる液パイプ２８側の室底には直径溝３０を
設け、常時弁筒に通じる液の流れを保つようになってい
る。

液容器が正立する通常噴射時には押下弁管７、可動弁管
１２等の上動時に液は液容器下底に延びている液パイプ
２８から吸上げられ、連結筒、弾性筒体２１の内部通路
を通り逆止弁１６を開いて大径弁筒部４内に貯えられ前
記したように通常の噴射を行なう。

一方、液容器を倒立した時、液は液容器底側から首部側
に移動し、その液中に連結筒２６につくられた凹溝２７
が開口し、ボール弁２２は自重で室２９を移動してて弁
座２３に受は止められ、液パイプ２８と弁筒内部の連通
を遮断する。

圧縮されたコイルバネ１７にもとすく押下弁管７、可動
弁管１２の上動時にボール弁２２が作用するから小径肉
薄筒２５が中心方向にたわみ、リング状突起２０との密
接面に隙間をつくって連結筒２６の凹溝２７から液を吸
引し、液通路１８から大径弁筒部４内に導き貯える。

倒立時の液の流れは上記したようにして反復し、ノズル
側への送り出しは通常の噴射時と異ならない。

尚、連結筒２６の上端を弁筒２に沿って上方に立上りす
ることは自由であり、倒立時の導入口を引上げることに
なる。

尚、３１は倒立噴射時に液の漏れを防止するバッキング
で弁筒２とネジキャップ１との間に挾時固定し、かつ底
部下面に押下弁管７の肩部を受け、底部孔縁を押下弁管
の外周に摺接する。

本考案は以上のように弁筒内部に通じる唯一の液通路に
液容器からの液の導入経路を液容器の下底に延びる液パ
イプと、それとは別に液容器の首部に近い位置で弁筒に
端筒部に開口形威し、前記液通路に前記横孔に対して弾
性片を液パイプ側に倒立作用のボール弁を配設したので
、正立時の通常噴射と倒立時の噴射を確実に行なうこと
ができ、しかも倒立時の導入口は液容器の首部側に偏し
て固定的に確実に設けることができるから、倒立時に彎
曲する可撓性液パイプの使用に比べて確実に液中に開口
し、かつ残余液を少なくし得るものである等、実用上大
きな特徴をもつ。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した要部の縦断面図、第２図は導
入口部分を拡大した縦断面図である。 ６・・・・・・弁筒端筒部、１９・・・・・・横孔、２
１・・・・・・弾性筒体、２２・・・・・・ボール弁、
２５・・・・・・小径肉薄筒、２６・・・・・・連結筒
、２７・・・・・・凹溝、２８・・・・・・液パイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弁筒に異径弁筒部に大、小ピストンが夫々摺動自在に取
   付けられ、押下弁管の押下げで発生する大径弁筒部内に
   貯えられた液圧が小ピストンの可動弁体を支持するコイ
   ルバネに打勝つとき、ノズル側に通じる液通路の弁を開
   いて噴霧し得る蓄圧構造の噴射装置において弁筒内に通
   じる唯一の液通路を弁筒の端部部に設け、該液通路に液
   容器の下底に延びる液パイプからの一つの液導入経路と
   前記端部部に横孔を開け、該横孔に液容器の首部側から
   導き得る他の導入経路を連通形成し、かつ前記液通路に
   至る前に位置して前記一つの液導入経路にボール弁とそ
   の上方に弁座を設け、一方前記他の導入経路に前記ボー
   ル弁と反対に働く弾性弁を設けて成る手動噴霧器の噴射
   装置。