JPS6023871Y2 - ブレ−ド接点を主通電路とするバツト接点併用の気中開閉器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は気中開閉器においてバット接点とブレード接点
とを併用し、しかも両接点の通電量を従来のものと逆関
係として、バット接点の欠陥及びブレード接点の欠陥を
夫々除去して気中開閉器の通電及び開閉を良好な状態で
行わしめるようにした考案である。

従来のバット式接点だけを見ると、接点間に塵埃や金属
粉等が付着した場合に集電面積が少なくなって接点部の
過熱事故を起こすことが多い。

従ってバット式接点を主電流通路とするものではこの欠
陥を免れ得ない。

又ブレード式接点だけを見ると、集電は充分にできるが
負荷側事故時の投入に際しブレード接点がプレアークや
接点部の熱容量不足及び電磁力変動等の影響を受けて接
点部にアーク痕を残し、次の大電流投入時にこのアーク
痕が広がり、遂には可動接点が溶着して開閉できなくな
る欠点を有する。

従って従来は気中開閉器において小通電量を通す補助接
点として使用されるものである。

本考案はかかる現象に鑑み、バット式接点とブレード式
接点とを併用し、しかもその通電量を従来と逆関係にし
て夫々の短所を捨て長所を採用して良好な通電及び開閉
を行わしめるようにしたものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

気中開閉器の本体１内に取付けた固定碍子２の下面には
導体板３が取付けられ、また本体１内に取付けられた支
持杆４に連動シャフト５を回転自在に取付け、該シャフ
ト５に回転碍子６を固着している。

前記導体板３にはバット式固定接点７がナツト８で固着
され、これと並行に消弧室９がナツト１０で固着されて
いる。

該バット式固定接点７の下面に対し可動導体１１の先端
部に設けたバット式可動接点１２が接触するように、又
消弧室９内には主通電用とするために大型の通電用ブレ
ード式固定接点１３が前記バット式固定接点７より上方
位置にしてボルト１４で固着され、該ブレード式固定接
点１３に対し主通電用とした大型の通電用ブレード式可
動接点１５が嵌合するように夫々配設され、該ブレード
式可動接点１５はＬ状屈曲の可動導体１６の先端部に前
記バット式固定接点１２と略同位置にして設けられてい
る。

可動導体１１とＬ状屈曲の可動導体１６とは回転碍子６
に取付けた可動金具１７に軸ピン１８で回動自在に軸着
され、かつ両者１１．１６は中途で編組線１９で直結さ
れ、可動導体１１には鉄心２０を取付は又バット式固定
接点７の軸身にはし形の吸引鉄心２１を取付けて、これ
で鉄心２０を吸引するようにし、又可動金具１７の下面
には案内板２２を溶着岐出せしめ、その先端部の誘導孔
２３に案内ホルト２４を挿通竪立し、該ボルト２４には
スプリング２５を捲回して閉路時に案内ボルト２４でバ
ット式可動接点１２を固定接点７に圧接させるようにす
るとともに、バット式可動接点１２はスプリング２５に
より上方に上げられ可動導体１１が可動金具１７の折り
曲げストッパ一部１７ａに圧接するようにしている。

また、可動導体１１には編組リード線２６が接続されて
いる。

そして、連動シャフト５が閉路方向（第１図時計方向）
に回転すると、回転碍子６も同方向に回転し、バット式
可動接点１２及びブレード式可動接点１５は可動金具１
７の軸ピン１８を支点として回転動作し、バット式固定
接点７にバット式可動接点１２が始めに接触腰その後ブ
レード式固定接点１３にブレード式可動接点１５が接触
し、その後さらに連動シャフト５の回転で投入完了とな
る。

連動シャフト５が開路方向（第１図反時計方向）に回転
すると可動金具１７の軸ピン１８も連動シャフト５を軸
とし回転する。

ブレード式可動接点１５がブレード式固定接点１３に挾
まれて保持されている間に、バット式可動接点１２はス
プリングの圧縮力がなくなり接点が離れてしまう。

その後さらに連動シャフト５が回転すると可動金具１７
の折り曲げストッパ一部１７ａに可動導体１６が当たる
ためブレード式固定接点１３の保持力を上回りブレード
式可動接点１５が抜は開路になる。

尚、各接点７，１２，１５め先端面には夫々耐弧メタル
を使用している。

本考案は上記の如く構成したので、本考案を実施した気
中開閉器を閉路するときには、まずバット式可動接点１
１を投入し、然る後に通電用ブレード式接点１４を投入
して定格電流の大部分は該通電用ブレード接点で通電さ
せることができる。

従ってたとえバット式接点に塵埃や金属粉が付着して集
電面積を著しく小さくしたとしても、従来のものの如く
バット式接点に過熱事故を引き起こすことはない。

又バット式接点は大電流投入に耐え得るので、たとえ負
荷側短絡時に投入させられることがあっても、最初投入
の該バット式接点で短絡時大電流を無事通過させること
ができ、ブレード式接点に溶着等の事故を起こすことは
ない。

従ってブレード式接点は常に大きな集電力を発揮して長
期使用され得る。

そして開路時には上述の如くバット式接点の開離に次い
でブレード式接点が開離しこの際消弧作用を行うので、
気中開閉器の操作が頗る安定し事故発生の余地がなく、
長期にわたり安全に使用し得る効果がある。

本考案は従来のものと重量、寸法、価格等でほとんど同
等で製作して上記効果を奏するので実用上有効な気中開
閉器である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は本考案を
実施した気中開閉器を縦断して閉路時における一相分の
開閉機構部を示した縦断正面図、第２図は第１図の開閉
機構部の下面図、第３図は閉路時における消弧室を有す
る主通電路のブレード式接点部の一部縦断側面図、第４
図イは閉路時におけるバット式接点部の正面図、口はそ
の右方側面図である。 ７・・・・・・バット式固定接点、９・・・・・・消弧
室、１１・・・・・・バット式接点の可動導体、１２・
・・・・・バット式可動接点、１３・・・・・・ブレー
ド式固定接点、１５・・・・・・ブレード式可動接点、
１６−・・・・・可動導体、１７・・・・・・可動金具
、１８・・・・・・軸ピン、２０・・・・・・鉄心、２
１・・・・・・吸引鉄心、２２・・・・・・案内板、２
４・・・・・・案内ボルト、 ２５・・・・・・スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 気中開閉器の本体１内に取付けた固定碍子２の下面にバ
   ット式固定接点７と該バット式固定接点７より上方位置
   とした消弧室９を有するブレード式固定接点１３とを並
   列に竪設して夫々にバット式可動接点１２とブレード式
   可動接点１５を対設し、通電時には前記バット式接点７
   ，１２に定格電流の小部分電流を、前記ブレード式接点
   １３゜１５に大部分電流を夫々流通させるとともに、前
   記バット式可動接点１２は回転碍子６に取付けた可動金
   具１７に回動可能に軸着され、かつ弾性体にて投入方向
   に付勢された可動導体１１の先端部に、また前記ブレー
   ド式可動接点１５は前記可動金具１７に回動自在に軸着
   された前記可動導体１１に並列でかつその先端部と略同
   位置のＬ状屈曲の可動導体１６の先端部に夫々設けて、
   回転碍子６の回動により閉路時にはバット式接点を投入
   した後にブレード式接点を投入させ、開路時にはバット
   式接点を開離した後にブレード式接点を開離して消弧作
   用を行わしめるようにしたことを特徴とするブレード接
   点を主通電路とするバット接点併用の気中開閉器。