JPS6023804Y2

JPS6023804Y2 - カセツトテ−プレコ−ダにおけるイジエクト機構

Info

Publication number: JPS6023804Y2
Application number: JP4486278U
Authority: JP
Inventors: 一益堤
Original assignee: ヤマハ株式会社
Priority date: 1978-04-07
Filing date: 1978-04-07
Publication date: 1985-07-16
Also published as: JPS54148111U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、簡単な構成によりカセット収納ケースをカ
セットイジェクト位置に位置させた時、カセットの挿入
、抜出操作を容易に行ない得るようにしたカセットテー
プレコーダにおけるイジェクト機構に関する。

従来、カセットテープレコーダのイジェクト機構は、カ
セット収納ケースの一端を回動自在に枢支し、このカセ
ット収納ケースを、録音再生可能なプレイ位置、すなわ
ちカセットセット位置と、カセットの挿抜を行なうカセ
ットイジェクト位置の２位置間を往復動させることによ
り、カセットの挿入、抜出操作を容易にしている。

この場合、カセット収納ケースを単純に回動動作させる
ようにしたものにあっては、構造を簡易になし得るが、
円弧状の軌跡を描くため、カセットとキャプスタン、リ
ール台、ガイド等がひっかかり易く、そのため回動支点
をカセット収納ケースから遠く離し、回動半径を大きく
設定する必要がある。

然るに、回動半径を大きくすれば装置全体が大型化する
ため、従来はこのような問題を解決する手段としてリン
ク機構あるいは直線往復ガイド機構等を採用したものが
知られている。

しかし、これらはいずれも機構が複雑で、部品点数が増
加し、コストアップの原因となるばかりか、動作が不確
実で、組立て、調整作業が煩雑であるなどの欠点があっ
た。

また、カセット収納ケース自体の構造を見た場合、通常
カセット収納空間を構成する左右両側壁にカセット案内
溝を設けこのカセット案内溝に沿ってカセットを挿入、
抜出するように構成されているため、挿入時における操
作の容易性に反してカセットの抜出時においてはかなら
ずしも満足のいく構造たり得るものではなかった。

その理由としてはカセットの挿入時においてカセットが
収納ケースの奥まで挿入されるため、抜出操作の容易性
、円滑性を損なうことが挙げられる。

この考案は上記のような点に鑑みてなされたもので、構
成簡易にして装置の小型化が計れ、しかもカセットの挿
入、抜出時における操作性を向上させ得るようにしたカ
セットテープレコーダにおけるイジェクト機構を提供す
るものであり、その特徴とするところは、一端が回動自
在に枢支されたカセット収納ケース内にカセットを収納
するカセットホルダを摺動自在に収納すると共にこのカ
セットホルダを前記カセット収納ケースに対して揺動自
在に取り付け、カセット収納ケースがカセットイジェク
ト位置に位置した時、カセットホルダのカセット挿入側
端部がカセット収納ケースの前面から離間すように構成
したことにある。

以下、この考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。

第１図はこの考案に係るカセットテープレコーダにおけ
るイジェクト機構の半断面図、第２図はその縦断面図、
第３図は第１図のＩ−Ｉ線断面図である。

これらの図において、カセットテープレコーダの機器本
体を構成するキャビネット１の前面パネル２には長方形
のカセット挿抜のための開口３が形成され、この開口か
らカセット収納ケース４がキャビネット１の内部空間５
内に挿入され、カセット６を録音・再生可能な位置、す
なわちカセットセット位置にセットし得るように構ｔさ
れている。

即ち、前記カセット収納ケース４は、アルミ材等で構成
された蓋体７の背面に回走されたフレーム８の後方側に
折曲された左右両側面８ａ＋８ｂｚの下端に
それぞれ一体に垂設されたリンク部９ａ、９ｂをそれぞ
れブラケット１０に両端が枢支されて横架された回転軸
１１に軸支させることにより、前記回転軸１１を支点と
して回動自在に支持され、第２図実線で示す位置、すな
わちカセットセット位置と鎖線で示すように開口３から
前面パネル２の前方に傾斜して突出する位置、すなわち
カセットイジェクト位置の２位置を取り得るようになさ
れている。

カセット収納ケース４の挿入時には、前記蓋体７は、そ
の左右両側部の裏面が開口３の周縁部内方に設けられた
ストッパ（図示せず）に当接することにより係止され、
この係止によって前記開口３が前記蓋体７及びこの蓋体
７に取着されるプレート１２で被蓋される。

前記プレート１２はアクリル樹脂等の透明もしくは半透
明な合成樹脂で構成されることにより、カセット収納ケ
ース４の内部が目視できるようになされている。

また、カセット収納ケース４は図示しないばねによって
常時開口３から突出する方向の回動習性が与えられてい
るため、セット時にはこのばねの力に抗してカセット収
納ケース４を機器本体内に手で押し込むことにより、開
口３から挿入され、所定のカセットセット位置にセット
されるようになっている。

前記キャビネット１の内部空間５の上方には上端がそれ
ぞれブラケット１３にピン１４，１５を介して軸支され
た１対のレバー１６．１７が配設されており、これらの
レバー１６．１７の下端はカセット収納ケース４と互い
に連動すべくピン−スロット機構Ａにより連結されてい
る。

このピン−スロット機構Ａにより連結されている。

このピン−スロット機構Ａはレバー１６．１７の下端に
植設されたピン１８．１９と、フレーム８の左右両側面
８ａ、８ｂに上端側が後方に傾いて穿設され且つ前記ピ
ン１８，１９が嵌入係合する長穴２Ｄａ、２０ｂとから
構成される。

そして、前記ピン１８．１９は前記左右両側面８ａ、８
ｂの内側に配設されたカセットホルダ２１に止着されて
いる。

前記長穴２０ａ、２０ｂはカセット収納ケース
４の回動に伴ってレバー１６．１７を円滑に回動し得る
ようにその長さ及び傾斜角度が設定されている。

前記カセットホルダ２１は、各ピン１８．１９によって
保持される１対のホルダ片２２ａ、２２ｂにって構成さ
れ、これらホルダ片２２ａ、２２ｂはそれぞれ合成樹脂
で一体に形成され、カセット６の両端部が載置される底
面部２３ａと、カセット６の背面両側部が当接する背面
部２３ｂ及びこの背面部２３ｂと一側端が連続する外側
面部２３ｃとからなり、前記外側面部２３ｃの内側面に
はカセット６の両側面に突設された突条体２４に対応し
てカセット案内高が垂直方向に形成されている。

そして、前記カセットホルダ２１はカセット収納ケース
４の回動動作に伴って上下動するように構成されている
。

すなわち、カセット収納ケース４がカセットセット位置
にある時には、ピン１８，１９が長穴２０ａ、２
０ｂの下縁側に位置するため、カセットホルダ２１は
下方に位置し、カセット収納ケース４が回動してカセッ
トイジェクト位置に移動するにしたがい、レバー１６．
１７が連動して第２図において反時計方向に回動腰これ
に伴ってピン１８，１９が長穴２０ａ、２０ｂの上縁側
に移動する。

この結果、ピン１８．１９で保持されているカセットホ
ルダ２１が押し上げられるため、カセットイジェクト位
置におけるカセット６′（第２図参照）は、この上端部
がカセットセット位置に比べてピン１８．１９の移動寸
法だけ余分にフレーム８から突出し、而してその挿入、
抜出操作を容易にしている。

なお、この場合、カセットホルダ２１は２分割形成され
たホルダ片２２ａ、２２ｂで構成する代りに、一
体構造のものであってもよい。

更に、前記カセットホルダ２１は上記と同様のピン−ス
ロット機構Ｂにより、カセット収納ケース４に、該ケー
ス４の回動に伴い上端側が前後に揺動すべく連結保持さ
れている。

すなわち、前記フレーム８の左右両側面８ａ。

８ｂには前記長穴２０ａ、２０ｂの上方に位置して前記
長穴２０ａ、２０ｂと同方向で且つ長穴２０ａ、２０ｂ
の傾斜角度よりも大きい角度で後方に傾むいた、すなわ
ち、穴の上縁側がカセット収納ケース４の前面から離間
する方向に傾斜した長穴３０ａ、３０ｂ（３０ｂは図
示せず）がそれぞれ穿設されている。

そしてこれら長穴３０ａ、３０ｂにそれぞれ係合ピン３
１．３２を摺動自在に嵌入保合し、これら係合ピン３１
．３２の先端を前記カセットホルダ２１を構成する各ホ
ルダ片２２ａ、２２ｂの外側面部２３ｃに止着すること
により、前記カセットホルダ２１はカセット収納ケース
４に対して前後方向に揺動自在に保持されている。

すなわち、カセット収納ケース４をセット位置からイジ
ェクト位置に回動させると上述の通りカセットホルダ２
１はレバー１６．１７及びピン１８．１９の共働によっ
て上昇するが、この上昇と同時にピン３１．３２が長穴
３０ａ、３０ｂの下縁側から上縁側に移動するため、カ
セットホルタ゛２１が揺動腰上端側か長穴３０ａ、３０
ｂの傾斜角度に応じて後方に傾むくように構成されてい
る。

この結果、カセットイジェクト位置においてはカセット
６′とカセット収納ケース４の前面、つまりプレート１
２との間隔が広くなるため、カセット６′の挿入、抜出
操作を更に容易にしている。

なお、３５．３６はそれぞれ下端がホルダ片２２ａ、２
２ｂに止着され、カセット６を常時後方に付勢している
カセット押え用スプリングである。

従って、上記のような構成によれば、釦操作によってカ
セット収納ケース４をカセットセット位置からカセット
イジェクト位置に回動させた時、カセットホルダ２１は
レバー１６．１７の回動に伴って上昇すると共に、係合
ピン３１，３２が長穴３０ａ、３０ｂに沿って移動する
にしたがい、プレート１２から離間する方向に揺動する
ため、カセットイジェクト位置において、カセットホル
ダ２１、換言すればカセット６′とプレート１２との間
隔が広がり、カセット６′の挿入、抜出操作を著しく容
易にする。

なお、上記実施例は前面操作型のカセット収納ケースの
例について説明したが、この考案にあってはこれに限ら
ず、上面操作型の場合においても同様に用いることがで
きることは勿論である。

また、上記実施例はフレーム８の左右両側面８ａ、８ｂ
に長穴３０ａ、３０ｂを穿設したが、カセットホルダ２
１側に穿設しても同様に効果が得られることは明らかで
あろう。

以上詳細に説明したように、この考案に係るカセットテ
ープレコーダにおけるイジェクト機構によれば、一端が
回動自在に枢支されたカセット収納ケースにカセットを
直接収納するカセットホルダを配設し、このカセットホ
ルダをカセット収納ケースとピン−スロット機構で連結
するレバーでカセットの挿抜方向に移動自在に保持する
と共にこのカセットホルダをカセット収納ケースに対し
てピン−スロット機構を介して前後方向に揺動自在に取
り付け、前記カセット収納ケースがカセットイジェクト
位置に位置した時、カセットホルダをカセット収納ケー
スの前面から離間させるように構成したので、カセット
の挿入、抜出を容易にし、操作性の向上を計ることがで
きる。

しかもカセットホルダはカセット収納ケースの回動に伴
なう回動運動に対して直線的運動を行なうので、カセッ
トのセットイジェクト動作を極めて円滑に行なうことが
できるなど、その実用的効果は非常に大である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るカセットテープレコーダにおけ
るイジェクト機構の一実施例を示す半断面図、第２図は
その縦断面図、第３図は第１図のＩ−Ｉ線断面図である
。１・・・・・・キャビネット、４・・・・・・カセット
収納ケース、６・・・・・・カセット、８・・・・・・
フレーム、１１・・・・・・回転軸、１６，１７・・・
・・・レバー、１８．１９・・・・・・ピン、２０ａ、
２０ｂ・・・・・・長穴、２１ ””カセットホルダ、
３０ａ・・・・・・長穴、３１，３２・・・・・・係合
ピン、Ａ、Ｂ・・・・・ピンスロット機構。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

一端が回動自在に枢支され、カセットイジェクト位置と
カセットセット位置との間を復往動自在に設けられたカ
セット収納ケースと、このカセット収納ケースにピン−
スロット機構で連結保持され、カセット挿入側端部がカ
セット収納ケースの前面側に対して接近離間する方向に
揺動自在なカセットホルダと、一端が回動自在に枢支さ
れ、他端が前記カセット収納ケースとピン−スロット機
構で連結し、且つこの他端が前記カセットホルダと連結
し、カセット収納ケースと連動して前記カセットホルダ
をカセットの挿抜方向に移動させるレバーとを備え、前
記カセットホルダはカセット収納ケースの回動に伴い揺
動し、カセットイジェクト位置においてカセット挿入側
端部がカセット収納ケースの前面側から離間することを
特徴とするテープレコーダにおけるイジェクト機構。