JPS60232271A - 噴霧装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は灯油や軽油などの液体燃料、水、薬液などの液
体を、圧電セラミックなどの圧電振動子の振動を利用し
て微粒化するための噴霧装置に関し、さらに詳しく言え
ば、圧電振動子の振動により加圧室の液体を加振してノ
ズルより噴射し微粒化する形式の噴霧装置に関するもの
である。

従来例の構成とその問題点 従来、この種の噴霧装置は主にインクジェット記録装置
のインク噴射装置として様々な構成の装置が提案されて
いるが、周知の如く、溶存空気を多量に含む一般的な液
体を噴射することは、キャビテーション気泡が発生する
という欠点のために、極めて困難であった。

また、近年では第１図に示す構成の噴霧装置が提案され
、上記欠点を解決した噴霧装置が実現されている。

第１図において、霧化器１は、直径が５〜１５ｍｍ、深
さ１〜５ｍｍの円筒状の加圧室２を有するボディー３と
、直径が３０〜１００μη２のノズル４を複数個設けら
れた厚さ３０〜１００μｍのステンレス製のノズル板５
と、直径が５〜１５ｍｍ、厚さ０．５〜２ｍｍの円環状
圧電セラミック６とを、接着層７および８により図のよ
うに相互に接着して構成されている。

液体はタンク９よりパイプ１０を通って加圧室２に供給
される構成である。加圧室２はさらにパイプ１１により
ファン１２の吸込口１３に接続されている。ファン１２
が起動されると吸込口１３には負圧力が発生してパイプ
１０内にあった液面が吸い上げられて上昇し図中の位置
１４となってつりあう。

この状態で圧電セラミック６の電極（図示せず）間に第
２図（、）のような交流電圧が供給される。圧電セラミ
ック６は接着層７との境界面およびその対向面に電極が
設けられており、その厚さ方向に分極されている。交流
電圧の供給により、圧電セラミック６はその直径方向の
伸縮歪を生じ、このだめ、ノズル板５と圧電セラミック
６とにより成るバイモルフ振動体は図中の破線のよう々
たわみ振動を生じ、圧電セラミック６の開口１５内に位
置するノズル板５の中央部分のみが大きく励振される。

このため、加圧室２内のノズル４の近傍の液体のみが大
きく加振されて加圧され、ノズル４より噴射されて、液
滴１６となって飛翔する。また、ノズル板５の振動状態
は、図中の破線のように、いわゆる周辺固定、又は周辺
支持された円板の２次モードである。

このような噴射メカニズムのゆえに、との噴霧装置は、
溶存空気を多量に含んだ液体であっても極めて安定に噴
霧することができ、しかも非常に少ない消費電力で動作
することが可能である。また、ノズル４に発生する液体
の表面張力の作用により液体を自給することができ、し
かも非常に簡単でコンパクトな構造である。さらに、第
２図（ｂ）のような交流電圧を圧電セラミック６に供給
することにより簡単に噴霧量調節をすることができるも
のである。

しかしながら、ノズル板５はノズ）Ｌ／４の直径を小さ
く加工するために非常に薄い厚さであることが必要であ
り、かつ、機械的な強度も要求されるものであった。ま
た、効率の良いたわみ振動を励起するためには、高いヤ
ング率を有する材質のものが必要であった。このためノ
ズル板５はステンレススチールなどの材料で構成されて
いる。また接着層７および８は、その機械的強度を高め
ること、および、加圧室２の液体や噴射された液体の浸
漬などで接着層７，８の接着強度の低下が生じるのを防
止することを目的として、半田捷たはロウ利などの金属
材料で構成されている。

圧電セラミック６などの圧電振動子は一般に熱膨張係数
が小さく、一方でステンレス材料などで構成したノズル
板のそれは大きく、圧電セラミノロ・　７ り６０２〜３倍程度となる。

このため、接着層７に使用する接着材料を高温半田やロ
ウ材で構成することは、前述した熱膨張係数の差により
接着層境界面に生じる残留応力が極めて大きくなるとい
う結果を引き起こし、このため極端な場合は圧電セラミ
ック６に亀裂が生じてしまうという欠点があった。捷だ
、この残留応力の存在により圧電セラミック６に応力が
加えられるということは、圧電セラミック６の電気機械
変換効率をも低下させるという欠点を有していた。

このため、接着材料としては低い融点の材料しか使用す
ることができず、耐熱性の点で十分なものではなく応用
範囲を限定せざるを得なかった。また、低融点接着材料
は一般的に機械的強度が弱く、長期間の性能安定性とい
う点でも満足すべきものではなかった。

発明の目的 本発明は、このような従来の欠点を一掃した噴霧装置を
提供せんとするものであり、特に接着部分の改良により
信頼性および耐熱性が著しく高く、しかも簡単でコンパ
クトな構造でありながら、非常に効率の良い噴霧装置を
提供することを目的とするものである。

発明の構成 本発明は上記目的を達成するために以下に述べる構成に
より成るものである。

すなわち、加圧室を有するボディーと、ノズル板と、板
状の圧電振動子とを備え、ノズル板と圧電振動子とを相
互に接着して前記ボディーに装着し、前記ノズルが前記
加圧室に臨むよう構成すると共に、前記圧電振動子とノ
ズル板との接着層にその厚さを調節する調節部を設ける
よう構成したものであり、この構成により接着層の厚さ
を、熱的残留応力を小さく押え、かつ、電気機械変換効
率が著しく低下しない最適な厚さに調節し、極めて高い
信頼性と耐熱性および噴霧効率を得ることができる噴霧
装置を実現することができる。

実施例の説明 以下本発明の一実施例について図面と共に説明する。

第３図（＆）は本発明の一実施例を示す噴霧装置の断面
図であり、第１図と同符号のものは相当する構造物であ
り説明を省略する。

第３図においてノズル板５と圧電セラミック６との間の
接着層（半田層）７には、その厚さｔを調節し、最適な
値にするだめの調節部１７が設けられている。この調節
部１７は、第３図（ｂ）に示すようなノズル板５上の位
置に設けられており、圧電セラミック６の中心円を円上
の４点で支持するように配置されている。

この調節部１７の高さを調節することにより半田層７の
厚さｔを自由にしかも確実に、設定することができる。

第４図（ａ）および（ｂ）はこの調節部１７によって厚
さｔを調節した場合の電気・機械変換効率ηの変化およ
び半田付時に生じる残留応力σ５　の変化とを示したも
のであり、厚さｔをｔ。

に設定することにより変換効率ηの減少を少なく押えつ
つ、残留応力σ５の大幅な低減を実現することができる
ことを示している。これは、半田層７が柔らかいために
厚さｔを増すことにより残留９・ 応力σ５を吸収できるからである。

このように調節部１７を設け、厚さｔを確実に調節する
ことができるようにしたので、ノズル板５と圧電セラミ
ック６との熱膨張係数の差が大きくても、圧電セラミッ
ク６に亀裂を生じることなく高い融点の半田材料を用い
て半田付した楓場合によってはロウ付することができ、
しかも、残留応力σ８を低い値に軽減することができる
ので、接着部分の機械的強度を著しく高め、がっ、残留
応力による接合強度劣下などの性能低下も防止すること
ができる。

第５図は本発明の他の実施例を示す噴霧装置の断面図で
あり第３図と同符号のものは相当する構造体である。第
５図において、半田層７の厚さｔを調節する調節部１７
および１ｉは圧電セラミック６の内周と外周に近い部分
に沿って配置されている。このため、接着面全面にわた
っての半田層７の厚さｔの均一性がより向上する。さら
に、より多くの小さな調節部材を接着面全面に均等間隔
で配置するようにしてもよいことは明らかである。

１０・・　７ 第６図は、本発明のさらに他の実施例を示す噴霧装置の
断面図であり、第３図と同符号のものは相当する構造物
である。第６図において、ノズル板５は、突起１７が設
けられ、調節部を形成している。これは、平板状のノズ
ル板５を金型などで加圧成形することにより、極めて簡
単に、均一な高さで、しかも、その位置を極めて精度良
く製造することができるので工業生産上極めて有利であ
る。

また、調節部１７（突起）の数を多くして接着面全面に
わたっての半田層厚さｔの均一性を高めることも非常に
簡単である。

第７図は、本発明のさらにもう１つの他の実施例を示す
噴霧装置の断面図であり、第３図と同符号のものは相当
する構造物である。

第７図において、圧電セラミック６には、突起１７が設
けられ調節部を形成している。第６図の実施例の場合と
同様に調節部の位置精度を高くすることが可能である。

この実施例の場合には、第８図（、）に示すように圧電
セラミック６のセラミック材料そのものに突起１７を設
けてもよいし、第８図（ｂ）に示すように、セラミック
材料の表面に形成される電極１８に突起１７を設ける構
成としてもよい。

発明の効果 以上に述べたように本発明によれば、圧電振動子とノズ
ル板との間の接着層の厚さを調節する調節部を設けて接
着しボディーに装着する構成としたので、熱膨張係数の
差が大きい圧電振動子とノズル板とを高融点材料で接着
することが可能である。しかも残留応力（熱応力）によ
る圧電振動子の損傷や長期間の性能安定性の不足といっ
た不都合の発生を防止することができるので、従来に比
べて著しく高い信頼性と耐熱性を有し、しかもコンパク
トで低消費電力である噴霧装！を実現することが可能で
ある。

したがって、燃焼装置等の環境温度の高い機器への応用
や屋外機器のように熱的ショックの大きい機器への応用
を行う場合でも高い信頼性を保証することができるので
汎用性に富んだ噴霧装置を提供することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の噴霧装置の構成を示す断面図、施例を示
す噴霧装置の断讐僕↑℃−図（、）、（ｂ）はそれぞれ
接着層の厚さと圧電セラミックの電気機械変換効率、お
よび残留応力との関係図、第５図は本発明の他の実施例
を示す噴霧装置の断面図、第６図は同さらに他の実施例
を示す噴霧装置の断面図、第７図は同さらに他の実施例
を示す噴霧装置の断面図、第８図（、）、（ｂ）は同装
置の調節部の構成を示す断面図である。 ２・・・加圧室、３・・・ボディー、４・・・ノズル、
５・・・ノズル板、６・・・圧電振動子、７・・・接着
層、１７゜１７・・・調節部。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名区 σゴ シα・Ｖ馬　聚

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）液体が満たされる加圧室を有するボディーと、ノ
   ス諏しを有するノズル板と、前記ノヌ゛ル板を加振する
   板状の圧電振動子とを備え、前記ノズル板と圧電振動子
   とを相互に接着して前記ボディーに装着し、前記ノズル
   が前記加圧室に臨むよう構成すると共に、前記圧電振動
   子とノズル板との接着層に前記接着層の厚さを調節する
   調節部を設けた噴霧装置。
2. （２）　ノズル板の圧電振動子との接着面に突起を設け
   て調節部を構成した特許請求の範囲第１項記載の噴霧装
   置。
3. （３）圧電振動子のノズル板との接着面に突起を設けて
   調節部を構成した特許請求の範囲第１項記載の噴霧装置
   。
4. （４）圧電振動子を円環状に構成し、ノス諏しが前記圧
   電振動子の中央部に位置するよう構成すると共２′・　
   、／ に、前記圧電振動子の内周および外周沿いの双方に調節
   部を設けた特許請求の範囲第１項記載の噴霧装置。
5. （５）接着層を構成する接着材料と調節部を構成する材
   料とがほぼ等しいヤング率を有する材料で構成された特
   許請求の範囲第１項記載の噴霧装置。