JPS60232180A - ゴルフクラブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はゴルフクラブに関し、さらに詳しくは、一般に
ウッドと呼称されているゴルフクラ−プのうち、繊維強
化プラスチックを主材料としたクラブヘッドを取り付け
たゴルフクラブの改良に関するものである。

〔従来の技術〕

ウッドと呼称されているゴルフクラブのクラブヘッドは
、従来から柿の木を主材料として製造されていたが、最
近、繊維強化プラスチックを主材料として製造したクラ
ブヘッドが開発され使用されるようになって来た。

そして、この種のクラブヘッドの芯体として従来は、ヘ
ッドの重量を軽くする目的で比重の低い硬質ウレタンフ
オーム等の発泡性合成樹脂、あるいは硬質プラスチック
の中空成形品が用いられている。

ところが前者すなわち硬質ウレタンフオーム等発泡性合
成樹脂製の芯体は、圧縮強度が低く、クラブヘッド成形
時において高い圧縮成形圧を十分に加えることができな
い。この結果、成形された繊維強化プラスチックからな
るヘッド外殻補強層にボイドが発生し易いばかりでなく
、芯体の破壊強度が低いことからゴルフクラブを長期間
使用しているうちに崩壊して（る恐れがあった。

また、後者すなわち硬質プラスチック製の中空成形品を
芯体として用いた場合は、ボイドが発生するばかりでな
く、これが中空であるがために、ゴルフクラブの重要な
特性であるボールの飛距離や方向性の低下、あるいは打
音等打撃時のフィーリングが悪くなり、満足のいくクラ
ブヘッドを得ることは困難であった。

さらに、上述した繊維強化プラスチックを主材料とする
クラブヘッドの大多数は、圧縮成形により成形されてい
るが、成形時におけるプレス圧を成形品全体に亙って均
等に加えることは極めて困難である。このため成形品の
繊維強化プラスチック製のクラブヘッド外殻補強層に局
部的にボイドや巣が入り易く、また圧縮強度に方向性が
生じ、これがクラブヘッドの硬さと耐久性を低下させる
原因となっていた。

この解決策として、ブラダ−等を用いて液体等の流体に
より成形時に内圧を外部から加えて成形硬化させ、しか
る後、流体を外に排出し、この排出跡の空間部分に後か
ら芯材を埋設または注入硬化させてクラブヘッドを成形
する方法も一部用いられているが、この方法は、成形の
加工工程や設備が複雑となり、しかもクラブヘッドの構
造設計上にも制約が生じていた。

〔発明の目的〕 本発明は上述した問題点を解消するために検討した結果
、導かれたものである。

従って本発明の目的は、繊維強化プラスチックを主材料
としたクラブヘットの、特にその芯体を工夫することに
より、繊維強化プラスチックからなるヘッド外殻補強層
へのボイドや巣の発生防止、補強繊維の含有率の向上１
強度の均−性等クラブヘッドの品質及び加工性の向上。

さらにはゴルフボールの飛距離向上や打撃時のフィーリ
ングの向上をも図り得る優れたゴルフクラブを提供する
ことにある。

〔発明の構成〕

すなわち本発明は、一端にグリップを備えたクラブシャ
フトの他端に、繊維強化プラスチックを主材料としたク
ラブヘッドを取り付けてなるゴルフクラブにおいて、前
記クラブヘッドの芯体をゴム状弾性体により構成したこ
とを特徴とするゴルフクラブを、その要旨とするもので
ある。

以下本発明を実施例により図面を参照しつつ具体的に説
明する。

第１図及び第２図は本発明の実施例からなるゴルフクラ
ブを示すもので、第１図は要部すなわちクラブヘッド部
を示す斜視説明図、第２図は第１図Ａ−Ａ矢視断面説明
図である。

図においてＥは、本発明の実施例からなるゴルフクラブ
であって、一端にグリップ（図示しない）を備えたクラ
ブシャフトＳの他端に、ゴム状弾性体からなる芯体１１
の周囲にカーボン繊維及び／又はガラス繊維強化プラス
チックを主材料とした繊維強化プラスチツク層１２（ヘ
ッド外殻補強Ｍ１２）を一体的に設けたクラブヘッド１
０を取り付けることにより構成されている。

そして上述したクラブへソド１０は、前記ゴム状弾性体
からなる芯体１１の周囲に、あらかじめ、前記ヘッド外
殻補強層１２を構成するカーボン繊維等補強繊維に未硬
化の樹脂を含浸させたチョツプドストランド及び／又は
マット及び／又は織物等で被覆し、しかる後、これをク
ラブヘッド成形用金型内に収容し、圧縮加熱して硬化せ
しめることにより成形される。

本発明においては芯体１１として、適度の硬度と高い反
発弾性とを有するゴム状弾性体を用いたから、芯体１１
が上述した成形時におけるプレス圧により、適度に弾性
変形し、この芯体１１の適度な弾性変形によって発生す
る反発圧（圧縮成形圧）が、前記ヘッド外殻補強層１２
に略均等に加わる。この結果、ボイドや巣の発生を防止
でき、全周にわたり均一な強度を有するヘッド外殻補強
層１２を得ることができる。

従って、上述した芯体１１を構成するゴム状弾性体は、
ショアーＤ硬度が４０〜７ｏであることが好ましく、５
０〜６０であることがさらに好ましい。

これは、芯体１１を構成するゴム状弾性体のショアーＤ
硬度が４０未満では、上述した成形時におけるプレス圧
により、芯体１１の弾性変形が不均一化し、ヘッド外殻
補強層１２に偏肉が生じ、クラブヘッドの重要な要件で
あるバランスが壊れ、ゴルフクラブの品質低下を招く一
方、上述した成形時に均一な反発圧（圧縮成形圧）が得
られないことに起因してヘッド外殻補強層１２にボイド
や巣が発生する恐れがあるからであり、またゴム状弾性
体のショアーＤ硬度が７０を超えると、芯体１１の反発
圧（圧縮成形圧）が得られないので、ヘッド外殻補強Ｎ
１２に均一な反発圧を加えることができず、この結果、
上述したボイドや巣の発生防止効果を得ることができな
いからである。

なお、ゴム状弾性体からなる芯体１１とヘッド外殻補強
層１２との密着性を向上せしめるために、成形した芯体
１１の表面にパフ加工を施して、芯体１１の表面を粗面
化したり、あるいは、芯体１１の表面に接着剤を塗布し
ても良い。

また、上述した本発明のゴルフクラブは、一般にウッド
と呼称されているゴルフクラブのうち、特に、クラブヘ
ッドがその体積の割に質量が大きいフェアウェイウッド
に適しており、芯体１１の重量は、これを構成するゴム
状弾性体の比重を調整することにより、増減することが
できる。

なお、図において１３はソールプレートである。

以下実施例について説明する。

〔実施例１〕 シス１．４−ポリブタジェン１００部（重量部）に、ジ
アクリル酸亜鉛４５部、酸化亜鉛１４部及びパーオキサ
イド（パーへキサフロ日本油脂製）２．５部を加え、混
合ロールを用いて混合した後、これをクラブヘッド芯体
用金型に充填し、しかる後、１６０℃で２０分間加圧成
形して、比重１．１８ｇ／■３．ショアーＤ硬度５８の
クラブヘッド芯体を得た。

このクラブヘッド芯体の表面にハフ加工を施して、粗面
化すると共に形状を修正した後、この芯体を、あらかじ
め適量のボリエ不テル樹脂を含浸させたカーボン繊維の
シート・モールディング・コンパウンド（ＳＭＣ）及び
ソールプレート等と一緒に圧縮成形用クラブヘッド金型
に収容して加圧し、−加熱硬化してクラブヘッドを作成
した。

これにより得たクラブヘッドを切断し、その断面の状態
を目視により観察した結果、カーボン繊維強化プラスチ
ック製のヘッド外殻補強層にボイドや巣の発生は殆ど皆
無であり、偏肉や芯体の片寄りもなかった。

さらに、このクラブヘッドを４番フェアウェイウッドに
仕立て、実際にゴルフボールを試打したところ、前述し
た従来のものと比較して、ボールの飛距離、ボールの方
向性及び打音とも非常に良好であった。

〔実施例２〜実施例５及び比較例１〕 実施例２〜実施例５及び比較例１について、クラブヘッ
ドの芯体用ゴム状弾性体を第１表に示す配合仕様により
調整し、混合ロールを用いて混合した後、これをクラブ
ヘッド芯体用金型に充填し、実施例２にあっては、１６
０℃で２０分間加圧成形し、実施例３〜実施例５及び比
較例１にあっては、１５０℃で３０分間加圧成形し、そ
れぞれ第１表に示す物性を有するクラブヘッドの芯体を
得た。この芯体をそれぞれ上述した第■実施例と同様に
処理し、しかる後、このクラブヘッドを４番フェアウェ
イウッドに仕立てた。

これらクラブヘッドの切断面の状態及び試打結果は第１
表に示す通りであった。

（本頁以下余白） 第１表 なお第１表において、 注１・・日本油脂■製。

注２・・断面のボイド、偏肉等の状態の良否。

注３・・ゴルフボールを試打した時のボールの飛距離、
打音、フィーリングの良否。

◎は優、Ｏは良、△はやや良を示す。

〔発明の効果〕

本発明は上述したように、一端にグリップを備えたクラ
ブシャフトの他端に、繊維強化プラスチックを主材料と
したクラブヘッドを取り付けてなるゴルフクラブにおい
て、前記クラブヘッドの芯体をゴム状弾性体により構成
したことにより、次のような効果を奏する。すなわち、
（１１芯体をゴム状弾性体により構成したから、クラブ
ヘッド成形時におけるプレス圧により芯体に適度で均一
な圧縮変形を贈与することができる。この結果、繊維強
化プラスチック製の外殻補強層全体に略均−な圧縮成形
圧を加えることができ、繊維強化プラスチック製の外殻
補強層へのボイドや巣の発生を大幅に押えることができ
ると共に、強度的にも均一な外殻補強層を得ることがで
きる。さらに圧縮時の変、形も均一化できて外殻補強層
の偏肉も防止でき、クラブヘッドの重量ハラ−ンスも良
好化できる。

またボイド防止を目的として外部から内圧を加える等の
一般に用いられる成形方法を簡素化でき、生産性の向上
を図ることができると共に、クラブヘットの構造設計−
ヒの自由度も向上せしめることができる。

（２）従来の硬質ウレタンフオームなど発泡性合成樹脂
からなる芯体のように、長期使用により芯体が崩壊する
恐れがなく、ゴルフクラブの耐久性を大幅に向上するこ
とができる。

（３）　さらに本発明のゴルフクラブは反発弾性が良く
、ゴルフボールの飛距離を伸ばすことができ、しかも、
打音などのゴルフボールヒツティングのフィーリングを
向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の実施例からなるゴルフクラ
ブを示すもので、第１図は要部ずなわちクラブヘッド部
を示す斜視説明図、第２図は第１図Ａ−、Ａ矢視断面説
明図である。 ＩＯ・・・クラブヘッド、１１・・・芯体。 代理人　弁理士　、小　川　信　− 弁理士　野　口　賢　照 弁理士斎下和彦

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 一端にグリップを備えたクラブシャフトの他端に、繊維
   強化プラスチックを主材料としたクラブヘッドを取り付
   けてなるゴルフクラブにおいて、前記クラブヘッドの芯
   体をゴム状弾性体により構成したことを特徴とするゴル
   フクラブ。