JPS6023134A - 紙製耐圧容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は紙の両面にプラスチックフィルムが積層された
胴体および蓋体が強固に接合してなる紙製耐圧容器に関
するものである。

近時、床材及び加工方法の進歩により、飲料品用の容器
としては、従来の硝子瓶わるいはスチール缶の一部はア
ルミニウム、プラスチック、紙等を素材とする容器に転
換されて来ている。飲料品用容器の多くは使い捨て容器
として扱われ、消費者での用済み後の空容器は材質とし
ては外生使用可能なスチール缶やアルミ缶でも回収・再
使用はなされていない。その理由は、回収及び選別の労
力・輸送費、仮置のスペース、回収容器洗浄水の排水処
理費用等のため回収・再生加工の費用が大きいためであ
る。しかしながら、スチール缶、アルミ缶、プラスチッ
クボトル等は使い捨てられた場合でも容積が高張９、塵
芥として廃棄しても焼却処理は出来ず、埋立に使用して
も空洞部を生じて埋立後動の利用に問題を残す。

このような理由から、使用後の処理の容易な紙製容器へ
の転換が要望され、一部の飲料例えば牛乳やジュース等
については既に紙製容器に置き替ったものも少なくない
。しかしながらこれらの飲料はいずれも炭酸ガスを含ま
ず、常温での容器内圧力は殆んど大気圧に等しいものば
かりで６９、ビールや炭酸飲料などを対象にした紙製耐
圧容器は殆んど見られない。このように紙製耐圧容器の
開発が遅れている理由は、第１にビールや炭酸飲料など
の容器として要求される耐圧力の仕様が可成り高いこと
（ビールの内圧は常温で２〜２．５Ｋｙ／ｃｍ２Ｇｓ　
５０℃で約５〜／Ｃｍ２Ｇ　％炭酸飲料の内圧は常温で
６〜３．５　ｈ／ｃｒｒ？　Ｇ、５０℃約７　Ｋ１７ｃ
ｍ２Ｇ　）及び紙の折曲げ加工性不良により胴体と蓋体
との接合部を金属缶の如き巻締めによってシールするこ
とができないことの２点から生じるシール方法に関する
技術的因難性、第２に既に上布されているアルミ缶やス
チール缶は可成り安価であるので、紙製耐圧容器も上記
第１の困難性の解決手段な含めて低価格で製造し得る構
造でなければならないという経済的要請から生じる困難
性である。

本発明者は、上述の多くの障害にもかかわらず、紙製耐
圧容器の有する多くの効用性に着目し、その実現を図っ
て種々検討を重ねた結果次の知見を得た。すなわち、例
えばパルプ繊維が長くて引張破断強度が大きい紙にプラ
スチックフィルムを２ミネートしたものを複数層に巻い
て熱処理したものを胴体とし、また例えばパルプ繊維に
プラスチックを繊維状または粉末状で混合してスカート
部を有する球かく状に加熱成形したものにプラスチック
層を形成させたものを蓋体として使用することなどによ
り、ビールや炭酸飲料用の仕様に充分堪える耐圧性と防
水−性とを有する胴体及び蓋体のそれぞれを得ることが
出来た。

このようにして得られた胴体及び蓋体を組合せて胴体の
端部に蓋体を上蓋または底蓋として接合する方法として
、接着剤で接着する方法は工業的な規模での生産に適さ
ず、また接着剤の種類によっては飲料品を充填する目的
からも好ましくない。

本発明者は、以上の状況に鑑みて種々の検討を行なって
、紙を基材とする胴体および蓋体よりなり、特に上蓋が
接合リング併用によって美感の良い紙製耐圧容器を発明
した。すなわち、本発明は、紙の両面にプラスチックフ
ィルムが積層された筒形の胴体の下端部の内周と紙の両
面にプラスチックフィルムが積層された下蓋のスカート
部の外周とが胴体の軸方向に対して外方に拡大する向き
に１１５０ないしｌ／１０の勾配を以て超音波溶接状態
にあり、断面が楔形で円環状のゾ２スナック接合リング
の外周と胴体の上端部の内周とが超音波溶接状態にあム
かつ前記の溶接領域において少なくとも胴体の内層側の
プラスチックフィルムおよび下蓋の内層側のプラスチッ
クフィルムがそれぞれ胴体の紙および下蓋の紙にアンカ
ー状態にあり、プラスナック接合リングの内周と紙の両
面にグラ２チツクフイルムが積層された上蓋のスカート
部の外局とが接合されていることを特徴とする紙製耐圧
容器である。

本発明において、紙製とは、パルプ繊維以外にプラスチ
ックなどの繊維、粉末、シート等が併用でれていても、
純紙製品と大差のない易圧潰性や燃焼性などの物性を有
する物を主要部とするものである。プラスチックとは、
ポリエチレンなど超音波印加によって発熱して浴着する
樹脂である。

プラスチックフィルムは、それらのフィルム（概ね２０
０μ未満）やシート（概ね２００μ以上）でありＳ更に
バリヤー性フィルムが好゛ましく、バリヤー性すなわち
酸素、炭酸ガスまたは他のガスについて、約２００以下
の透過度（透過度とは、安定状態に到達した彼の、１気
圧、温度２３℃、相対湿度５０％下で２４時間中に、１
ミルの厚さにおいて１　ｍ２当り透過するガスのｃｃ数
で茨わされる数値を意味する）を有するフィルムであっ
て、例えば「サラン」の面品名で販売されているポリ塩
化ビニリデン、ポリアミド、ポリエステル、二軸延伸ポ
リノロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン−塩化
ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、「エバール」
の藺品名で販売されているエチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化樹脂、セロファンおよび「バレツクス」の商品
名で販売されているニトリル糸樹脂等からなるフィルム
が包含される０紙の両面に炭酸ガスバリヤ−性フィルム
を積層したものは、それらのフィルムの合計厚さに相当
する厚さの単一フィルムを用いたものに比べて、炭酸ガ
スバリヤ−効果が太きい。

またフィルムは単一層または２種以上の積層体であって
もよい。また、バリヤー性フィルムの片面あるいは両面
に、非バリヤー性フィルムを２ミネートしたフィルムも
使用できる。この積のラミネートフィルムには、例えば
「サラネツクス」の商品名で販売されているポリエチレ
ン／ポリ塩化ビニリデン／ポリエチレンシミネートフィ
ルムがある。この場合、ポリエチレンはヒートシールを
促進し、ガスの透過度には大きく影響しない。また、フ
ィルム表面にバリヤー性材料を′４ｉ、Ｓしたフィルム
も使用できる。この種のフィルムとして、例えは「サラ
ンコートフィルム」あるいは「Ｋコートフィルム」と称
されるポリ塩化ビニリデン樹脂をコーティングしたフィ
ルムがある。

筒形とは、筒の横断面に実質的に直線部分がなく、外側
に凸な断面形状たとえば円、楕円、卵形などである。

超音波溶接状態とは、たとえは、いわゆる超音波溶接法
によってプラスチックを接合した状態、すなわち、２０
キロヘルツ前後の超音波振動を接合すべきプラスチック
部材に付与し、プラスチック部材に発生する摩擦熱によ
ってそれらの接合面を溶融せしめて溶接した状態で、接
合されたプラスチック部材は溶接自前後に亘ってそのプ
ラスチックの性質が実質的に相溶して均質になっている
状態である。

アンカー状態とは、紙に積層されているプラスチックフ
ィルムの積層面が部分的に溶融して紙の繊維間に浸み込
んだ状態、いわばメンスチックフイルム？無数の根が紙
の繊維間に食い込んでアンカー効果を生じてシラスチッ
クフィルムが紙に強固に結合している状態である。

次に図面によフ本発明を説明する。第１図において、胴
体１は、板状の厚い紙２とその両面に積層される内層側
プラスチックフィルム３ａおよび外層側シラスチックフ
ィルム３ｂとよシなる積層体が内径７０欄の筒形に形成
されている。紙２は紙厚３００μｍ、比重量２３０　＆
／ｍ２、縦方向の引張破断強度４．６０　Ｋ９／ｃｒｒ
ｒ”、横方向の引張破断強度２８０　Ｋ９／−の板紙で
おり、内外のシラスチックフィルム３は厚さ６５μｍの
パレックスフイルム（商品名ＢＡＲＥＸ米国ビストロン
社製のアクリル系樹脂）である。

下蓋４は、紙５とその両面に積層される内層側シラスチ
ックフィルム６ａおよび外層側プラスチックフィルム６
ｂとよりなる積層体よｐ構成されている。

積層される内外のプラスチックフィルム６は前記と同じ
厚さ６５μｍのパレツクスフイルムである。紙５は低密
度ポリエチレンを繊維にしたものを２５重ｉｔ％の割合
で通常のパルプ繊維に乾式エアレイ法で混合してマット
状にした不織布マットよりなる。プラスチックフィルム
６および紙５の積層体は、ホットプレスで成形され、厚
さ１．５艷外方に約１０ｍ凸形に球かく状をなし、周辺
部にスカ７ト部７を有する下蓋４として形成されている
。スカート部７の外周は下蓋４の中心軸（Ｘ軸）に対し
１１５゜ないし’／ｌ。の勾配を以て先端に向って外方
に拡がっている。胴体１の下端部の内層側シラスチック
フィルム３ａと下蓋４のスカート部７の内層側プラスチ
ックフィルム６ａが超音波溶接状態で結合されている。

接合部分ではスカート部の外周、プラスチックフィルム
３ａ　、（ｉａおよび紙２は胴体１の中心軸（Ｘ軸）に
対して１１５゜ないしｌ／１０の勾配を以て先端に同っ
て外方に拡がっている。

胴体１の内層側プラスチックフィルム３ａは紙２に積層
されている積層面よりプラスチックが紙の繊維間に浸み
込んで前記のアンカー状態になっている。同様に、下蓋
４の内層側プラスチックフィルム６ａも紙５に対してア
ンカー状態になっている。

上蓋８は、前記の下蓋４と同じ積層体よりなシ、上部外
方に凸形に球かく状をなし、周辺部にスカ−ト部１１、
中央部に飲口１２を有する。スカート部１１は断面が１
０ないし６５度の楔形で円環状のプラスチック接合リン
グ１２を介して胴体１の上端部に接合されている。胴体
１の下端部の内層側プラスチックフィルム３ａとプラス
チック接合リング１３の外周が超音波溶接状態で接合さ
れている。接合部分では、プラスチック接合リング１３
の外周、プラスチックフィルム３ａ、３’ｂおよび紙２
はＸ軸に対して１１５ｏないし１／１０の勾配を以て先
端に回って外方に拡がっている。上蓋８のスカート部１
１のプラスチックフィルム１０ｂとプラスチック接合リ
ング１３が超音波溶接状態で接合されている。

胴体１の内層側プラスチックフィルム３ａは紙２に積Ｉ
ｆｉされている積層面よりプラスチックが紙の繊維間に
浸み込んで前記のアンカー状態になっている。同様に上
蓋８の外層側プラスチックフィルム１０ｂも紙９に対し
てアンカー状態になっている。

上蓋８の中央部分の飲口１２はいわば漏斗の先端部分と
同様に形成され、その先端にプラスチックの飲ロリング
１４が接合され、史にその上にキャップ１５が接合され
ている。

次に本発明の紙製耐圧容器の製造態様を説明する。前記
の胴体１、下蓋４および上蓋８をそれぞれ別個に調製す
る。上蓋８については、たとえば、不織布マットに混合
された仕成バルノをその軟化温就あるいは融点近い温度
迄オーノン中で昇温し、予熱した不織布マットの両面を
防水及びガスバリヤ−性に適したプラスチックフィルム
１０ａ。

１０ｂで挾み、ホットプレスによって強固に一体化した
成形品を得る。この際、成形品の端面はプラスチックフ
ィルム１０ａ１１０ｂで被覆されていないので、同種の
プラスチックフィルムで被覆するかサランコート剤等を
塗布して完全に内容液またはガスの浸透を遮断する処置
（以下”端面処理”と称する）を施こす。次に上蓋８の
上部の飲口１２に射出成形されたプラスチック製の飲ロ
リング１４を嵌め込みホットメルト接着剤で接着するか
、あるいは飲ロリング１４が端面処理に供したプラスチ
ックフィルムと同種または相溶性のプラスチックであれ
ば超音波溶接で浴着させても良い０ 第２図において、上蓋８のスカート部１１の外周にプラ
スチック接合リング１３を嵌め込み、円環状の超音波印
加ホーン１８を当接して、垂直荷重を加えながら１５キ
ロヘルツ位の超音波振動を１秒程度印加する。スカート
部１１の外周面とプラスチック接合リング１３の内周面
は強固に溶着し一体化する。なお飲ロリ／グ１４の上に
取９つけられるキャップ１５（第１図）は容器組立およ
び内容物充填の後にホットメルト接着剤で接着するか又
は超音波溶接する。

第６図において、胴体１の端部に下蓋４のスカート部７
を圧入する。この際、内側にスカート部Ｔの傾斜と同じ
傾斜の傾ｆＰ＋壁１６ａを有する支持腕１６に胴体１の
端部を保持せしめる。次に下蓋４のスカート部γの内周
面に、外径がスカート部Ｔの内径とは輩一致し、スカー
ト部７の傾斜と同じ傾斜をなす外周部１７ａ１およびＸ
軸に対し２０〜４５度の傾斜の内周部１７ｂを有する傾
斜リング１７を下蓋４に挿入する。上方より、傾斜リン
グ１７の勾配と一致する傾斜壁１８ａを有した円形の超
音波印加ホーン１８を唾下し、傾斜リング１７の内周部
１７ｂの胴面を強く圧迫すると、くさび作用によってス
カート部７は胴体１の端部に強固に押しつけられる。こ
の時に約１秒程度、１５干ロヘルツ位の超音阪振動を印
加してスカート部２Ｃの外周面と胴体１の端部の内周面
を溶接する。超音波印加ホーン１８と傾斜リング１７の
轟接面でくさび作用が発生し、下蓋４と胴体１は強固に
押しつけられながら超音波振動を付与され、両者の内層
側プラスチックフィルム３ａおよび６ａが浴融して均質
に接合する。更に、内ノー側プラスチックフィルム３ａ
および６ａと胴体１の紙２および蓋体４の紙５との間に
それぞれ摩擦熱が発生し、プラスチックが紙の繊維間に
浸み込んでアンカー状態になる。

第４図において、胴体１の端部に上蓋８のスカート部１
１およびプラスチック接合リング１３を圧入する。第６
図の場合と同様に、支持腕１６に胴体１の端部を保持せ
しめる。超音波印加ホーン１８の先端をプラスチック接
合リング１３に当接し、Ｘ軸方向に超音波振動を超音波
印加ホーン１８よシフ２スチツク接合リング１３に付与
する。

プラスチック接合リング１３のくさび作用によって、プ
ラスチック接合リング１３は胴体１の端部に強固に押し
つけられる。

本発明の紙製耐圧容器は、紙ノーの剛性による強度、紙
の両面にプラスチックフィルムが積層されていることか
らして特に炭酸ガスのバリヤー性が同一厚さの単一プラ
スチックフィルムに比べて極めて優れ、蓋体と側木の接
合部分が超音波溶接状態にあシ、しかもプラスチックフ
ィルムが紙に対してアンカー状態にあって、蓋体と胴体
が極めて強固に接合し、またプラスチック接合リングを
用いたことによって上蓋の外観が良くしかも接合強固に
なっているので、ビールのようにかな９高圧力の炭酸ガ
スを含有する飲料などの充填容器として、ガスバリヤ−
性および強度の点から、適性が高く、更に使用後易圧壊
性および易焼却性、自然崩壊性なので、公害を及ばずこ
ともない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の断匍図、第２図は上蓋とプ
ラスチック接合リングの接合に際してプラスチック接合
リングに超音波印加ホーンな当接した状況を示す断面図
、第６図は倒置した下蓋に超音波溶接機の超音波印加ホ
ーンな当接した状況を示す断面図、第４図は上蓋に超音
波印加ホーンな嶋接した状況を示す断面図である。 １・・・胴体　２・・・紙　３・・・プラスチックフィ
ルム４・・・下蓋　５・・・紙　６・・・プラスチック
フィルム７・・・スカート部　８・・・上蓋　９・・・
紙　１０・・・プラスチックフィルム　１１・・・スカ
ー）部　１２・・・飲口　１３・・・プラスチック接合
リング　１４・・・飲ロリング　１５・・・キャップ　
１６・・・支持腕　１６ａ・・・傾斜壁　１７・・・傾
斜リング　１７ａ・・・外周部１７１）・・・内周部　
１８・・・超音波印加ホー７１８＆・・・傾Ｒ壁 特許出願人　旭化成工業株式会社 第１図 ＝２５ 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 紙（２）の両面にプラスチックフィルム（３ａ。 ３１））が積層された筒形の胴体（１）の下端部の内周
   と紙（５）の両面にプラスチックフィルム（６ａ１６１
   ））が積層された下蓋（４）のスカート部（ｒ＞の外周
   とが胴体（１）の軸方向に対して外方に拡大する向きに
   １／６ｏないしｌ／１０の勾配を以て超音波溶接状態に
   おり、断面が楔形で円環状のプラスチック接合リング（
   １３）の外周と胴体（１）の上端部の内周とが超音波溶
   接状態にあ広かつ前記の溶接領域におりて少なくとも胴
   体（１）の内層側のプラスチックフィルム３ａおよび下
   蓋（４）の内層側のプラスチックフィルム（６ａ）がそ
   れぞれ胴体（１）の紙（２）および下蓋（４）の紙（５
   ）にアンカー状態にあり、プラスチック接合リング（１
   ３）の内周と紙（９）のｒ７Ｉ４Ｊ面にプラスチックフ
   ィルム（１０ａ、１０ｂ）が積層された上蓋（８）のス
   カート部（１１）の外周とが接合されていることを％徴
   とする紙製耐圧容器