JPS6023082B2 - 防蟻剤 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は８−ヒドロキシキノリン又はその金属塩の１種
あるいは２種以上を配合することを特徴とする防蟻剤に
関するものである。

本邦の風士は気象条件が白蟻頚の成育に適する為、特に
気候温和な地方に於ては木材のみならず鉄、コンクリー
トを用いた構造物すら白蟻類に食い荒され、又はそれら
の分泌物によって腐食崩潰せられ、その被害は甚大なも
のがある。

白蟻類による被害の多くは戸外に於て発生する為、これ
らの駆除に用うる薬剤は気象条件例えば風雨、日光直射
および寒暑などに影響を受けないものが望ましい。従釆
この対策としてクロルデン、アルドリン、ディルドリン
等の有機塩素系薬剤が使用されてきたが、クロルデンは
蒸気圧が高い為高温雰囲気中では輝散し長期的な効果の
持続性に劣っていた。

一方アルドリン等は生物分解性が小さく、公害問題から
その使用が制限されてきている。本発明者らは、従来使
用されていた防蟻剤の欠点を改良した新親防蟻剤につい
て鋭意研究した結果、８ーヒドロキシキノリン又はその
金属塩がこれらの欠点を解決したた新防蟻剤として有効
であることを発見して、本研究を完成した。

８ーヒドロキシキノリンはあらゆる金属と結合して不溶
性の塩を形成する特性を有し、雑菌防徽剤および金属の
総促剤として広く使用されている。

又これらの金属塩も既に農薬として果実、野菜などに贋
霧されて広く使用されているものであり、人畜に無害で
水に溶けず日光、熱に対しても安定で戸外に於ける使用
に適合した薬剤と言える。本発明の実施方法としては、
例えば塩化ビニル共重合体のような樹脂類をキシレン、
メチルィソブチルケトン又はリン酸トリクレジルなどの
単一又は混合溶媒に溶解し、これに８ーヒドロキシキノ
リン又はその金属塩の１種あるいは２種以上を混合して
防蟻剤を調製する。

８−ヒドロキシキノリン又その金属塩は樹脂溶液に対し
て５〜２の重量％含有されるよう適宜混合すればよく、
樹脂溶液は塩化ビニル共重合体のほかアクリル系樹脂、
ロジンなど適宜組合せて調製使用することが出来る。

８ーヒドロキシキノリン金属塩としては、Ｓｎ、Ｃｕ、
Ｂａ、Ｚｎ、Ｃｒ、Ｐｂ、Ｃａ、Ｂ、ＡＩなどの金属の
塩が挙げられる。

上記の防蟻剤を用いて構造物などに対して防蟻措置を施
すには、構造物などの材料の表面に刷毛塗り又は頃霧な
どの方法によって塗布するか、木材などの場合は浸債す
ればよい。

次にこれらの防蟻効果を実施例をもって説明する。

実施例 ８ーヒドロキシキノリンおよびこれのＳｎ、Ｃｕ、Ｂａ
、Ｚｎ、Ｃｒの金属の塩をそれぞれ微粉末にしたものを
塩化ビニル共重合体の１の重量％キシレン溶液に対して
１重量％、５重量％、１の重量％に相当する量をそれぞ
れ混合分散せしめた防蟻剤を５００ｃｃづつ調節する。

試験片として３狐×９伽×５０伽のブナ材１８本に夫々
の防蟻液を刷毛して均一に塗布乾燥を繰返して残液を零
とする。比較例として防蟻剤を添加しないものと、従来
、本用述に使用されているクロルデン（化学名１・２・
４・５・６・７・８・８−オクタクロール２・３・＄・
４・７・７ａーヘキサヒドロ−４・７−メタノィンデン
；ベルシコールケミカル社製）を１の重量１０％混合せ
しめた塩化ビニル共重合体１の重量％キシレン溶液を同
様に塗布したものを作成した。これらの試験片１８個を
同型の無措置のブナ材１本と共に白蟻の生息する地域の
地下１肌の位置に埋設し、野外実験を行った。１年後掘
り出して各試験片の食害の状況を調査した結果は次表の
食害１に示される通りである。

次に各試験片を６０００の陣温槽中で１０日間熱処理後
同様の実験を行い、次表の食害２に示した通りの結果を
得た。（注） 食害の程度 ◎ 蟻土の付着をし（食害なし） ○ 蟻士の付着あり（白蟻の接触は認 められる） 但し食害の形跡・なし △ 疫跡・程度の食害が認められる × 明らかに食害が進み崩潰が認めら れる 以上、述べたように本発明による防蟻剤は従来品に比較
して箸しく防蟻効果が優れるとともに長期信頼性の高い
特徴を有する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ８−ヒドロキシキノリン又はその金属塩の１種ある
   いは２種以上を有効成分として含有することを特徴とす
   る防蟻剤。