JPS6021821Y2 - 回転飾りの駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば置時計における回転飾りの駆動装置に
関するものである。

駆動磁石とコイルとで構成される電磁的装置を介して回
転飾り等を駆動する装置において回転飾りを駆動する回
転軸に作用するスラスト力を互いに反発し合う１対の磁
石で受けたものも知られている。

しかし従来装置によるとコイルが固定的に設置されてい
るために、使用できる回転飾りの種類すなわちその形状
や大きさ、重さが一定範囲のものに限定され、またコイ
ルと駆動磁石との間隙は製造誤差等を考慮して大きめに
設定する必要があり、そのために駆動効率が悪い欠点が
あった。

本考案は、上記先行技術の欠点を解消することを目的と
するものあって、以下その一実施例について図面を参照
して説明する。

第１図および第２図において、上ケース１と下ケース２
は互いに結合されて箱体をなし、下ケース２の底部内面
にドーナッツ状の永久磁石３が固着さてその中心孔に軸
受４が嵌合保持されている。

また上ケース１の中央部に環状体部５が形成されてその
先端部に軸受６が装着されている。

軸受４および６によって回転自在に支承されている回転
軸７は、それに固着した座持８を備えており、この座持
の両端部には板体９，９が結合されている。

板体９，９の一端部には駆動磁石１０゜１０が対向的に
固着され、下方の板体９の下面には永久磁石３と相対向
してドーナッツ状の永久磁石１１が固着されている。

永久磁石３および１１はその対向面が同極となるように
着磁されて互いに反発し合い、この反発力が回転軸７に
加わる荷重すなわち回転軸７の先端部のブツシュ１２に
挿入載置された回転飾り１３などの総重量と釣り合って
、この回転軸７には第１図示の如く宙吊りの状態にある
。

また座持８の上部で回転軸７に対してヒゲ玉１４が固着
しである。

ヒゲ玉１４にはヒゲゼンマイ１５の内端部が固着され、
その外端部は上ケース１に対して下記のようにして保持
されている。

すなわち、第２図および第３図に示すようにヒゲゼンマ
イ１５の外端部には径方向に構威された延伸部１５ａお
よびその終端部で略ＵＣ形に形成された掛止部１５ｂが
設けられている。

そして延伸部１５ａの屈戊部近傍が上ケース１から垂下
する２本の突起１６．１６の間の僅かな間隙を挿通され
、掛止部１５ｂが上ケース１から垂下する係止突起１７
に掛止められている。

係止突起１７の回りに掛止部１５ｂの離脱を防止する離
脱防止突起１８が垂下形成され、さらに掛止部１５ｂの
開放端部にも離脱防止突起１９が位置している。

さらに係止突起１７および離脱防止突起１８の下面に、
下ケース２から一体に突出形成した柱状体２０の上面が
近接し、したがって掛止部１５ｂは下方へ抜は落ちるこ
とがない。

さらに延伸部１５ａの屈戊部と掛止部１５ｂのほぼ中間
部には、上ケース１から一体に補助突起２１．２１が間
隙をおいて垂下形成されている。

補助突起２１．２１は互いに向かい合う側に半円形状の
切欠部２１ａ、２１ａが形成され、この切欠部２１ａ、
２１ａを延伸部１５ａが通過している。

この補助突起２１．２１は外力などに対する補強を目的
とするもので、必ずしも必要ではない。

さらに、第１図において、駆動磁石１０．１０の間に検
出駆動コイル２２が配置してあり、このコイル２２はホ
ルダ２３によって保持されている。

ホルダ２３は位置調整手段によって上下方向の位置を調
整できるようになっており、この実施例では上下両ケー
ス１，２によって回転自在に支持した位置調整ネジ２４
の雄ネジ部２４ａが、ホルダ２３に形成された雌ネジ部
２３ａに螺合することによって上記位置調整手段が構成
されている。

またコイル２２の反対側には板体９，９の間にアルミ板
等の周知の制動板Ｐが設置され、駆動磁石１０．１０が
この制動板Ｐの上下を通過するときに制動板Ｐに生ずる
渦電流によってその回転に制動力が作用して板体９，９
の振れ過ぎを防止するようになっている。

またロックレバ−２５が下ケース２から一体に形成され
た軸部２６に回転自在に支持されている。

ロックレバ−２５は略り字形のロッキングアーム２５ａ
と下ケース２の開口部２７から外側へ突出する操作部２
５ｂとを備え、下ケース２から一体に形成されてストッ
パ２８．２９によってその回転角度が規制されていると
共に、ロッキングアーム２５ａから一体に形成されたク
リックバネ２６ｅがスカッパ２９に弾接することによっ
てロックレバ−２５にクリックモーションが付与されて
いる。

ロッキングアーム２５ａは第２図の位置にあるときその
先端部は第１図において台部３０の上面にある。

台部３０は下ケース５から一体に永久磁石３の外周部半
円弧状に取り囲むもので、その上面は永久磁石３の上面
つとほぼ同一高さにある。

ロックレバ−２５は、輸送時などにおいて第２図におい
てストッパ２８に当接する位置に回され、このときロッ
キングアーム２５ａの先端部は第１図において台部３０
から永久磁石３と１１の１間に滑り込んで永久磁石１１
を上方へ押し上げる。

したがって回転軸７が上方へ押し上げられ、この回転軸
７に装着されている止め輪３１が上ケース１に圧接され
るから板体９，９の自由回動が規制される。

回転飾り１３を回転給駆動する場合は、ロックレバ−２
５を第２図の位置に戻すするとロッキングアーム２５ａ
が永久磁石３と１１の間から抜は出し、そのときにロッ
キングアーム２５ａと永久磁石１１との間の摩擦力によ
って永久磁石１１に回転力が与えられ、この回転力が起
動力となってそれ以後はコイル２２と駆動磁石１０．１
０との間の磁気的作用によって一定周期で板体９，９す
なわち回転軸７および回転飾り１３が往復回転を繰り返
す。

ところで回転飾り１３はそのデザインなどによって形状
や重量が異なり、その場合永久磁石３゜１１の間の反発
力と回転飾り１３の重量との釣り合い位置がその都度異
なって板体９，９および駆動磁石１０．１０の位置が上
方または下方へ変位する。

駆動磁石１０．１０とコイル２２との間の間隙は小さい
から、最悪の場合には駆動磁石１０．１０のいずれかが
コイル２２と当接して作動が阻害されることになる。

そこで位置調整ネジ２４をネジ回しく図示せず）等を用
いて回すと、ホルダ２３が上方または下方へ移動し、コ
イル２２は駆動磁石１０．１０のほぼ中央に位置するよ
うに再設定される。

以上のように本考案によれば、コイルの位置が調整でき
るから、形状、大きさ、重さなどが異なる種々のデザイ
ンの回転飾りを使用することができ、バラエティに富ん
だ商品群を提供できる。

また駆動磁石とコイルとの間の間隙を常に適正値に設定
できるから常に駆動効率が良く、かつ安定して動作する
。

その他組立が簡単で調整も容易であるなど実用上の効果
が著大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例で示すものであって、第１図は
第２図Ａ−Ａ線断面図、第２図は第１図Ｂ−Ｂ線断面図
、第３図はヒゲゼンマイの外端保持構造を拡大して示す
斜視図である。 １．２・・・・・・地板（ケース）、３・・・・・・永
久磁石、７・・・・・・回転軸、９・・・・・・板体、
１０・・・・・・駆動磁石、１１・・・・・・永久磁石
、１３・・・・・・回転飾り、２２・・曲コイル、２３
・・・・・・ホルダ、２４・・・・・・位置調整ネジ。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）回転飾りが上端部に装着される回転軸が、重力方
   向にそって地板間で回転自在に支承され、上記回転軸と
   上記地板とにそれぞれ環状の永久磁石が上記回転軸と同
   軸的に対向して固着され、 上記両永久磁石はそれぞれの対向面が同極に形成されて
   その磁気反発力が上記回転軸に作用する重力方向の力と
   釣り合っており、 上記回転軸に固着した板体の端部永久磁石が設けられ、 上記駆動磁石と間隙をもって対向するコイルがホルダ介
   して設けられ、 上記ホルダの上記地板に対する位置を調整する位置調整
   手段が設けられている。 ことによって構成された回転飾りの駆動装置。
2. （２）上記位置調整手段は、上記地板間の回転自在に支
   持されかつ上記ホルダに螺合する位置調整ネジである実
   用新案登録請求の範囲第１項に記載の回転飾りの駆動装
   置。