JPS6021766B2 - 積層用上段ミキサ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコンクリートを製造するための積層式パンタイ
プミキサにおける上段ミキサに係る。

従来前記コンクリートを製造するための積層式パイプミ
キサとしては、第１図に示すミキサがその代表的なもの
として使用されていた。この第１図は２台のパンタィプ
ミキサの混合槽を上下に重ね合せた状態を示すもので、
この積層式パンタィプミキサを用いてコンクリートを製
造するには、上段ミキサ１０１に砂，セメント，一次水
を順次投入して一次混練を行い、得られたセメントモル
タルを下段ミキサ２０１に排出して砂利、二次水を投入
して二次濠糠を行いコンクリートを製造する。この第１
図における上段ミキサの特徴的な構造は底面が平面状の
皿型の混合槽１０６と、該混合槽１０６の中央部に立設
されている内筒１０２と、混合糟１０６外周壁部及び内
筒外周壁部にそれぞれ近接して配置されている複数の外
側混練羽根１０３及び内側混練羽根１０４と、該外側及
び内側涙練羽根が前記内筒１０２を内通して配設されて
いる１本の駆動回転軸にアームを介して締着され、駆動
回転軸の動力伝達機構は、混合槽底面以下の位置に配設
されていることである。

かかる従来の上段ミキサに対し、本発明は、セメントモ
ルタルの混練効率を高め、混糠時間を短縮し、排出時間
を短縮し、しかも保守管理の容易な上段ミキサを提供す
るもので、その要旨とするところは、底面中心部に設け
られた排出口に向かって下降傾斜する底面を有する混合
槽に、内側混糠羽根をアームを介して取付けた高速回転
軸と、外側混練羽根をアームを介して取付けた低速回転
軸を同Ｄ的に配設し、当該高，低速回転軸の回転動力伝
達機構を混合槽上部位置に配設構成したことを特徴とす
る積層用上段ミキサにある。

次に本発明を実施例にもとづいて説明する。

第０２図は積層式パンタイプミキサの上段ミキサのみを
示したものであり、上段ミキサの混合槽１ １は図示さ
れていない下段ミキサの上に載遣されている。減速機直
結の電動機１の動力は、小プーリ２、タＶベルト３を介
して大プーリ４に伝達される。

大プーリ４の軸には第１段歯車５および第二段歯車６が
固着され、それぞれ第一段歯車５は高速回転用歯車７に
、第二段歯車６は低速回転用歯車８と噛合っている。高
速回転用歯車７および低速回転用歯車８がそれぞれ固着
されている高速回転軸９および低速回転軸１０は、同心
的に同方向に回転するごとく設けられ、混合槽１１の上
蓋１２の中心部に締着されている軸受メタル部１３で支
承されている。前記の電動機１から高，低速回転軸９，
１０への動力伝達機構は全て混合槽上部位置すなわち混
合槽上蓋１２上又は混合槽外周壁１３の上部位置に配設
されている。尚減速機直結の電動機１を２台設置し、高
速回転軸９および低速回転軸１０をそれぞれ別個に回転
させ、高速および低速の回転比を任意に設定し得る構成
とすることもできる。高速回転軸９の下端には、内側混
線羽根１５が混合槽１１中心内側に位置するがごとくア
ーム１６を介して１個又は２個以上取付けられ、その内
側混練羽根１５の断面形状は混合槽１１底面輪郭及び後
述の排出ゲート輪郭に補完するがごとき形状とする。

低速回転軸１川ま中空軸で構成され、該軸の中空部を高
速回転軸９がベアリングを介して嫁合資適している。低
速回転軸１０の下端には外側混練羽根１７が混合槽１１
内外周近傍側に位置するごとくアーム１８を介して１個
又は２個以上取付けられ、その外側混練羽根１７の断面
形状は混合槽１１底面および外周壁輪郭に補完するがご
とき形状とする。混合槽外周壁１４は垂直円筒状に構成
され、混合槽底面１９は中心部に設けられた排出口２０
‘こ向かって下降額斜させた底面として構成されている
。

該底面の傾斜角は混合材料の安息角以上にすることが好
ましい。排出口２０には上面が円錐状の排出ゲート２１
が設けられ、排出ゲート用のヱアシリンダー２２の作用
により排出口を開閉することができる。排出口２川ま図
示されていない下段ミキサの混合槽に開□配設されてい
る。以上のごとく構成された上段ミキサによってセメン
トモルタルを渡練する場合の作用効果を以下述べる。

まず電動機１を運転駆動し、内側混練羽根１５および外
側混練羽根１７をそれぞれ高速および低速に回転させる
。

セメントモルタルの混合材料としての砂，セメント，水
は図示されていない別の計量機によってそれぞれ所要の
量が計量され、混合槽上蓋１２に設けられている投入口
より投入される。投入は砂，セメント，および水の順序
で逐時投入される。投入された混合材料は高速回転する
内側混練羽根１５により拡散混合が行われ、低速回転す
る外側混練羽根１７によって対流混合が主として行われ
る。即ちセメントのような微粉状の混合材料ではしばし
ば擬似塊が材料中に存在ひし、擬似魂が存在したまま混
合を行えば微視的な混合不均一は避けることができない
。かかる擬似塊を短時間に強制的に破壊し、強制的に分
散するには、擬似塊に外的な力として鱗断力を与えて破
機し分散する。即ちこの発明では高速回転する内ク側混
練羽根１５がこの役割を果たすことによって微視的な拡
散混合が効果的に行われる。さらに巨視的にも瓢ち全体
的に均一にするには対流混合が必要となり、かかる対流
混合は、混糠羽根を低速で回転することにより行い得る
。

本発０明では外側混練羽根１７がこの役割を果たす。特
に本発明では内側混練羽根１５が高速回転するため高速
の混糠羽根に衝突した混合材料は混合槽内外周側へ飛ば
される量が多く、従って対流混合用演練羽根を外周側則
ち外側に配設したことがよりタ効果的に対流混合に作用
する。さらに本発明では混合槽底面１９中心部に設けら
れた排出口に向って下降する底面を有するため、混合槽
外周部の根合材料は煩斜底面を摺落して中心部に集まろ
うとし、従って外側混練羽根１０ ７による混合材料の
中心部への寄せ集めようとする作用と相挨つて外周部の
混合材料は短時間に中心部に集積し、引き続き内側混線
羽根１５による拡散混合を行うことができる。

即ち混合材料の拡散混合城および対流混合城の循環に要
する時間が夕短く効果的に混合を行うことができる。こ
のように均等質に混合されたセメントモルタルは混合槽
中心部の排出口２０より下段ミキサに排出される。

前述のごとく、外側混練羽根１７による混合材料の中心
部への寄せ集め作用と、混合槽底面１９の煩斜による作
用と相俊つてセメントモルタルの排出に要する時間も短
い。また本発明においては上段ミキサの回転動力伝達機
構の保守管理を容易となる。

すなわち、第１図に示すごとく従来の上段ミキサの回転
動力伝達機構は、上段ミキサと下段ミキサの間隙に設置
されているため狭い空間での保守管理は手間を要する。
一方本発明での動力伝達機構は混合槽上部位置、すなわ
ち混合槽上蓋１２上又は外周壁１４上部に設置されるた
め保守管理は容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の積層式パンタィプミキサの内部構造を示
す説明図、第２図は本発明の積層用上段ミキサの内部構
造を示す断面図である。 １・・・・・・電動機、２・・・・・・小プーリ、３・
…・・Ｖベルト、４・・・・・・大プーリ、５・・・・
・・第一段歯車、６・・・・・・第二段歯車、７・・・
・・・高速回転用歯車、８・・・・・・低速回転用歯車
、９・・・・・・高速回転軸、１０・・・・・・低速回
転軸、１１・…・・混合槽、１２・・・・・・混合槽上
蓋、１３・・・・・・軸受メタル部、１４…・・・混合
槽外周壁、１５．．．．．．内側混練羽根、１６・・・
・・・アーム、１７・・・・・・外側鶴練羽根、１８・
・・・・・アーム、１９・・・・・・混合槽底面、２０
・・・・・・排出口、２１・・・・・・排出ゲート、２
２……ェアシリンダー、１０１……上段ミキサ、１０２
・・・・・・内筒、１０３・・・・・・外側混練羽根、
１０４・・・・・・内側混練羽根。 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 底面中心部に設けられた排出口に向かつて下降傾斜
   する底面を有する混合槽に、内側混練羽根をアームを介
   して取付けた高速回転軸と、外側混練羽根をアームを介
   して取付けた低速回転軸を同心的に配設し、当該高，低
   速回転軸の回転動力伝達機構を混合槽上部位置に配設構
   成したことを特徴とする績層用上段ミキサ。