JPS6021244B2 - 複動多段式油圧シリンダにおけるシリンダ側壁間の圧油封じ込め防止装置 - Google Patents

複動多段式油圧シリンダにおけるシリンダ側壁間の圧油封じ込め防止装置

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JPS6021244B2
JPS6021244B2 JP50097257A JP9725775A JPS6021244B2 JP S6021244 B2 JPS6021244 B2 JP S6021244B2 JP 50097257 A JP50097257 A JP 50097257A JP 9725775 A JP9725775 A JP 9725775A JP S6021244 B2 JPS6021244 B2 JP S6021244B2
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政憲 長谷川
和正 近藤
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Shin Meiva Industry Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複動多段式油圧シリンダにおけるシリンダ側
壁間の伍油封じ込め防止装置に関するものである。
従来、複動多段式油圧シーJンダは、伸縮クレーン、コ
ンパクター等のような各種油圧作業装置を中心として幅
広く使用されているが、このような複動多段式油圧シリ
ングにおいては、各シリンダの側壁間にある程度の間隙
部が設けられている。
そして、伸長作動時に、この間隙部内に流入している油
圧が、間隙部外へ排出されるように、各伸縮シリンダの
側壁を貫通して蓮通孔が設けられている。ところが何ら
かの原因で外側の伸縮シリンダがその終端位置まで伸び
きらないうちに、そのすぐ内側の伸縮シリンダが動き、
これらの蓮通孔の内側直上に、その内側の伸縮シリンダ
のピストン部の、ピストンリング等により形成される環
状のシール区域が位置したときには、このシール区域に
よって上記間隙部が完全に閉塞された状態となってしま
い、この状態で前記外側の伸縮シリンダがさらに伸びよ
うとすると、間隙都内に封じ込められた圧油が、異常に
圧力上昇を起して、時にはシリンダを変形させたりある
いは破損させたりした。本発明は上記の点にかんがみ、
シリンダ側壁間の圧油封じ込め作用に原因して、シリン
ダが破損したりすることのないような、複動多段式油圧
シリングにおけるシリンダ側壁間の圧油封じ込め防止装
置を提供することを目的とするものである。
以下、図面により本発明の実施例について説明すると、
第1図および第2図において、先端緑に沿って環状の閉
塞部材2を有する基シリンダ1の内側には、基端側にピ
ストンリング6を備えたピストン部5を有すると)もに
、先端緑に沿って環状の閉塞部材9を有する第1伸縮シ
リンダ4が、基シリンダ1と第1伸縮シリンダ4との間
に環状間隙部aを形成するようにして、滑動自在に舷入
されている。前記ピストンリング6は同径のものが鞠方
向に間隔を存して二個設けられており、その一方のリン
グ6から他方のリング6に亘りピストン部5外周に環状
のシール区域s,が形成され、この部分によってピスト
ン部5と基シリンダ1内周面間の液密性が保持される。
閉塞部材2の内周面には環状のシ−ル部材3が配設され
て、液密性が保たれるようにされている。また、第1伸
縮シリンダ4の基端部は、閉口して鞠方向に貫通してお
り、その背面側には背部受圧面Aが形成されている。第
1伸縮シリンダ4にはさらに、ピストン部5に近接して
、円周方向に適当間隔を置いて複数個の運通孔7が半径
方向に貫通されており、各連通孔7に連続して、第1伸
縮シリンダ4の内面側には、先端側へ一定距離だけ延び
る余剰油逃し溝8が設けられている。第1伸縮シリンダ
4の内側には、基端側にピストンリング13を備えたピ
ストン部12を有すると)もに、先端縁に沿って環状の
閉塞部村16を有する第2伸縮シリンダ11が、第1伸
縮シリンダ4と第2伸縮シリンダとの間に環状間隙部b
を形成するようにして、滑動自在に豚入されており、こ
の第2伸縮シリンダ11のピストン部12外周にも前記
第1伸縮シリンダ4のピストン部5と同様、ピストンリ
ング13,13によって環状のシール区域s2が形成さ
れ、このシール区域s2お軸方向全長は、第1伸縮シリ
ンダ4に設けられた前記運通孔7と余剰油逃し溝8との
鞠方向全長より短くなるように設定されている。
そして閉塞部材9の内周面には環状シール部材10が配
設されて、液密性が保たれるようにされている。また、
第2伸縮シリンダ11の基端部は、関口して軸方向に貫
通しており、その背面側には背部受圧面Bが形成されて
いる。第2伸縮シリンダ11にはさらに、ピストン部1
2に近援して、円周方向に適当間隔を置いて複数個の運
通孔14が半径方向に貫通されており、各運通孔14に
連続して、第2伸縮シリンダー1の内面側には、先端側
へ一定距離だけ延びる余剰油逃し溝15が設けられてい
る。第2伸縮シリンダ11の内側には、基端側にピスト
ンリング20を備えたピストン部19を有すると)もに
、先端部に取付部23を有する中空ピストンロッド18
が、第2伸縮シリンダー1と中空ピストンロッド18と
の間に環状間隙部cを形成するようにして、滑動自在に
鉄入されており、この中空ピストンロッド18のピスト
ン部19外周にも前記第1,第2伸縮シリンダ4,11
の各ピストン部12,19と同様、ピストンリング20
,20によって還状のシール区域s3が形成され、この
シール区域s3の軸方向全長は、第2伸縮シリンダ11
に設けられた前記達通孔14と余剰油逃し溝15との軸
方向全長より短くなるように設定されている。
そして閉塞部材16の内周面には環状のシール部村17
が配設されて、液密性が保たれるようにされている。中
空ピストンロッド18の中心部には、取付部23に設け
られた関口部24に蓮適する導油管22が軸方向に貫通
しており、導油管22と中空ピストンロッド18との間
には、取付部23に設けられた閉口部25に蓮逸する環
状間隙部dが形成されている。
中空ピストンロッド18には、ピストン19に近接して
、円周方向に適当間隔を置いて配設された複数個の運通
孔21が、半径方向に貫通されている。そして、ピスト
ン19の背面には、背部受圧面Cが形成されていると)
もに、取付部23には、作業装置等の可動部に枢支連結
するための枢支連結孔26が形成されている。以上のよ
うに構成されているので、図示の榎動多段式油圧シリン
ダが第1図のように収縮した状態にあるとき、閥口部2
4を油圧源に蓮通させると)もに、閉口部25をオイル
タンク側に蓮通させると、圧油は、開口部24、導油管
22を経て、基シリンダ1の基部側の間隙内に流入する
。このとき、取付部23に荷重がか)つていると、この
荷重の作用により取付部23には収縮方向の力が加わっ
ていることになるので、第1伸縮シリンダ4、第2伸縮
シリンダ11および中空ピストンロッド18は、基部側
に油圧力が働くと、互いに一体的となって先端側に移動
し始める。この間、環状間隙部a内の余剰油は、蓮通孔
7、環状間隙部b、蓮通孔14、環状間隙部c、蓮通孔
21、環状間隙部d、閉口部25を経てオイルタンクに
還流される。そして、もしもこの第1伸縮シリンダ4が
その終端位置まで伸びきらないうちに、衝撃等に起因し
て第2伸縮シリンダ11が第1伸縮シリンダ4に対し僅
かに伸長し、そのピストン部12のシール区域s2が第
2図のように第1伸縮シリング4の運通孔7の直上に移
動した場合においても、該運通孔7は、それと蓬通して
軸万向へ延びる余剰油逃し溝8を通じて第2伸縮シリン
ダピストン部12の非シール区域と蓮適している。従っ
てこの状態で第1伸縮シリンダ4が基シリンダ1に対し
てさらに伸長しても、それらシリンダ間の環状間隙部a
内の圧油を、前記ピストン部12の非シール区域と第1
伸縮シリンダ4側壁内面との隙間から前記と同様にオイ
ルタンク側に還流させることができ、その結果、第1伸
縮シリンダ4は順調に伸長し続け、ピストン部5が閉塞
部村2に当駿するまで伸び切る。第1伸縮シリンダ4が
基シリンダ1に対して伸長し終ると、引続いて第2伸縮
シリンダ11が中空ピストンロッド18と一体となって
、第1伸縮シリンダ4に対して伸長し始める。
そしてこの間、環状間隙部b内の余剰油は、蓮通孔14
、環状間隙部c、蓮通孔21、環状間隙部d、閉口部2
5を経てオイルタンクに還流される。そしてもし第2伸
縮シリンダー1がその終端位置まで伸びきらないうちに
、衝撃等により中空ピストンロッド18が僅かに伸長し
て、そのピストン部19のシール区域s3が第2伸縮シ
リンダー1の蓮通孔14の直上に移動した場合において
も、その蓮通孔14は、前記した第1伸縮シリンダ4の
蓮通孔7と同様、前記ピストン部19のシール区域s3
によって完全に閉塞されてしまうことはなく、第2伸縮
シリンダ11は、順調に伸長し続け、ピストン部12が
閉塞部村9に当綾するまで伸び切る。
第2伸縮シリンダー1が伸長し終ると、引続いて中空ピ
ストンロッド18が伸長し始める。その間、環状間隙部
c内の余剰油は、蓮通孔21を経て環状間隙部d内へ排
出され、環状間隙部d内へ排出された余剰油は、さらに
、開口部25を通ってオイルタンクへ還流する。図示の
複動多段式油圧シリンダを伸長状態から収縮させるとき
は、関口部25を油圧源に蓮通させると)もに、闇口部
24をオイルタンク側に運速させると、圧油はまず、関
口部25、環状間隙部dおよび蓮通孔21を経て環状間
隙部c内へ流入してピストン19を押圧するので、中空
ピストンロッド18は収縮し始め、そのピストン部19
シール区域s3の、シリンダ先端側即ち図面右側の端緑
が第2伸縮シリンダ11の余剰油逃し溝15の開ロ緑を
過ぎると、環状間隙部c内の圧油が、前記ピストン部1
9の非シール区域と第2伸縮シリンダ11側壁内面間の
隙間、該余剰油逃し溝15および選通孔14を経て環状
間隙部b内へ分岐して流入しつ)、同時にピストン部1
2を押圧するので、第2伸縮シリンダー 1もゆっくり
と収縮し始め、中空ピストンロッド18は速度をゆるめ
ながら第2伸縮シリンダ11に完全に収納される。
中空ピストンロッド18が完全に収縮し終ると第2伸縮
シリンダ11は速度を増して収縮し始める。そしてその
ピストン部12シール区域s2のシリンダ先端側端縁が
第1伸縮シリソダ4の余剰油逃し溝8開□緑を過ぎると
、環状間隙部b内の圧油は、余剰油逃し溝8、蓮通孔7
を経て環状間隙部a内へ分岐して流入しつ)、ピストン
部5を押圧するので、第1伸縮シリンダ4もゆっくり収
縮し始め、前記と同機に第2伸縮シリンダ11は速度を
おとしながら、第1伸縮シリンダ4に完全に収納される
。第2伸縮シリンダ11が完全に収縮し終ると、第1伸
縮シリンダ4は速度を増して収縮し、中空ピストンロッ
ド18、第2伸縮シリンダ11、第1伸縮シリンダ4は
完全に基シリンダ1内に収納される。以上の説明におい
て、中空ピストンロッド18は、その伸縮機能から考え
て、本発明における伸縮シリンダの一つとして把握して
も差支えない。
したがって、特許請求の範囲に記載された伸縮シリンダ
は、上記実施例における中空ピストンロッド18のよう
なものをも包含するものである。以上の説明から明らか
なように、本発明によれば、基シリンダ1内に、順次小
径に形成されかつ外周壁基端にピストン部5,12,1
9をそれぞれ有する複数個の伸縮シリンダ4,11,1
8を順次摺動可能に鉄合し、それらシリンダ1,4,1
1,18の各側壁間に環状の間隙部a,b,c,dをそ
れぞれ形成すると共に、それらを互いに蓮通させるため
の蓮通孔7,14,21を、前記伸縮シリンダ4,11
,18の基端側にそれぞれ穿設し、前記間隙部a,b,
c,dを油圧源またはオイルタンクに選択的に運通して
、伸縮シリンダ4,11,18がテレスコープ状に伸縮
作動できるようにした複動多段式油圧シーJンダにおい
て、前記伸縮シリンダ4,11,18のうち最内側の伸
縮シリンダ18を除く他の伸縮シリング4,11の側壁
内面に、それらに設けられた前記連通孔7,14に運通
する余剰油逃し溝8,15をそれぞれ設け、それら余剰
油逃し溝8,15と前記連通孔7,14との軸方向全長
を、該伸縮シリンダ4,1 1の側壁内面にそれぞれ摺
合される他の伸縮シリンダ11,18のピストン部12
,19外周の、ピストンリング13,20等によりそれ
ぞれ形成されるシール区域s2,s3の軸方向全長より
もそれぞれ長く設定したので、伸縮シリンダ4,11,
18の伸長時において、それらシリンダの順次の伸長作
動に狂いが生じて、その1つの伸縮シリンダ11,18
のピストン部12,19に形成される前記シール区域s
2,s3が、そのピストン部12,19と摺合する他の
伸縮シリンダ4,11の運通孔7,14関口部を覆うよ
うな場合でも、そのシール区塊馬2,s3が議運通孔7
,14を完全に閉塞することはなく、従って前記他の伸
縮シリンダ4,11外側の環状間隙部a,b内の圧油封
じ込めが確実に回避され、該他の伸縮シリンダ4,11
をその外側のシリンダ1,4に対し引き続き順調に伸長
作動させることができ、従来のこの種油圧シリンダにみ
られる、圧油封じ込めに起因したシリンダの変形、破損
等の発生を簡単確実に防止することができる。しかも伸
縮シリンダ4,11,18の収縮時には、1つの伸縮シ
リンダ4,11に対しその内側の伸縮シリンダ11,1
8が収縮を完了する以前において、該内側の伸縮シリン
ダ11,18外側の間隙部b,c内の高圧油を、前記余
剰油逃し溝8,15、蓮通孔7,14を介してその外側
の間隙部a,b内へ少なからず漏出させることができる
ため、該内側の伸縮シリンダ11,18に減速作用を付
与すると共にその外側の伸縮シリンダ4,11の収縮を
スムーズに開始させることができ、その結果、内側の伸
縮シリンダ11,18から外側の伸縮シリンダ4,11
への、収縮動作の移行が衝撃を何等伴なうことなく円滑
に行なわれ、結局、穣動多段式油圧シリンダの伸縮運動
全体を通じて、非常に円滑で順調な伸縮作動が行われる
。さらに、内側のシリングのピストンリングが、外側の
シリンダの蓮通孔の内壁側縁部に引つか)つて、破損さ
せるというような事態は完全に防止されると)もに、こ
のような「カジリ」現象を防止するために、内側のシリ
ンダのピストンリングと外側のシリングの蓮通孔の位置
を調整することにより、結果的にシリンダが長くならざ
るを得ないというようなこともなくなるので、シリング
長の短縮化にも役立つものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基づく、複動多段式油圧シリンダにお
ける側壁間の圧油封じ込め防止装置を備えた複動多段式
油圧シリンダの収縮時における縦断面図、第2図はピス
トンリングが蓮通孔の直上に位置しているときの状態を
示す、第1図と同機な縦断面図、第3図は第1図の部分
拡大図である。 1・…・・基シリンダ、4,1 1,18・…・・伸縮
シリング、5,12,19……ピストン部、6,13,
20……ピストンリング、7,14,21…・・・蓮通
孔、8,15…・・・余剰油逃し溝、a,b,c,d・
・・・・・間隙部、s2,s3・・・…シール区域。 第1図第2図 第3図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 最大径を有する基シリンダ内に、順次、より小径の
    伸縮シリンダ4,11,18がそれぞれ互いに軸方向に
    滑動自在に嵌入されている形式の複動多段式油圧シリン
    ダにおいて、前記各伸縮シリンダ4,11,18の側壁
    の内外両表面に沿つて形成される間隙部を相互に連通さ
    せるための連通孔7,14,21を、前記各伸縮シリン
    ダの基端寄りに設け、前記側壁の内側に更に伸縮シリン
    ダが嵌入されている部分の連通孔7,14には、その連
    通孔が、前記内側の伸縮シリンダのピストンリング等に
    より形成されるシール区域によつて、いかなる場合にも
    完全に閉塞されることのないように、前記伸縮シリンダ
    の側壁の内面側に余剰油逃し溝8,15が連設され、連
    通孔と余剰油逃し溝との軸方向全長は前記シール区域の
    軸方向全長よりも長く形成された複動多段式油圧シリン
    ダにおけるシリンダ側壁間の圧油封じ込め防止装置。
JP50097257A 1975-08-11 1975-08-11 複動多段式油圧シリンダにおけるシリンダ側壁間の圧油封じ込め防止装置 Expired JPS6021244B2 (ja)

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