JPS602117Y2 - シ−ト材供給装置に於ける吸着分離装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はプレス機械へ金属板よりなるシート材を供給
するシート材供給装置におけるシート材の吸着分離装置
に関する。

従来プレス機械へシート材を供給するシート材供給装置
にあっては、山積みされたシート材より１枚ずつこれを
取り上げて把み装置へと供給する真空吸着手段（バキュ
ームカップ）及び磁気吸着搬送手段（マグネットキャリ
ヤ）を具えている。

これら真空吸着手段及び磁気吸着搬送手段は、シート材
の大きさに応じて把み装置の瓜の位置を変えた場合これ
に合せて位置を変える必要から、可動できるようになっ
ているか、もしくは最小のシート材位置に固定されてい
る。

このため従来はシート材の大きさが変る毎にこれに応じ
て手動で真空吸着手段や磁気吸着搬送手段の位置を調整
しなければならないことから、作業前の段取りに多くの
時間を要して作業能率が悪い欠点があった。

この考案はかかる欠点を除去する目的でなされたもので
、シート材の大きさに応じて複数基設けた真空吸着手段
及び磁気吸着搬送手段のうち不要な部分を把み装置の可
動範囲より退避させることによりシート材の大きさが変
っても簡単に位置合せのできるようにしたシート材供給
装置の吸着分離装置を提供して、シート材の大きさが変
る毎の手動による調整を不要として、作業能率の向上を
図ろうとするものである。

以下この考案を図示の一実施例について詳述する。

図において１はフィーダ本体で、図示しないプレス機械
へ供給するシート材２を山積みした状態で収容するフォ
ーク３を有している。

上記フォーク３は駆動シリンダ２７により前後方向へ移
動自在となっていると共に、上記フォーク３の上方には
複数本のアーム４が幅方向に離間して水平に設けられて
おり、これらアーム４の先端には下向きに真空吸着手段
５が設けられていると共に、各アーム４の基端側はリフ
タ６の上部に水平方向へ摺動自在に支承されている。

リフタ６には複数個のガイドローラ７が設けられていて
、これらガイドローラ７を介して垂直方向に布設された
ガイドレール８に支承されていると共に、リフタ６の一
部にはラック９が固着されて、このラック９にピニオン
１０が噛合されている。

ピニオン１０は別のピニオン１１に同軸により連動され
ていて、ピニオン１１に噛合されたラック１２を駆動す
る作動シリンダ１３により回転されるようになっており
、これによって上記リフタ６がアーム４とともにガイド
レール８に沿って昇降動されるようになっている。

また各アーム４のうちの、例えば両側に位置するアーム
４の基端部にはローラ４ａが支承されていて、このロー
ラ４ａはガイド部材１４の垂直辺側に形成されたガイド
溝り４ａ内に嵌合されている。

上記ガイド部材１４は第３図に示すようにほぼ形をなし
ていて、水平辺１４ｂがフレーム１５に固着されたガイ
ド１６により摺動自在に支承されていると共に、垂直辺
１４ｃに上記ガイド溝１４ａが形成されている。

そしてこのガイド部材１４の水平辺１４ｂ端部に作動シ
リンダ１１のピストン杆１７ａ先端が連結されていて、
この作動シリンダ１７によりガイド部材１４を介してア
ーム４先端の真空吸着手段５が稼動位置より退避できる
ようになってうる。

一方上記各アーム４の上方には、これらアーム４の間に
位置して複数基の磁気吸着搬送手段１８がアーム４と平
行に設置されている。

これら磁気吸着搬送手段１８のうち一部例えば両側に位
置する磁気吸着搬送手段１８は、フォーク３の上方に布
設されたガイドレール１９にローラ１８ａを介して移動
自在に吊下されている。

上記ガイドレール１９はフォーク３上方に張出されたフ
レーム１５より垂下した支持杆１５ａの間に横架されて
いて、上記磁気吸着搬送手段１８の進退勤を案内するよ
うになっている。

また磁気吸着搬送手段１８は第５図に示すようにアーム
４と平行する主部１８ｂの長手方向にシート材２を吸着
する磁石体１８ｃを有しており、主部１８ｂの下部には
長手方向に多数のローラ１８ｂが間隔的に支承されてい
て、これらローラ１８ｂによりシート材２を磁石体１８
ｃに吸引させた状態で主部１８ｂの長手方向に移動でき
るように構成されていると共に、これら磁気吸着搬送手
段１８の一端はリンク２０を介して回動レバ２１の先端
へ連結されている。

回動レバ２１の基端部はフレーム１５の上部において各
磁気吸着搬送手段１８と直交する方向に支承された例え
ば２本の回動軸２２に夫々固着されている。

各回動軸２２には夫々ピニオン２３が固着され、これら
ピニオン２３にラック２４が噛合されている。

各ラック２４はそれぞれ作動シリンダ２５に連結されて
いて、これら作動シリンダ２５によりラック２４及びピ
ニオン２３を介して回動軸２２を回動すると、各回動軸
２２に基端部が固着された回動レバ２１の先端側が回動
軸２２を中心に回動し、回動レバ２１の先端にリンク２
０を花して連結した上記磁気吸着搬送手段１８を稼動位
置より待避位置へ進退勤できるようになっている。

しかして図示しない搬送手段によりフォーク３上へ搬送
されたシート材２はリフタ６により昇降動される真空吸
着手段５により吸着されて上昇された後、上方に待機す
る磁気吸着搬送手段２８に吸着されて図示しない把み装
置に把持され、プレス機械方向へと搬送されるが、シー
ト材２の大きさが小さい場合は、この大きさに応じて真
空吸着手段５及び磁気吸着搬送手段１８を稼動位置より
待避させればよい。

すなわち進退勤シリンダ１７を短縮させてアーム４を後
退させることにより、アーム４先端の真空吸着手段５は
稼動位置より退避し、また作動シリンダ２５により回動
レバ２１を時計方向へ回動させることにより磁気吸着搬
送手段１８の一部を把み装置の可動位置より退避させる
ことができるようになる。

なお第４図は進退勤シリンダ１７及び各作動シリンダ１
３．２５を制御するための例えば空圧回路を示すもので
、各シリンダ１３．１７．２５に通じる管路の途中に設
けた電磁弁群２６を遠隔操作することによって各シリン
ダ１３．１７．２５を制御できるようになっている。

この考案は以上詳述したように、プレス機械へシート材
を供給する真空吸着手段及び磁気吸着搬送手段の一部を
シート材の大きさに応じて選択的に稼動位置より退避で
きるようにしたことから、シート材の大きさが変る毎に
把み装置に合せて手動的にこれらの位置を調整する必要
がない。

これによってシート材の大きさ変更毎の段取りが容易と
なることから、作業能率が向上すると共に、シート材の
適切な位置を吸着してこれをプレス機械へ通じる把み装
置へ供給できることから、シート材の供給が円滑に行な
える効果も併せて有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は平面図、第
２図は側面図、第３図は第１図■−■線に沿う断面図、
第４図は回路図、第５図は第３図■−■線に沿う断面図
である。 ２はシート材、３はフォーク、４はアーム、５は真空吸
着手段、１８は磁気吸着搬送手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フォーク３上に山積みされた金属板よりなるシート材２
   を１枚宛真空吸着手段５で吸着して取り上げた後磁気吸
   着搬送手段１８によりプレス機械へ順次供給するものに
   おいて、上記真空吸着手段５を支持する複数本のアーム
   ４の一部及びこれらアーム４の間に位置する磁気吸着搬
   送手段１８の一部を稼動位置より前後方向へ進退自在に
   設け、かつこれらアーム４及び磁気吸着搬送手段１８に
   は、稼動位置より待避位置へ進退動する作動シリンダ１
   ７．２５を連結して、上記シート材２の大きさに応じて
   不用な真空吸着手段５及び磁気吸着搬送手段１８を稼動
   位置より後方へ退避可能としてなるシート材供給装置の
   吸着分離装置。