JPS6020895Y2 - 安定器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は安定器本体に並設された端子台の絶縁保護構
造を改良した安定器に関する。

放電灯の照明器具などに使用する安定器は、その本体の
上面に一対の端子台を並設し、これら端子台上において
コイルの端末とリード線の端末とを半田付けにより接続
している。

ところがリード線の端末には、いわゆるひげと称する乱
れ線が生じやすく、そしてその一方の端子台のリード線
の乱れ線が他方の端子台のリード線接続部に触れて短絡
事故を招来してしまうことが少なくなく、また端子台自
体が外部に露出するため、他の部品等が不用意に接触し
、これが原因で短絡することも少なくないという問題が
あった。

この考案はこのような点に着目してなされたもので、そ
の目的とするところは、端子台を保護カバーで被うとと
もに、この保護カバーの内面に、端子台の並設閣内に介
入する隔壁を突設することにより、端子台の絶縁保護を
確実に図ることができるようにした安全性に優れる安定
器を提供することにある。

以下、この考案の一実施例について図面をを参照して説
明する。

図中１は両側板２，２と底板３とからはＳ゛コ３字折曲
形成された金属製の安定器ケースで、このケース１内に
安定器本体４が収容されている。

安定器本体４は積層鉄心５にコイル６を巻装しており、
その上面には蓋板７が被着されている。

この蓋板７の中央部はコイル６の膨出部分を被う膨冠部
８が一体形成されているとともに、この膨冠部８から蓋
板７の一側縁に亘って切欠部９が形成され、この切欠部
９を介して安定器本体４の上面に配設された一対の端子
台１０゜１０が外部に露出されている。

端子台１０．１０は互いに並列的に配置していて、これ
ら端子台１０．１０上においてコイル６の端末とリード
線１１．１１の端末とが半田付けにより接続されている
。

安定器ケース１の両側板２，２の上縁にはそれぞれ一対
の締着片１２．１２が一体に突設され、また蓋板７の両
側縁には直角に折曲する折曲片１３．１３が形成され、
これら折曲片１３．１３が上記両側板２，２の内面に重
合し、この重合状態のもとで上記各締着片１２・・・が
それぞれ内側に加締められ、その加締め圧により安定器
本体４が安定器ケース１に対して強固に固定されている
。

各締着片１２・・・は加締め作業によってはＳ゛逆逆字
字状形成されているため必然的にその上縁部ａが円弧状
を呈している。

１４は合成樹脂により一体成形された保護カバーで、側
板１５と上板１６とから断面り字状をなし、その内面中
間部に隔壁１７が突設されている。

そして上板１６の先端縁には膨冠部８の内面部に係脱自
在な一対の係合爪１８．１８が、側板１５の内面下端縁
には端子台１０．１０の下面に形成された挿入１１９．
１９に挿脱自在な一対の挿入片２０．２０がそれぞれ突
設され、上記係合爪１８．１８が切欠部９を介して膨冠
部８の内面部に係合し、上記挿入片２０．２０が挿入溝
１９．１９に圧入し、上記隔壁１７が端子台１０゜１０
の並設相互間に介入している。

さらに側板１５には加締められた締着片１２．１２と相
対向する部位において切欠１２１，２１が形成され、こ
れら切欠Ｒ２１，２１の内周縁と締着片１２，１２とで
導出孔２２．２２が形成され、端子台１０．１０に接続
する上述のリード線１１．１１がこれら導出孔２２，２
２を介して外部に導出されている。

すなわち各リード線１１，１１は切欠溝２１．２１の案
内作用で締着片１２，１２の上縁部を経て外部に導出さ
れているのである。

なお、２３・・・は安定器ケース１に一体形成した放熱
用のフィンである。

しかして以上の構成によ・れば、端子台１０，１０が保
護カバー１４で被われるから、他の部品等が接触して短
絡したり機械的破損を受けることがなくそれらに対する
保護を確実に遠戚することができるとともに、さらに両
端子台１０．１０の並設問隙内に保護カバー１４の隔壁
１７が、そる下端を端子台１０．１０の上面位置よりも
下方に臨ませる状態で介入し、この隔壁１７により両端
子１０．１０が互いに隔てられるため、各端子台１０．
１０に接続するリード線１１，１１．の端末にいわゆる
ひげと称する乱れ線が生じていてもそれらが不用意に接
触して短絡するようなことがない。

しかも、端子台１０．１０にリード線１，１１を半田付
けする際に、一方のリード線１１の乱れ線が他方の端子
台１０の半田に溶着されてその乱れ線が両端子台１０．
１０間に掛は渡されるような接続ミスを起しそれが見過
ごされるようなことがあっても、こののち保護カバー１
４が装着され、その内面の隔壁１７が端子台１０．１０
の並設間に介入する際にその隔壁１７によって上記乱れ
線が確実に切断され、したがって接続ミスのまま放置さ
れることがなく、極めて信頼性が向上する。

さらに、上記隔壁１７の介在により端子台１０．１０相
互における絶縁距離が端子台１０の上面から隔壁１７の
下端を経る長い延面距離に拡大され、したがって端子台
１０．１０を接近させて並設することが可能となり、こ
れにより小型化を図ることができる。

以上説明したようにこの考案によれば端子台を保護カバ
ーで被うとともに、この保護カバーの内面に隔壁を突設
し、この隔壁を端子台の並設問内に介入させるようにし
たから、端子台を電気的および機械的に保護することが
できるとともに、リード線の接続ミスの放置を確実に防
止して信頼性の向上を図ることができるという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す斜視図、第２図は回
倒において保護カバーを取外した状態の斜視図、第３図
はその保護カバーの斜視図である。 ４・・・・・・安定器本体、１０・・・・・・端子台、
１１・・・・・・リード線、１４・・・・・・保護カバ
ー １７・・・・・・隔壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 安定器本体と、この安定器本体に離間して並設された複
   数の端子台と、これら端子台を被った着脱自在な保護カ
   バーと、この保護カバーの内面に突設され上記端子台の
   上面位置よりも下方に達する状態で端子台の並設問隙内
   に介入した隔壁とを具備したことを特徴とする安定器。