JPS6019440Y2 - 超音波セラミックマイクロホン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧電磁器振動子を円錐台形状ケースの内底面に
貼り合せし、圧電磁器振動子を外気と遮断した密閉構造
の超音波セラミックマイクロホンに関するものである。

まず、従来のこの種のマイクロホンについて第１図とと
もに説明する。

第１図において、１は円柱状ケースで、底面部と側部と
の振動干渉を綴らげるべく、底面部の厚みに対し側部の
厚みを厚く構成したものである。

２は圧電磁器振動子で、前記ケース１の内底面に貼り合
せられて振動部を構成している。

３は金属ベースと樹脂板からなる端子板で、弾性接着剤
４を介して前記ケース１の開孔口に取付けられており、
ケース１内を密閉構造にしてなるものであった。

また、第１図で５゜５′は端子、６，６′はリード線で
ある。

しかし、このような従来のマイクロホンの構造では、振
動面積を大きく腰音響感度を向上させ、厚み差による振
動干渉を小さくした構造であるため、形状が大きく、ケ
ースの加工コストが高いという欠点を有するものであっ
た。

本考案の目的は、従来の欠点を改良し、小型化すると同
時にケースの支持状態による振動減衰を小さくシ、かつ
低コスト構造の超音波セラミックマイクロホンを提供し
ようとするものである。

以下に本考案の一実施例を第３図とともに説明する。

７は円錐台形状ケースで、内底面７ａに圧電磁器振動子
８を貼り合せて振動部を構成している。

ここで、円錐台形状ケース７はその底面部７ａを振動さ
せた場合に振動モードが前記円錐台形の各々折点に近似
するように形状寸法を設定することにより、振動振幅を
大きくとれる構造とすることができる。

９は金属または樹脂製のリングで、前記円錐台形状ケー
ス７の内側部に固定されている。

このリング９はケース７側部に伝わる振動を受は内方向
に振動する。

すなわち、リング９は振動面の振動効率を向上させるこ
とができるものである。

上記リング９の形状としては、例えば第３図ａ、 ｂ、
ｃに示すどの形状のものを代りに採用してもその効果
を得られるものである。

１０は緩衝材で、前記円錐台形状ケース７の開孔口より
前記リング９上に設置する。

１１は金属ベースと樹脂板からなる端子板で、弾性接着
剤１２を介して前記円錐台形状ケース７の開孔口に固定
されている。

第２図で１３．１３’は端子、１４，１４′はリード線
である。

本実施例のマイクロホンの感度−周波数特性は第４図の
Ｂの曲線に示すように、共振ピークを高くし帯域幅を広
くすることができた。

第４図でＡの曲線は第１図に示す従来例の特性を示した
ものである。

以上のように本考案のマイクロホンでは、円錐台形状ケ
ースを設計することにより高感度化を図れると同時に、
ケース内側部にリングを設けることにより、ケース側部
の振動干渉を抑え、逆に振動部の振動振幅を向上させる
ことができる構造であるために高感度で広帯域な感度−
周波数特性を得ることができるものである。

特に、リングを内蔵することにより円錐台形状ケースの
厚みを均一化できるため、加工コストが安く、小型化を
実現できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の超音波セラミックマイクロホンの断面図
、第２図は本考案の超音波セラミックマイクロホンの一
実施例を示す断面図、第３図ａ。 ｂ、 ｃは本考案マイクロホンを構成するリングの他
の形状例を示す上面図、第４図は本考案品と従来品の感
度−周波数特性の比較図である。 ７・・・・・・円錐台形状ケース、７ａ・・・・・・底
面部、８・・・・・・圧電磁器振動子、９・・・・・・
リング、１０・・・・・・緩衝材、１２・・・・・・弾
性接着剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円錐台形状ケースの内底面に圧電磁器振動子を貼り合せ
   て該ケースに一体とした振動部を有する超音波セラミッ
   クマイクロホンにおいて、前記ケース内側部にリングを
   配置すると共に該リング上に緩衝材を配置し、前記ケー
   ス開孔口と前記緩衝材との間に端子板を弾性接着剤を介
   して固定してなる超音波セラミックマイクロホン。