JPS60194056A - セラミツク被覆層を有する耐熱部材 - Google Patents
セラミツク被覆層を有する耐熱部材Info
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- JPS60194056A JPS60194056A JP59047045A JP4704584A JPS60194056A JP S60194056 A JPS60194056 A JP S60194056A JP 59047045 A JP59047045 A JP 59047045A JP 4704584 A JP4704584 A JP 4704584A JP S60194056 A JPS60194056 A JP S60194056A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C28/00—Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C4/00—Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
- C23C4/02—Pretreatment of the material to be coated, e.g. for coating on selected surface areas
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C4/00—Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
- C23C4/04—Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge characterised by the coating material
- C23C4/10—Oxides, borides, carbides, nitrides or silicides; Mixtures thereof
- C23C4/11—Oxides
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕
本発明は高温あるいは高温腐食環境下で用いられる耐熱
部材に関する。
部材に関する。
発電効率゛を向上することを目的として、ガスタービン
の高温化技術が検討されている。このような高温化に伴
って、ガスタービン部材の耐熱温度の向上が望まれてい
る。Ni基あるいはCo基等の合金材料の開発によシ、
これら耐熱合金の耐熱温度が向上してきているが、現状
では850C程度で飽和している。一方、セラミック材
料は耐熱性の点では金属材料に比べて優れているが、構
造材として用いるには靭性等の問題がある。従って、こ
のような部材の高温化に対処するために、部材が高温に
ならないような方法の検討が盛んに行なわれている。こ
のような方法として、部材の冷却方法が各種検討されて
いる。又、もう一つの方法として熱伝導率の小さいセラ
ミック被覆層をコーティングする方法がある。このよう
なコーティングは熟達へいコーティング(Therma
l BarrierCoa t ing以下TBCと略
す)と呼ばれる。TBCは各種の冷却方法と組み合わせ
て用いることにより、その効果は大きくなる。−例とし
て、部材の温度を50〜100C低減できるという例も
ある。
の高温化技術が検討されている。このような高温化に伴
って、ガスタービン部材の耐熱温度の向上が望まれてい
る。Ni基あるいはCo基等の合金材料の開発によシ、
これら耐熱合金の耐熱温度が向上してきているが、現状
では850C程度で飽和している。一方、セラミック材
料は耐熱性の点では金属材料に比べて優れているが、構
造材として用いるには靭性等の問題がある。従って、こ
のような部材の高温化に対処するために、部材が高温に
ならないような方法の検討が盛んに行なわれている。こ
のような方法として、部材の冷却方法が各種検討されて
いる。又、もう一つの方法として熱伝導率の小さいセラ
ミック被覆層をコーティングする方法がある。このよう
なコーティングは熟達へいコーティング(Therma
l BarrierCoa t ing以下TBCと略
す)と呼ばれる。TBCは各種の冷却方法と組み合わせ
て用いることにより、その効果は大きくなる。−例とし
て、部材の温度を50〜100C低減できるという例も
ある。
このような方法を用いることによって、高温ガスタービ
ン等の部材の信頼性を向上させることができる。ところ
で、1°BCの技術的課題としては、TBCは基材を構
成する耐熱合金と物性値が異なるセラミック被覆層を組
み合わせたものになるため、基材とセラミック被覆層の
熱膨張率の差によって生じる熱応力をいかにして緩和す
るかという点がある。特にガスタービンでは起動停止時
の熱サイクル等によ、9、TBCに熱応力が生じ、その
結果、TBCが損傷する。このTBCの損傷を防止する
ため従来から各種の熱応力緩和型のTBC用セラミック
被覆層が検討されている。最も一般的な熱応力緩和型セ
ラミック被覆層は、多孔質構造のセラミック被覆層であ
る。このような構造の被覆層は主にプラズマ溶射法で形
成できる。一方、TBC用のセラミック被覆層に要求さ
れる他の性質として、熱伝導率が小さいことがあげられ
る。
ン等の部材の信頼性を向上させることができる。ところ
で、1°BCの技術的課題としては、TBCは基材を構
成する耐熱合金と物性値が異なるセラミック被覆層を組
み合わせたものになるため、基材とセラミック被覆層の
熱膨張率の差によって生じる熱応力をいかにして緩和す
るかという点がある。特にガスタービンでは起動停止時
の熱サイクル等によ、9、TBCに熱応力が生じ、その
結果、TBCが損傷する。このTBCの損傷を防止する
ため従来から各種の熱応力緩和型のTBC用セラミック
被覆層が検討されている。最も一般的な熱応力緩和型セ
ラミック被覆層は、多孔質構造のセラミック被覆層であ
る。このような構造の被覆層は主にプラズマ溶射法で形
成できる。一方、TBC用のセラミック被覆層に要求さ
れる他の性質として、熱伝導率が小さいことがあげられ
る。
熱伝導率が小さい被覆層はTBCとしての遮熱効果を得
る上で非常に有利である。このような観点から、セラミ
ック材料として、ZrO2系材料が用いられる。しかる
にZrChは約120011’で正方晶=単斜晶に結晶
構造が変化するマルテンサイト変態をする材料である。
る上で非常に有利である。このような観点から、セラミ
ック材料として、ZrO2系材料が用いられる。しかる
にZrChは約120011’で正方晶=単斜晶に結晶
構造が変化するマルテンサイト変態をする材料である。
この変態によって、ZrO2の熱膨張率が著しく変化す
る。その結果、ZrO2材料の耐熱衝撃性は著しく低下
する。従って、従来のTBC用のセラミック被覆層用材
料としてはZrO2の相変態をいかに防止し、その耐熱
衝撃性を向上させるかという点が注目され、各種の検討
がなされてきた。特に焼結工程で形成されるZr0z系
セラミツク材に関しては相の安定化に関する研究が盛ん
に行なわれており、Z’02にYzOs。
る。その結果、ZrO2材料の耐熱衝撃性は著しく低下
する。従って、従来のTBC用のセラミック被覆層用材
料としてはZrO2の相変態をいかに防止し、その耐熱
衝撃性を向上させるかという点が注目され、各種の検討
がなされてきた。特に焼結工程で形成されるZr0z系
セラミツク材に関しては相の安定化に関する研究が盛ん
に行なわれており、Z’02にYzOs。
CaO,MgO等の酸化物を添加し、Zr0zの相変態
を防止する手法が開発されている。更に、その最適添加
量に関しても種々の検討が行なわれている。Z r 0
2の結晶の一部分を不安定相として相変態を一部生じる
ような結晶構成としたZrO2系材料にし、その変態を
利用し耐熱衝撃に伴う熱応力と変態応力とを緩和する方
法もある。このようなZrO,+材は部分安定化ZrO
*と呼ばれ、これに対し、相変態を完全に防止するまで
Y2O3、cao。
を防止する手法が開発されている。更に、その最適添加
量に関しても種々の検討が行なわれている。Z r 0
2の結晶の一部分を不安定相として相変態を一部生じる
ような結晶構成としたZrO2系材料にし、その変態を
利用し耐熱衝撃に伴う熱応力と変態応力とを緩和する方
法もある。このようなZrO,+材は部分安定化ZrO
*と呼ばれ、これに対し、相変態を完全に防止するまで
Y2O3、cao。
MgO等を添加した材料を安定化Z r 02と呼ぶ。
又、Z rch材料にYzOs 、cao 、MgO等
の他にAtz、Os + Sing等の添加を行なった
材料も検討されている。一方、ZrCh系焼結晶の靭性
あるいは強度を向上するために、Z r 02系材料の
結晶構造の検討がなされておシ、正方晶と立方晶との比
が1z3以上であるZ r O!系材の検討もある。し
かしながらこの検討はZrOx系焼結晶の高強度高靭性
化或いは内部抵抗等を目的としたものであり、プラズマ
溶射被膜のような特有の構造である被膜の耐熱衝撃性に
関しては何ら論議していない。このようなZrO2系材
料の耐熱衝撃性の向上を検討した従来の報告例は焼結Z
rO2材に関するものが多い。焼結で形成したZr0a
材とプラズマ溶射で形成したZ r 02系被覆層の大
きな相異点は、焼結では原料粉末を目的とする相を出す
成分及び結晶粒に調整混合し、これを液相発生温度以下
で焼成し、溶融しないで成形するのに比べ、プラズマ溶
射では目的とする成分組成の原料を数μ〜数10μmの
粉末としこれをプラズマに投入し必ず溶融するという点
である。従って、焼結の場合は、Zr0z粉に対して他
の添加材料が固相拡散する、もしくは、添加材料のみが
一部液相状態になシ拡散するにすぎないと\もに用いた
原料粉末ははソ多角形粒子状態で原形をある程度残した
状態になる。一方、プラズマ溶射では、Zro2粉末は
必ず溶融するため、添加材料は粉末粒子中に均一に拡散
する。従って、焼結材では均質な複合状態のZ rQz
材が得られないのに比べ、プラズマ溶射では粉末を粒融
することによシ均質な材料が得られる。更に、大きな相
異点は、ZrO2材を形成する際の冷却速度である。焼
結の場合、焼結後急冷することは困難であるが、プラズ
マ溶射では融点が2400C程度の溶融状態のZ r
02が凝固に凝固するのであるから、その冷却速度は非
常に速い。又、プラズマ溶射で用いる粉末は数十μの大
きさであるので、その冷却速度は更に速くなる。このよ
うに、従来の焼結ZrO2材に比べ、プラズマ溶射で形
成するzro、系被覆層の耐熱衝撃性を検討するに際し
て、重要な点の一つとして、溶射される個個のZrO2
系粉末は均質なものになっていること、そして、それら
が急冷凝固するということ及び、個々の粒子が円板状に
薄く偏平し、これが層状に積層していることである。焼
結zrO2と、プラズマ溶射で形成した被覆層との比較
は第1図(a)、 (b)のようである。第1図(a)
は焼結zro!、第1図(b)はプラズマ溶射で形成し
たZ r Oz被覆層のともに表面のSEMによる観察
結果である。図から明らかなように、両者の構造は異な
っており、焼結ZrO2は個々の粒子が拡散融合したも
のであるのに比べ、プラズマ溶射によるZrO2系被覆
層は個個の粒子が円板状に薄く偏平し、これらが層状に
積層した構造である。
の他にAtz、Os + Sing等の添加を行なった
材料も検討されている。一方、ZrCh系焼結晶の靭性
あるいは強度を向上するために、Z r 02系材料の
結晶構造の検討がなされておシ、正方晶と立方晶との比
が1z3以上であるZ r O!系材の検討もある。し
かしながらこの検討はZrOx系焼結晶の高強度高靭性
化或いは内部抵抗等を目的としたものであり、プラズマ
溶射被膜のような特有の構造である被膜の耐熱衝撃性に
関しては何ら論議していない。このようなZrO2系材
料の耐熱衝撃性の向上を検討した従来の報告例は焼結Z
rO2材に関するものが多い。焼結で形成したZr0a
材とプラズマ溶射で形成したZ r 02系被覆層の大
きな相異点は、焼結では原料粉末を目的とする相を出す
成分及び結晶粒に調整混合し、これを液相発生温度以下
で焼成し、溶融しないで成形するのに比べ、プラズマ溶
射では目的とする成分組成の原料を数μ〜数10μmの
粉末としこれをプラズマに投入し必ず溶融するという点
である。従って、焼結の場合は、Zr0z粉に対して他
の添加材料が固相拡散する、もしくは、添加材料のみが
一部液相状態になシ拡散するにすぎないと\もに用いた
原料粉末ははソ多角形粒子状態で原形をある程度残した
状態になる。一方、プラズマ溶射では、Zro2粉末は
必ず溶融するため、添加材料は粉末粒子中に均一に拡散
する。従って、焼結材では均質な複合状態のZ rQz
材が得られないのに比べ、プラズマ溶射では粉末を粒融
することによシ均質な材料が得られる。更に、大きな相
異点は、ZrO2材を形成する際の冷却速度である。焼
結の場合、焼結後急冷することは困難であるが、プラズ
マ溶射では融点が2400C程度の溶融状態のZ r
02が凝固に凝固するのであるから、その冷却速度は非
常に速い。又、プラズマ溶射で用いる粉末は数十μの大
きさであるので、その冷却速度は更に速くなる。このよ
うに、従来の焼結ZrO2材に比べ、プラズマ溶射で形
成するzro、系被覆層の耐熱衝撃性を検討するに際し
て、重要な点の一つとして、溶射される個個のZrO2
系粉末は均質なものになっていること、そして、それら
が急冷凝固するということ及び、個々の粒子が円板状に
薄く偏平し、これが層状に積層していることである。焼
結zrO2と、プラズマ溶射で形成した被覆層との比較
は第1図(a)、 (b)のようである。第1図(a)
は焼結zro!、第1図(b)はプラズマ溶射で形成し
たZ r Oz被覆層のともに表面のSEMによる観察
結果である。図から明らかなように、両者の構造は異な
っており、焼結ZrO2は個々の粒子が拡散融合したも
のであるのに比べ、プラズマ溶射によるZrO2系被覆
層は個個の粒子が円板状に薄く偏平し、これらが層状に
積層した構造である。
本発明の目的は、ZrCh系溶射被溶射被膜った、耐熱
衝撃性に優れたTBC用ZrCh溶射被覆層を有する耐
熱部材を提供する。
衝撃性に優れたTBC用ZrCh溶射被覆層を有する耐
熱部材を提供する。
本発明を得る上で重要な点は、プラズマ溶射で形成した
ZrCh系被覆層は、溶射粉末材であるZrO2系材料
は溶融し成分的に焼結法に比べよシ均質化し、更に、そ
の粉末粒子が急冷凝固するという点にある。すなわち、
本発明者らは、上記の点から類推されうるZrO2系材
料の非平衡相ZrO2系材料の利用について検討した。
ZrCh系被覆層は、溶射粉末材であるZrO2系材料
は溶融し成分的に焼結法に比べよシ均質化し、更に、そ
の粉末粒子が急冷凝固するという点にある。すなわち、
本発明者らは、上記の点から類推されうるZrO2系材
料の非平衡相ZrO2系材料の利用について検討した。
非平衡相とは高温状態でのみ安定である結晶構造を有し
た相が、室温においても安定に存在している相を意味す
る。
た相が、室温においても安定に存在している相を意味す
る。
Z rch系材料では高温で安定な相は正方晶の結晶構
造のZrO2でアシ、一方、室温で安定な相は単斜晶及
び立方晶の結晶構造のZ rChである。高温で安定な
正方晶zroaは1200C以下の温度でマルテンサイ
ト変態を生じ室温では単斜晶ZrO2になる。本発明者
らは、結晶構造がZroz系材料の性質に影響を与える
ことに注目し、非平衡相である正方晶Z r 02の耐
熱衝撃性について検討した。
造のZrO2でアシ、一方、室温で安定な相は単斜晶及
び立方晶の結晶構造のZ rChである。高温で安定な
正方晶zroaは1200C以下の温度でマルテンサイ
ト変態を生じ室温では単斜晶ZrO2になる。本発明者
らは、結晶構造がZroz系材料の性質に影響を与える
ことに注目し、非平衡相である正方晶Z r 02の耐
熱衝撃性について検討した。
ここで各結晶構造のZrO2はX線回折によって同定し
、それぞれの結晶構造のZrO2の割合を算出すること
ができる。本発明者らは各種のZ rOw系材料の被覆
層を作製し、その被覆層を構成するZrO2の結晶構造
と耐熱衝撃性について検討した。
、それぞれの結晶構造のZrO2の割合を算出すること
ができる。本発明者らは各種のZ rOw系材料の被覆
層を作製し、その被覆層を構成するZrO2の結晶構造
と耐熱衝撃性について検討した。
Z r02系被覆層を構成するZrChの結晶構造の構
成比率を変化させる因子として、ZrO2に添加する他
の成分及びその添加量を変化させた。主な添加材として
はYz Os 、 cao 、 AtzOs 、 5i
Ch等の酸化物である。これらの添加剤は溶射粉末の原
料を作製する段階で添加し、仮焼結状態のZrO2系素
材とし、その仮焼結Z row系素材を粋さいして溶射
用原料粉末とした。この場合、添加剤は個個の溶射用原
料粉末にほぼ平均的に含まれている。
成比率を変化させる因子として、ZrO2に添加する他
の成分及びその添加量を変化させた。主な添加材として
はYz Os 、 cao 、 AtzOs 、 5i
Ch等の酸化物である。これらの添加剤は溶射粉末の原
料を作製する段階で添加し、仮焼結状態のZrO2系素
材とし、その仮焼結Z row系素材を粋さいして溶射
用原料粉末とした。この場合、添加剤は個個の溶射用原
料粉末にほぼ平均的に含まれている。
第1表はZrO*溶射被覆層を構成する正方晶ZrO2
と立方晶Zr01の割合、及び単斜晶Z r 02と(
正方晶zroz+立方晶ZrCh )の割合の関係と、
z rQ2溶射被覆層の耐熱衝撃性との関係を示した結
果である。ここで、耐熱衝撃性の試験方法としては75
(1,10分間保持、20〜25C水中30秒間保持を
繰り返す熱サイクル試験を用いた。
と立方晶Zr01の割合、及び単斜晶Z r 02と(
正方晶zroz+立方晶ZrCh )の割合の関係と、
z rQ2溶射被覆層の耐熱衝撃性との関係を示した結
果である。ここで、耐熱衝撃性の試験方法としては75
(1,10分間保持、20〜25C水中30秒間保持を
繰り返す熱サイクル試験を用いた。
なお、この試験に用いた基材試験片は、)・ステロイー
X(22wt%Cr−1,5wt%Co−9w1%Mo
−19wt%l;’e−0,1wi%Fe−残部Ni)
で、その表面上に高温耐酸化、耐食性に優れたCoNl
CrAtY合金の溶射被膜を形成し、その上に各種の結
晶構造の比率を有したZr0i系被覆層を形成したもの
である。それぞれの被覆層の厚さはCoNlCrAtY
合金が0.1m、ZrCh系材料が0.:3mである。
X(22wt%Cr−1,5wt%Co−9w1%Mo
−19wt%l;’e−0,1wi%Fe−残部Ni)
で、その表面上に高温耐酸化、耐食性に優れたCoNl
CrAtY合金の溶射被膜を形成し、その上に各種の結
晶構造の比率を有したZr0i系被覆層を形成したもの
である。それぞれの被覆層の厚さはCoNlCrAtY
合金が0.1m、ZrCh系材料が0.:3mである。
第1表はこのような被膜構成の試験片においてZr0f
第0f層が剥離を生じた回数を示す。第1表の結果耐熱
衝撃性に優れたZrOs系被覆層の結晶構造の比率は、
立方晶ZrO2/正方晶z rotが0.1以上3以下
の範囲で、かつ、単斜晶zroi/(立方晶Z r02
+正方晶zro、 )が0、1以下の範囲内であること
がわかる。このように、焼結晶のZ rOx系材では本
来室温で存在しない正方晶ZrO2が、プラズマ溶射で
形成したZr(h系被覆層では被覆層の耐熱衝撃性を向
上させる上で非常に有効であることがわかる。すなわち
立方晶Zr0g/正方晶ZrO2の割合が0.1以上3
以下の範囲内において、単斜晶ZrO*/(正方晶Zr
O2十立方晶Zr0z)が0.1以下の範囲内である場
合、単斜晶Zr0zはZrOx系被覆層の耐熱衝撃性に
何ら支障を与えるものではないことが明らかになった。
第0f層が剥離を生じた回数を示す。第1表の結果耐熱
衝撃性に優れたZrOs系被覆層の結晶構造の比率は、
立方晶ZrO2/正方晶z rotが0.1以上3以下
の範囲で、かつ、単斜晶zroi/(立方晶Z r02
+正方晶zro、 )が0、1以下の範囲内であること
がわかる。このように、焼結晶のZ rOx系材では本
来室温で存在しない正方晶ZrO2が、プラズマ溶射で
形成したZr(h系被覆層では被覆層の耐熱衝撃性を向
上させる上で非常に有効であることがわかる。すなわち
立方晶Zr0g/正方晶ZrO2の割合が0.1以上3
以下の範囲内において、単斜晶ZrO*/(正方晶Zr
O2十立方晶Zr0z)が0.1以下の範囲内である場
合、単斜晶Zr0zはZrOx系被覆層の耐熱衝撃性に
何ら支障を与えるものではないことが明らかになった。
とのように、zrO2系溶射被溶射被膜る被覆層を構成
するZ r O!の結晶構造を制御することによって、
耐熱衝撃性に優れたT、BC用ZrCh系被覆層を得る
ことができる。なお、第1表において、立方晶zro、
7正方晶zr02の割合が0.1以下の場合、あるいは
その割合が3以上の場合、Z’Ox系被覆層の耐熱衝撃
性は低下する。その理由として、割合が0.1以下の場
合、熱サイクル試験後のX線回折結果、単斜晶Zr(h
/(正方晶ZrOs+立方晶ZrCh)の割合が0.1
以上になっていた。
するZ r O!の結晶構造を制御することによって、
耐熱衝撃性に優れたT、BC用ZrCh系被覆層を得る
ことができる。なお、第1表において、立方晶zro、
7正方晶zr02の割合が0.1以下の場合、あるいは
その割合が3以上の場合、Z’Ox系被覆層の耐熱衝撃
性は低下する。その理由として、割合が0.1以下の場
合、熱サイクル試験後のX線回折結果、単斜晶Zr(h
/(正方晶ZrOs+立方晶ZrCh)の割合が0.1
以上になっていた。
従って、熱サイクル試験中に非平衡相である正方晶Zr
0zの一部がマルテンサイト変態し、本来の安定相であ
る単斜晶Z r 02に変化し、その結果、耐熱衝撃性
が低下したものと考えられる。一方、立方晶ZrO2/
正方晶z rowの割合が3以上では、Zr0z系被覆
層はほとんど立方晶ZrChから成る相になるため、正
方晶z rowの効果が少なくなシz rot系被覆層
の耐熱衝撃性が悪くなる。又、立方晶ZrO2/正方晶
ZrOxの割合が0.1以上3以下の範囲内においても
単斜晶zroz/(立方晶Z r(h+正方晶Zr(h
) C1割合が0.1以上の場合、やはりZrO2系
被覆層の耐熱衝撃性は低下する。
0zの一部がマルテンサイト変態し、本来の安定相であ
る単斜晶Z r 02に変化し、その結果、耐熱衝撃性
が低下したものと考えられる。一方、立方晶ZrO2/
正方晶z rowの割合が3以上では、Zr0z系被覆
層はほとんど立方晶ZrChから成る相になるため、正
方晶z rowの効果が少なくなシz rot系被覆層
の耐熱衝撃性が悪くなる。又、立方晶ZrO2/正方晶
ZrOxの割合が0.1以上3以下の範囲内においても
単斜晶zroz/(立方晶Z r(h+正方晶Zr(h
) C1割合が0.1以上の場合、やはりZrO2系
被覆層の耐熱衝撃性は低下する。
このような範囲内のZrCh系被覆層の熱サイクル試験
後のX線回折によれば、やはシ、単斜晶ZrO!/(正
方晶”lrom十立方晶zrα1の比率は増加していた
。一方、立方晶ZrO2/正方晶Z r O*の比率が
0.1以上3以下の範囲で、かつ単斜晶ZrOs/(正
方晶Z r 02+立方晶ZrO2)の比率が0.1以
下、望ましくは0.07以下の範囲のz rag系被覆
層は熱サイクル試験後のX線回折においても、単斜晶Z
r0gの増加はほとんど認められず、ZrOs系被覆層
は非常に良好な耐熱衝撃性を示す。又、このような本発
明の結晶構成の範囲からなるZrCh系被覆層は例えば
1200C,500時間の大気中での熱処理を施した後
も、その結晶構造の構成割合、特に単斜晶ZrO2の増
加はほとんど認められないものである。次にこのような
本発明の結晶構造の構成から成るz rQg系被覆層を
形成する上で重要な点は、高出力のプラズマ溶射機を用
いて行なうことである。更に、十分に加熱溶融したZr
0z第0z粉末粒子のみを用いて被覆層を形成する必要
がある。更に、本発明のZrO2系被覆層を形成する上
で最も重要な点は、ZrOs系材料に添加する酸化物の
種類及びその添加量である。すなわち本発明のz ro
w系被覆層を得る上で、zro2のマルテンサイト変態
をいかに防止するかという点と、熱サイクル試験、及び
高温熱処理においてマルテンサイト変態を生じないよう
にするかということである。このようなことは、マルテ
ンサイト変態の開始温度(Ms点と呼ぶ)を低くすると
いうことを意味する。すなわち、ZrO3系材料にMs
点を低下させる材料を添加することが重要になる。
後のX線回折によれば、やはシ、単斜晶ZrO!/(正
方晶”lrom十立方晶zrα1の比率は増加していた
。一方、立方晶ZrO2/正方晶Z r O*の比率が
0.1以上3以下の範囲で、かつ単斜晶ZrOs/(正
方晶Z r 02+立方晶ZrO2)の比率が0.1以
下、望ましくは0.07以下の範囲のz rag系被覆
層は熱サイクル試験後のX線回折においても、単斜晶Z
r0gの増加はほとんど認められず、ZrOs系被覆層
は非常に良好な耐熱衝撃性を示す。又、このような本発
明の結晶構成の範囲からなるZrCh系被覆層は例えば
1200C,500時間の大気中での熱処理を施した後
も、その結晶構造の構成割合、特に単斜晶ZrO2の増
加はほとんど認められないものである。次にこのような
本発明の結晶構造の構成から成るz rQg系被覆層を
形成する上で重要な点は、高出力のプラズマ溶射機を用
いて行なうことである。更に、十分に加熱溶融したZr
0z第0z粉末粒子のみを用いて被覆層を形成する必要
がある。更に、本発明のZrO2系被覆層を形成する上
で最も重要な点は、ZrOs系材料に添加する酸化物の
種類及びその添加量である。すなわち本発明のz ro
w系被覆層を得る上で、zro2のマルテンサイト変態
をいかに防止するかという点と、熱サイクル試験、及び
高温熱処理においてマルテンサイト変態を生じないよう
にするかということである。このようなことは、マルテ
ンサイト変態の開始温度(Ms点と呼ぶ)を低くすると
いうことを意味する。すなわち、ZrO3系材料にMs
点を低下させる材料を添加することが重要になる。
本発明者らの検討結果、Ml1点を低下させる材料とし
て、Y2O3、cao 、 )heros + 810
2等の酸化物が有効であることが判明した。しかるに、
このような添加材は従来の焼結Zr0iと同様の材料で
あるが、前述のように焼結ZrO2ではこれらの添加剤
はzr02自体が溶融しないため必ずしも均質に含まれ
てはいない。かつ、焼結Z r 02はある大きさを有
すると\もに熱伝導率が小さいので成形後急冷すること
が困難で急冷すると熱応力が著しく大きくなると\に高
温状態での添加剤の分布状態を室温にまで再現すること
は不可能である。
て、Y2O3、cao 、 )heros + 810
2等の酸化物が有効であることが判明した。しかるに、
このような添加材は従来の焼結Zr0iと同様の材料で
あるが、前述のように焼結ZrO2ではこれらの添加剤
はzr02自体が溶融しないため必ずしも均質に含まれ
てはいない。かつ、焼結Z r 02はある大きさを有
すると\もに熱伝導率が小さいので成形後急冷すること
が困難で急冷すると熱応力が著しく大きくなると\に高
温状態での添加剤の分布状態を室温にまで再現すること
は不可能である。
従って、本発明のZr0z系被覆層を実現するためのZ
r02系材料の成分範囲は従来の焼結Zr0!系材料
の成分範囲と一部重なるところが生じるが、焼結Zr0
i系材料では本発明の結晶構造の構成のZr0a系材料
を形成することは全く困難である。
r02系材料の成分範囲は従来の焼結Zr0!系材料
の成分範囲と一部重なるところが生じるが、焼結Zr0
i系材料では本発明の結晶構造の構成のZr0a系材料
を形成することは全く困難である。
すなわち、本発明のZ r Ox系被覆層を形成するた
めの添加剤としては、Yaksに関してはZrO2中に
含まれているとと示必要であシその成分範囲は1.5モ
ルチ以上3モルチ以下であることが望ましい。更に、c
ao、A40sl Singを加える場合は、それらの
いずれか1つもしくはそれらの組み合わせからなる総量
が10モルチ以下であることが望ましい。Yaksの添
加量が1.5モルチ以下の場合、被覆層はマルテンサイ
ト変態を生じ易くなシ、単斜晶ZrQ、の割合が増加す
る。一方、3モルチ以上の場合、被覆層は立方晶Z r
Oxを生じ易くなシ、本発明の結晶構造のzro、被
覆層を満足しないものになる。特にCa O、Alx
Os 、 S五〇2等の添加はZ rOzのマルテンサ
イト変態を防止する上で有効であシ、本発明の結晶構造
のZrO*rOzを得る上で好ましい。このような本発
明の耐熱衝撃性に優iたZrCh系被覆層はTBC用の
セラミック被覆層として用いた場合、耐久性に優れたT
BCを提供しうるものになる。耐久性に優れたTBCは
高温ガスタービン等の高温部材の信頼性を向上する上で
非常に有効なものである。次に、本発明の実施例につい
て詳細に説明する。
めの添加剤としては、Yaksに関してはZrO2中に
含まれているとと示必要であシその成分範囲は1.5モ
ルチ以上3モルチ以下であることが望ましい。更に、c
ao、A40sl Singを加える場合は、それらの
いずれか1つもしくはそれらの組み合わせからなる総量
が10モルチ以下であることが望ましい。Yaksの添
加量が1.5モルチ以下の場合、被覆層はマルテンサイ
ト変態を生じ易くなシ、単斜晶ZrQ、の割合が増加す
る。一方、3モルチ以上の場合、被覆層は立方晶Z r
Oxを生じ易くなシ、本発明の結晶構造のzro、被
覆層を満足しないものになる。特にCa O、Alx
Os 、 S五〇2等の添加はZ rOzのマルテンサ
イト変態を防止する上で有効であシ、本発明の結晶構造
のZrO*rOzを得る上で好ましい。このような本発
明の耐熱衝撃性に優iたZrCh系被覆層はTBC用の
セラミック被覆層として用いた場合、耐久性に優れたT
BCを提供しうるものになる。耐久性に優れたTBCは
高温ガスタービン等の高温部材の信頼性を向上する上で
非常に有効なものである。次に、本発明の実施例につい
て詳細に説明する。
(実施例1)
基材としてハステロイ−X(22wt%Cr −1,5
wt%Co−9wt%Mo−19wt%pe −o、i
wt%C−残部Ni)を用い、基材を脱脂洗浄後、アル
ミナ製グリッドを用いてプラスチングし基材表面を粗面
化した。しかる後、10wt%Ni−25wt%Cr−
7wt%At−0,6wt%Y−5wt%Ta−残部C
oから成る高温耐酸化、耐食性に優れた合金粉末を用い
て溶射し、基射表面に厚さ0.05mmの合金被覆層を
形成した。この合金被覆層は基材とZr0a系被覆層の
結合力を強化する作用を有している。溶射条件はプラズ
マ出力35kWである。次に、合金被覆層の上に7.r
Q、 −2,5モ#%Yz03−0.5モ+%AtaO
so成分からなるZrO2系粉末を用いて溶射し、厚さ
0.3園のZr0a系被覆層を形成した。溶射条件はプ
ラズマ出力55kWで高出力溶射である。又、溶射用ト
ーチと基材との距離は55關である。このように、本発
明のZrO2系被覆層を形成するためには、高出力溶射
て更に、十分に加熱溶融した溶射粉末粒子を溶射する必
要がある。次に、このようにして形成したZr0z系被
覆層のX線回折を実施した。X線回折用の試験片は、z
r□、系被覆層を有する試料から基材及び合金被覆層を
研削除去し、ZrO意系液系被覆層を取シ出し、それを
粉砕し100〜50メツシユの粉末にしたものを用いた
。X線回折の結果、Zr0w第0w層の結晶構造として
、立方晶ZrCh、正方晶ZrCh、単斜晶Zr(hが
認められ、その構成割合は立方晶ZrO*/正方晶Zr
O2が1.5、単斜晶zrox/(立方晶ZrCh+正
方晶Zr0i)が0.02であ′)だ。このような、本
発明のZrO2系被覆層を有した試験片を用いて、熱す
イクル試験を実施し、その耐熱衝撃性を調べた。
wt%Co−9wt%Mo−19wt%pe −o、i
wt%C−残部Ni)を用い、基材を脱脂洗浄後、アル
ミナ製グリッドを用いてプラスチングし基材表面を粗面
化した。しかる後、10wt%Ni−25wt%Cr−
7wt%At−0,6wt%Y−5wt%Ta−残部C
oから成る高温耐酸化、耐食性に優れた合金粉末を用い
て溶射し、基射表面に厚さ0.05mmの合金被覆層を
形成した。この合金被覆層は基材とZr0a系被覆層の
結合力を強化する作用を有している。溶射条件はプラズ
マ出力35kWである。次に、合金被覆層の上に7.r
Q、 −2,5モ#%Yz03−0.5モ+%AtaO
so成分からなるZrO2系粉末を用いて溶射し、厚さ
0.3園のZr0a系被覆層を形成した。溶射条件はプ
ラズマ出力55kWで高出力溶射である。又、溶射用ト
ーチと基材との距離は55關である。このように、本発
明のZrO2系被覆層を形成するためには、高出力溶射
て更に、十分に加熱溶融した溶射粉末粒子を溶射する必
要がある。次に、このようにして形成したZr0z系被
覆層のX線回折を実施した。X線回折用の試験片は、z
r□、系被覆層を有する試料から基材及び合金被覆層を
研削除去し、ZrO意系液系被覆層を取シ出し、それを
粉砕し100〜50メツシユの粉末にしたものを用いた
。X線回折の結果、Zr0w第0w層の結晶構造として
、立方晶ZrCh、正方晶ZrCh、単斜晶Zr(hが
認められ、その構成割合は立方晶ZrO*/正方晶Zr
O2が1.5、単斜晶zrox/(立方晶ZrCh+正
方晶Zr0i)が0.02であ′)だ。このような、本
発明のZrO2系被覆層を有した試験片を用いて、熱す
イクル試験を実施し、その耐熱衝撃性を調べた。
ナオ、比較の為、ZrCh−10モ#*YiOs粉末を
用いて前記と同様の方法で作製したz rQ2系被覆層
を有するもの゛についても同様の熱サイクル試験を実施
した。ZrO210モル%YsOsから成るZ r O
z系被覆層のX線回折の結果は、単斜晶・正方晶Zr(
hは認められず立方晶ZrChのみである。熱サイクル
試験としては750C,10分間保持、20〜25C水
中30秒保持を繰シ返す方法と、更に、850G、95
(ll”、1050C’のそれぞれの温度で30分間保
持、空冷で150Cまで冷却し5分間保持を繰シ返す各
種の熱サイクル試験を行ない比較した。その結果は第2
表のようである。いずれの試験においても、本発明のZ
rOx系被覆層は従来のものに比べ優れた耐熱衝撃性を
有していることがわかった。又、それぞれの試験後のZ
rOx系被覆層のX線回折の結果、本発明のZrCh系
被覆層の結晶構造の構成割合に大きな変化は認められな
かった。試料A6は本発明、屋11は立方晶Zr(hの
みのものである。
用いて前記と同様の方法で作製したz rQ2系被覆層
を有するもの゛についても同様の熱サイクル試験を実施
した。ZrO210モル%YsOsから成るZ r O
z系被覆層のX線回折の結果は、単斜晶・正方晶Zr(
hは認められず立方晶ZrChのみである。熱サイクル
試験としては750C,10分間保持、20〜25C水
中30秒保持を繰シ返す方法と、更に、850G、95
(ll”、1050C’のそれぞれの温度で30分間保
持、空冷で150Cまで冷却し5分間保持を繰シ返す各
種の熱サイクル試験を行ない比較した。その結果は第2
表のようである。いずれの試験においても、本発明のZ
rOx系被覆層は従来のものに比べ優れた耐熱衝撃性を
有していることがわかった。又、それぞれの試験後のZ
rOx系被覆層のX線回折の結果、本発明のZrCh系
被覆層の結晶構造の構成割合に大きな変化は認められな
かった。試料A6は本発明、屋11は立方晶Zr(hの
みのものである。
(実施例2)
実施例1と同様の基材あるいは合金材料を用い、合金被
覆層の上にZrO,−2モル%ysos−iモル%At
s Os 1−e k%8i02から成るZrCh系溶
射粉末を用い溶射し、実施例1と同様の厚さのZrCh
系被覆層を形成した。溶射条件等の詳細は実施例1と同
様である。又、比較として、Z r O鵞1.1モに%
Y2O3及びzr O! 5 モル% Y 2 Q z
から成るZr0i系溶射粉末を用いて溶射し、実施例1
と同様の厚さのZr0g第0g層を形成した。これらそ
れぞれの被覆層のX線回折結果は、本発明のzro!−
2モ#%Y雪Os、1モ#%AtzOs 1モル%S
i02は立方晶ZrOs/正方晶ZrOsが0.75.
単斜晶Zr0i/(立方晶ZrO,十正方晶zro、
)が0−05 、 ZrO冨−1,1−eル%YzOs
は立方晶ZrO2/正方晶ZrOxが1.5.単斜晶Z
rCh/(立方晶ZrOx+正方晶Zr0x)が0.3
、 Zr01−5モル%Y2O3は単斜晶が認められ
ず立方晶Z r Q z /正方晶ZrO*が6であっ
た。次に、これらのZr0g第0g層を有した試料を1
oooc。
覆層の上にZrO,−2モル%ysos−iモル%At
s Os 1−e k%8i02から成るZrCh系溶
射粉末を用い溶射し、実施例1と同様の厚さのZrCh
系被覆層を形成した。溶射条件等の詳細は実施例1と同
様である。又、比較として、Z r O鵞1.1モに%
Y2O3及びzr O! 5 モル% Y 2 Q z
から成るZr0i系溶射粉末を用いて溶射し、実施例1
と同様の厚さのZr0g第0g層を形成した。これらそ
れぞれの被覆層のX線回折結果は、本発明のzro!−
2モ#%Y雪Os、1モ#%AtzOs 1モル%S
i02は立方晶ZrOs/正方晶ZrOsが0.75.
単斜晶Zr0i/(立方晶ZrO,十正方晶zro、
)が0−05 、 ZrO冨−1,1−eル%YzOs
は立方晶ZrO2/正方晶ZrOxが1.5.単斜晶Z
rCh/(立方晶ZrOx+正方晶Zr0x)が0.3
、 Zr01−5モル%Y2O3は単斜晶が認められ
ず立方晶Z r Q z /正方晶ZrO*が6であっ
た。次に、これらのZr0g第0g層を有した試料を1
oooc。
300時間Ar雰囲気中で加熱した。Ar雰囲気を用い
たのは、Z’Oz被覆層と基材との結合層である金属合
金被覆層の酸化を防止するためである。
たのは、Z’Oz被覆層と基材との結合層である金属合
金被覆層の酸化を防止するためである。
このような熱処理を施した試料についてX線回折を実施
した。その結果、本発明のZrO,−2モル%Y2Q3
−1%に%At*Os 1モ#%5i02及び、Zr0
2−5モル’16 Ya Osから成る被覆層は熱処理
の前後で、結晶構造の変化はほとんど認められない。一
方、Z’0* 1.1モル%Y * Osから成る被覆
層は熱処理後、単斜晶z rQ、が約5倍に増加してい
た。このような熱処理後の試料を用いて熱サイクル試験
を実施した。試験条件は750c。
した。その結果、本発明のZrO,−2モル%Y2Q3
−1%に%At*Os 1モ#%5i02及び、Zr0
2−5モル’16 Ya Osから成る被覆層は熱処理
の前後で、結晶構造の変化はほとんど認められない。一
方、Z’0* 1.1モル%Y * Osから成る被覆
層は熱処理後、単斜晶z rQ、が約5倍に増加してい
た。このような熱処理後の試料を用いて熱サイクル試験
を実施した。試験条件は750c。
10分間保持、20〜25U水中30秒保持を繰り返す
ものである。その結果、本発明のz rQz系被覆層は
約850回で損傷したのに比べ、Z’O冨−1,1モル
−YtOsから成る被覆層は約150回、Zr0z 5
モに%YzOsは約250回で損傷t、り。
ものである。その結果、本発明のz rQz系被覆層は
約850回で損傷したのに比べ、Z’O冨−1,1モル
−YtOsから成る被覆層は約150回、Zr0z 5
モに%YzOsは約250回で損傷t、り。
このように、本発明の結晶構造を有するZr0a系溶射
被溶射被覆来のものに比べ、被覆層の損傷が生じるまで
の回数が約3〜5倍である。すなわち、本発明のZrC
h系被覆層は高温で安定でかつ、耐熱衝撃性に優れたも
のである。このような耐熱衝衝性に優れたz rot系
被覆層を有したTBCは耐久性に優れたものであシ、高
温ガスタービン部材のTBCとして信頼性に富むものに
なる。
被溶射被覆来のものに比べ、被覆層の損傷が生じるまで
の回数が約3〜5倍である。すなわち、本発明のZrC
h系被覆層は高温で安定でかつ、耐熱衝撃性に優れたも
のである。このような耐熱衝衝性に優れたz rot系
被覆層を有したTBCは耐久性に優れたものであシ、高
温ガスタービン部材のTBCとして信頼性に富むものに
なる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、Ni、Co、pe等のいずれかを主成分として構成
された耐熱合金製の基材の上に、NiあるいはCoのい
ずれか一方もしくはそれらの組み合わせに、At、Cr
を含み更にSi、Y+H’+Ta、zrの元素のいずれ
か一つもしくはそれらを組み合わせた元素を含む合金か
ら成る被覆層を形成し、しかる被覆層の上にセラミック
から成る被覆層を形成した耐熱部材において、上記セラ
ミックから成る被覆層が、ZrO2を主成分とする材料
から成シかつ、そのZr0z系被覆層の結晶構造が正方
晶Zr(hと立方晶ZrO2を主な結晶構造とし、(立
方晶Zr0z/正方晶ZrC)+ )が0.1〜3及び
〔単斜晶ZrO2/(正方晶zro g十立方晶Zr0
2):]が0.1以下であることを特徴とするセラミッ
ク被覆層を有する耐熱部材。 2、特許請求の範囲第1項において、Zr0i系被覆層
を構成する材料がZrO2を主な成分とし、Y2O3を
1.5〜3モルチ含むセラミック被覆層を有する耐熱部
材。 3、特許請求の範囲第1項において、zrox系被覆層
を構成する材料がZr0iを主な成分とし、Y2O3を
1.5モルチ以上3モルチ以下含み、かつCaQ、At
zOs或いは8i0*O1m以上ノ総量カ10モルチ以
下であるセラミック被覆層を有する耐熱部材。 4、特許請求の範囲第1項において、ZrO2系被覆層
がプラズマ溶射によって形成されたセラミック被覆層を
有する耐熱部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59047045A JPS60194056A (ja) | 1984-03-14 | 1984-03-14 | セラミツク被覆層を有する耐熱部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59047045A JPS60194056A (ja) | 1984-03-14 | 1984-03-14 | セラミツク被覆層を有する耐熱部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60194056A true JPS60194056A (ja) | 1985-10-02 |
Family
ID=12764195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59047045A Pending JPS60194056A (ja) | 1984-03-14 | 1984-03-14 | セラミツク被覆層を有する耐熱部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60194056A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0718405A (ja) * | 1990-10-11 | 1995-01-20 | Union Carbide Coatings Service Technol Corp | 高融点酸化物耐熱衝撃性コーティングを形成するための粉末供給組成物、方法及び物品 |
JPH07252674A (ja) * | 1993-11-08 | 1995-10-03 | Praxair St Technol Inc | 良好な耐腐食性及び耐酸化性を有する被覆組成物 |
JP2006097042A (ja) * | 2004-09-28 | 2006-04-13 | Hitachi Ltd | 遮熱被覆を有する耐熱部材およびガスタービン |
-
1984
- 1984-03-14 JP JP59047045A patent/JPS60194056A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0718405A (ja) * | 1990-10-11 | 1995-01-20 | Union Carbide Coatings Service Technol Corp | 高融点酸化物耐熱衝撃性コーティングを形成するための粉末供給組成物、方法及び物品 |
JPH07252674A (ja) * | 1993-11-08 | 1995-10-03 | Praxair St Technol Inc | 良好な耐腐食性及び耐酸化性を有する被覆組成物 |
JP2006097042A (ja) * | 2004-09-28 | 2006-04-13 | Hitachi Ltd | 遮熱被覆を有する耐熱部材およびガスタービン |
JP4607530B2 (ja) * | 2004-09-28 | 2011-01-05 | 株式会社日立製作所 | 遮熱被覆を有する耐熱部材およびガスタービン |
US7901790B2 (en) | 2004-09-28 | 2011-03-08 | Hitachi, Ltd. | High temperature component with thermal barrier coating and gas turbine using the same |
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