JPS601917B2 - 油脂のエステル交換方法 - Google Patents

油脂のエステル交換方法

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JPS601917B2
JPS601917B2 JP12154580A JP12154580A JPS601917B2 JP S601917 B2 JPS601917 B2 JP S601917B2 JP 12154580 A JP12154580 A JP 12154580A JP 12154580 A JP12154580 A JP 12154580A JP S601917 B2 JPS601917 B2 JP S601917B2
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fats
oils
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oil
transesterification
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JP12154580A
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芳郎 阿部
千潯 加藤
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Ajinomoto Co Inc
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Ajinomoto Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は油脂のェステル交換方法に関する。
天然油脂の改良法として水素添加反応と並び重要な方法
にェステル交換方法がある。ヱステル交換反応により天
然油脂の脂肪酸分布がランダム化し、その性状、特に融
点、固体脂指数(SolidFatIndex、以下S
FIと略す)などが変化する。このェステル交換反応は
、触媒が存在しない系においても300qo以上に加熱
すれば進行するが、反応速度が遅いため、長時間を要し
、分解および重合などの反応を伴う。したがって、油脂
のェステル交換反応は、通常触媒の存在下にて行う。こ
の時用いられる触媒としては、金属塩、セッケン、水酸
化アルカリ、アルカリ金属、あるいは、そのアルコラー
ト、アミドなどが知られている。これらの触媒の中で、
比較的低温で反応が進行するアルカリ金属および金属ア
ルコラートなどが−般的に用いられている。アルコラー
トの中ではメチラートが一番よく使われているが、この
触媒を用いた場合、均一な触媒がなかなか得られないこ
と、セッケンおよびメチルェステルが創生するために損
失が大きく、収率が小さいこと、などの欠点を有してい
た。本発明者らは油脂のェステル交換方法について更に
研究した結果、油脂、又は油脂と他の油脂も・しくはカ
ルボン酸ェステル交換反応において、モノグリセリドの
存在下に触媒としてナトリウムグリセラートを用いるこ
とにより前記欠点が解決されることを知見し、本発明を
完成するに至った。
本発明でいう油脂のェステル交換反応とは、油脂すなわ
ちトリグリセリドの脂肪酸基が1つの分子内、または異
なる分子間で位置の交換およびトリグリセリドの脂肪酸
とカルボン酸ェステルのカルボン酸の交換が行われる反
応をいう。トリグリセリドのェステル交換反応を液相で
行った場合、脂肪酸基はランダムに再配例され、この場
合をランダムェステル交換という。これに対して、低温
でェステル交換を行うと、トリ飽和グリセリドとトリ不
飽和グリセリドとが境勅ロし、ジ飽和グリセリドとモノ
飽和グリセリドとが減少した組成に再編成され、この場
合をダィレクテッドェステル交換という。ェステル交換
反応は、加水分解が極力おきないようにして行う必要が
あり、一般には油脂を減圧下または窒素雰囲気中にて加
熱乾燥して、次いでェステル交換の触媒を加え、減圧下
または窒素雰囲気中で縄拝しながら加熱してェステル交
換を行わせる。
反応終了後、熱水または酸を用いて触媒を不活性化して
反応を停止させた後、未反応物、副生成物などを除去し
、さらに乾燥して粗製ェステル交換油脂を得る。場合に
よっては、脱色、脱臭等の油脂の精製工程を経て、精製
ェステル交換油脂を得る。ェステル交換に用いる油脂と
しては特に限定する必要はなく、動物油脂、植物油脂、
合成油脂など各種油脂を用いることができる。また、こ
れらの油脂の混合油脂を用いることもできる。さらに、
油脂とカルボン酸ェステルとのェステル交換反応にも用
いることができる。このような油脂のェステル交換反応
において「本発明では触媒としてナトリウムグリセラー
トを用いる。
ここで言うナトリウムグリセラートは、常法によって調
製されたものであればよい。一般には、グリセリンを窒
素雰囲気中にて加熱乾燥した後、金属ナトリウムを加え
徐々に加溢して反応させる。反応物を無水エタノールで
充分に洗浄した後、減圧乾燥して、ナトリウムグリセラ
ートの粉末を得る。.このようにして得たナトリウムグ
リセラートを油脂およびカルボン酸ェステルに対して0
.05重量%ないし5重量%、好ましくは0.3重量%
ないし3重量%添加する。
0.05重量%未満であると触媒としての効果がなく、
また、5重量%より多い量の触媒を用いる必要もない。
反応温度および反応時間は、反応系、必要とするェステ
ル交換油脂によって適宜選ばれるが、一般には、反応温
度0℃ないし150Q0、反応時間10分ないし36び
分の範囲が適当である。したがって、ランダムェステル
交換反応にもダィレクテッドェステル交換反応にも適用
できる。ナトリウムグリセラートを油脂と共に用いた場
合、反応物の主成分であるモノソジオ体は親水性、会合
性が大きく、油脂に中々分散しない。
このような反応系においてモノグリセリドを併用すれば
、ナトリウムグリセラートの分散性が促進され、反応が
速くなる。モノグリセリドとしては、モノオレイン、モ
ノステアリン、モノ/f′レミチンなど、油脂およびカ
ルボン酸ェステル、ナトリウムグリセラ−トの分散を良
くするような界面活性剤を用いることができる。このよ
うなモノグリセリドの添加量は、油脂およびカルポン酸
ェステルに対して0.05%ないし5%、好ましくは0
.1%ないし1.5%の範囲が適当である。以上の如く
、油脂のェステル交換反応において、触媒としてナトリ
ウムグリセラートを用いることにより、セッケンの生成
を減少させ、メチルェステルの生成を防止することがで
き、更にェステル交換油脂の収率を向上せしめることが
できる。
また、上記のェステル交換反応にモノグリセリドなどを
併用することにより、反応が促進され、短時間に反応が
完了するので、本発明は産業上極めて有意義なものであ
る。
参考例 1 容積looの‘の4つ口フラスコに極度硬化ャシ油(融
点:34.7℃、ケン化価:250.3沃素価:1.2
、酸価0.15)25夕をとり、これに乾燥窒素をキャ
ピラリ−から吹き込みながら水流ポンプの減圧下に10
0qo、30分加熱して乾燥した。
次いでナトリウムグリセラートを加え、窒素雰囲気中で
蝿拝しながら100q0に加熱して1時間ェステル交換
反応させた。
反応終了後、試料を冷却し、ヘキサンを加え、析出する
触媒の白色粉末を炉別して除いた後、分液炉斗にとり、
水でへキサン中に分散している触媒を充分に洗浄し除去
した。
洗浄液が中性になるまで洗浄を繰り返し、ヘキサン層を
とり、これを無水苦硝で脱水し、回転フィルムェバポレ
−夕一を用いてへキサンを減圧留去した。次いで残留を
減圧デシケータ中で減圧乾燥してェステル交宅奥油脂を
得た。融点は日本油化学協会の基準油脂分析法に従って
油脂の上昇融点を測定した。
比較例として、ナトリウムグリセラートの代りにナトリ
ウムメチラートを用いてェステル交換を行つた。
触媒の添加量によるェステル交≠奥油脂の油脂の融点を
表1に示す。
表1 ェステル交換油脂の融点 原料油として極度硬化ヤシ油を用いた場合、ェステル交
換反応が進行するにしたがって融点は低下するが、表1
の実験結果は、ナトリウムメチラート同様にナトリウム
グリセラートを用いた場合もェステル交換反応が進行し
ていることを示す。
これらの原料油およびェステル交換油脂(ナトリウムグ
リセラートを1%添加したもの)につい*て、リパーゼ
を用いて加水分解を行い、B位の脂,肪酸の増減につい
て調でた。すなわち、試料油0.4のこ1%ポリビニル
アルコール溶液30泌を加え、激しく蝿拝して乳化させ
た後、0.8のリン酸緩衝液10泌およびパンクレアチ
ン(和光純薬工業製)0.4夕を加え、40℃にて90
分静かに燈拝しながら加水分解を行った。リバーゼ分解
で得られた試料を薄層クロマトグラフィーによって分画
し、モノグリセリド部分をとり、脂肪酸組成に,ついて
定性ならびに定量分析を行って2位の脂肪酸組成を算出
した。
結果を表2に示す。表2 原料油およびェステル交換油
の2位脂肪酸組成原料油には2位にラウリン酸が選択的
に存在しており、ェステル交換反応が進行するにしたが
い2位のラウリン酸は減少し、代わりにミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸が結合した。
カプリル酸、カプリン酸、パルミチン酸は原料油には2
位にほとんど存在しないが、ェステル交換によってパル
ミチン酸は2位に移り、ランダム化が進行していること
を示している。参考例 2 参考例1と同様の方法で、パーム油(融点39.0℃、
ケン化価201.9沃素価53.1、酸価0.2)を用
いて、ランダムェステル交換反応を行わせた。
ナトリウムグリセラートと比較例としてナトリウムメチ
ラートを用いた場合の油脂の上昇融点と、トリグリセリ
ドの収率、副生成物の量などを表3に示した。表3 ェ
ステル交換油脂の収率と副生成物量*ナトリウムメチラ
ートとナトリワムクリセラートは分子量で約2倍となり
、等モ ルでの比較では、添加量は約2倍となる。
この結果からも明らかな様に、ナトリウムグリセラート
では、特にメチルェステルの生成量が抑制され、収率が
向上していることが認められた。
実施例 1参考例1と同様の方法で、モノオレインをェ
ステル交換反応前に添加して、100℃にて反応を進行
させた。
触媒となるナトリウムグリセラートの添加量は、油脂に
対して1.0%であった。反応時間およびモノオレィン
添加量による融点の値を表4に示す。表4 ェステル交
換油脂の融点 モノオレィンの添加により、ェステル交換反応の速度が
著しく向上している。
実施例 2 パーム油(融点:36.600、ケン化価:201.0
、沃素価:46.9酸価:1.6)に対してナトリウム
グリセラート0.8%およびモノオレィン(添加量は表
5に示した)を加え、60q0にて窒素雰囲気中で蝿拝
しながらェステル交換反応を行った。
反応時間およびモノオレィン添加量による融点の値を表
5に示す。表5 ェスナル交換油脂の融点 次に、実施例1と同じ方法で原料油およびェステル交換
油(ナトリウムグリセラート2%添加.ョ・し、10ぴ
0にて3時間反応させたもの)の2位の脂肪酸組成を調
べた。
結果を表6に示す。表6 原料油およびェステル交換油
の2位脂肪酸組成実施例 3極度硬化ャシ油:牛脂=3
:1および1:3の混合油脂について、ナトリウムグリ
セラートを油脂に対して1.0%加え、100o0にて
窒素雰囲気中で蝿拝しながらェステル交換反応を行った
次に上記混合油脂を用い、0.3%のモノオレィンを加
えた以外は全く同じ条件でヱステル交換を行つた。
反応時間およびモノオレィン添加量による融点の値を表
7に示す。
表7 ェスナル交換油脂の融点 実施例 4 極度硬化ャシ油:牛脂=1:1の混合油脂{a}、およ
び上記混合油脂にナトリウムグリセラート1.0%添加
して10000にて30分間反応させたもの‘b}、お
よび上記漉合油脂にナトリウムグリセラート1.0%、
モノオレィン0.3%添加して10000にて30分間
反応させたもの【cについて、示差熱分析を行った。
結果を第1図に示す。ェステル交換によって、低融点成
分と高融点成分が生成し、熱吸収が2個所に分れている
更に上記混合油脂‘a}および上記混合油脂にナトリウ
ムグリセラート1%、モノオレィン0.3%添加して1
00qoにて1時間反応させたものについて、固体脂指
数を測定した。結果を表8に示す。表8 油脂の固体脂
指数ェステル交換反応によって油脂の固体脂含有量*が
大きくなり、可塑性が4・さくなった。
参考例 3トリラウリン:トリステアリン=1:1の混
合油脂(融点:66.び0)についてナトリウムグリセ
ラートを添加し、窒素雰囲気中で縄拝しながらェステル
交換を行った。
反応時間およびナトリウムグリセラート添加量による融
点の値を表9に示す。
表9 ェスブル交換油脂の融点 実施例 5 参考例2と同様のパーム油を用いて、ダイレクテッドェ
ステル交換反応を行わせた。
すなわち、パーム油を5030に保ち、ナトリウムグリ
セラートを1.0%、モノオレインを0.3%これに添
加した後、窒素気流中下燈拝しながら、3ぴ0の水港中
に6加時間保持した。
得られたヱステル交換脂の融点は、48.800を示し
た。つぎに、比較例として、同じパーム油にナトリウム
メチラート0.6%を添加し、同条件で反応させ、ェス
テル交換脂を得た。
このものの融点は49.000を示した。この様にダィ
レクテッドェステル交換がナトリウムメチラートを用い
て反応させた場合と同様に進行していることがわかった
【図面の簡単な説明】 第1図は実施例4の示差熱分析の結果を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 油脂、又は油脂と他の油脂もしくはカルボン酸エス
    テルのエステル交換方法において、モノグリセリドの存
    在下に触媒としてナトリウムグリセラートを用いること
    を特徴とする油脂のエステル交換方法。
JP12154580A 1980-09-02 1980-09-02 油脂のエステル交換方法 Expired JPS601917B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09166023A (ja) * 1996-09-25 1997-06-24 Hino Motors Ltd エンジンの冷却装置に用いられるヘッダタンク

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