JPS6018751Y2 - 太陽熱集熱用窓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は太陽熱利用装置に関し、さらに詳しくは建築物
の外気に面した二重窓内の空間部にブラインド状太陽熱
集熱器を設け、上記空間部の上下を室内側より開閉でき
るようにした太陽熱集熱用窓の改良に関する。

従来から知られている構造は２枚のガラスを空間部を有
して対向させた空間部に太陽熱集熱器を配設腰空間部の
上下方に室内側に通ずる開閉自在の吸排気口を設ける。

使用に当って、冬期日照時に両吸排気口を開放しておく
と室内の低温空気は下方吸排気口より空間部に流入し太
陽熱集熱器によって加温され、空間部内を上昇した加温
空気は上方吸排気口より室内に入って室内低温空気を暖
める。

又夜間には両吸排気口を閉塞して室内と空間部間の空気
の対流を防ぎ、外気によって冷却された空間部内の低温
空気が室内に流入するのを防止する。

しかしながら上記の従来構造の吸排気口は構造が複雑で
工費が高くつく欠点があった。

本考案は簡単な構造で上記の欠点を解消した太陽熱利用
開閉窓を提供することを目的とする。

以下実施例について本考案を説明する。

第１図及び第２図において、窓枠は上枠１、下枠２及び
たて枠３で構成される。

上記の窓枠内には窓主体４がたて軸回転式に設けられて
いて窓主体４の四周縁部には窓枠内側と摺動する部分に
夫々タイト材５，５・・・・・・を設けて窓主体と窓枠
間を密閉状態にしている。

窓主体４の室外側には室外側ガラス６をタイト材７及び
シール材８を介して密閉状に嵌装し、その内部即ち室内
側にベネシアンブラインド状太陽熱集熱器９を配設する
。

ブラインド状太陽熱集熱器９は複数の集熱スラット１０
を適宜傾斜自在に傾斜角度を維持して並列し暖房期の使
用に際してはスラット上面を集熱面として太陽熱線を吸
収させ、スラットの昇温により空間１１内の空気を暖気
してこれを室内に送って暖房の補助とする。

又夏期の使用に際してはスラット上面を熱線反射面とし
太陽熱線を屋外に反射させスラットが昇温しないように
した種々のブラインド状太陽熱集熱器を使用することが
できる。

又スラットの一面を熱線吸収面に他面を熱線反射面に形
成し、冬期夏期によりスラット面を反転して使用し、或
は上面に熱線吸収面を有する第１スラツトと上面に熱線
反射面を有する第２スラツトを交互に配設し、冬期には
各第２スラツトをその上方に隣接する各第１スラツトの
下面に引上げ、夏期には各第２スラツトをその下方に隣
接する各第１スラツトの上面に引下げてすべてのスラッ
トの上面を熱線吸収面又は熱線反射面にして使用するこ
ともできる。

本実施例の場合、太陽熱集熱器９の室内側面は開放され
ていてこの面に以下に述べる小障子１２を取付ける。

小障子１２は室内側ガラス１３或は不透明パネルをタイ
ト材７及びシール材８を介して上框部１４、下框部１５
、たて框部１６により構成されたガラス框に嵌装したも
ので、上框部１４、下框部１５と窓主体４との間には上
下框部の幅に亘って水平方向に適宜間隙Ｇが設けられる
。

１７は上框部１４に取付けた蝶番、１８は下框部１５に
取付けた固定金具で、両者により蝶番を軸線として間隙
Ｇを維持して小障子１２を起伏状に開閉することができ
る。

１９．１９は小障子１２の上方端面に夫々上下框部幅に
亘って形成した間隙塞ぎ部材で、その基板上に室内外方
向に沿った長孔２０゜２０を設け、該長孔２０，２０に
遊嵌したボルト２１．２１を夫々上框部１４及び下框部
１５に固定する。

又間隙塞ぎ部材１９．１９は室外側にタイト材２２．２
２を取付は室内側には端部を屈曲させて手掛は部２３．
２３を設ける。

冬期日照時には上下の間隙塞ぎ部材１２．１２を点線で
示す位置に（即ち室内方向に）引いて間隙Ｇを開くと室
内の低温空気は矢印（Ａ□−Ａ２−Ａｏ−Ａ４）の順に
空間１１に入って太陽熱集熱器で加温され再び室内に戻
る。

冬期夜間時には上下の間隙塞ぎ材１２．１２を室外側に
押すと、タイト材２２．２２が窓主体４の室内側面に当
接して空間１１の密閉を保つ。

小障子１２のたて框部１６．１６と窓主体４間は間隙塞
ぎ部材１２と類似の間隙塞ぎ部材２４．２４をたて框部
に固定して該塞ぎ部材の室外側に設けたタイト材２２．
２２を窓主体４に当接させてたて方向の間隙を塞ぐ。

尚、間隙塞ぎ部材２４をたて框部１６に一体化してもよ
い。

上記の説明では窓主体をたて軸回転式に窓枠に取付けた
が、よこ軸回転、引き違い、片引き、辷り出し等の可動
障子にすることができる。

又窓主体を嵌殺し窓等の固定窓にしてもよい。

本考案は上記のように構成したので、簡単な構造によっ
て太陽熱を有効に利用する窓を提供することができ、窓
主体の室内側に室内側ガラスが框に枠組みされた小障子
として配設されるので、内外ガラス間の空間と室内を連
通させる間隙Ｇが水平方向に配設され、従って窓の開口
面積が狭くなることがない。

又小障子が窓主体に対して開閉自在のため集熱器廻りの
清掃が容易で、集熱器への接近性が良いので点検調節が
簡単である。

さらに摺動式塞ぎ部材で間隙Ｇを開閉するので構造が簡
単で故障が少ない。

又実施例によれば、小障子と窓主体間を断熱タイト材で
窓封すれば、集熱器を囲んだ断熱性のよい二重ガラス障
子が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の縦断面図、第２図は本考案の横断面図
である。 ４・・・・・・窓主体、６・・・・・・室外側ガラス、
９・・・・・・太陽熱集熱器、１２・・・・・・小障子
、１４・・・・・・上框部、１５・・・・・・下框部、
１６・・・・・・たて框部、１７・・・・・・蝶着部材
、１９・・・・・・間隙塞ぎ部材、Ｇ・・・・・・間隙
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 室外側ガラス６を備えた窓主体４と、その室内側に
   配設され、窓主体４に対して少なくとも上下框部１４，
   １５において夫々室内外方向に適宜間隙Ｇをもって取付
   けられた室内側ガラス１３を備える小障子１２とを具備
   し、室外側ガラス６と室内側ガラス１３間にはブライン
   ド状太陽熱集熱器９を配設しかつ上記間隙Ｇを開閉する
   上下の間隙塞ぎ部材１９．１９を小障子１２の上下框部
   １４，１５に対して摺動自在に設け、又、上記小障子１
   ２は、そのたて框部１６が上記窓主体４に当接されると
   共に蝶着部材１７を介して窓主体４に対し室内側に向け
   て開閉可能に取付けられてなる太陽集熱用窓。 ２ 窓主体４が可動障子である実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の窓。 ３ 上記蝶着部材１７が小障子１２の上框部１４に設け
   られた実用新案登録請求の範囲第１項記載の窓。