JPS60184888A - レ−ザ−記録用フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒートモード記録法を利用したレーザーＦｔｔ
録用フィルムに関し、とくに製版用フィルムとして優れ
た性能を有するレーザー記録用フィルムに関する。

情報の高速記録あるいは実時間的記録が必要とされる分
野において、レーザー光を利用する方法が近年多く提案
されている。この方法はレーザー光の光エネルギーの強
さ及び解像力を利用するものであり、光吸収性のよい物
質にレーザー光を照射し、とれを吸収して加熱された物
質が受像面に蒸着付着して画像を記録子るものである。

この記録フィルムとしては、熱を吸収するカーボンブラ
ックなどの微粒子およびニトロセルロースなどの自己酸
化性結合物質を含有する被覆物質を塗布した記録フィル
ムが提案されている（特開昭４８−４５６５２号）。こ
の記録フィルムはレーザー光を照射してカーボンブラッ
クなどの微粒子を他の記録テープに転移させることによ
シ、ネガ、ポジの記録が可能となるものである。

また、レーザーエネルギーを吸収する粒子、自己酸化性
結合剤および交叉結合剤または交叉結合可能な樹脂ある
いは非酸化性重合物質ないしは樹脂と組合された交叉結
合剤からなる被覆物質を透明フィルムに塗布し、これを
アルミニウムシートのような石版印刷表面と緊密に接触
させ、透明フィルム側からレーザー光を導入して、被覆
物質を選択的に石版印刷表面に転移させ印刷版を製造す
る方法が提案されている（特開昭５０−１０２４０２号
）。これらのレーザー記録用フィルムはいずれもニトロ
セルローズのような自己酸化性結合剤を利用し、レーザ
ー光によって供給される熱で自己酸化性結合剤を加熱し
て、燃焼ないしは噴出させ、カーボンブラックのような
熱吸収粒子と樹脂とを搬出し、フィルム上に無地な領域
を残したシ、受像面に画像を記録するものである。

しかし、これらのレーザー記録フィルムや像形成プリン
ト板の製造に供する物品のバインダー樹脂には前述した
ようにニトロセルロースのような自己酸化性結合剤が使
用されているために作像中に熱分解によシ酸性物質が発
生してシステムを腐蝕したシ、保存中の安全性が懸念さ
れたシ、解像度が悪いという欠点を有していた。

本発明者らはこれらの欠点を解消すべく鋭意検討した結
果、バインダーとして非自己酸化性バインダーを使用し
、更に熱を吸収する微粒子としてグラファイトを使用す
ることにより高黒化濃度を達成させることができ、さら
に記録に用いるＹＡＧレーザー光の波長領域で強い吸収
能を有する熱線吸収剤を含有させることによシ記録媒体
を紙、印刷版等の転写受像面に転移し易くすることがで
きるととも忙透明基板上に記録媒体の残査が残らないよ
うにすることができ、高解像度のネガ、ポジ画像を与え
るレーザー記録用フィルムが得られることを見い出し本
発明に到達した。

即ち、本発明は透明な支持体上に、非自己酸化性バイン
ダー、グラファイト及びＹＡＧレーザー光に強い吸収能
を有する熱線吸収剤を含有する記録媒体を塗布してなる
ことを特徴とするレーザー記録用フィルムを提供するも
のである。

本発明になるレーザー記録用フィルムの構成は第１図に
示すように、レーザー光透過性の透明な支持体１及び、
その上に、非自己酸化性バインダーと、高黒化濃度を賦
与し熱を吸収する微粒子としてのグラファイトと、記録
に用いるＹＡＧレーザー光の波長領域で強い吸収能を有
する熱線吸収剤とを含有させた記録媒体を塗布した層２
からなる。

記録の方法としては、第２図に示すように通常のレンズ
系及び脚整装置を通して調節したレーザー光５を透明支
持体１側から走査して導き、記録媒体を塗布した層（転
写供給体）２を転写受像体４の受像面に蒸着付着させて
画像を記録する方法を用いることができる。転写受像体
４は転写供給体２と接触させて装着することが望ましく
、減圧操作によシ密着度を向上させると解像度はいっそ
う良好となる。

この方法によると、１回の操作で転写受像体４上にポジ
、転写供給体２上にネガ像を得ることができる。ネガフ
ィルムは印刷樹脂刷版作成時に原稿フィルムとして利用
でき、ポジ像は転写受像体４の種類によシ校正用コピー
あるいは直接刷版として使用できる。

本発明のレーザー記録用フィルムとくにレーザー製版用
フィルムの支持体としては、レーザー光を透過するフィ
ルムであればよく、ポリスチレンフィルム、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム等が挙げられる。

記録媒体中の熱を吸収する微粒子及び高黒化濃度を達成
させるものとして使用するグラファイトは、単独もしく
はカーボンブラック等との混合物として使用できる。こ
のグラファイトは、薄膜で高黒化濃度を賦与するために
、通常２μ以下の微粒子状のものが好ましい。更に好ま
しくは０．４μ以下のものが５０％以上、０．２μ以下
のものが２５％以上の粒径分布を有するグラファイトが
適している。

記録媒体中のＹＡＧレーザー光の波長領域で強い吸収能
を有する熱線吸収剤としては、下記の一般式ｌあるいは
■で示される化合物がある。

一般式ｉ； （ここで、Ｒは水素又は低級アルキル基、又はへキサフ
ルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン
、フッ化ホウ素酸イオンおよび過塩素酸イオンよシなる
群から選ばれる陰イオンであり、ｍは０または１，２の
示す。） この一般式１で示されるものの例としてはＮ、Ｎ、Ｎ’
、Ｎ’−テトラキス（ｐ−ジェチアミノフェ△ ス（ｐ−ジブチルアミノフェニル）−ｐ−アミノフェニ
ルアミラムのヘキサフルオロアンチモン酸塩、ヘキサフ
ルオロヒ酸塩、過塩素酸塩或いはフッ化ホウ素酸塩、Ｎ
、Ｎ、Ｎ’、Ｎ’−テトラキス（ｐ−ジエチルアミノフ
ェニル）−ｐ−ベンゾキノン−ビスイモニウムのヘキサ
フルオロアンチモン酸塩、ヘキサフルオロヒ酸塩、過塩
素酸塩或いはフッ化ホウ素酸塩、Ｎ、Ｎ、Ｎ’、Ｎ’−
テトラキス（ｐ−ジプロピルアミノフェニル）−ｐ−ベ
ンゾフェノン−ビスイモニウムのヘキサフルオロアンチ
モン酸塩、ヘキサフルオロヒ酸塩、過塩素酸塩或いはフ
ッ化ホウ素酸塩などがある。

一般式■； 馬 （ここで、ＲｏおよびＲ２は同じかまたは異なるアルキ
ル基を、Ｒ３は水素、アルキル、フェニル、ベンジル基
を、ｍは＋１または＋２の整数を、Ｌ　ｉｆ：　ｍが＋
１のとき１価のアニオンであシ、またｍが＋２のとき２
価のアニオンを示す。） この一般式■で示されるものの例としてはビス（ｐ−ジ
エチルアミノフェニル）、（Ｎ、Ｎ−ビス（ｐ−ジエチ
ルアミノフェニル）　−４７−アミノビフェニル〕アミ
ニウムヘキサフルオロアンチモネートがある。

記録媒体中の非自己酸化性バインダーとしてはアクリル
系樹脂、ニトロセルロースヲ除くセルロース肪導体、フ
ェノール樹脂、ポリ塩化と、＝ル、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体等を使用できる。非自己酸化性バインダー
を使用することによシ、ニトロセルロースのような自己
酸化性パーインダーの保存中の安全性の懸念や、レーザ
ー光照射時に発生する酸性物質による装置の腐蝕に関す
る問題は全くなくなった。

記録媒体の黒化濃度は０．５以上で、望ましくは２．０
以上である。黒化濃度が低いと、ネガフィルム（製版用
原稿フィルム）としての遮光性能に劣シ、ポジ画像とし
ても薄い印字となる。

このためグラファイト１００’ｉ量部に対して非自己酸
化性バインダーは２０〜１００Ｍ量部、好ましくは５０
重量部以下で使用する。

記録媒体の厚味は使用するレーザー光のパワー及び黒化
濃度と熱線吸収剤の添加量によシ影響を受けるが、はぼ
０．１〜１．０μの範囲がよく、好ましくは０．２〜０
．７μがよい。膜厚が厚いと解像度が悪くなるか、ある
いは記録媒体が転移しなくなる。膜厚が薄すぎると、黒
化濃度が未達となる。

本発明の特徴である熱線吸収剤の添加蓋は非自己酸化性
バインダー１００重量部に対して、０．０１〜２０〇−
徂量部、特に０．１〜１００重量部の範囲が好ましい。

熱線吸収剤の添加は特にネガフィルム（転写供給体）の
記録媒体の転移に大きく影響を及ぼし、解像度を上げる
効果は顕著である。熱線吸収剤無添加の場合には、記録
媒体の転移によシ抜けた部分に残置が残シ易いが、熱線
吸収剤を添加することによシこれをほとんど無くすこと
ができ、樹脂製版用ネガフィルム作成の場合にＦｉ特に
効果的である。

転写受像体としては、−紋紙、プラスチックフィルム、
合成紙（白色顔料をプラスチックフィルム中に分散した
もの）、陽極酸化したアルミニウム等が使用される。

一般紙、プラスチックフィルム、合成紙等を使用した場
合には校正用コピー、印刷物として利用でき、陽極酸化
したアルミニウムを使用した場合には転写像をそのまま
あるいはゴムライニングして刷版として利用できる。

本発明になるレーザー記録用フィルムは、現象定着など
の後処理を必要としない実時間記録であり、さらに感光
しないので暗室操作が不要であり、近年急速に発展して
いる通信、コンピューター処理情報を直接記録するのに
最適であり、広く応用することが可能である。

以下、本発明を実施例をもって説明する。

実施例中の部はすべて重量部を表わす。

実施例１ グラファイト１００部、エチルセルロース３０部及びイ
ソプロピルアルコール１１７０部からなるグラファイト
分散液中に、熱線吸収剤としてアメリカン・サイナミド
・ケミカル社（以後ＡＣ３社と称す）製０ｙａｓｏｒｂ
工Ｒ−１２６を１．５部添加した配合塗工液をメイヤバ
ー忙てポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗工し
た。

乾燥皮膜厚味、黒化濃度及びＹＡＧレーザ−（１０６０
ｎｍ；１０Ｗ；記録媒体上０．５　、ｙｏｕ１／ｄ）照
射による作像試験結果をまとめて表１に示す。

ＹＡＧレーザー照射部では、転写供給体上には記録媒体
の残置は全くなく、転写受像体（陽極酸化処理アルミニ
ウム板）には解像度よく転写されていた。

実施例２ 実施例１に使用した熱線吸収剤の代シに（！ｙａｓＯｒ
ｂ工Ｒ−９９　（Ａ　ＯＣｔ社製）を２．５部添加した
以外は、実施例１と同様の配合、塗工を行なった。

乾燥皮膜厚味、黒化濃度及びＹＡＧレーザ−（１０６０
ｎｍ；ＩＯＷ；記録媒体上０．５　Ｊｏｕｌ／ｄ）照射
による作像試験結果をまとめて表１に示す。

ＹＡＧレーザー照射部では、転写供給体上には記録媒体
の残置は全くなく、転写受像体（印刷紙）には解像度よ
く転写されていた。

実施例３ 実施例１に使用した熱線吸収剤の代シに０７ａｓＯｒｂ
工Ｒ−１６５（Ａ　ＯＯ社製）を５部添加した以外は実
施例１と同様の配合、塗工を行なった。

乾燥皮膜厚味、黒化濃度及びＹＡＧレーザ−（１０６０
ｎｍ；１０ｉ’／；記録媒体上０．５　Ｊｏｕｌ／ａｆ
ｉ　）照射による作像試験結果をまとめて表１に示す。

ＹＡＧレーザー照射部では、転写供給体上には記録媒体
の残置は全くなく、転写受像体（印刷紙）には解像度よ
く転写されていた。

実施例４ 実施例１に使用した熱線吸収剤の代りに保土谷化学製Ｆ
Ａ−１０ｆＨＬ　５部添加した以外は実′＃ｉ例１と同
様の配合、塗工を行なった。

乾燥皮膜厚味、黒化濃度及びＹＡＧレーザ−（１０６０
ｎｍｉ　１０　Ｗ　；記録媒体上ｏ、　ｓ　Ｊｏｕｌ／
Ｊ　）照射による作像試験結果をまとめて表１に示す。

ＹＡＧレーザー照射部では、転写供給体上には記録媒体
の残置は全くなく、転写受像体（陽極酸化兜理アルミニ
ウム板）には解像度よく転写されていた。

実施例５ グラファイト１００部、フェノール樹脂３５部及びエタ
ノール５４０部からなるグラファイト分散液中に熱線吸
収剤としてＯｙａ日ｏｒｂ　ＩＲ−１２６を１．３５部
添加した配合液を実施例１と同様メイヤバーにて塗工し
た。

乾燥皮膜厚味、黒化濃度及びＹＡＧレーザ−（１０６０
ｎｍ；　１０　Ｗ　；記録媒体よ０．５　ＪＯｕｌ／ｃ
Ｊ　）照射による作像試験結果をまとめて表１に示す。

ＹＡＧレーザー照射部では、転写供給体上には記録媒体
の残置は全くなく、転写受像体（印刷紙）には解像度よ
く転写されていた。

比較例１ 実施例１の熱線吸収剤を全く添加しない以外は実施例１
と同様の実験を行なった。結果を表１に示す。

ＹＡ（）レーザー照射部では、転写供給体上には記録媒
体の残置が残った。

比較例２ 実施例５の熱線吸収剤を全く添加しない以外は実施例シ
と同様の実験を行なった。結果を表１に示す。

ＹＡＧレーザーを照射しても記録媒体は全く転移しなか
った。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のレーザー記録用フィルムの断面図、第
２図は本発明のフィルムを用いた記録装置の略示断面図
である。 １・・・支持体 ２・・・記録媒体を塗布した層（転写供給体）３・・・
レーザー光 ４・・転写受像体 出願人代理人　古　谷　馨 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 透明な支持体上に、非自己酸化性バインダー、グラファ
   イト及びＹＡＧレーザー光に強い吸収能を有する熱線吸
   収剤を含有する記録媒体を塗布してなることを特徴とす
   るレーザー記録用フィルム。