JPS6018439Y2 - ベルト式仮撚装置

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【考案の詳細な説明】２本の無端ベルト間に糸をニップして仮撚するベルト式
仮撚装置において枠上に上記ベルト対を多数並設し多数
の仮撚装置をコンパクトにまとめる設計の行われるのが
普通である。

第１図において１つの無端ベルト１を支持片２によって
枠３に支持し、他の無端ベルト４を支持片５によって枠
６上に支持する。

このような装置においてベルト１を枠３に対して位置固
定とし、ベルト４については支持片５を駆動プーリ７の
軸８を中心に揺動可能とし支持片５をスプリング９によ
って反時計針方向に付勢してベルト４をベルト１に押圧
接触することにより２本のベルトの安定した接触を行う
ことができる。

又このように枠上にベルトを支持した形式の装置におい
てＳ撚、Ｚ撚の変換は第２図ａ、ｂで示す如く枠３，
６をベルト交叉部１３を中心に旋回させ、一方の枠６は
角度θ他方の枠３は角度（３６０°−〇）だけ矢印方向
に旋回してａからｂの状態に変換することにより行える
。

上記ベルトの旋回に当って第１図支持片５をスプリング
９に抗して軸８を支点に右方へ旋回し、ピン１０をフッ
ク１１に係合してベルト４を鎖線位置４ａに移動してベ
ルト１からベルト４が離反される。

しかしながらベルト１，４を接触させる為にベルト１，
４のプーリは多少型なった位置に設けられており、上記
の如くベルトを４ａに移動しても第２図のようにベルト
を旋回する際、ベルト４の駆動プーリ７にベルト１の従
動プーリ１２が当接してしまう。

本考案は枠３，６の少くとも一方を枠３，６の旋回軸の
軸心方向にも若干移動可能とすることにより上記不都合
を解消したものである。

以下本考案を第３図に従って詳述する。

１４．１５は駆動軸ｉ６．１７を支持するハウジングで
該ハウジング１４．１５の円筒部１４ａ、１５ａに枠３
，６が旋回可能に支持される。

上記円筒部１４ａ、１５ａ及び駆動軸１６．１７の軸心
はすべて一致してベルト１，４の交叉部を貫通腰該軸心
を中心にして枠３，６が旋回する。

上記円筒部１４ａ、１５ａには、ビン１８によって枠３
の腕部３ａに連結したギア１９、ピン２０によって枠６
の腕部６ａに連結したギア２１が回転可能に嵌合され、
ギア１９と噛合するウオーム２２の回転によって枠３が
旋回し、ギア２１と噛合するウオーム２３の回転によっ
て枠６が旋回する。

上記ギア１８の端面２４と腕部３ａの端面２５間には隙
間２６が設けられ、ベルト１，４即ち枠３．６の旋回に
先立って枠３を上記隙間２６分だけ円筒体１４ａに沿っ
て右方へ移動することにより全錘のベルト１が一斉に右
方へ移動し、このようにしてベルト１のプーリとベルト
４のプーリの干渉を回避できる。

２７は螺子で該螺子２７を腕部３ａにネジ込んで先端を
ギア１９端部へ当接して腕部３ａを左方へ押し、枠３，
６をギア１９．２１間で固定する。

枠３，６を旋回させる際にはこの螺子２７を抜き去れば
良い。

２８はラインシャフトで該ラインシャフト２８よりタイ
ミングベルト２９．３０を介して軸１６．１７に、軸１
６．１７よりタイミングベルト３１．３２を介して駆動
プーリ３３，３４へ、駆動プーリ３３，３４より走行ベ
ルト３５．３６を介して各ベルト１，４の原動プーリに
駆動が伝達される。

以上のように本考案では枠３，６の少くとも一方を枠３
，６の旋回軸の軸心方向にも移動可能としたので、ベル
ト１，４のプーリが干渉することなくベルト１，４を旋
回でき、Ｓ、ｚ撚変換を支障なく行うことができる。

さらに、撚変換の際、ベルトの走行方向、糸の走行方向
を変えることなく撚変換のみを行うことができます。

【図面の簡単な説明】

第１図はベルト支持部の図面、第２図は撚変換の模様を
示す図、第３図は枠を平面的に展開した本考案装置全体
の断面図である。１．４・・・・・・無端ベルト、３，６・・・・・・枠
、１６゜１７・・・・・・軸。

【実用新案登録請求の範囲】