JPS6016717Y2 - シンクの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は鍔縁を有するシンクをカウンターに開穿した取
付孔に取付けるシンクの取付構造に関する。

従来、この種の取付構造として実公昭４５−１９６７咥
公報の第４図のものがある。

このものについて説明すると、シンク本体Ｃ′の鍔縁ａ
′下面にＴ型の補強金具３を固着し、該補強金具３′の
下端部に締付金具１８を貫通してその一端部をカウンタ
ーＢ′の裏面に当接させると共に、他端部に鍔縁ａ′の
裏面に当接する締付ボルト１３′を螺着することによっ
て、カウンターＢ′と鍔縁ａ′とを一体に結合させるも
のである。

一方、カウンターＢ′は一般に合板にメラミン樹脂を被
覆したもの或いは合成樹脂等により形成されたもので、
その中央にシンク本体Ｃ′を挿着する引付孔ｂ′を開穿
している。

取付孔ｂ′の前側に相当するカウンターＢ′の前端縁は
その断面積が小さいために合板製の場合は水分による膨
張、収縮のため、また合成樹脂製の場合は成形後の吸湿
等のために浮きあがる等の変形を生じることがあり、こ
のようなとき、上述した構造によりシンク本体Ｃ′を取
付ければ、カウンターＢ′の変形を防止するどころか、
シンク本体Ｃ′までもが、カウンターＢ′に沿って変形
してしまっていた。

本号は上記問題を解決し、カウンターの前端部が水分に
よる曲がりや成形後の吸湿による変形を防止矯正させる
ことを目的とするものである。

本考案の基本的な構成は、カウンターの取付孔に係止す
る鍔縁の下方に補強金具を固着し、該補強金具を貫通す
る引付金具の下端部を幕板裏面に添設した補強板の下方
に位置させると共に、引付金具の下端部に補強板下面に
当接する締付ボルトを貫通螺着して該ボルトを捩じ込む
ことにより、引付金具を下方に移動させ補強金具及び鍔
縁を介してカウンターの前端部をキャビネットに引付け
させるものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

この実施例は第１図に示すようにキャビネットＡの上面
に載置固定されるカウンターＢを合板にメラミン樹脂を
被覆して形成した場合を示し、シンク本体Ｃの周縁部１
を全周に渉って折曲して形成した鍔縁ａをカウンターＢ
の中央に上記鍔縁ａより若干小径に開穿した取付孔すの
周縁に上方から挿着したものである。

上記シンク本体Ｃはステンレス等の金属板をプレス加工
で成形し、周縁部１を階段状に折曲してその外周端に鍔
縁ａが形成されており、該鍔縁ａと取付孔すの周縁との
間にはシール材２が介在されている。

また、シンク本体Ｃの前方に相当する鍔縁ａの下方、即
ち前側の鍔縁ａと連続する起立部Ｃ外面には適宜間隔毎
に複数の補強金具３がスポット溶接、シーム溶接、ろう
付は等により固着されている。

補強金具３は上記起立部Ｃより下方に突出して設けられ
、その中途部から起立部Ｃに連続する水平部ｄ下面に渉
って逆り型のアングル４を固着してシンク本体Ｃとの固
定を補強していると共に、下端部には引付金具５を係止
する長方形状の係止孔６が前後方向に貫通状に開穿され
ている。

引付金具５はコ型に形成され、その凹状部７を前面側に
向けて上端部を補強金具３の係止孔６に挿通させてキャ
ビネットＡの前面に設けられる幕板ｅの裏面に沿って吊
り下げられており該係止孔６を貫通した前端は下方に折
曲されて抜は止め部８を形成している。

幕板ｅは箱状に形成されたキャビネットＡの前面に左右
側板９，１０に渉って設けられており、キャビネットＡ
の前端面に開閉自在に取付けられる扉１１を開いても該
幕板ｅによってシンク本体Ｃの下部が外部より見えない
という機能を有している。

また幕板ｅの裏面にはそれより１回り小さく形成した補
強板ｆが添設され、該補強板ｆの直下に前記引付金具５
の下端部が適宜間隔をおいて位置している。

一方、引付金具５の下端部には中央に螺子孔１２が上下
方向に開穿され、該螺子孔１２には先端（図面では上端
）を補強板ｆの下面に当接させる締付ボルト１３が下方
より螺着されており、このボルト１３を回転操作するこ
とによって引付金具５が上下方向に移動するようになっ
ている。

そして第３図に示すものは他の実施例で、カウンターＢ
を合成樹脂により形成した場合を示し、シンク本体Ｃの
鍔縁ａを取付孔すの周縁に下方から係止したものである
。

即ち、取付孔す前側の周縁下面には適宜間隔毎に複数の
例えば金属製でその内周面に螺子１４を刻設したブツシ
ュ１５が回転不能に埋設されると共に、鍔縁ａの上記ブ
ツシュ１５に対応する位置に取付孔１６が開穿され、該
取付孔１６にはビス１７を下方より挿通しブツシュ１５
の螺子１４に螺着させることによって、シンク本体Ｃが
カウンターＡに固定されている。

而して斯るシンク本体Ｃの鍔縁ａは引付金具５の下端部
に螺着した締付ボルト１３を例えば時計廻り方向に回転
すれば、該ボルト１３の上端は補強板ｆに当接している
から、引付金具５が下方に移動し、補強金具３を介して
下方に取付けられる。

従って鍔縁ａに係止される取付孔すの前側は常にキャビ
ネットＡに引付けられる。

本考案は上記の構成であるから、以下の利点を有する。

■ 取付孔に係止する鍔縁の下方に補強金具を固着し、
該補強金具を貫通する引付金具の下端を幕付裏面に添設
した補強板の下方に位置させると共に、引付金具の下端
部に補強板下面に当接する締付ボルトを貫通螺着したの
で、断面積の小さいカウンターの前端部が水分によった
り或いは成形後の吸湿により変形しようとしても該部分
が常にキャビネットに引付は矯正しているから変形する
ことがない。

■ カウンターに係止するシンク本体をキャビネットの
幕板裏面に添設した補強板に引付けているので、・カウ
ンターとシンク本体とキャビネットを強固に取付けるこ
とができて、組立た後にそれらがずれるのを防止でき、
しかも幕板の補強をも兼ねている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案シンクの取付構造の一実施例を示す斜視
図、第２図は同縦断面図を拡大して示し、第３図は他の
実施例を示す断面図、第４図は従来の取付構造の一例を
示す断面図である。 Ａ・・・・・・キャビネット、Ｂ・・・・・・カウンタ
ー、Ｃ・・・・・・シンク本体、ａ・・・・・・鍔縁、
ｂ・・・・・・取付孔、ｅ・・・・・・幕板、ｆ・・・
・・・補強板、３・・・・・・補強金具、５・・・・・
・引付金具、１３・・・・・・締付ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カウンターに開穿した取付孔に鍔縁を係止するシンク本
   体と該鍔縁の下方に固着される補強金具と、コ型に形成
   して上端を上記補強金具に貫通し下端をキャビネット前
   面に設けた幕板裏面に添設される補強板の下方に位置さ
   せる引付金具とを備え、その引付金具の下端部には締付
   ボルトを貫通螺着してその先端を上記補強板の下面に当
   接させることを特徴としたシンクの取付構造。