JPS60166223A - 希土類元素の塩基性塩化物の製造方法 - Google Patents

希土類元素の塩基性塩化物の製造方法

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JPS60166223A
JPS60166223A JP59020888A JP2088884A JPS60166223A JP S60166223 A JPS60166223 A JP S60166223A JP 59020888 A JP59020888 A JP 59020888A JP 2088884 A JP2088884 A JP 2088884A JP S60166223 A JPS60166223 A JP S60166223A
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rare earth
chloride
earth element
basic
amorphous
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JP59020888A
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Akira Ichii
一井 朗
Hiroshi Kurokawa
洋 黒川
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Asahi Kasei Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Asahi Kasei Kogyo KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F17/00Compounds of rare earth metals
    • C01F17/20Compounds containing only rare earth metals as the metal element
    • C01F17/253Halides
    • C01F17/271Chlorides

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、希土類元素のゲル状不定形水酸化物と塩化ア
ンモニウムを反応させて、濾過速度が速く、作業操作性
に優れた希土類元素の塩基性塩化物を短時間で製造する
方法に関する。
近年、希土類元素はその化学的、物理的特徴を生かし、
光学ガラス、帯光体、磁性体、セラミック等各工業分野
で広く利用されており、今後も希土類元素は多彩な応用
面をさらに展開し、その重要性は増々高まるものと思わ
れる。
この希土類元素の原料として工業的規模で流通している
ものは、現状では酸化物形態のものがtlとんどである
。しかし、希土類元素は水溶液形態で使用されることも
多く、水溶性の希土類原料が強く望まれている。なかで
も、水酸化物形態のものは、希酸に極めて容易に溶解す
るため、水溶性の希土類原料として、特に望ましい。
水酸化物形態の希土類原料としては、希土類水酸化物、
ゲル状不定形希土類水酸化物、塩基性希土類塩が知られ
ている。
このうち、ゲル状不定形希土類水酸化物は、はつき、す
した構造式を持たない半透明の非晶質の物質であり、含
水率が非常に高くて嵩高く、濾過性も悪くて濾過速度は
後述の塩基性塩の1/10〜1/100程晩であり、作
業操作性の悪い物質である。
また、塩基性希土類塩は、その組成が Ln2(OH)5X−nHlo (Lnは希土類元素、
XはCt 。
No3等を示す)で表わされる結晶質の物質であシ、ゲ
ル状不定形希土類水酸化物と異なって、沈降体積が小さ
く、濾過性が非常に良好な、作業操作性に優れた物質で
ある。
上記のように、水酸化物形態の希土類原料のうち、作業
操作性に優れたものは塩基性希土類塩のみである。この
塩基性希土類塩の製造方法として、希土類鉱酸塩の水溶
液にアルカリ水溶液を反応溶液のpH1直を8以下、よ
り好ましくは7.5以下に規制しながら滴下する方法が
ある(特願昭58−85792号)。
しかしながら、この方法では、アルカリ水溶液の滴下速
度を速めると、沈降体積が大きく濾過性も悪く、作業操
作性の悪いゲル状不定形希土類水酸化物が生じ易くなる
。したがってゲル状不定形希土類水酸化物を生じさせな
いためには、アルカリ水溶液の滴下終了までに通常3時
間以との時間を要し、十分な方法とはいえながった。さ
らにこの方法では、希土類鉱酸塩水溶液の希土類元素濃
度が低くなるとやはりゲル状不定形希土類水酸化物が生
じ易くなる。このため、希土類元素濃度が0.3M/を
以下の希土類鉱酸塩水溶液から塩基性希土類塩を得るこ
とは困難であり、工業的にも適用範囲の狭い方法であっ
た。
本発明者らは、上記のような現状にある希土類元素の塩
基性塩化物の製造方法について鋭意検討を行なった結果
、ゲル状不定形希土類水酸化物が、塩化アンモニウムと
反応して塩基性塩化物に変化することを見出し、本発明
を完成するに到った。
すなわち、本発明は、希土類元素のゲル状不定形水酸化
物と塩化アンモニウムを反応させる希土類元素の塩基性
塩化物の製造方法である。
以下に本発明の詳細な説明する。
本発明に用いる希土類元素には、ランタン、セリウム、
ゾラセオジム、ネオジム、サマリワム、ユーロピウム、
ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウ
ム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウ
ム、イツトリウムのいずれかの元素、または、2種類以
上を混合したものが挙げられる。
本発明で用いる希土類元素のゲル状不定形水酸化物11
、前述のように、はっきりした構造式を持たない半透明
の物質で、第1図に示すSEMによる写真から判るよう
に微小な球状体の凝集物であり、第2図(4)に示すX
線回折チャートから判るように非晶質であり、第2図(
B)に示す赤外吸収スペクトルから判るように明確な水
酸基を持たない等の特徴を有する物質である。また、こ
のゲル状不定形希土類水酸化物のスラリーは、沈降体積
が大きく、−見して極めて微小な非結晶質物の懸濁物と
思われるが、目の開きがG−3のガラスフィルターで濾
過しうろこと、およびG値が2000 G程度の遠心力
で沈降分離しうることなどから、希土類水酸化物分子が
数分子線重合したものの周囲に水分子が多量に吸着され
たポリマー状物であると思われる。
この希土類元素のゲル状不定形水酸化物は、希土類鉱酸
塩(塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩)水溶液とアルカリ(アン
モニア、力性ソーダ、力性カリ、各種有機アミン等)水
溶液とを、反応系のpH値を8.5以上、特に好ましく
は9〜10に保って混合攪拌する方法または 希土類鉱
酸塩水溶液を攪拌しながらアルカリを短時間(例えば3
0分)で滴下する方法により得ることができる。
本発明の第1の製造方法は、上記のゲル状不定形水酸化
物の製造方法によシ製造されたゲル状不定形水酸化物、
または該ゲル状不定形水酸化物と塩基性希土類塩化物と
の混合物に塩化アンモニウムを混合攪拌する方法である
。この場合、塩化アンモニウム溶液中へゲル状不定形水
酸化物を投入した後攪拌する方法、あるいは、ゲル状不
定形水酸化物スラリー中へ塩化アンモニウムを投入した
後撹拌する方法のいずれであっても良い。この反応系に
おいて、塩化アンモニウムの量とゲル状不定形水酸化物
の量の比が大きい#1ど、ゲル状不定形水酸化物から塩
基性塩化物への変化は迅速に進行する。このため、塩化
アンモニウムと希土類元素のモル比は太きけれは大きい
#グど良いが、実用的にはこのモル比が5以上であれは
十分である。
貫た、モル比の上限値は経済性の面から決まるものであ
り、ここで制限するものではない。本方法において希土
類元素濃度は特に制限するものではない。10mM/L
〜5M/lの範囲が実用的である。
また、塩化アンモニウム濃度は、上記モル比を満足する
ように調節すれば良い。本方法を実施する温度は特に制
限するものではない。反応時間については、反応系の温
度、塩化アンモニウムと希土類元素のモル比、攪拌状態
によって反応終了までの時間は異なる。例えば、室温(
15〜20℃)、塩化アンモニウムと希土類元素のモル
比が101系がほぼ均一となるような攪拌状態の時5分
間以内に反応はを1は終了する。
第2の方法は、希土類鉱酸塩水溶液とアルカリ水溶液と
を反応させる際、希土類鉱酸塩水溶液、アルカリ水溶液
の何れか一方、または雨水溶液に塩化アンモニア水を予
め溶解させ、該希土類鉱酸塩水溶液に該アルカリ水溶液
を一度に加えるかまたは滴下し、攪拌混合する方法、ま
だは該アルカリ水溶液に該希土類鉱酸塩水溶液を一度に
加えるかまたは滴下し、攪拌混合する方法の何れかによ
って製造する。このうち、希土類鉱酸塩水溶液に塩化ア
ンモニウムを予め溶解させたのち、該水溶液を攪拌混合
しながら、塩化アンモニウム不含のアルカリ水溶液を1
分〜1時間程度の時間で滴下する方法が、塩基性希土類
塩化物を少量ずつ生成させ、これを結晶核として塩基性
希土類塩化物納品を成長させうろこと及び該塩化物の濾
過性が極めて良好となることから好ましい。この第2の
製造方法を詳細に説明すると、希土類鉱酸塩としては、
塩酸塩、硝酸塩などがあるが、他の塩基性塩の混合しな
い塩基性希土類塩化物を得るという点から、塩酸塩が好
ましい。濃度については、前記第1の方法において記載
した以外は特に制限されるものではなく極めて適用範囲
が広い。本方法で使用するアルカリの水溶液はアンモニ
ア、力性ソーダ、力性カリ、各種有機アミン等の水溶液
である。その使用景は、一連の反応が最終的に下記反応
式で記述できるため、希土類元素1に対して2.5当量
以上であることが必委である。
(反応式) %式% (Lnは希土類元素、Rはアルカリ種4示す)塩化アン
モニウムの量としては多い方が好ましく、塩化アンモニ
ウムと希土類元素のモル比を5以上、より好ましくけ1
0以上にする。希土類元素と塩化アンモニウムの各濃度
はこの条件を満足するように調節すれば良い。また、本
方法を実施する温度は特に制限するものではない。
本発明方法は、従来の塩基性希土類塩化物の製造方法と
比較し、希土類鉱酸塩の濃度の適用範囲が広く、シかも
、短時間で製造することができる方法である。
本発明方法によシ製造された塩基性希土類塩化物は、そ
の組成がLn2(OH)601−nlIzo (Lnは
希土類元素を示す)で表わされる物質で、第3図に示す
SBMによる写真から判るように粒子形状が片状であシ
、第4装置に示すX線回折チャートから判るように結晶
質であり、第4図(B)に示す赤外吸収スペクトルから
判るように明確な水酸基を持ち、ゲル状不定形希土類水
酸化物を#1とんど含まず、沈降体積が小さく、濾過性
が良好な、作業操作性の極めて良い物質である。
以F1実施例によシ本発明の一例を示す。
実施例1〜4 塩化イットリクム(実施例1)、塩化ガドリニウム(実
施例2)、塩化エルビウム(実施例3)、塩化ネオジム
(実施例4)のo、iM/を濃度の各水溶液lt中に、
3M/l#度のアンモニア水110fi/を一度に加え
30分間攪拌した。
生じたスラリーをO−3のガラスフィルターで濾別し、
ゲル状不定形希土類水酸化物を得た。得られた各ゲル状
不定形水酸化物の1部を取り出し、水洗を行なった後、
硝酸に溶解して希土類元素濃度がo、IM/lの溶液と
し、核溶液中のアンモニウムイオンと塩素イオンとを通
常のイオンクロマト分析機で分析したが、両イオンとも
検出されなかった。
また、得られた各ゲル状不定形希土類水酸化物の1部を
用いてそれぞれX線回折分析したところ、そのパターン
はいずれもほぼ同じで第2回置に示すごとく、不定形物
の特徴をよく表わしていた。
また、得られた各ゲル状不定形希土類水酸化物の1部を
取出し、水洗した後、加熱する事無く真空乾燥を行なっ
た後、赤外分光分析を行ったところ、いずれの水酸化物
も第2図(B)に示すごとく、明確な水酸基の吸収ピー
クを示さず、分子構造的には水酸基が水分子を結合した
ゲル状態にあることが判った。また、ゲル状不定形水酸
化物をSEMで観察したところ、第1図に示すように微
小な球状体の凝集物であることが判った。
ついで、得られた各ゲル状水酸化物を希土類元素0.0
5M相当分とり、IMltp度の塩化アンモニウム水溶
液1tを加え、2時間攪拌した。この間、反応系の温度
は15〜20℃であった。生じたスラリーをG−3のツ
タラスフィルターで濾別した。得られた濾過物は先のゲ
ル状不定形水酸化物と比較して、透明感が失せ、また希
土類元素1モルあたりのケーク体積も1/3〜3/4程
度に減少していた。
得られた各濾過物のX線回折・ξターンはいずれもを1
は同じで、第5図に示すとうりである。ゲル状不定形水
酸化物のX線回折ノξターン〔第2図(A)〕と比較す
ると、ゲル状不定形水藤゛化物特有のハローノセターン
は1だ多少観察されるが、沈澱物の結晶化に伴なう鋭い
ピークが出現していることが認められる。
さらに、各沈澱物をIN硝酸に溶解し、各溶液希土類元
素の定量はEDTA滴定法、塩素イオンの定量はイオン
クロマト法によった。この結果、希土類元素と塩素イオ
ンのモル比はほぼ2であることが判った。
また上記溶液中のアンモニュウムイオンの情をイオンク
ロマト法およびインPフェノール法で測定したがアンモ
ニュウムイオ7rt、j検出されなかった。
以上の結果、ゲル状不定形面土!i′1水酸化物は、塩
化アンモニウムの共存下で徐々に結晶化し、塩基性塩化
物Ln2(OH)50/ + nH2Oになることが明
らかになった。
実施例5〜8 実施例1〜4と同様にして、ネオジム(実施例5)、ガ
rリニウム(実施例6)、エルビウム(実施例7)、イ
ツトリウム(実施例8)のゲル状不定形水酸化物0.4
Mを得だ。次に、これらを4等分し、それぞれに、0.
2M/l、0.5M/を及びI M/lの践度の塩化ア
ンモニウム水溶液を11加え攪拌した。一定時間経過毎
に各スラリーのサンプリングを行ない、その濾過性を調
べだ。
濾過性は、目の開キ0.8μm相当、直径4cn1のG
FPを用い、760 mugの差圧下での濾過速n〔で
評価した。なお、一定差圧下での濾過操作においては、
濾過液量(濾物量)と濾過時間の31乗との間に直線関
係が底置する。ここでいう濾過速度とはこの直線の傾き
であり、(mM/ (分声)(mは10−3、Mはモル
を表わす)なる単位で表わすものとする。
なお、上記操作中、温度は18℃から2()℃であった
その結果を第1表に示す。
以下余白 第1表 また、120分間攪拌後の各試料のX1@回折分析を行
なった。イツ) l)ラムについてのX線回折チャート
の結果を第6図(A)〜(())図〔囚図シよj霊イヒ
アンモニウム濃度Q、2M/A (B)図は塩化アンモ
ニウム濃度0−5M/A (0)図は塩化アンモニウム
濃度IM/lの場合である。〕に示す。第6図(ト)〜
((])から、塩化アンモニウム濃度が高くなるにつれ
、ゲル状不定形水酸化物特有のノ・ローノビターンが小
さくなり塩基性塩化イツトリウムの回折ピークが出現し
てくることが判る。他の希土類元素につい°Cも全く同
様な結果が得られた。
以上の結果、ゲル状不定形希土類水酸化物と塩化アンモ
ニウムとを反応させる場合、塩化アンモニウムの濃度が
高いほどゲル状不雉形水醸比物の結晶化が進み、ゲル状
不定形水酸化物含有量の少ない環基性塩化物になること
、また、塩化アンモニウムの添加量の多い程、+ii’
iJ過速度が早くなる。
実施例9 塩化イツトリウム濃度o、IM/l、塩化アンモニウム
濃度IM/lの水溶液1tに、1.5M/を濃度のアン
モニア水200ゴ’(z30分間かけ°〔滴下した。
滴下中は檀拌を続け、1だ反応系のtr、t [は18
〜20℃であった。
反応途中で白濁スラリーの一部を取出し、濾別し、纏液
中のイツトリウム濃度をEDTA滴定法で測定し、反応
率を測定した。その結果を第7図に示す。11g7図か
らアルカリ添加量と反応率は比例しており、アンモニア
/イツトリウムのモル比が2.5/1付近の点で反応率
が100%に達することが判った。
反応途中で取出した生成物のX線回折チャートを第8図
(A)に示す。これから判るように、反応途中で得られ
る生成物は、第8しu (11)に示す最終生成物と同
じ物である事が判った。甘だ、」二記最終生成物と、モ
ル比3/1の時点での生成物〔第8図(司は回じ物であ
る事がX線回折ナヤートよりυ]つだ。
これらのX線回折ノミターンのピーク位置はAS’l’
Mに記載されているY2(OH)soノのものと一致ノ
゛る。
またゲル状不定形水酸化物酔イiのノ・ローパターンは
全く観察されない。
最終生成物を手速く水洗し、硝酸に溶解し、溶液中の塩
素イオンのt−tイオンクロマト法で測定したところ、
イツトリウムと塩素のモル比はほぼ2である事が判った
・また上記溶液中のアンモニウムイオンの量をイオンク
ロマト法およびインドフェノール法で測定したがアンモ
ニウムイオンは検出されなかった。
上記の水洗した生成物を110℃で乾燥した後、赤外吸
収スペクトルを測定した結果、第4図(ト))に記した
ようK % 350 ff1−’付近に複数の水酸基に
基づく吸収が見られた。
また、上記乾燥物をSEMにより観察したところ、第3
図に示すように片状の粒子であることがわかった。
次に、最終生成物の濾過性を、実施例5と同様な方法で
調べた。760mmHgの差圧をかけた場合の濾過速度
は93mM/(分)ハであった。また、最終生成物スラ
リーの沈降体積はイツトリウムIMあたシ1.6tであ
った。
以上の結果、塩化アンモニウムを含有した塩化イツトリ
ウム水溶液とアンモニア水溶液とを反応させて得られる
塩基性塩化イツトリウムY*(OH)sOt・nH2O
は、ゲル状不定形水酸化イツトリウムを#よとんど含ま
ず、片状の粒子形状を有し、沈降体積も小さく、濾過性
の極めて良好な物質であることが明らかになった。
比較例1 塩化イツトリウム濃度0.1M/lの水溶液1tに、1
.5M/を濃度のアンモニア水200罰を3−分間かけ
て滴下した。滴下中は攪拌を続け、また反応系の温度は
18〜20℃であった。
夾施例ヲと同様に、反応途中における反応率を測定した
が、実施例?の場合とtlぼ同じ結果が得られ、第7図
に示すものと等しい。
また、反応途中で取り出した生成物のX線回折チャート
は最終生成物のものと全く同じであり、第9図に示すと
うりである。第9図から判るように、ピークの位置はA
STMに記載されているYl(OR)sotのものに一
致するが、ゲル状不定形水酸化物特有のハローパターン
もはっきりと観察される。
さらに、実施例9と同様に、イツトリウムと塩素のモル
比をめたところ約3.2であった。この結果は、生成物
中の塩基性塩化イツトリウムとゲル状不定形水酸化イツ
トリウムのモル比がitは6:4であることを示してい
る。
つぎに、実施例ワと同様の方法で、この生成物の濾過性
を調べたところ、濾過速度は1.2mM/(分)hであ
り、実施例りで得られた生成物の濾過速度の1/80に
すぎない。また沈降体積は11t/口4−Yで実施例デ
の場合の約7倍であった。
以上の結果、ただ単に希土類鉱酸塩水溶液とアルカリ水
溶液を反応させて得られる塩基性塩化イツトリウムは、
ゲル状不定形水酸化イツトリウムを多量に含有し、沈降
体積が大きく、濾過性も悪い物質であることが明らかに
なった。
以上、本発明の実施例および比較例から分るように、本
発明により、沈降体積が小さく、濾過性の良好な、作業
操作性の良い塩基性希土類塩化物が、濃度の低い希土類
鉱酸塩水溶液からも、短時間で製造できることが判った
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例1〜4で作ったゲル状不定形
希土類水酸化物の88Mによる写真である。 第2図(A)は、本発明の実施例1〜4で作ったゲル状
不定形希土類水酸化物のX線回折チャート、第2図(1
3)は、同じくゲル状不定形希土類水酸化物の赤外吸収
スペクトルである。 第3図は、本発明の実施例?で作った塩基性塩化イツト
リウムのSF3Mによる写真である。 第4図(A)は、本発明の実施例?で作った塩基性塩化
イツトリウムのX線回折チャート、第4図(B)は、同
じく塩基性塩化イツトリウムの赤外吸収スペクトルであ
る。 第5図は、本発明の実施例1〜4で作った塩基性希土類
塩化物のX線回折チャートである。 @6図Vよ、本発明の実施例8で作った塩基性塩化イツ
トリウムのX線回折チャートであり、(A)図は塩化ア
ンモニウム濃度0.2M/lの条件、(13)が同0.
5 M/l、 ((,9が同1M/lの条件で得られた
ものに対応する。 第7図は、本発明の実施例7において、塩化イツトリウ
ム水溶液中にアンモニア水溶液を添加して塩基性塩化イ
ツトリウムを作った除の、アンモニア添加量とイツトリ
ウムの反応率を表わしたグラフである。 第8図は、本発明の実施例?で得られた塩基性塩化イツ
トリウムのX線回折チャートであり、(A)はイツトリ
ウムの反応率が40%の時点で取出したもの、(+1)
は100%の時点で取出したもの、(0)は反応当皺の
1.2倍のアンモニア水を添加して作ったものに対応す
る。 第9図は、比較例1で作った塩基性塩化イツトリウムの
Xi回折チャートである。 特許出願人 旭化成工業株式会社 第2図 (A) +0 20 30 40 e (B) 40 35 30 25 20 18 16 14 1
2 10 8 6 4;反数 (x IQ” cm−’
 ) 第3図 第4図 (A) 2θ (B) 393530252018161412Io 864j
皮数 (xlocm) 第5図 IQ 20 30 40 50 e 第6図 20 第7図 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0NH
408/YCム (七ル上ヒ) 第8図 10 20 30 40 50 0 第9図 +0 20 30 40 50 0 手続補正書(方式) ny*us9年 s月ytra ”’・特許庁長官 若
杉 和 夫 殿 (2)。 1、事件の表示 昭1rJ59年特許願第20888号
2、発明の名称 希土類元素の塩基性塩化物の製造方法 3、補正をする者 事件との関IM 特許出願人 大阪府大阪市北区堂島浜1丁目2番6号4、補正命令の
日付 昭和59年 4月 4日(発送日59. 4. 24)
5、補正の対象 明細書の「図面の簡単な説明」の欄 6、補正の内容 別 紙 の 通 り 補正の内容 明細書第19頁第20行のI−S E Mによる写真」
を、[°粒子構造の電子線による写真」に訂正する。 同第20頁第6行のrsBMによる写真」を、1−粒子
構造の電子線による写真」に訂正する。 以 上 手 続 補 正 書 (自発) 昭和59年 5月J3日 憫T庁長官若杉和夫殿 1、事件の表示 昭和59年特許願第20888号 2、発明の名称 希土類元素の塩基性塩化物の製造方法 3、補正をする者 事イ牛との関係:特許出願人 大阪府大阪市北区堂島浜1丁目2番6号4、補正の対象 明細書の「発明の詳細な説明」のイ閑 5、補正の内容 別紙の通り 補正の内容 1)、明細書第4頁第17行のrsEMJを、「電子線
」に訂正する。 2)、同第5頁第17行の「(例えば30分)」を、「
例えば5分)」に訂正する。 3)、同第9頁第10行のrSEMJを、「電子線」に
訂正する。 4)、同第11頁第2行のrsEMJを、「電子線」に
訂正する。 5)、同第12頁第6及び8行の「アンモニュウムイオ
ン」を、[アンモニラJ、イオン]に訂正する。 ′6)、同第13頁第4行の「GFP」を、「ガラスフ
ァイバーフィルター」に訂正する。 ′7)、同第17員第6行のr350cmJを、r35
00cmJに訂正する。 :8)、同第17頁第8行(7)rsEMJを、「電子
線J ニiJ正1−ル。 以 上

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 希土類元素のゲル状不定形水酸化物と塩化アンモニウム
    を反応させることを特徴とする希土類元素の塩基性塩化
    物の製造方法
JP59020888A 1984-02-09 1984-02-09 希土類元素の塩基性塩化物の製造方法 Pending JPS60166223A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009184869A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 National Institute For Materials Science 層状希土類水酸化物を製造する方法
JP2009184868A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 National Institute For Materials Science 層状希土類水酸化物、それを用いたアニオン交換材料および蛍光材料
JP2010241899A (ja) * 2009-04-02 2010-10-28 National Institute For Materials Science 希土類酸化物蛍光体、それを用いた薄膜、および、それらの製造方法
CN103708525A (zh) * 2013-11-29 2014-04-09 南昌大学 高堆密度细颗粒低氯根稀土碳酸盐及氧化物的生产方法

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