JPS6016270Y2 - 芯線の装着された肥料袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、崩悪法面において、長期的に肥料分を供給す
ると同時に、吹付する植生基材の流密防止効果を有する
肥料袋の考案に係るものである。

岩盤法面等にあたっては、崩悪である為現地盤からの肥
料養分の供給がないことと、起伏に富んでいるのが常で
ある。

このような崩悪法面に種子吹付を行っても、当初持ち込
んだ肥料のみでは、短時日のうちに肥料切れがおこり、
植生物が枯死してしまうことが多い。

この為、種子吹付等の緑化工を施工する前に遅効性の肥
料を袋体によって持ち込むことが考えられており、本願
出願人も多数提案している。

この遅効性肥料を袋体にて法面に持ち込む場合、この袋
体が吹付材料の係止効果を有していなければその効果は
半減してしまうもので、その点従来の袋体では、法面の
起伏に沿いづらいと同時に連続施工性に乏しくかつ強度
も有していない為、せっかく吹き付けた吹付材料が流密
してしまう欠点がある。

本考案は、この欠点を除去するもので、その目的とする
ところは、法面の起伏に沿い易くかつ強度を有する肥料
袋を提供するにある。

本考案の構成を以下図面に基き説明する。

第１図は、本考案の芯線を装置させた肥料袋の正面図で
あり、第２図は、芯線の両端がフック状になっているも
のであり、第３図は肥料袋を連続させたところを表わし
ている。

これら芯線を装置した肥料袋は、単に法面に張設すると
いう方法でもよいが、第２図で示すフック状の芯線を有
する肥料袋を、第３図の如くフックとフックを絡めて連
続させるようにすれば極めて施工性がよく、法面での張
設は、等高線状あるいは縦方向に連続させるか又は、縦
横格子状に張設してゆくのである。

次に本考案の肥料袋の製造方法につき説明すると、袋体
は通常筒状に形成するもので材料は厚み０．１〜３．ｏ
ＭＩｔ１通気量１０〜３００ｃｃ／ｃｍ／ｓｅｃの不織
布が肥料成分を溶出させるうえで好ましいのでこれを使
用する。

この袋体内に充填する材料は、いずれにしても肥料が中
心であり、この肥料は速効性、緩効性、遅効性の３種類
の肥料を混合して使用すると長期に亘り連続した肥効が
継続できる。

その他に土壌改良剤として、土壌を団粒構造にできるポ
リエチレンオキサイド等の土壌団粒化剤、ＰＨの調整で
きる消石灰、炭カル、あるいは土壌の置換容量を増すこ
とのできる粘土鉱物質、更には、保水材として、バーミ
キュライト、高吸水性ポリマーも現場の状況に合わせて
適宜充填していく。

筒状袋１装置させる芯線２は、可撓性を有するものであ
るということで金属線であればどのようなものでもよい
が、その中でも特になまし鉄線が良く、両端がフック状
３としてものが、袋体を連続張設するうえで好ましい。

ここで重要なことは、充填材料は、筒状袋体１内に８分
目もしくは９分目程度充填して、その可視性を失なわせ
しめないようにすることである。

又、芯線を筒状袋体に装置するには、通常針金等４で縛
るのであるが、芯線２にビニール被覆鉄線を用いる時は
、熱あるいは接着剤にて接着する場合もある。

以上のように本考案は、厚み０．１〜３間、通気量ｌＯ
〜３００ｃｃ／Ｃｍ／ＳｅＣの不織布により袋体が形成
され、該袋体内に可撓性を失なわない程度肥料が充填さ
れ、該肥料の充填された袋体外に可撓性を有する芯線が
装着されてなる肥料袋であるから、肥料効果を長期に継
続できるのはもちろんのこと、合わせて充填した保水材
、土壌改良剤の効果も期待できる。

さらに筒状袋体外には可撓性を有する芯線が装着されて
いるので、法面の起伏に応じた張設が可能となる。

なお芯線の両端をフック状あるいはリング状にしたもの
では、筒状袋体を極めて簡易に連続して張設することが
可能である。

従って、法面の起伏に沿って筒状袋体が張設できている
ので、吹き付けられた基材の流上防止効果が極めて顕著
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、芯線を装着させた筒状肥料袋の正面図、第２
図は、フック状芯線を装着させた筒状肥料袋の正面図、
第３図は、筒状肥料袋を連続させたところを表す正面図
。 図中１は筒状肥料袋、２は芯線、３はフック部、４は針
金である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 厚み０．１〜３ＴＩｒ！Ｒ１通気量１０〜３００ｃｃ／
   Ｃｍ／ＳｅＣの不織布により袋体を形成され、該袋体内
   に可撓性を失なわない程度に肥料が充填され、該肥料の
   充填された袋体外に可撓性を有する芯線が装着されてな
   る肥料袋。