JPS6015998Y2 - 軸受装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、回転機のころがり軸受の潤滑油供給装置に
関するものである。

従来この種の装置として第１図に示すものがあった。

即ち第１図において、１は軸、２はこの軸１に嵌合して
いるころがり軸受、３は止めナツト、４は軸受２を支え
るブラケット、５，６はハウジングボックスを形成する
ための端カバーである。

７はグリースニップル、８はグリース通路、９はグリー
スであり、゛グリース９はグリースニップル７からグリ
ースガンで圧入されて端カバー５．６とブラケット４を
通じてころがり軸受２に達するグリース通路８に充満す
る。

次に動作について説明する。

ころがり軸受２はブラケット４及び端カバー５，６て構
成されるハウジング内で供給されたグリース９により：
佛骨され、軸１即ち回転軸を支持する。

なお、ころがり軸受内で潤滑剤としての役割を果した旧
いグリースは排油口へ落ちていき、そしてグリース通路
８内にある新しいグリース９が徐々に流動してころがり
軸受内に供給されていく。

従来の軸受装置は以上のように構成されていて、グリー
ス通路内の新しいグリースは重力と流動性のみでころが
り軸受に供給される。

ところがグリースは流体とはいえず、どちらかというと
半固体に近いため、連続的に確実に供給することが難し
く、そのためにグリースニップルからグリースガンでグ
リースを供給するインク−パルが短かい等の欠点があっ
た。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除去するた
めになされたもので、グリース供給ボックスに回転機内
のファンによる風圧を作用させることにより、回転機の
運転中に新しいグリースをころがり軸受に強制的に供給
することができる軸受装置を提供するものである。

以下この考案の一実施例を図について説明する。

第２図において、１〜５、及び７〜９は上記従来のもの
と同様であるので説明を省略する。

１０は内側の端カバーで、この端カバー１０の上部には
グリース溜め１１が形成され、この中に押し板１２が嵌
め込まれている。

１３は上記グリース溜め１１の上部に接続している通気
管であり、他方はファンガイド１４に接合されている。

１５はファンである。

このようなものにおいて、グリースはグリースニップル
７からグリースガンで圧入されて端カバー５．１０及び
ブラケット４を通じてころがり軸受２に達するグリース
通路８及びグリース溜め１１に充満する。

この際、グリース溜め１１内に嵌め込まれている押し板
１２は充満するグリースにより押し上げられてグリース
溜め１１の上部に位置している。

なお、グリース溜め１１のグリースを押し出して押し板
１２がグリース溜めの中を下がっても、第４図のように
端カバー１０の段部ストッパ１０ａのところで止まるよ
うにしであるので、従来の軸受装置の機能は確保してお
り、かつ第５図のようにグリースニップル７より新たに
グリースを圧入すると再び押し板１２を押し上げてグリ
ースをグリース溜め１１に充満させることができる。

次に動作について説明する。

ころがり軸受２はブラケット４及び端カバー５，１０で
構成されるハウジング内で供給されたグリースにより潤
滑かれ、軸１即ち回転子を支持する。

なおころがり軸受内で潤滑剤としての役割を果した旧い
グリースは排油口に落ちていく。

一方、回転機の運転中にファン１５により発生する風圧
を矢印のようにファンガイド１４から通気管１３を経て
押し板１２まで採り入れて、その風圧により押し板１２
を押し下げる作用をさせる。

すると、この風圧により押し板１２は第３図のように押
し下げられ、最終的に押し板１２の位置カ端カバー１０
のストッパ１０ａに当たるまで下がり続ける。

このためグリース通路８及びグリース溜め１１内の新し
いグリース９は押し出されて、ころがり軸受２に供給さ
れる。

なお、下がってきた押し板１２がストッパ１０ａに当た
ると、それ以上下がらないが、この状態でも従来の軸受
装置と同一機能が保持できている。

なお、上記実施例では、内側端カバー１０のグリース溜
め１１及び押し板１２の形状を明示していないが、方形
、角形又は丸形や異形でよいことは勿論である。

又、他の実施例として、第６図、第７図のように端カバ
ー１０と通気管１３の接続部に例えばゴム膜１６を装着
腰風圧によりそのゴムが膨らんでグリースを押し出し、
そして回転機が停止して風圧がなくなると、ゴムの復元
力により再び元の形に戻るようにしてもよい。

この場合、端カバー１０のストッパーは不要となる。

なお、ゴム膜は他の材質の弾性体でよいことは勿論であ
る。

以上のようにこの考案によれば、回転中のファン風圧を
採り入れてグリースの押し出し力に利用したので、ころ
がり軸受へのグリースの補給が連続的に強制的に行なわ
れ、これによってグリース切れを防止し、軸受の信頼性
を高めると共に、グリースニップルからのグリース補給
のインターバルを長くすることができ、メンテナンスに
余裕ができるなど、多くの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の軸受装置を示す断面図、第２図はその考
案の一実施例による軸受装置を示す断面図、第３図〜第
５図はその動作を説明するための断面図、第６図、第７
図はこの考案の他の実施例を示す断面図である。 図中、１は軸、２はころがり軸受、１０は端カバー、１
０ａはストッパ、１１はグリース溜め、１２は押し板、
１３は通気管、１４はファンガイド、１５はファンであ
る。 尚図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）軸に装着したころがり軸受をブラケットで支え、
   このブラケットと端カバーで形成するハウシングホック
   スを貫通して軸受に達するグリース通路にグリースを供
   給して軸受の潤滑を行なう軸受装置において、ハウジン
   グボックスに上記グリース通路と連通ずるグリース溜め
   を設け、このグリース溜めに通気管を接続し、この通気
   管に回転子のファンにより発生する風圧を採り入れてグ
   リースを押し出すようにしたことを特徴とする軸受装置
   。
2. （２）グリース溜めに押し板を嵌め込み、かつ該グリー
   ス溜めの下端にストッパを形成してなる実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の軸受装置。
3. （３）内側端カバーと通気管の接続部に弾性体を装着し
   てなる実用新案登録請求の範囲第１項記載の軸受装置。