JPS6015837Y2 - 泥水シ−ルドによる掘削土中の礫破砕装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、泥水シールドによる掘削土中に含まれる礫
塊の破砕装置に関するものである。

泥水シールド工法において掘削土を泥水と共に坑外に排
送する場合に、掘削土中に礫塊が含まれているとこれが
泥水と共に受部に溜まり、これがアジテータ−によって
攪拌されて細かい砂利等はポンプによって排泥パイプを
通じて排出されるが、礫塊は受部に残留するのでその都
度掘削作業を中止し更に土砂の受入口を閉鎖してシール
ド内の泥水を排出した後これを取り除く必要があり、ま
た排泥パイプ内に礫塊が詰まったり、あるいはポンプの
羽根の間に挾まったりして掘削作業を不可能にする等の
欠点がある。

そこでこの礫塊を破砕するために例えば、カッターから
取り込まれる土砂の受入口に対向して、表面に歯型を設
けた破砕台盤を傾斜して固定し、これに対応する破砕盤
を、その下部において支軸によって揺動自在に支承して
これを油圧機によって破砕台盤に向って揺動させて両者
間に入ってきた礫塊を押し砕いて下方の受部に送り、こ
こでアジデーターによって攪拌しながら排出するように
したショークラッシャーが従来知られまた使用されても
いるが、この形式では、土礫が充満している室内で破砕
盤を揺動させるのに大きな抵抗を受けるので強大な駆動
力が必要であり、かつ装置が大形化して狭いシールド内
に収納するのに無理があり、またその支持装置にも難点
がある。

また破砕盤の揺動部分に対する密封装置が面倒であり、
しかもその摺動する部分の隙間より掘削ずりを含んだ泥
水が漏出したりするばかりか、運転を不可能にし、また
これを取り出すための装置を施す必要がある等の欠点が
ある。

この考案は、この等の欠点を除去し、より簡単な装置で
しかも無理なくかつ連続的な作業を能率よく行い得るよ
うに、泥水受入口に対向して、固定歯型台盤とこれに対
応する回転ビット盤を配設した礫破砕装置であって、そ
の構成を図面について説明すれば、１はシールド機械本
体にしてその内側に、放射方向に適当数のビット２を設
けかつその両側に土砂取入口３を設は後部にはパケット
４を設けた切削盤５を備えたカッタードラム６を、その
周囲においてラジアルベアリング７によって、またその
後部をスラストベアリング８によって回転自在に支承し
、これをカッタードラム６の周囲に設けた歯環９に噛合
する歯車１０を介して油圧モーター１１によって回転す
るように装置したものである。

而してこの考案においては、このカッタードラム６の内
部に礫破砕装置を配設するのであるが、それには上部に
土砂の受入口１２を設け、下部には土砂の溜部１３を設
けた筐体１４を設定し、前記土砂の受入口１２には開閉
シャッター１５を設けてこれを油圧機１６によって操作
するようにしたものである。

而してこの筐体１４の内部には前記土砂受入口１２に対
向して、表面の索条を設けた鋳鋼製の歯型台盤１７を、
その上方が開くように傾斜して固定し、これに対応して
表面にビットを植設した鋳鋼製の円形ビット盤１８をそ
の回転軸１９によって軸受２０に支持すると共に、下部
を支持ローラー２１によって支承しかつその後面をスラ
ストベアリング２２によって支承して、前記歯型台盤１
７との間に、上部が広く下方に向って順次狭くなるよう
にして狭い放出口２３を形成してこれを可変油圧モータ
ー２４によって回転するように装置した支持枠２５を、
その上下においてボルト２６．２６’によって前記筐体
１４に対して前後に移動し得るように取りつけて、歯型
台盤１７とビット盤１８との間隔を調節して放出口２３
の開きを適当に調整するようにしたものである。

また筐体１４の下部の土砂溜部１３内には、アジテータ
−２７をモーター２８によって回転するように装着する
と共に、排泥パイプ２９を取り付けてポンプ３０によっ
て坑外に排出するようにしたものである。

以上のように構成したこの装置の作用を説明すれば、油
圧モーター１１によってカッタードラム６を回転しなが
らシールド機械を推進して取り込まれた土砂は先ずその
下部に滞溜するが、直ちにパケット４によって上方に持
ち上げられてシャッター１５を開放した土砂受入口１２
より破砕装置の固定された歯型台盤１７と回転ビット盤
１８の間に投入され、土砂や小石等は下部の放出口２３
よりそのま）流下するが、その中に礫塊が含まれている
場合は、両者の間で広い上部から狭い下部へと順次細か
く破砕されて放出口２３より排出されて溜部１３に溜ま
ってアジテータ−２７によって攪拌されて排泥パイプ２
９を通じてポンプ３゜によって坑外に排出される。

以上のように、カッタードラムによって掘削して取り込
まれた土砂中に含まれた礫塊は破砕装置によって細かく
砕いて泥水と共に排出するのであるが１．この考案にお
いては、斜めに固定した歯型台盤に対応するビット盤を
回転するように装架して両者の間を上方を広く、下方に
至るに従って次第に狭くなるように保持した状態で順次
すり砕くように構成したために、従来の押し潰す形式の
ものに比較して極めて平滑にしかも連続的な作業が可能
であり、また回転ビット盤は可変モーターによって土砂
の取込状況に対応するように変速または逆回転させるこ
とによって作業能率をよくすることができる。

また回転ビット盤はこれを前後に移動させて固定歯型台
盤との間隔を調節することによって礫塊の破砕状態を調
整することができる。

しかも装置が比較的小型ですむので狭隘なシールド内に
収納し易い等実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は切断側面図、第２図は正面図にして、右半面は
第１図Ａ−Ａ’よりの切断正面図、第３図は破砕部の平
面図にして、下半面は第１図Ｂ −Ｂ′よりの切断平面
図である。 １・・・・・・シールド機械本体、２・・・・・・ビッ
ト、３・・・・・・土砂取入口、４・・・・・・パケッ
ト、５・曲・切削盤、６・・・・・・カッタードラム、
７・・・・・・ラジアルベアリング、８・・・・・・ス
ラストベアリング、９・・・・・・歯環、１０・・・・
・・歯車、１１・・・・・・油圧モーター、１２・曲・
土砂の受入口、１３・・・・・・溜部、１４・・・・・
・筐体、１５・・・・・・シャッター、１６・・・・・
・油圧機、１７・・・・・・歯型台盤、１８・・・・・
・ビット盤、１９・・・回転軸、２０・・・軸受、２１
・・・・・・支持ローラー、２２・曲・スラストベアリ
ング、２３・・・・・・放出口、２４・・・・・・可変
油圧モーター、２５・・・・・・支持枠、２６，２６’
・・・・・・ボルト、２７・・・・・・アジテータ−１
２８・・・・・・モーター、２９・・・・・・排泥パイ
プ、３０・・・・・・ポンプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 泥水シールド掘削機の回転カッタードラム６の内部に、
   このカッタードラムの上部土砂放出口に対応する受入口
   １２を設け、下部に土砂の溜部１３を設けかつその内部
   にアジテータ−２７を装置した筐体１４を設定し、その
   内部前面には上部の受入口１２に向って広がるように歯
   型台盤１７を斜め固定すると共に、これに対応して、回
   転ビット盤１８を油圧モーター２４によって回転するよ
   うに装置した支持枠２５をその上下においてボルト２６
   ． ２６’によって前記筐体１４に対して前後に移動調
   節し得るように配設した泥水シールドによる掘削土中の
   礫破砕装置。