JPS601565B2 - 吸入空気量検出器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエンジン吸入空気の流量検出器に関する。

機関の吸入空気量を検出しながら、これに応じて燃料噴
射量をコントロールするようにしたいわゆる電子制御式
燃料噴射エンジンにおいては、吸入空気の流量を正確に
検出する必要があり、このため従来種々の検出器が提案
されている。

（例えば特関昭５０一１４８７２２号）その一つとして
、例えば第１図に示すような検出器がある。

すなわち、絞り弁１下流の吸入空気通路２を一部直管状
に形成し、該直警部２ａに角型の検出ダクト３を介装し
て、この内部に配設した熱線４あるいはカルマン渦型の
検出器５により、吸入空気の流量を検出するようになっ
ている。

そして、検出ダクト３の入口部と出口部にそれぞれ整流
器６ａ，６ｂを配設し、被測定空気流の安定化を図って
いる。

しかしながらこのような検出器では、通路内の平均流量
を検出するために、例えば熱線であればダクト３の内径
を横断して長い熱線を張る必要があり、またカルマン渦
型の検出器であればダクト３の内径を考慮してその渦発
生体を適度な太さにする必要がある。

さらに、整流器６ａ，６ｂとしてハニカム状のものを用
いた場合には、十分な整流効果を得るために通路内径に
対応して整流器６ａ，６ｂを適度に長くする必要がある
こと、空気流に与える抵抗を少くするために直警部２ａ
に至る吸入空気通路２を徐々に円管状から直管状に形成
する必要があることなどから、全体的に検出器として必
要な通路が長くなってしまい、例えば自動車のエンジン
ルーム内に検出器を配置する際に、取付スペースの面で
問題となる。

本発明は上記の実状にかんがみてなされたもので、吸入
空気通路内の空気流の一部について、その流量を検出す
る構造とすることにより、検出精度を損なうことなく小
型化した吸入空気量検出器を得ることを目的とする。

以下図面によって説明する。

第２図は本発明の第１実施例を示す断面図、第３図は第
２図におけるＡ−Ａ線断面図である。図において、１１
は円形断面を基本形状とするスロットルチャンバー、１
２はスロットル弁「 １３はスロツトル弁１２を開閉す
るためのシャフトである。

１４はスロットルチャンバ−１１の上流側端に同じ的に
固定され、該チャンバーと同一径の穴１４ａを有する第
１の円板であり、１５は第１の円板１４とスベーサ１６
により一定の隙間１５ａをもってボルト１７を介して固
定された第２の円板である。

１８は角形断面形状を有する検出用ダクトで、第１およ
び第２の円板１４，１５に設けられた各溝部１４ｂ，１
５Ｍこ隊合侠持され「ダクト軸心線がスロットル弁１２
のシャフト１３の軸線と一致するように、その入口部１
８ａと出口部１８ｂとを関口させ、前記円板の半径線上
に配置される。

この検出ダクト１８の入口部１８ａと出口部１８ｂには
それぞれハニカム状の整流器１９，２０が配設され、ま
た中心部には例えばカルマン渦発生体２１と渦発生周期
検出用の熱線２２とが配設される。

なお出口部ハニカム整流器２０については、流れの状況
によっては必ずしも必要とされるものではない。一方、
第１および第２の円板１４，１５の外周部には現状のェ
アフィルタ２３が配置される。

以上のような構成にてスロットルチャンバー１１をエン
ジンの吸気マニホルドに取付けた場合、ヱァフィルタ２
３を通過した後、吸入空気は分流して、一部は第１およ
び第２の円板１４，１５の間で形成された隙間１５ａを
通り、他は検出ダクト１８を通って、第１の円板の穴１
４ａからスロットルチャンバ−１１へと流入する。この
場合、ェアフィルタ２３を通過した後、吸入空気は均一
的に分流するため、検出ダクト１８の通過流量は全空気
流量に比例したものとなる。

ところで、本発明者らの実験によれば、本構造において
はスロットル弁のシャフトの方向と検出ダクトの取付方
向との関係によっては、検出ダクト内に通過する流量の
全吸入空気流量に対する比率がスロットル弁の関度に連
れて変化してしまい、特にスロットル弁のシャフトが向
いた方向に検出ダクトを設置した場合にのみその変化が
現われず、上記比率がスロットル関度のいかんにかかわ
らず常に一定であることが判明した。ちなみに、第３図
のＢ１，Ｂ２，Ｂ３，Ｂ４方向にそれぞれ検出ダクトを
配置した場合の上記比率の変化の様子を吸入空気量を変
えて第４図、第５図、第６図に示す。

これらの図においては、上記比率に対応した熱線の検出
周波数／吸入空気量を縦軸に、スロットル弁の関度を横
軸に取ってある。上述の点に着目して本発明では、スロ
ットル弁のシャフト１３の方向に検出ダクト１８の鞄線
が一致するように配置したのである。

したがって、検出ダクト１８を通ってスロットルチャン
バー１１へと流れる空気流量は、全吸入空気流量に対し
て常に一定の割合し、となっている。

このため、渦発生体２１や熱線２２などから構成される
いわゆるカルマン渦型の流量計によって「検出ダクト１
８に流れる一部の空気の流量を計測することにより、全
吸入空気流量を容易にしかも正確に検出することができ
る。

第７図は本発明の第２実施例を示す断面図、第８図は第
７図におけるＣ−Ｃ線断面図である。

本実施例は流量計として、検出ダクト１８の中心部をＶ
字状に横断する熱線２４を用いたもので、その他は第１
実施例と同様の構成であり、同符号を付してある。した
がって本実施例においても第１実施例と同様の効果を発
揮することができる。

第９図は本発明の第３実施例を示す断面図、第１０図は
第９図におけるＤ−○線断面図である。

本実施例は、スロットル弁のシャフト１３の方向に貫通
し、吸入空気を一部／ゞィパスして流す分岐通路２５を
スロットルチャンバー１１の上流側のベンチュリ部２６
に関口ごせ、前記通路２５の内部に整流器２７，２８や
熱線２９などを設けることにより、前記通路２５を前述
の実施例の検出ダクトとして構成したもので、前述の実
施例と同様の効果を発揮する。その他の構成は前述の実
施例と同様であって、同符号を付してある。

以上のように本発明では、吸入空気の流れに対しその一
部について流量を検出して間接的に全吸入空気流量を検
出する構造としたので、検出器を小型化できる。

したがって、検出器をエンジンルーム内に装着する場合
でも、取付け自由度が大きくレイアウト上の制約も受け
ない。

また、スロットル弁の開度のいかんにかかわらず全吸入
空気流量に対する流入量の割合し、が常に一定となる方
向に検出ダクトなどを配置したので、あらゆる運転条件
下で正確に全吸入空気量を検出することが可能となる。

図面の簡単な説明第１図は従来の検出器を示す断面図、
第２図は本発明の第１実施例を示す断面図、第３図は第
２図におけるＡ−Ａ線断面図、第４図から第６図までは
検出ダクトの配置方向による流入量の全吸入空気流量に
対する比率変化を示す特性図、第７図は本発明の第２実
施例を示す断面図、第８図は第７図におけるＣ−Ｃ線断
面図、第９図は本発明の第３実施例を示す断面図、第１
０図は第９図におけるＤ−Ｄ線断面図である。

１１……スロットルチヤンバー、１２……スロットル弁
、１３……シャフト、１４，１５……円板、１８……検
出ダクト、１８ａ……入口部、１８ｂ…・・・出口部、
１９，２０・・…・整流器、２１・・・・・・渦発生体
、２２，２４・・…・熱線、２５・・・・・・通路、２
６…・・・ベンチュリ部、２７，２８・・・・・・整流
器、２９…・・・熱線。

第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図 第７図 第８図 第９図 第１０図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 機関のスロツトル弁上流の吸入空気通路に配置され
   、機関吸入空気量の一部を通過させその軸心がスロツト
   ル弁のシヤフト方向に沿うように入口部と出口部とを開
   口させた検出ダクトと、該検出ダクト内部に配設された
   カルマン渦型あるいは熱線型の流量計とからなり、機関
   吸入空気の一部の流量を検出して間接的に全吸入空気流
   量を検出するようにした吸入空気量検出器。 ２ 検出ダクトは、吸入空気通路の分岐通路に形成され
   ている特許請求の範囲第１項記載の吸入空気量検出器。