JPS6015639Y2 - 金属板研削装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は金属板研削装置に関するものである。

従来の研削装置に於ては、傾斜、あるいは湾曲した金属
板の表面を均等に研削する目的で工具金山を金属板表面
に倣わせるため、砥石軸や砥石駆動装置を含む装置の全
体を支える部分に回転支点を設けて、研削の反力又は目
視に依る判断で強制的に揺動し調整していた。

これ等の方法では微量の傾斜補正や変化の速さに充分追
従できず、結果として均一な研削面が得られないばかり
でなく、砥石等の片当りから研削能力向上や局部的研削
圧力による研削焼は等の品質的欠陥解消が困難であった
。

本考案は以上の如き問題を有利に解決するためになされ
たもので、その特徴とするところは金属板搬送ラインを
跨いで移動自在に研削枠体を配置し該枠体に支持案内さ
れて金属板巾方向に移動自在な横行フレームを設け、該
横行フレームには一端を回転軸に、他端を偏芯カムを有
し、かつ傾斜補正電動機に連結した偏芯カム軸に軸支し
た傾斜補正フレームを有する研削ヘッド傾斜補正機構を
設け、前記傾斜補正フレーム下部に揺動軸を設けるとと
もに揺動フレームの一端を該揺動軸に軸着し、他端を研
削ヘッドの回転工具軸ケーシングに連結し、さらに前記
傾斜補正フレームに揺動電動機を設け、該揺動電動機に
偏芯軸を連結し、該偏芯軸に連結棒の一端を揺動回転自
在に連結し、他端を揺動フレームに連結してなる研削ヘ
ッド揺動機構を設け、さらに横行フレームにシリンダー
の一端を回動自在に軸着垂設し、シリンダーの他端を回
転工具軸ケーシングに連結してなる研削ヘッド切込み機
構を設け、また揺動フレームに揺動軸と同層に回転工具
駆動電動機を固設し、該駆動電動機と回転工具軸間を動
力伝達手段で連結してなる研削ヘッド駆動機構を設け、
一方前記研削ヘッドは回転工具軸の先端側にスリーブフ
ランジを介してその外周に回転工具を固設するとともに
、該スリーブフランジと回転工具軸間に球面軸受を配置
すると共に、回転工具軸とスリーブフランジを自在継手
によって連結腰回転工具軸の外側をベアリングを介して
揺動フレームの一端に連結した回転工具軸ケーシングで
包囲して構成したことを特徴とする金属板研削装置にあ
る。

次に実施例を挙げ本考案を詳細に説明する。

第１図は本考案装置の正面図、第２図はその側面図であ
る。

第１図及び第２図に於いて研削枠体１は金属板搬送ライ
ン（搬送機構は図示省略）の円外側に設けた走行レール
２上に上架され、走行電動機３により走行車輪４を駆動
し走行可能である。

研削枠体１には横行フレーム５が横行ローラー、６ａ、
軸６ｂで吊下げられ、横行電動機７によりロークーチエ
ン８ａ、スプロケツト８ｂを介し横行フレーム５に一端
を固設されたローラーチェン８ｃで索引する事で金属板
２８の巾方向に矢印Ａの横行が可能である。

横行フレーム５の下部には、一端を回転軸１０に軸着し
、他端を偏芯カム１３を有し、かつ傾斜補正電動機１２
に連結した偏芯カム軸１１に軸支した傾斜補正フレーム
９を有する研削ヘッド１８傾斜補正機構がある。

すなわち、傾斜補正電動機１２で偏芯カム１３を回転せ
しめることにより偏芯カム１３と偏芯カム軸１１との偏
芯量の２倍で回転軸１０を中心に図中矢印Ｂの運動を行
ない傾斜補正フレーム９全体を傾斜補正する事が可能で
ある。

よって回転工具である砥石１９及び回転工具軸である砥
石軸２３等から構成された研削ヘッド１８を金属板２８
表面の大きい傾斜に対し速やかに傾斜補正動作させるこ
とが可能である。

また前記傾斜補正フレーム９下部に揺動軸１４ａを設け
、揺動フレーム１４ｂの一端を該揺動軸１４ａに回動自
在に軸着し、他端を研削ヘッド１８の砥石軸ケーシング
２３ｂに連結し、さらに前記傾斜補正フレーム９に揺動
電動機１５を設け、該揺動電動機１５に偏芯軸１６を連
結し、該偏芯軸１６に連結棒１７ａの一端を揺動回転自
在に連結すると共に連結棒１７ａの他端には軸１７ｃを
介して一端を揺動フレーム１４ｂに軸着された連結棒１
７ｂを回動自在に連結して構成した研削ヘッド１８揺動
機構が形成されている。

しかして揺動電動機１５を作動して偏芯軸１６を偏芯回
転させ第２図に示す矢印Ｃの運動を行わせると、偏芯軸
１６に連結された連結棒１７ａ。

１７ｂを介して揺動フレーム１４ｂが揺動軸１４ａを中
心に矢印りの運動を行なう。

これによって揺動フレーム１４ｂの他端に連結された研
削ヘッド１８は金属板２８の長手方向に沿って揺動運動
Ｅを行うことができる。

さらに前述の横行フレーム５にシリンダー２９の一端を
回動自在に軸着して垂設し、シリンダー２９の他端を砥
石軸ケーシング２３ｂに連結して研削ヘッド１８切込み
機構が構成されている。

すなわち、金属板の表面疵取り研削においては疵部を中
心にその周囲の切込み、切上り部に段付きのない滑らか
な研削面とすることが重要であり、本考案はこれを前述
の揺動運動と合せて、横行フレーム５に一端を回動自在
に軸着したシリンダー２９のロッド側を、研削ヘッドに
設けられた砥石軸ケーシング２３ｂに連結し、揺動運動
に合せてシリンダー２９への供給圧力を連続的に変化さ
せることによって、研削ヘッド１８と金属板２８との接
触圧力を変化させることにより遠戚した。

次に、揺動フレーム１４ｂには揺動軸１４ａと同層に砥
石駆動電動機２０が固設してあり、該駆動電動機２０と
砥石軸２３ａ間にはプーリー２１ｂを介して■ベルト２
１ａ及びタイミングベルト２２からなる動力伝達手段で
連結して研削ヘッドの砥石１９を駆動するようになされ
ている。

次に第３図及び第４図によって研削ヘッド１８を詳細に
説明する。

研削ヘッド１８は砥石軸２３ａの先端側にスリーブフラ
ンジ２４を介してその外周に回転工具である砥石１９ａ
を固設するとともに、砥石山中央部において該スリーブ
フランジ２４と砥石軸２３ａ間に球面軸受２６を配置し
、かつ砥石軸２３ａとスリーブフランジ２４を自在継手
２７ａによって連結し、砥石軸２３ａの他端にはタイミ
ングベルト２２を取付け、砥石軸２３ａの外周にはベア
リング３０ ａ、 ３０ ｂを介して揺動フレーム１
４の先端に連結された砥石軸ケーシング２３ｂが連結さ
れておりタイミングベルト２２によって砥石軸２３ａは
回転可能である。

研削ヘッドはこのような構成になされており、さらに図
において砥石１９ａはエンドカバー２５ａを当接し多数
のボルト２５ｂで締付けられ円周方向の位置が決められ
る。

一方、砥石軸２３ａに固設された自在継手２７ａは外周
部をスリーブフランジ２４に多数のボール）２７ｂで固
接される。

この自在継手２７ａは砥石軸２３ａの回転力をスリーブ
フランジ２４を介し砥石１９ａに伝えるが、同時に砥石
１９ａの巾方向傾角を吸収する事が可能となっている。

自在継手は各種公知のものが使用できるが本考案実施例
ではゴムカップリングを用いた。

しかして研削時金属板２８面に傾斜がある場合、研削ヘ
ッドつまり砥石１９ａを金属板２８表面にシリンダー２
９で圧接することによって生ずる反力が球面軸受２６を
回転芯として第４図に示すように砥石１９ａ表面が金属
板２８表面に一致するまでイ→口の如く回転させられる
。

即ち第４図イは傾斜のある金属板に砥石１９ａを圧接し
ようとしている図であり、口は圧接の球面軸受２６が回
転し、砥石１９ａの金山が傾斜した金属板２８の表面に
均一に当接完了した状態を示している。

尚、第４図に於いて砥石１９の形状は巾広砥石１９ａ（
下側）と狭山砥石１９ｂ（上側）を複数枚組合せ装着し
た状態を示したが回転工具としてはこの例に限るもので
はなく研摩紙等を装着しても差し支えない。

以上詳細に説明した如く、本考案装置は金属板長さ方向
及び巾方向に移動自在であり被研削材である金属板が大
きく傾斜湾曲している場合には傾斜補正フレーム９を傾
斜補正電動機１２に依り傾けて砥石１９の表面と金属板
２８の表面が一致するべく調整可能であり、更に小さな
傾斜湾曲については研削ヘッドつまり砥石１９を金属板
２８表面に圧接する事によって生じる押付反力が球面軸
受２６を回転芯として砥石１９が自ら倣い砥石表面金山
が均一に金属板表面に接触するので能率的な研削が可能
となり、常に滑らかな研削面を得る事ができるとともに
、工具の片当りが効果的に防止されるので工具寿命の延
長を可能とする優れた効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の一実施例を示す説明図で第１図は金
属板研削装置の正面図、第２図は第１図の側面図、第３
図は研削ヘッド部の詳細を示す説明図、第４図イ９口は
研削面の傾斜に対し回転工具が押付は反力で自ら倣う動
作を示す説明図である。 １・・・・・・研削枠体、２・・・・・・走行レール、
３・・・・・・走行電動機、４・・・・・・走行車輪、
５・・・・・・横行フレーム、６ａ・・・・・・横行ロ
ーラー、６ｂ・・・・・・軸、７・・・・・・横行電動
機、８ａ・・・・・田−ラーチェン、８ｂ・・・・・・
スプロケット、８ｃ・・・・・山−ラーチェン、９・・
・・・・傾斜補正フレーム、１０・・・・・・回転軸、
１１・・・・・・偏芯カム軸、１２・・・・・・傾斜補
正電動機、１３・・・・・・偏芯カム、１４ａ・・・・
・・揺動軸、１４ｂ・・・・・・揺動フレーム、１５・
・・・・・揺動電動機、１６・・・・・・備芯軸、１７
ａ、１７ｂ・・・・・・連結棒、１７ｃ・・・・・・軸
、１８・・・・・・研削ヘッド、１９・・・・・・砥石
、１９ａ・・・・・・巾広砥石、１９ｂ・・・・・・巾
狭砥石、２０・・・・・・砥石駆動電動機、２１ ａ・
・・・・・■ベルト、２２・・・・・・タイミングベル
ト、２１ｂ・・・・・・プーリー、２３ａ・・・・・・
砥石軸、２３ｂ・・・・・・砥石軸ケーシング、２４・
・・・・・スリーブフランジ、２５ａ・・・・・・エン
ドカバー、２５ｂ・・・・・・ボルト、２６・・・・・
・球面軸受、２７ａ・・・・・・自在継手、２７ｂ・・
・・・・ボルト、２８・・・・・・金属板、２９・・・
・・・シリンダー、３０ａ、３０ｂ・・・・・・ベアリ
ング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属板搬送ラインを跨いで移動自在な研削枠体を配置し
   、該枠体に支持案内されて金属板巾方向に横行自在な横
   行フレームを設け、さらに該横行フレームには一端を回
   転軸に、他端を偏芯カムを有し、かつ傾斜補正電動機に
   連結した偏芯カム軸に軸支した傾斜補正フレームを有す
   る研摩ヘッド傾斜補正機構を設け、前記傾斜補正フレー
   ム下部に揺動軸を設けるとともに揺動フレームの一端を
   該揺動軸に軸着腰他端を研削ヘッドの回転工具軸ケーシ
   ングに連結し、さらに前記傾斜補正フレームに揺動電動
   機を設け、該揺動電動機に偏芯軸を連結し、該偏芯軸に
   連結棒の一端を揺動回転自在に連結し、他端を揺動フレ
   ームに連結してなる研削ヘッド揺動機構を設け、さらに
   横行フレームにシリンダーの一端を回動自在に軸着垂設
   し、シリンターの他端を回転工具軸ケーシングに連結し
   てなる研削ヘッド切込み機構を設け、また揺動フレーム
   に揺動軸と同芯に回転工具駆動電動機を固設し、該駆動
   電動機と回転工具軸間を動力伝達手段で連結してなる研
   削ヘッド駆動機構を設け、一方前記研削ヘッドは回転工
   具軸の先端側にスリーブフランジを介してその外周に回
   転工具を固設するとともに、該スリーブフランジと回転
   工具軸間に球面軸受を配置すると共に回転工具軸とスリ
   ーブフランジを自在継手によって連結し、回転工具軸の
   外側をベアリングを介して揺動フレームの一端に連結し
   た回転工具軸ケーシングで包囲して構成したことを特徴
   とする金属板研削装置。