JPS6015496Y2 - 振り出し容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、粉粒体等の振り出し容器に関するものである
。

従来の振り出し容器、特に容器の口部に嵌められたキャ
ップ自体に振り出し機能を有する容器としては、押圧止
・スライド式等がある。

例えばスライド式は、容器本体の口部に一部に振り出し
孔を有する中キャップを取付け、この中キャップに一部
に開口部を有する外キャップを回動自在に取付けた構成
であった。

この容器は、使用時に外キャップを回動し、外キャップ
の開口部と中キャップの振り出し孔とを合わせ、振り出
し孔から内容物を振り出すものである。

この従来例では、外キャップを移動させて振り出し孔を
露呈させた後、容器を逆さにしなければ内容物を振り出
すことができないものであった。

つまり外キャップを回動し、その後に容器を持ち換えて
内容物を振り出させなくてならず不便であった。

例えばこの種容器が多用される香辛料、化学調味料等の
台所用品は、濡れ手で使う場合も多く、外キャップを回
し持ち換える作業は非常に面倒であった。

また外キャップの表面と中キャップの振り出し孔との間
に段差があるため、この段差の部分に振り出し孔からの
内容物が付着することが多々あり、内容物が付着したま
ま外キャップを回すと、外キャップと中キャップとの間
に内容物が介在することになり、振り出し孔が塞がれた
り、外キャップの回動がスムーズに行なわれなくなる等
の不都合があった。

さらに内容物が湿気等によって固まりになっている場合
等には、容器を逆さにした時に、振り出し孔をこの固ま
りが塞いでしまうことがあり、逆さにした状態で何度も
上下動を繰り返さなくてはならないという欠点もあった
。

本考案は前記従来の事情に鑑みなされたものであって、
キャップの回転操作によって振り出し口が自動開閉する
新規な構成の振り出し容器を提供することを目的とする
。

以下図示の好適な実施例を参照して本考案を説明する。

第１図に本考案の一実施例である振り出し容器１０を示
す。

振り出し容器１０は、容器本体１と、この容器本体１の
口部２に取付けられたキャツブ３とから構成されている
。

キャップ３の内側壁には、口部２の雄ねじ２１に螺合す
る雌ねじ３１が形成され、雄ねじ２１と雌ねじ３１との
保合によってキャップ３が口部２に取付けられている。

またキャップ３の天板部３２は、キャップ３側壁に一体
に固着されるほぼ同形である２つの円弧部と、これらに
挟まれる中央部とに分割され、この中央部が開閉板３３
となっている。

開閉板３３の基端はキャップ３側壁上端にヒンジ部３４
を介して取付けられ、このヒンジ部３４を中心に開閉板
３３が回動自在となっている。

また開閉板３３の裏面には、ヒンジ部３４に近接する断
面はぼｖ字状の本考案の押上衝接部である傾斜板３５が
、そのＶ字の両端部が開閉板３３に固着されることによ
って取付けられている。

さらに開閉板３３の裏面には、傾斜板３５から開閉板３
３の開口部側へ振り出し室３６が設けられている。

振り出し室３６は下面が開口した台形状の箱体であって
、全面の窓板３７には複数の振り出し孔３８が穿設され
ている。

また開閉板３３の開口側端部裏面には、キャップ３側壁
上端の凹部４０に嵌合する凸部４１が設けられ、開閉板
３３の何置決めを図っている。

次に前記のような構成の振り出し容器１０の作用につい
て説明する。

第２図に示す状態は容器保管時等の使用前の状態であり
、開閉板３３は天板３２と面一な状態となっている。

この状態より振り出し容器１０を機能させるには、キャ
ップ３を下方に移動するように回し、容器本体１の口部
２上端部とキャップ３の傾斜板３５とを当接させ、さら
にキャップ３を回すことによって傾斜板３５が口部２上
端部に押され、開閉板３３が上方に移動されるようにす
ればよい（第３図参照）。

さらにキャップ３を回すと、第４図に示すように、開閉
板３３下部の振り出し室３６の窓板３７下端部が口部２
上端部と当接し、キャップ３の回転が規制されると共に
、振り出し容器１０が使用可能な状態となる。

この時振り出し室３６は、口部２上端部間に挟まれる形
となり、第４図の状態がほぼ完全に保持されるため、使
用中に少々乱暴に扱っても不用意に開閉板３３が閉じて
しまうことがない。

そして使用するには、容器本体１を手等でつかみ、その
まま振るか、あるいは逆さにすれば、振り出し孔３９か
ら内容物を振り出すことができる。

そして使用後はキャップ３を前記操作とは逆に回転させ
れば、口部２上端部と傾斜板３５とが離れるため、開閉
板３３は自重及び振り出し室３６の重みにより閉じ、振
り出し容器１０は密封された状態となる。

なお前記実施例においては、口部２にキャップ３をねじ
込む構成としたが、他の構成であってもよい。

例えば第５図に示すように、口部２に上下に係止窪み２
２，２３を有する溝２４を少なくとも２個所に設け、こ
の係止窪み２２，２３に嵌合する突部２５をキャップ３
側に設け、突部２５が係止窪み２２，２３間を移動及び
嵌合することによってキャップ３の口部２における移動
及び固定を図ってもよい。

さらにその他の構成も前記実施例に限定されるものでな
い。

以上説明したように本考案は、容器本体口部に回転可能
に取付けられるキャップと、このキャップの天板の一部
を切欠いて天板に対して回動自在に設けられる開閉板と
、この開閉板の下面に設けられ開閉板の開口側に複数の
振り出し孔を有する振り出し室とからなり、開閉板の回
動基部側の下面に押上衝接部を設け、この押上衝接部が
口部上端部に押され、開閉板が開口するようにしたもの
である。

したがって、キャップを回転すれば開閉板が開き振り出
し孔より内容物を振り出すことができ、従来のようにキ
ャップを操作した後に持ち換えて容器を逆さにしたりし
なくて済み、至極便利である。

また振り出し孔がキャップ内に収納可能であり、キャッ
プの表面に内容物が付着するおそれもなく、密封性も良
好であるため、防湿効果も期待することができる。

さらに内容物を振り出す際には、内容物は一旦振り出し
室又は開閉板下面に衝突してから振り出されるため、特
に内容物が固まりになっている場合には、一度固まりを
くずし、その後振り出し孔から振り出すことができ、振
り出しをスムーズに行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す振り出し容器の一部省
略斜視図、第２図は振り出し容器の側断面図、第３図及
び第４図は振り出し容器の作動を説明する側断面図、第
５図は他の実施例を示す振り出し容器の側断面図である
。 １・・・・・・容器本体、２・・・・・・口部、３・・
・・・・キャップ、３２・・・・・・天板、３３・・・
・・・開閉板、３５・・・・・・傾斜板（押上衝接部）
、 ３６・・・・・・振り出し室、 ８ ・・・・・・振り出し孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 容器本体の口部に回転可能に取付けられるキャップ
   と、このキャップの天板の一部を切欠いて、天板に対し
   て回動自在に設けられる開閉板と、この開閉板の下面に
   設けられ、開閉板の開口側に複数の振り出し孔を有する
   振り出し室とからなり、 前記開閉板の回動基部側の下面に押上衝接部を設け、こ
   の押上衝接部が前記口部上端部に押され、前記開閉板が
   開口するように構成したことを特徴とする振り出し容器
   。 ２ 前記開閉板が開口した場合に、前記振り出し孔下方
   の前記振り出し室端部が、前記口部の上端縁に当接され
   るように構成されたことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項に記載の振り出し容器。