JPS6014752B2 - エレベ−タ−用ガバナの摩擦抵抗装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエレベーターの週速度を検出するガバナに係り
、特に安定した正確な過速度検出性能を得るのに好適な
吸娠装置を備えたエレベーター用ガバナの摩擦抵抗装置
に関する。

ー一般にエレベーター用ガバナは第１図に示すように構
成されている。

即ち、第１図において、ガバナプーリ３にはエンドレス
状のガバナロープ２が巻掛けられており、ガバナロープ
２の下端にはガバナウエートプーリ５によってガバナロ
ープ２に張力を与えている。ケージ１はガバナロープ２
の一部を安全装置の作動レバーである連結杵４を介して
把握し、平常運転ではケージ１の速度でガバナプーリ３
を回転駆動する。従来の遠心力方式の過速度検出装置は
第２図、第３図に示すようにガバナプーＩＪ３に固着さ
れたピン２０と振子受７に固着されたピン２１に係合さ
れた振動遮断バネ１０を介して回転方向に弾性結合され
たガバナプーリ３と振子受７を軸６のまわりに可回転的
に支持し、かつガバナプーリ３と振子受７との相対回転
を抑制するために板バネ１８の一端を振子受７に固着し
て他端に制動片１９を設け、この制動片１９をガバナプ
ーリ３の側面に設けた制動面１７に押付けてガバナプー
リ３と振子受７との相対回転に対する摩擦抵抗が与えら
れている。

さらに振子受７に固着された軸９のまわりに振子８が可
回転的に支持されている。通常の運転では、前記速度調
整バネ１０と摺敷摩擦抵抗によって、ガバナブーリ３と
振子受７とは相対回転することなく一体になって回転運
動するように設定されている。従って〜ケージ１の走行
速度すなわちガバナプーリ３の回転速度が１：１で振子
受７に伝達され「 この速度の二乗に比例した遠心力が
振子８の重心に作用して速度調整バネ１０を圧縮しなが
ら振子８が軸９を中心として外側に移動するように設定
されている。そして規定の速度を超えたとき振子８の先
端のつめ１２がフック１３をたたいてキャッチウエート
首４を落し、バネ翼５によってこのキャッチウエート１
４を押圧しガバナロープ２を保持板亀６に押付け把握す
る。これによってケージ１とガバナロープ２との間に相
対的移動が生じ連結村４を介して安全装置レバー（図示
せず）を操作する。ところで、定格速度で運転されてい
る場合にケージー内の乗客が暴れたりなどしてケージ１
が加振されると、ケージーに固有振動（通常は汎ｚ程度
）が発生しｔこの振動がガバナロープ２を介してガバナ
プーリ３に伝達され、瞬間的にガバナプーリが週速され
る。

このガバナプーリに振子受７が固定されている場合、振
子受７も瞬時に週速し誤動作を起すが振動遮断バネ１０
‘こよる連結であるため、ガバナプーリ３のみが移行し
振子受７は移動しない。しかし振動遮断バネＩＱのみで
あると、起動時等において、振子受７にふら付が生じ誤
動作を生じる。

これを防止するのが制動片１９から成る摩擦抵抗体であ
る。即ち、起動時にガバナプーリの作動に応じてスムー
ズに振子受を追従させ、又、瞬間的に週速が生じた時減
衰を与えるため、共振による誤動作をも防止する。この
ように、従来のガバナでは、ほぼ満足する性能が期待で
きる。

しかしながら、制動片１９が、ガバナプーリ３の外周側
にあるため、ガバナロープ２から飛散するロープ油、鋳
、塵挨等によって制動片１９と制動面１７の摩擦力が大
幅に変動する。このため例えば摩擦力が過小になると第
４図に示すように通常の加速時においても振子受７とガ
バナプーリ３との相対回転が発生し「振動遮断バネ１０
が逆効果となって振子受７は過度振動を発生し、振子８
がこれに応答して安全器を動作する欠点があった。また
摩擦力が過大になってガバナプーリ３と振子受７とが固
渋した場合、固定された状態になりトこの結果、振動遮
断バネ１０の振動絶縁効果が全く無くなり、ガバナプー
リ３に伝達されたケージ１の大きな固有振動が１：１で
振子受７に伝達されるため「振子８がこれに応答してケ
ージ１の平均速度が超過速度にならない場合においても
、安全器を動作させる欠点があった。

本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をなくし、塵
挨やロープ油等の影響少なく、安定した動作を行うもの
を提供するにある。

本発明の要旨は、ガバナプーリのボス部を振子受側に轍
方向に延長して延長部を形成し、この延長部に摩擦抵抗
部村を介して振子受を鼓合し摺致させ、摩擦抵抗を生じ
させるようにしたものである。

このように前記ボス部の近傍で摩擦抵抗を生じさせるよ
うにしたので〜塵挨やロープ油等環境条件の影響を受け
にくくなり「上言己目的を達成することができる。以下
、本発明を一実施例になる第５図、第６図を用いて詳細
に説明する。

この図中、先の図面の符号と同一符号は同一物を示して
いる。

本発明では「ガバナブーリ３のボス部２２に、振子受７
側に延長する細径の延長部２３を形成し、この延長部２
３に固渋等を防止するため摩擦抵抗部材である摺動軸受
材２４を介して振子受７を舷合して摺動させている。

即ち、振子受７の自重によって振子受打こ固定された軸
受材２４と延長部２３間に摩擦抵抗が発生するように構
成されている。また、この延長部２３の端部には「ボル
ト２５によってストツパ２６が設けられ〜振子受７の鞠
方向移動を阻止する。一方、振子受をと太径のボス部２
２間にはこの間の固渋を防止するため軸受材等で構成さ
れたワッシャ２７が設けられる。しかして今、ガバナロ
ープ２によってガバナプーリ３が回転すると、ボス部２
２の延長部２３に競合する振子受７が振動遮断バネ１０
の力及び延長部２３との摩擦抵抗によって共に回転する
。

一方、ケージ１の加振によって瞬間度がガバナプーリ３
に伝達された場合、振動遮断バ料こて遮断し共振は摩擦
抵抗により防止する。これらは、従来６‐−で・本発明
の一実施例によれば、摩擦抵抗部材を、ガバナプーＩＪ
３の延長部２３と振子受７との鉄合面に介在せしめたの
で、前記ボス部２２に接近した内径側となり、ガバナプ
ーリ外蚤側の塵挨やロープ油の影響を受けにくくなる。

また〜振子８、振子受７の重力は不変であるため、振子
受７と延長部２３との間の摩擦係数により決まる摩擦抵
抗は安定し、所期の性能を継続して得ることができる。
また、振子受Ｔと延長部２３との接合面に軸受材２４、
ワツシャ２７を設けたので、振子受７と延長部２３とが
直接接触した場合に起る可能性のある固渋を防止し得、
長期に亘つて一定した摩擦抵抗を得ることができる。更
に、延長部２３を細径することによってストッパ２６が
１個ですみ、また安定した支持を行うことができる。以
上が本発明の一実施例の説明であるが〜本発明によれば
、ガバナプーリのボス部の延長部と振子受との間に摩擦
抵抗部材を介在せしめたので、ガバナプーリ外周側での
塵挨やロープ油等の影響少なく、安定した摩擦抵抗の与
え得るものを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はエレベーターとガバナとの関係を示す概略図、
第２図は従来ガバナの正面図、第３図は第２図における
ｍ−ｍ断面図、第４図は従来ガバナの速度過渡応答の一
例を示す説明図、第５図は本発明の一実施例になる摩擦
抵抗装置を備えたガバナの正面図、第６図は第５図にお
けるｍ−ｍ断面図である。 ２・・・…ガバナロープ、３……ガバナプーリ、６・・
・・・・軸、７・・・…振子受、８・…−・振子、１０
・・・・・・振動遮断バネ、２２・・・・・・ボス部、
２３…・・・延長部Ｌ２４・・・・・・軸受材、２６１
・・・・・ストッパ、２７・・・・・・ワツシヤ。 努丁四 努２図 衿ｊ四 努ム図 努５図 多５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ガバナロープが巻掛けられたガバナプーリと、回転
   速度に応じて開き動作する振子を備えた振子受とを軸に
   対して可回転的に支持し、かつ、前記ガバナプーリと振
   子受とを振動遮断バネで回転方向に弾性結合したエレベ
   ーター用ガバナにおいて、前記ガバナプーリのボス部を
   振子受側に延長して延長部を形成し、この延長部に摩擦
   抵抗部材を介して振子受を嵌合し摺動させたことを特徴
   とするエレベーター用ガバナの摩擦抵抗装置。 ２ 前記延長部端は振子受の軸方向移動部を阻止するス
   トツパを有することを特徴とする第１項記載のエレベー
   ター用ガバナの摩擦抵抗装置。 ３ 前記振子受側に延長する延長部はガバナプーリ側の
   ボス部より細径に構成し、この細径部に振子受を嵌合し
   摺動させたことを特徴とする第１項記載のエレベーター
   用ガバナの摩擦抵抗装置。