JPS6014409Y2 - 給湯装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コーヒー、紅茶ならびにお茶等を抽出する抽
出装置等の給湯装置に係り、特に熱湯を各々の原料であ
るコーヒー粉末等に散布するための給湯装置に関する。

抽出されたコーヒー液等は長時間保温すると酸化し、味
が劣化する特性を有している。

例えば、コーヒー自動抽出装置において、１回当りのコ
ーヒー抽出量が販売量に比較して多量な場合、残量は長
時間保温される。

このため味が劣化し、商品としての価値を低下させる。

そして販売量に合わせて１回の抽出量を適切な量に変更
することにより新鮮なコーヒー液を提供することができ
る。

また、各店において使用されるコーヒーカップの容量は
一定ではなく、このため１回の抽出量が１０人前といっ
てもその量は各店によって異なるので、それぞれに合せ
て抽出することが好ましい。

しかして、従来の熱湯散布方式のドリップコーヒー自動
抽出装置として、湯沸槽の上部にサイホン効果により湯
沸槽内の熱湯を注出する注出管路を設けたものがある。

この注出管路は、所定長さ湯沸槽内に伸び、その吸込側
先端より上方にある湯がコーヒー粉末に対する１回の注
出量となるように定められているため、通常抽出量を適
宜に変更することはできない。

なお、注出管路からコーヒー粉末に注ぐ熱湯の量すなわ
ち注出量を変更する方法として注出管路の途中に電磁弁
を設け、この電磁弁の開閉をタイマ等にて適宜に設定す
ることにより、所望の注出量に調整するようにしたもの
が提案されている。

しかしながら、この電磁弁による中断方式は、正確な計
量が困難であると同時に装置が複雑かつ高価になる欠点
がある。

本考案は、前述したような欠点を解決し、極めて簡単な
手段により必要に応じた注出量を正確に得ることができ
る給湯装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例を示す第１図ないし第３図につい
て説明する。

１は外ケースで、内部には湯沸槽６が収納されている。

該湯沸槽６内には湯沸ヒータ１０が設けられている。

湯沸槽６には、給湯制御用の上限水位およびヒータ空ダ
キ防止水位検知器４を有する計量槽５が連通管１８によ
り接続されている。

前記水位検知器４は、前記両水位を検知するための２つ
の検知素子Ｒ８１，Ｒ３２およびこれらを動作させるフ
ロート４ａを有している。

また前記湯沸槽６には、元端を水道等の圧力水源に接続
された給水管路１９が接続され、同給水管路１９には制
御装置７により開閉される給水電磁弁８が設けられてい
る。

この給水管路１９は、水源が負圧になった場合、湯沸槽
６内の湯を逆流させないように湯沸槽６内の上方に開口
し、かつこの給水管路１９には湯沸槽６の底部へ給水す
るように前記開口を被って下方へ伸びる外側パイプ２０
が設けられている。

該湯沸槽６の上面にはガイドブック１０３が設けられて
いる。

ガイドブック１０３には、第２図に詳細したように、軸
１０４が前記上面を貫通し上下方向に移動可能に係合さ
れている。

この軸１０４は、耐熱性を有するシール片１０２を介し
て締付ナツト１０１の締付により、ガイドブック１０３
に密封固定されようになっている。

前記軸１０４の下端には、上部を開口し下部を閉じ中に
所定量の湯を貯えられるようになされた湯量調整カップ
１０５が設けられている。

前記湯沸槽６の上面には注出管路３が接続されている。

この注出管路３は湯沸槽６内へ所定長さ伸び、他端側は
一旦上方へ向けられた後下降し、前記湯沸槽６内の下端
すなわち吸込側先端より低い位置まで伸びており、その
先端に散水器１７が取付けられている。

湯沸槽６の上面には、前記注出管路３の最高部よりさら
に高い所を通って開口２ａから大気へ開放された通気管
路２が接続され、さらに前記計量槽５および外側パイプ
２０の上部にも前記注出管路３の最高部よりもさらに高
い位置において通気パイプ２１が接続され、前記通気管
路２を介してこれらを大気へ開放するようになっている
。

前記散水器１７の直下にはコーヒー粉末１５、ペーパー
フィルタ１６を収納したファンネル１４を着脱自在に取
付けるようになっている。

。このファンネル１４の下方には、コーヒー抽出液を受
けるデカンタ１２を載置する保温熱板１１が設けられて
いる。

なお第１図において、９は湯沸槽６内の湯温を制御する
サーモスタット、２２は湯沸槽６の底部かから伸びた排
水管路、１３は排水コックである。

次いで本装置の動作について説明する。

湯沸槽６内に予じめ給水され、その水位がヒータ空ダキ
防止水位以上に達している間は、湯沸ヒータ１０がサー
モスタット９にて通電制御され、湯沸槽６内に所定温度
の熱湯を貯えている。

なお前記ヒータ１０は、湯沸槽６内の水位が前記水位よ
り下がるとサーモスタット９の作動に関係なく通電をし
ゃ断され、空ダキを防止する。

抽出に際してはコーヒー粉末１５およびペーパーフィル
タ１６を収納したファンネル１４とデカンタ１２を設置
し、第３図に示す押しボタンＰＢを押す。

この押ボタンＰＢの操作によりＩＲが励磁され、ソレノ
イドＷＶを作動させて給水電磁弁δを開く。

そこで給水管路１９からは湯沸槽６への給水が行なわれ
、同種６内の水位を上昇させ熱湯を注出管路３から散水
器１７を経てコーヒー粉末１５上に散布する。

このとき、上記水位の上昇により、水位検知器４の上限
水位の検知素子Ｒ３１が閉じられる。

そこで前記熱湯の散布の開始とほぼ同時にリレー２Ｒが
励磁され、そのｂ接点２Ｒ１が開いてリレーＩＲを非励
磁とし、給水電磁弁８を閉じ給水を停止させる。

なお、この給水停止後もコーヒー粉末１５への熱湯散布
は注出管路３のサイホン効果により続けられ、湯沸槽６
内の熱湯の水位が低下して注出管路３の吸込側先端に達
し、その開口に空気が吸引されてサイホン効果が中止さ
れたとき、はじめて停止する。

このように熱湯の散布量すなわち注出量は、注出管路３
の吸込側先端から注出管路３の最高部までの間にある注
出管路３および湯沸槽６内の湯量となる。

しかしながら、本装置においては、前記注出管路３の吸
込側先端より上方に突出した湯量調整カップ１０５が設
けられ、この湯量調整カップ１０５内の湯は、注出され
ないので、実際の注出量は前記湯量から湯量調整カップ
１０５内の前記吸込側先端より上方の部分の湯量を差引
いた量となる。

そこで、湯量調整カップ１０５の上下方向位置を適宜に
調整し設定すれば、注出量を変更でき、かつ湯量調整カ
ップ１０５の断面積を大きくしておけば、広範囲にわた
って該注出量を変更することができる。

また軸１０４に目盛を付すことなどによりその位置を容
易に正確に設定できると共に容積計量であるため、注出
量を正確に定めることができる。

第４図および第５図は本考案のさらに他の実施例を示す
もので、湯沸槽６の側壁にガイドブロック１０３を設け
、このガイドブロック１０３を介して軸１０６を湯沸槽
６内へ略水平に貫通して設け、湯沸槽６内の軸１０６の
端に湯量調整カップ１０５を取付け、この軸１０６を外
部より回転させることにより、湯量調整カップ１０５内
における注出管路３の吸込側先端より上方の湯量を変更
可能とし、所望の注出量を得るようにしたものである。

なお１０１は締付ナツト、１０２はシール片である。

以上述べたように本考案は、湯沸槽内の熱湯をサイホン
効果により注出するようにした注出管路の吸込側先端と
湯沸槽上面との間のサイホン効果により注出される空間
内に湯量調整カップを設けて該空間内から一部の湯が注
出されないように腰かつこの注出されない湯量を外部か
ら調整可能にしたこにより注出量を広範囲にわたって容
易かつ正確に調整、設定することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による給湯装置の一実施例を示す概要断
面図、第２図は本考案による給湯装置の要部の一例を示
す部分拡大断面図、第３図は給湯に関する部分の電気回
路図、第４図は本考案の他の実施例を示す部分拡大断面
図、第５図は第４図の■−■線による断面図で湯量調整
カップを傾斜させた状態を示す図である。 ２・・・・・・通気管路、３・・・・・・注出管路、４
・・・・・・水位検知器、６・・・・・・湯沸槽、７・
・・・・・制御装置、８・・・・・・給水電磁弁、９・
・・・・・サーモスタット、１０・・・・・・湯沸ヒー
タ、１１・・・・・・保温熱板、１２・・・・・・デカ
ンタ、１４・・・・・・ファンネル、１７・・・・・・
散水器、１９・・・・・・給水管路、２１・・・・・・
通気パイプ、１０１・・・・・・締付ナツト、１０２・
・・・・・シール片、１０３・・・・・・ガイドブロッ
ク、１０４，１０６・・・・・・軸、１０５−・・・・
・湯量調整カップ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 給水管路に接続されると共に湯沸ヒータを備えた湯
   沸槽の上部に、サイホン効果により該湯沸槽内の湯を注
   出する注出管路を接続した給湯装置において、湯沸槽の
   上部に軸を貫通させて設け、該軸の湯沸槽内側に湯量調
   整カップを取付け、前記軸の上下動または回転により湯
   量調整カップ内に止め得る前記注出管路の吸込側先端よ
   り上方の湯量を変化可能にしたことを特徴とする給湯装
   置。 ２ 軸を湯沸槽の上面に上下動可能に貫通させ、この軸
   の下端に湯量調整カップを取付けた実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の給湯装置。 ３ 軸を湯沸槽の上部側壁に略水平に回転可能に貫通さ
   せ、この軸の湯沸槽内側に湯量調整カップを取付けた実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の給湯装置。