JPS6013661Y2 - プリンタのカセツト型色別リボン切換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、プリンタのカセット型色別リボン切換装置
に関するものである。

複数のゾーンに色別されたリボンにより二色、三色の印
字を行うには印字部に対してリボンを偏位させるが、カ
セット型のリボンにおいては、従来、リボンを収納する
本体部と、引き出されたリボンを保持するアーム部とを
分離して設け、本体部を固定してアーム部のみを偏位さ
せて色の切換えを行っているものである。

その結果、引き出されたリボンは屈折してしごかれるこ
とになり、リボンの引き出しがスムーズに行えない欠点
を有しているものである。

この考案は、色別切換えを行なってもリボンのねじれが
生じることがなく、リボン送りも円滑に行なうことがで
きるプリンタのカセット型色別リボン切換装置を得るこ
とを目的とする。

この考案の一実施例を図面に基いて説明する。

１はフレームであるキャリアフレームで、このキャリア
フレーム１は、活字体を有する回転自在のホイールとこ
の活字体を記録紙を介してプラテン（図示せず）に打ち
つけるハンマとが設けられたキャリッジに固着されてい
る。

そしてこのキャリッジおよびキャリアフレーム１はガイ
ドシャフトに案内されてプラテンに沿って移動するもの
である。

もちろん、プラテンが移動する型式のものにおいてはフ
レームは固定的に設けたものでもよい。

そして、このキャリアフレーム１は相対向する側板２，
３を有し、一方の側板２にはモータ４を保持するモータ
ホルダプレート５が固定され、他方の側板３にはカセッ
トプレートホルダ６が取付けられている。

そしてこれらのモータホルダプレート５とカセットプレ
ートホルダ６とには相対向するハブ７が固定されている
。

ついで、赤色ゾーン８と黒色ゾーン９とを有するリボン
１０を収納する本体部１１と、この本体部１１から引き
出されるリボン１０を前記キャリアフレーム１に設けた
印字部（図示せず）に沿わせて保持する二つのアーム部
１２とを一体的に形成したカセット１３が設けられてい
る。

また、このカセット１３を保持するカセットプレート１
４が前記ハブ７に回動自在に取付けられている。

そして、前記モータホルダプレート５からはモータ軸５
ａが突出腰その突出端にギア１５が嵌合固定されている
。

また、モータホルダプレート５にはリボンギアハブ１６
が固定され、このリボンギアハブ１６に前記ギア１５と
噛合するリボンギア１７がワッシャ１８と止め輪１９と
により抜は止めされつつ軸承されている。

そして、このリングギア１７と前記リングギアハブ１６
との間にはウェーブワッシャ２０が挿着されている。

そして、このリングギア１７の回転を前記カセット１３
の本体部１１に設けた駆動軸２１に伝達するジヨイント
部２２が前記カセットプレート１４に設けられている。

すなわち、このジヨイント部２２は、カセットプレート
１４に設けたジヨイントハブ２３にワッシャ２４と止め
輪２５とによって抜は止めされつつ軸承されたリグン状
のジヨイント２６と、止め輪２７により抜は止めされて
ジヨイント２６に廻り止めされつつ軸方向には摺動自在
に嵌合されたジヨイントピン２８とよりなる、また、こ
のジヨイントピン２８は前記駆動軸２１の下端に弾撥的
に係合するようばね２９により上方へ付勢されている。

そして前記ジヨイント２６は前記リボンギア１７の内周
に遊びをもって挿入される寸法に定められ、そのジヨイ
ント２６の外周とリボンギア１７の内周とには突起３０
と切欠３１とにより互いに軸方向に摺動自在で径方向に
は多少動きうる状態で係合する保合部３２が形成されて
いる。

そしてジヨイント２６およびリボンギア１７の回転中心
線は、両方のハブ７．７を結ぶ線の延長線と交わり、か
つ係合部３２もまたハブ７．７の延長線上に位置してい
る。

ついで、前記カセットプレート１４を回動させるととも
にその回動位置を段階的に変える切換機構３３が設けら
れている。

すなわち、前記キャリアフレーム１の側板２，３のそれ
ぞれにはブラケット３４．３５が固定され、一方のブラ
ケット３４には黒色印字用マグネット３６が保持され、
他方のブラケット３５には赤色印字用マグネット３７が
保持されている。

一方の黒色印字用マグネット３６のアーマチュア３８は
、前記カセットプレート１４とともに前記キャリアフレ
ーム１のハブ７に回動自在に取付けたコネクタ３９の下
面に取付けられ、他方の赤色印字用マグネット３７のア
ーマチュア４０は前記カセットプレート１４の下面に取
付けられている。

前記コネクタ３９は、前記カセットプレート１４との間
に張設したばね４１によりそのカセットプレート１４に
対して時計方向に付勢されているが、コネクタ３９の側
方に形成した保合片４２がカセットプレート１４に立設
したピン４３に受けられていることにより通常はカセッ
トプレート１４に対する相対位置が定められている。

そして、カセットプレート１４はばね４４により反時計
方向に付勢されているがキャリアフレーム１に設けたス
トッパ４５により静止位置を定められている。

このような構成において、第４図ａの状態ではカセット
プレート１４とコネクタ３９とばばね４４の力によりス
トッパ４５に当り、リボン１０は印字部から偏位してい
るが、黒色印字用マグネット３６を励磁するとコネクタ
３９がハブ７を中心として係合片４２でピン４３を押圧
しつつ時計方向へ回動し、これにより、カセットプレー
ト１４はばね４４を撓ませつつカセット１３とともに時
計方向へ回動する。

すなわち、カセット１３は第４図すの如くやや水平に位
置し黒色ゾーン９を印字部に臨ませ、黒色印字が行われ
る。

この状態から、赤色印字用マグネット３７を励磁すると
第４図Ｃのようにカセットプレート１４はばね４４を撓
ませつつさらに時計方向へ回動し、赤色ゾーン８を印字
部に臨ませ、これにより、赤色印字が行われる。

他方では、モータ４の回転はギア１５、リボンギア１７
、ジヨイント部２２、駆動軸２１の順に伝達される。

これにより、図示しないがカセット１３の本体部１１内
に設けられてリボン１０を挾持するローラが回転し、リ
ボン１０がアーム部１２により引出経路を定められつつ
引き出されるが、リボン１０の色別切換を行うに当り本
体部１１とアーム部１２とが一体的に偏位するため、リ
ボン１０は常に同一平面内において引き出されることに
より、引き出しはきわめてスムーズに行われる。

そして、ジヨイント部２２はカセットプレート１４とと
もにリボンギア１７との相対位置を変えるが、ジヨイン
ト２６が軸方向及び径方向に偏位しても係合部３２は常
に係合するため回転伝達は途切れることなく確実に行わ
れる。

とくに、ジヨイント部２２の位置をカセットプレート１
４の回動中心線上に位置決めすることにより、カセット
プレート１４の移動量に対してジヨイント部２２の偏位
量をきわめて小さくすることができ、これにより、係合
部３２の係合をより一層確実に行わせて回転速度の変化
を防止しうる。

なお、黒色印字を行う場合、まずコネクタ３９を動作さ
せてその動作をカセットプレート１４に伝えることによ
って行う状態で説明したが、複数のマグネットのアーマ
チュアをカセットプレート１４の下面や上面等にそれぞ
れ位置を変えて設け、励磁すべきマグネットを選択する
ことによりカセットプレート１４の切換位置を換えても
よい。

また、カセットプレート１４に弾撥的に接合するカムや
レバー等を廻すことによりカセットプレート１４の位置
を定め、これらのカムやレバー等を切換機構としてもよ
いものである。

この考案は上述のように構成したので、切換機構の動作
によりカセットがカセットプレートとともに回動し、こ
れによりリボンの色を換え、このとき、カセットの本体
部とアーム部とは一体的に偏位するため、リボンは常に
同一平面内において引き出され、これにより、リボンの
引き出しをスムーズに行なうことができ、ジヨイント部
はカセットプレートの回動中心線上に位置しているので
、回転速度の変化がなく、リボン送りを確実に行なうこ
とができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は分解
斜視図、第２図はモータとジヨイント部との連結状態を
示す一部を拡大した縦断側面図、第３図はその拡大した
分解斜視図、第４図はリボンの切換動作を側面から示す
一部を拡大した説明図である。 １・・・・・・キャリアフレーム（フレーム）、４・・
・・・・モータ、８・・・・・・赤色ゾーン、（ゾーン
）９・・・・・・黒色ゾーン（ゾーン）、１０・・・・
・・リボン、１１・・・・・・本体部、１２・・・・・
・アーム部、１３・・・・・・カセット、１４・・・・
・・カセットプレート、２１・・・・・・駆動軸、２２
・・・・・・ジヨイント部、３３・・・・・・切換機構
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ？ＪＥＢのゾーンに色別されたリボンを収納するととも
   にそのリボンを引き出す駆動軸を有する本体部とこの本
   体部から引き出された前記リボンを印字部に沿わせて保
   持するアーム部とを一体的に形成したカセットを設け、
   モータを有するフレームに前記カセットを保持するカセ
   ットプレートを回動自在に取付け、このカセットプレー
   トにその回動動作中常時前記モータに連結されてその回
   転を前記駆動軸に伝達するジヨイント部を設け、このジ
   ヨイント部を前記カセットプレートの回動中心線上に位
   置させて設け、このカセットプレートに一方向にはその
   カセットプレートを押圧して一体的に回動し他方向には
   自由回動するコネクタを連結し、このコネクタと前記カ
   セットプレートとにそれぞれアーマチュアを設けるとと
   もにこれらのアーマチュアに対向するマグネットを前記
   フレームに固定して前記カセットプレートの切換位置を
   複数段に変えるようにそのカセットプレートラ回動させ
   る切換機構を設けたことを特徴とするプリンタのカセッ
   ト型色別リボン切換装置。