JPS6013516B2 - 硬貨検査装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動販売機等で利用される電子式硬化検査装置
に関し、正貨であっても変形した異常硬貨を分別し得る
装置を提供するものである。

従来より採用されている機構的な硬貨検査装置は投入さ
れた硬貨がクレードル或いは選別ゲージを通過すること
で外径及び板厚に応じ逐次振分けている。しかしながら
選別すべき硬貨の特性を磁気的若しくは光学的に選別す
る電子式硬貨検査装置は上記の如き機構的選別ゲートが
無く変形特に湾曲した硬貨を分別するのが不可能であっ
た。硬貨が変形していても正貨であれば受入れること自
体に不都合は生じないが、現在の自動販売機は役入硬貨
を釣銭収納パイプに導入して後に釣銭硬貨として利用す
るいわゆる自動補給タイプが主流となってきているため
、変形硬貨が導入されると釣銭収納パイプで詰まりを生
じたり或いは釣銭払出時に硬貨払出装置で引掛ったりす
る不具合がある。上記点より本発明は磁気的に検査硬貨
の板厚測定と共に湾曲硬貨の分別を行なわんとするもの
である。

以下図面と共に本発明の一実施例を詳述する。第１図は
本発明に依る板厚検査センサー１，２の配置図及び検査
回路の概略をブロック図にて示す。

同図に於いて一組の側壁６，７で形成される硬貨通路８
は一方に榎斜しており通常検査硬貨９は側壁６に沿って
転勤してくる。そして検査硬貨９の表裏に夫々対向する
よう側壁６，７に配置した板厚検査センサー１，２は定
常時２０血伍以上の一定の高周波数で発振している発振
器１０の出力が印加されてコイル１１により交番磁界を
形成している。そのため検査硬貨９が通過すると、夫々
のセンサー１，２の検査面から硬貨面までの距離に応じ
て表皮効果によりコイル１１のィンダクタンスが変化す
るため発振器１０の周波数が変化する。即ち検査硬貨９
と前記コイルの相対距離が小さくなるにしたがって第２
図ａに示す如く前記発振器の周波数が変化する。そして
各センサー１，２の発振器１０の周波数は夫々周波数検
出装置１２で１肌ｓ毎に検出されて、更に検出周波数の
最大値が最大値検出装置１３で夫々抽出される。第３図
は周波数検出装置１２の具体的な構成を示し、ＡＮＤゲ
ート１４の一方には１机ｓ毎の基準信号（第２図ｂ）が
入力すると共にカウンター５は基準信号の立上がりの度
にリセットされるようになっている。したがって基準信
号が入力すると１のｓ期間で発振器１０の出力がカウン
タ１５に導入され出力のピーク値をカウントすることで
周波数が検出される。そしてレジスタ１６は基準信号の
立下がりでカウンタ１５の計数内容が書込まれる。した
がって或る基準信号発生期間でのカウンタ１５の計数内
容は当該基準信号の立下がりでレジスタ１６に層数され
カウンタ１５が次の基準信号による計数期間中記憶保持
される。最大値検出装置１３は周波数検出装置１２で順
次検出される周波数で最大値を取出すもので第４図に具
体的な構成を示す。比較回路１７は周波数検出装置１２
に含まれるレジスタ１６の層数内容Ａとしジスタ１８の
壇数内容Ｂとを比較し、Ａ＞Ｂであればａ信号、Ａ＜Ｂ
であればｂ信号を出力するもので、ａ信号が生じた場合
レジスタ１６の直数内容はＡＮＤゲート１９・・・・・
・１９よりレジスター８に移換される。このような比較
及び移換動作は或る基準信号発生期間でカウンタ１５が
計数動作しているのと同じ期間中に、レジスタ１６に層
数された前の基準信号発生期間で検出された値に基づき
行なわれる。検査硬貨９がセンサー１，２に近づくにつ
れて発振器１０の周波数は順次高くなるため比較回路１
７は比較動作毎にａ信号を生じレジスタ１８にはカウン
タ１５による最新の計数値に書換えられていく。そして
検査硬貨９が最も接近してこのときのカゥン夕１５の計
数値が最大値としてレジスタ１８に記憶保持された後、
検査硬貨９が離反するとカウンタ１５で計数されてレジ
スタ１６に暦数された値はこの最大値より小さく比較回
路１７は最大値検出としてｂ信号を生じる。したがって
レジスタ１８の暦数値は書換えられることなくＡＮＤゲ
ート２０・・…・２０の導通により加算装置３へ導入さ
れる。このようにして検査硬貨９の通過により最大に変
化したときのセンサー１，２の周波数が夫々加算装置３
に導入されて加算され、加算結果により判定装置４で検
査硬貨９の適正及び種類が判定される。判定装置４は、
硬貨種類毎の正貨がセンサー１，２を通過したときに加
算装置３で得られる値をメモリ２１に記憶しており、検
査硬貨９の通過による加算装置３の値をメモリ２１の記
憶値と比較器２２により比較して検査硬貨９の適正及び
種類を判定する。判定装置５はセンサー２によって検査
硬貨の適正及び種類を判別するもので、正貨がセンサー
２を通過したときに最大値検出装置１３で得られる値を
記憶しており、検査硬貨９の通過による最大値検出装置
１３の値をメモリ２３の記憶値と比較器０ ２４により
比較することで検査硬貨９の適正及び種類を判定する。
そして判定装置４，５で同一の硬貨種だと判定されると
検査硬貨９は正貨とされる。しかして例えば第１図に点
線で示す湾曲硬貨が通過すると湾曲凸部とセンサー２と
の距離が短夕くィンダクタンス変化は増大して、最大値
検出装置１３で検出される最大周波数の値は大きくなる
。またセンサー１のィンダクタンス変化は、センサー２
のインダクタンスが増加した分減少し、最大値検出装置
１３で検出される最大周波数の値は小さくなる。したが
って湾曲正貨が通過すると、センサー１，２の両方の検
査結果に基づき判定する判定装置４は、加算装置３の結
果が湾曲していない正貨と同じ値を示すために正貨と判
定する。しかしながらセンサー２の検査結果のみに基づ
き判定する判定装置５は、最大値検出装置１３の値が湾
曲していない正貨の場合より大きいために偽貨と判定す
る。そのため判定装置４，５の判定結果が一致せず湾曲
した正貨は返却されて、湾曲硬貨を確実に分別すること
ができる。尚、側壁６に反って湾曲していても硬貨の周
縁部がセンサー２に向けて近づくためにィンダクタンス
変化は大きくなる。また湾曲硬貨に限らず硬貨が側壁６
と当俵しないで転動した場合、或いは検査硬貨９の厚み
が側壁６から湾曲硬貨の湾曲凸部までの寸法である場合
も偽貨と判定する。しかしながら硬貨が側壁６と当接し
ないで転動する場合、このとき硬貨通路８は硬貨が側壁
６側へ寄り易いように傾斜されているために側壁６から
かなり離れて転勤することはなく、湾曲硬貨の場合ほど
センサー２はィンダクタンス変化を生じない。したがっ
てこの程度のィンダクタンス変化では偽貨と判定するこ
とがないように、メモリ２３の記憶値の許容範囲を大き
く設定することで、判定装置５は正貨が転鰯位置を変え
て通過しても適正と判定することができる。しかしなが
らこのような転勤位置の異なる硬貨については、両方の
センサー１，２の検査結果に基づき適正を判定する判定
装置４によって確実に分別される。以上詳述した本発明
に依ると、一組の側壁から成る硬貨通路を一方の壁に硬
貨が当接して転勤するよう懐斜させ、且つ検査硬貨の両
面に夫々対向して高周波磁界を形成するセンサーを配置
し、検査硬貨による各センサーのインダクタンス変化の
加算結果及び硬貨と当接しない壁の側に取り付けられる
センサーのィンダクタンス変化により硬貨の適正を判定
するものである。

したがって両面に配置したセンサーの検査結果の和によ
って板厚を検査するために検査硬貨が何れの両側壁から
も距離が定まらず即ち浮いた状態で転勤してもその影響
を受けることなく側定を行なえる。また一方のセンサー
の出力を利用することで湾曲硬貨の分別を行なえ自動販
売機に適した硬貨検査装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

第１図はセンサーの配置と検査回路の構成をブロック図
で示し、第２図は動作波形図、第３図は周波数検出装置
の構成、第４図は最大値検出装置の構成を示す。 １，２……硬貨検査センサー、３……加算装置、４・・
・・・・第１判定装置、５・・…・第２判定装置。 第１図第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一組の側壁を対向配置して形成すると共に検査硬貨
   が一方の側壁と当接して転動するよう傾斜させてなる硬
   貨通路と、検査硬貨の両面に夫々臨むよう前記硬化通路
   を挾み相対向して配置し検査硬貨の側面と対向したとき
   のインダクタンス変化を検出する一組の硬貨検査センサ
   ーと、該硬貨検査センサーに基づく検査結果を加算する
   加算装置と、該加算装置による加算結果に基づき硬貨の
   適正を判定する第１判定装置と、検査硬貨が当接しない
   壁の側に配置した前記硬貨検査センサーによる検査結果
   に基づき硬貨の適正を判定する第２判定装置とから成り
   、前記第１及び第２判定装置の判定結果に基づき硬貨の
   受入れを決定することを特徴とした硬貨検査装置。