JPS6013465Y2 - 医療用包帯物 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外傷等の創面を保護するための医療用包帯物の
改良に関するものである。

外傷等の創面を保護するために通気性を有する片面粘着
性片を使用することがあり、この場合、創面に粘着剤が
接触するようなことがあれば、粘着性片の剥離時に、創
面を更に損傷し、又、患者に苦痛を与えるので、ガーゼ
等の圧定布を予め固定した粘着性片を使用することが通
常である。

か）るガーゼ等を固定した粘着性片においては、ガーゼ
、粘着性片が共に通気性であるから創面に対する空気流
通性が良好であって、発汗を防止でき、創面を清潔に保
つことができるが、その通気性のために透水性もあり、
入浴、炊事等において水に触れたときに、創面にまで水
が浸透し、往々にして創面を悪化させるといった不具合
がある。

このため、ガーゼ等を撥水処理することも考えられるが
、創面からの血液その他の液体を吸収し難くなり、問題
がある。

本考案に係る医療用包帯物は、上記の不利を解消し得る
構成であり、通気性を有する粘着性片の粘着面に弗素樹
脂系多孔質片を粘着固定し、該多孔質片に吸液性圧定布
を固定したことを特徴とするものである。

以下、図面により本考案を説明する。

第１図において、１は通気性を有する粘着性片であり、
プラスチックフィルム１１の片面に粘着性のこう薬層１
２を設け、第２図に示すように、多数の通気孔１３，１
３・・・・・・を設けたものである。

この通気孔１３．・・・・・・は粘着性こう薬層１２を
貫通している。

第１図において、２は弗素樹脂系多孔質片であり、粘着
性片１の粘着面１２に粘着固定され、ている。

３は弗素樹脂系多孔質片２上に固定した吸液性の圧定布
、例えばガーゼであり、創面からの血液その他の液体を
吸収する。

４，４は２枚のカバー用フィルム（例えばプラスチック
フィルム）であり、それぞれが前方折曲部分４１．４１
を除いた部分において、上記粘着性片１の両端側のそれ
ぞれに粘着固定されている。

而して、折曲部分４１．４１の折倒により、圧定布３が
保護される。

上記において、弗素樹脂系多孔質片２には、ポリテトラ
フルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン等の多孔質体を使用でき、多孔質片の
気孔率は通常１５〜９５％、孔径は通常０．０１〜１０
０ミクロンである。

この多孔質片は例えば延伸により無数の気孔を形成する
方法等により得ることができる。

又、粘着性片１の通気孔１３．・・・・・・は、第３図
に示すように、創面当接用片の裏面側の部分にのみ設け
ることもできる。

本考案に係る医療用包帯物は、上述した通りの構成であ
り、粘着性片と吸液性圧定布との間に弗素樹脂系多孔質
片を介在させているから、粘着性片の通気孔から圧定布
に向って水が浸透しても、弗素樹脂系多孔質片が秀れた
撥水性を有するために、その水は創面にまで達すること
がない。

従って、入浴等のときでも創面を水分から良好に保護で
きる。

また、弗素樹脂片が多孔質の通気性であるから、粘着性
片の通気性とあいまって創面の発汗も防止できる。

勿論、吸液性圧定布のために、血液等を良好に吸収保持
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る医療用包帯物を示す上面側斜視図
、第２図は同上包帯物を示す背面側斜視図、第３図は本
考案の別実施例を示す斜視図である。 図において、１は粘着性片、１２は粘着層、２は弗素樹
脂系多孔質片、３は吸液性圧定布である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 通気性を有する粘着性片の粘着面に弗素樹脂系多孔質片
   を粘着固定し、該多孔質片に吸液性圧定布を固定したこ
   とを特徴とする医療用包帯物。