JPS601291A - 冷間圧延用潤滑油組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な冷間圧延潤滑油組成物に関するもので
、よシ詳細には圧延加工中に発生するスカム挙動を改善
して圧延作業を安定させ圧延機周辺の汚れを少なくする
と共に圧延後の鋼板上に残存する汚れを減少させ表面欠
陥の少ない鋼板を製造する冷間圧延用潤滑油組成物を提
供するものでちる。

鋼板の圧延加工時には、圧延ロールと板間の摩擦によシ
摩耗粉が発生し、この摩耗粉に圧延油成分が付着すると
スカムと呼ばれる粘着性物質を形成する。

この粘着性物質は、潤滑油成分とは乳化挙動が異るだめ
今までの冷間圧延油使用技術ではり〜２゛ント中にも均
一に乳化分散させることは困難であり、従ってスカムの
蓄積量がある程度以上となったときにはこれを取り除く
だめの作業を行うかまたはクーラント自体を廃棄せざる
を得なかった。

一般に圧延油としては、潤滑成分である油脂、鉱物油、
脂肪酸などに乳化剤を加えたのち、これを水中に乳化さ
せエマルジョンの形で使用しているが、この場合使用す
る乳化剤は被乳化物である潤滑′成分が要求するＨＬＢ
　（通常は８〜１４）の範囲内に調整されているため、
水に希釈した当初は初期の乳化作用を発揮する。

しかし潤滑油としての使用時間の経過と共にロールバイ
トで発生する摩耗粉やスカムは、そのＨＬＢが著しく異
なるためエマルジョン中で安定な乳化分散を行い得ずに
スカムはクーラントタンクで浮上し従ってエマルジョン
中の油分濃度は低下する。

エマルジョン中の油分濃度を維持する手段として、攪拌
効率のよい攪拌装置によシフ−ラントタンク中のエマル
ジョンを強制攪拌し浮上スカムを分散させロールバイト
に供給する改善策を採ることも考えられるが、こうして
強制的に分散させられたスカムはロール周辺に飛散し、
付着堆積を起す結果ミル周辺を汚染し作業環境を悪化さ
せるだけでなく鋼板に付着して鋼板汚れの原因ともなる
。

さらに、これとは別にスカムが巻き込まれ循環してロー
ルや鋼板に局部的に付着すると潤滑むらや摩擦変動を生
じ表面欠陥や板厚変動、焼付き、板の破断等のトラプル
の原因とな多安定した圧延操秦が困難となる。

こうしたスカム挙動を改善するためには、従来とは異っ
た新しい分散剤を見出す必要があり、本発明者らは圧延
工程で生じるスカムをクーラント中に簡単でかつ均一に
分散させることの可能な分散剤の探索研究を鋭意行った
結果、特定の水溶性分散剤を用いたとき摩耗粉やスカム
の表面に作用してその表面に電気的な反発力を生せしめ
合一を阻むと共にそれぞれの表面を保護コロイド状にっ
つみ表面を装本性にしてクー２ント中に簡単に分散させ
得ることを見出し本発明に至った。

すなわち本発明は、鉱物油１合成潤滑油、油脂。

脂肪酸エステルおよび脂肪酸の群から選ばれた１種また
は２種以上の潤滑油成分と、水溶性有機ホスホン酸、無
機リン酸１分子量２５０以下のオキシ多塩基酸のアルカ
リ金属塩、アンモニウム塩およびアミン塩の群から選ば
れた１種まだは２種以上の分散剤を必須成分として含有
する冷間圧延用潤滑油組成物に関するものである。

本発明で使用する潤滑油成分としては、スピンドル油、
マシン油、タービン油などの鉱物油、ポリイミド、ポリ
オレフィン、ポリエチレングリコール、ポリブテン、Ｐ
ＴＦＢ　などの合成潤滑油。

牛脂、豚脂、パーム油などの動植物油脂、Ｃ８〜２２の
脂肪酸と１価および多価アルコールとの霊ステ／ｌ／、
ｃ、〜２．の脂肪酸などの中から選ばれる１種または２
種以上のものをいう。

また分散剤としては、アミノトリメチレンホスホン酸、
１−ヒドロキシエチリデン−１，１−ジスルホン酸、エ
チレンジアミノテトラホスホン酸などの１分子中に１コ
以上のホスホン基（−ＰＯ３）をもつ水溶性有機ホスホ
ン酸のアルカリ金属塩。

アンモニウム塩およびアミン塩、正すン酸、メタリン酸
、ビロリン酸、トリポリリン酸、ヘキサメタリン酸など
の水溶性無機リン酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩
および有機アミン塩、酒石酸。

クエン酸など分子量中にＯＨ基と２コ以上のＣ０ＯＨ基
を有し分子量２５０以下のオキシ多塩基酸のアルカリ金
属塩、アンモニウム塩および有機アミン塩からなる群か
ら選ばれた１種または２８以上を使用する。

前述の化合物は、いずれも分子中に強い極性基をもちし
かも分子中に占めるモル分率も大きい化合物である。従
って本発明でいう分散剤は、強い親水性を示す極性基が
摩耗粉やスカムの表面に吸着すると同時に極性基のもつ
電気的反発力と保護コロイド性によって安定な分散作用
を発揮するのである。

リン化合物の中には、前述のもののほかに極圧添加剤と
して知られている有機リン酸エステル（アルキルまたは
アリルホスファイト、ボスフェートなど）があるが、こ
れらは水に対する溶解性が乏しいとかリン酸基の分子中
に占める割合が／ＪＳさいなどの理由からスカムの分散
作用が弱いという欠点を有する。またカルボン酸含有化
合物についても例えば分子中に水酸基がない場合では仮
にカルボキシル基が２個存在していても本発明で述べる
効果は得られない。

本発明で使用するオキシ多塩基酸中に占めるカルボキシ
ル基の割合から、アルキル基の炭素数は１〜４程度のも
のが好ましく、またその分子量が２５０を超えると極性
基の作用が相対的に弱まるので２５０以下のものを使用
する方が好ましい。

以上述べた分散剤は、酸の形態においても本発明で述べ
た効果を得ることができるが、酸性が強い場合には鉄に
対して腐食、サビを生じやすいので実際にこれを使用す
るにあたってはＰＨ４〜９に中和して使用する。

μ値が４以下では防食１．防錆の機能は現れずまた１０
以上ではスカムの分散作用が低下する傾向が現れる。

酸を中和するにあたって使用する中和剤としては、アル
カリ金属、アンモニア、有機アミン化合物など組成物の
親水性を損わないものを使用することが好ましく、防錆
性能や焼鈍後の表面清浄性などから判断すると特にアル
キルアミン、アルカノールアミンなどの水溶性アミンで
中和すると好ましい結果が得られ易い。

このような分散剤は、１種または２種以上を混合して使
用するととができるが、その使用濃度は、潤滑油成分に
対して０．１〜１０重量％とすることが好ましく、供の
範囲外例えば過少の場合は当然。

のことながら充分に所期の効果を発揮し得ないし、過多
の場合では添加量に見合った効果が得られないのみなら
ず腐食、サビの原因となり好ましくない。

以上述べた各要件を満足させて構成した本発明の潤滑油
組成物は、そこで使用した分散剤が従来の乳化剤とは異
なシ親水性傾向が大きいので潤滑油成分と均一に混合す
る際には強度の攪拌によって分散を行わせ、その後に水
で希釈して使用する。

前述したように本発明の分散剤は−たび分散が図られた
のちは、相互の電気的反発力と保護コロイド作用によっ
て安定なエマルジョンを形成し合一の傾向は現れない。

このようにして得た潤滑油組成物を実際に使用するに、
あたっては、圧延機への供給製置を０．１〜３０重量％
程度、よシ好ましくは０．５〜１０重量％程度とする。

０．１重量％より少ないときには必要とする潤滑性能は
発揮せず、寸だ６００重量％シ多いときには分散状態が
不均一となシ増粘も起し作業性が損われるっ 以上のようにして構成した本発明の潤滑油組成物は、必
要に応じてさらに例えば酸化防止剤、防錆剤、潤滑剤、
乳化剤力ど各種の添加剤を混合して使用することができ
るのは云うまでもない。

以下実施例によって本発明の詳細な説明する。

実施例 図に概念図を示した如き圧延機を用いて圧延油クーラン
トを循環させながら鋼板を連続圧延し発生ずるスカムの
循環タンク内の分散性、ミル周辺／ の汚れおよびクーラント中の油分濃度の変化を観　。

察した。

なお図中、１は圧延油タンク、２はワークロール、３は
バックアップロール、４はディフレクタ−ロール、５は
ガイドロール、６は圧延荷重測定用ロードセル、７は張
力測定用ロードセル、８は記録計、９は伸び率測定用回
転比計、１０は接触式温度計、１１〜１４は各測定結果
を記録計８に入力するライン、Ｐは圧延油輸送ポンプで
ある。

試験東件 材料　５ＰＣＣＤ、８ｍＸ１００ｗｎ、６０Ｖ４コイル 圧延速度　３０”／ｍｉｎ 張　力　２ら０助 ワークロール　６０ｗｎφ×２００調 バックアップロール　２００ａｎφＸ２００諭クーラン
トノズル　０．２６６５ 吹付速度　２．３’／ｍｉｎ タンク容量　５０ｚ クーラント組成　表示のもの、６．０重量％〃　温度　
５０℃ 〃　使用量　２０１ なお、サビ止め性については圧延後の鋼板を１０１００
ｘ１００切断し２枚重ねで室温に放置し２４時間経過後
の試験片におけるサビ発生状況を観察し良好（○）、不
満足（△）、不良（×）゛のランク付けによる相対評価
を行った。

表の結果から明らかなとおシ、本発明による潤滑油組成
物は、スカムの分散性にすぐれておりミル周辺の汚れは
少なく油分濃度も運転−期間中濃度変化を起さず、一方
比較例で示した市販圧延油ないし本発明範囲外のもので
は本発明で述べた効果は得られないことが判る。

【図面の簡単な説明】

図面は、鋼板の一連続圧延装置の概念図である。 １・・・圧延油タンク、２・・・ワークロール、６・・
・バックアップロール、４・・・ディフレクタ−ロール
。 代理人　弁理士　木　村　三　朗 ７５広田荘１−２

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）鉱物油５合成潤滑油、油脂、脂肪酸エステルおよ
   び脂肪酸の群から選ばれた１種または２種以上の潤滑成
   分と、水溶性有機ホスホン酸、無機リン酸１分子量２５
   ０以下のオキシ多塩基酸のアルカリ金属塩、アンモニウ
   ム塩およびアミン塩の群から選ばれた１種または２種以
   上の分散剤を必須成分として含有する冷間圧延潤滑油組
   成物。
2. （２）分散剤を潤滑成分に対して０．１〜１０重量％使
   用する特許請求の範囲第１項記載の組成物。 （３＞０．１〜３０重量係重量倍散液として使用する特
   許請求の範囲第１項または第２項に記載の組成物。