JP3979781B2 - 薄物鋼板用冷間圧延油組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はブリキ原板等の薄物鋼板の冷間圧延に適用するエマルション型の冷間圧延油組成物に関するものである。更に詳しく述べるならば、低温使用が可能で、潤滑性および圧延機廻りの耐汚れ性、アルカリ洗浄除去性が良好であり、かつ乳化安定性が良好である薄物鋼板用冷間圧延油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブリキ原板等の薄物圧延に用いられる冷間圧延油は、牛脂、パーム油等の天然油脂を基油として含み、これらに脂肪酸等の油性向上剤、りん酸エステル等の極圧添加剤、基油の酸化を防止するための酸化防止剤、および基油を乳化させるための乳化分散剤等を含んで構成されている。
使用に際してはこのような圧延油を10重量%以下の濃度のエマルション(以下、圧延液という)とし、通常は循環使用する。
【0003】
圧延液として要求される性能としては、通常潤滑性が良好であること、圧延機廻りの汚れが少ないこと、乳化分散性が安定であることなどがあげられ、更に冷間圧延の操業性を向上させるために、冷間圧延速度が低速から高速までにおいて、摩擦係数が変動せずスムーズに加速できることが望まれている。
【0004】
上記圧延液を、通常、スプレーしながら冷間圧延を行う場合に、圧延液中に牛脂が基油として含まれている場合、圧延時にスプレーした圧延液が圧延ロール、圧延ロールチョックおよびスタンドの圧延機周辺に飛散し、その飛散した圧延液中の牛脂成分に、圧延時に発生する鉄粉と絡んで、凝固物(以下、スカムという)が生成する。
圧延機並びに圧延機周辺の堆積したスカムは、冷間圧延中に再度、圧延液に混入してロールバイト内に入り込み、ロール傷、圧延鋼板表面の品位を低下せしめる等の問題を発生しやすい。また、堆積スカムは、作業環境の悪化の原因となり、ひいては冷間圧延の作業性を低下させる。
前記汚染対策としては、圧延作業場の状況に応じて、通常月2回程度の頻度で温水、或いは、洗浄剤により圧延機並びにその周辺の洗浄を行っている。
【0005】
そこで、鋼板品位の向上、冷間圧延作業および作業環境の改善の目的のために、圧延機廻りの汚れが少なく、かつ圧延液温度が低くても使用できる圧延油の出現が望まれている。
しかしながら、牛脂のような流動点の高い油脂を基油として含む冷間圧延油は、耐酸化劣化性に優れているので、アルカリ洗浄除去性は良好であるが、圧延機周辺に付着したスカムに流動性がないため、圧延機周辺に堆積して、作業環境を悪化させる。また、使用に際しては圧延液の温度を高くする必要があるので、ヒューム(蒸気)が発生し、作業環境を悪化させる。一方、菜種油等の流動点の低い油脂を基油として含む冷間圧延油は、前記問題は生じ難いが、耐酸化劣化性に劣るため、圧延後に鋼板表面に残存した圧延油が酸化され易く、酸化された残存圧延油はアルカリ洗浄除去性に劣るものである。
【0006】
上記問題を解決するために、耐酸化劣化に優れる低流動点合成エステル、および動植物油を異性化した改質油脂を基油とした冷間圧延油が検討されている。例えば特開平8−337791号には、主成分としての基油と界面活性剤からなる鋼板用冷間圧延油が開示されており、その基油は、構成脂肪酸の40重量%以上がトランス型脂肪酸であって、ヨウ素価が50〜90である改質油脂を30重量%以上含有するものであり、かつこの圧延油は10℃以下の流動点を有する、冷間用圧延油である。この冷間圧延油は圧延機周辺の汚れは解消できるが、これだけでは、圧延油の経時乳化分散安定性が不十分であり、経時と共に潤滑性が変動するという問題点を有している。
【0007】
冷間圧延における潤滑性は、基油の性質以外に鋼板や圧延ロールへの潤滑油の付着性(プレートアウト性)および圧延油粘度に大きく影響を受ける。
一般に圧延液中に存在する油粒子が大きいほどプレートアウト性は良好となり、潤滑性が向上する。しかし圧延操業において、潤滑性の安定性は重要であり、潤滑性の変動は作業性に著しく支障を生ずる。油粒子が大きいと水との比重差により浮上しやすくなり、経時とともに圧延油の乳化分散状態が変化する傾向があり、このため乳化分散状態の維持が困難となる。このため潤滑性が変動し、操業安定性に支障を生ずる。
【0008】
乳化分散性の経時変化は、圧延加工時に発生する鉄粉混入により油粒子が合一し大粒子化し、乳化分散性に悪影響を及ぼすためである。乳化分散した圧延油は、分散初期では、その攪拌条件に見合った比較的均一な粒径に分布するが、徐々に合一と破壊により小粒径から大粒径のものまで広範囲の粒径に分布する。大粒径となった油粒子は圧延液タンクで浮上しやすくなり、攪拌条件の変化で浮上したり巻き込まれたりするので、ロールや圧延鋼板に供給される圧延液中の油粒子の粒径分布が変動するので、プレートアウト性が変化し潤滑変動を招くのである。
【0009】
このような現象を避けるために、冷間圧延油に対する乳化分散剤が検討されており、例えば、特開平2−305894号には動植物油、鉱物油および合成エステルから選ばれる1種または2種以上の混合物を基油として含み、かつ、分子量が2000〜15000であって、HLB価が5〜9である非イオン性界面活性剤0.2〜5重量%およびHLB価が12〜16である非イオン性界面活性剤0.2〜5重量%を含有する鋼板用冷間圧延油が開示されている。この圧延油において、使用されている乳化分散剤ではブリキ原板等の薄物鋼板の冷間圧延に対してプレートアウト性が低く、且つ経時での乳化安定性が不十分である。
【0010】
一般にロールギャップに導入される圧延油の量が多くなると、すなわち油膜厚が大きくなると摩擦係数は低下する。
しかし、油膜厚が過度に大きくなりすぎると、ロールと鋼板の間でスリップを生じ圧延操業性が不安定となる。反対にロールギャップに導入される圧延油の量が少なくなると、すなわち油膜厚が小さくなると摩擦係数は上昇する。しかし摩擦係数が過度に上昇し、圧延速度が高い場合には摩擦発熱が大きくなり、ロールと鋼板の間で焼付き、ヒートスクラッチを生じる。一方、鋼板やロールへの圧延油付着量、すなわちプレートアウト量はスプレー時間に影響されて変化し、圧延速度が低い場合にはプレートアウト量は多くなり、圧延速度が高い場合にはプレートアウト量は少なくなる。
したがって圧延速度が低い圧延スタート時には、プレートアウト量が多く、ロールバイト入側には充分な圧延油が存在するために、ロールバイトに導入される圧延油量はその粘度に比例する。粘度が高くなりすぎるとロールバイトに導入される圧延油量は過大となり、スリップを生じる。
圧延速度が高い場合には、仮にロールバイト入側に充分な圧延油が存在するとすればロールバイトに導入される圧延油量は増加する。しかし、上述したように圧延速度が高い場合にはプレートアウト量が少なくなり、ロールバイト入側に存在する圧延油が枯渇する。このような状態ではロールバイトに導入される圧延油量はプレートアウト量に比例し依存することになるから、プレートアウト量が少なくなりすぎると焼付きの発生に到る。
【0011】
従って圧延操業面から見て、圧延油には、圧延スリップを発生しない範囲の粘度、かつ高速で焼き付きが発生しない高プレートアウト性が要求される。圧延における摩擦係数は鋼板と工具間に導入される圧延油量に依存する。圧延速度で工具間へ導入される圧延油量が変動すると、摩擦係数も変動する。この変動を抑制するには、基油、乳化剤の性質のみではまだ不十分であり、新たに、適正な粘度にコントロールする必要がある。
【0012】
近年、生産性向上の目的から圧延速度が増加する傾向にあり、従来品に比べてより高い潤滑性が冷間圧延油に求められ、同時に作業環境の改善を目的に圧延液の低温化および圧延機廻りの耐汚れ性の向上、また圧延操業の安定化を目的に圧延油の乳化安定性も冷間圧延油に求められている。
特にブリキ原板の冷間圧延は薄物圧延であり、圧延条件は厳しく且つ高速化が望まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の圧延油の有する上記諸問題を解決し、潤滑性、圧延機周辺の耐汚れ性、アルカリ洗浄除去性および経時安定性が良好で、かつ圧延速度が低速から高速まで安定した操業が可能な薄物鋼板用冷間圧延油組成物を提供しようとするものであり、それによって、冷間圧延作業効率を向上せしめ、冷間圧延板の製造に貢献しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記問題点を解決するための手段について鋭意検討した結果、
基油として、構成脂肪酸にトランス型脂肪酸を含むトリグリセリド、および飽和脂肪酸の合成エステルから選ばれる1種または2種以上の混合物の基油と分子量、HLB等を特定した乳化分散剤を含有しケン化価、流動点、粘度を特定する事により、上記問題点を解決できる事を見いだし、本発明を完成した。
【0015】
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油組成物は、(A)基油と、(B)前記基油用乳化分散剤とを重量混合比99.6:0.4〜96.0:4.0で含む組成物であって、
前記基油(A)が下記成分:
(1)動植物油に異性化処理を施し、この異性化油から分別して得られる脂肪酸トリグリセリドであって、それに含まれるトランス型脂肪酸成分の含有量が40重量%以上である1種以上の改質油脂と、
(2)飽和脂肪酸の合成エステルの1種以上、
の混合物を含み、
かつ、前記混合物が170以上のケン化価と、10℃未満の流動点と、及び50℃において20mm2 /秒以上40mm2 /秒未満の粘度と、
を有し、また
前記乳化分散剤(B)が、下記成分:
(1)3000〜15000の分子量と、5〜9のHLB価を有する、第1非イオン性界面活性剤と、
(2)1000以上3000未満の分子量と、5〜9のHLB価を有する第2非イオン性界面活性剤と
を含み、
第1及び第2非イオン性界面活性剤の各々の含有量は、前記基油及び乳化分散剤の合計重量の0.2〜2.0重量%である
ことを特徴とするものである。
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油組成物において、前記基油(A)に含まれる改質油脂が、不飽和脂肪酸エステル含有動植物油の1種以上に水素添加処理を施し、得られた水素添加動植物油から低温分別により得られたものであることが好ましい。
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油組成物において、前記基油に含まれる合成エステルが、10〜16個の炭素原子を有する飽和脂肪酸と、2〜3価の多価アルコールから合成されたものであることが好ましい。
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油組成物において、前記基油(A)及び前記乳化分散剤(B)に加えて、(C)追加基油を含み、
前記追加基油(C)が、前記基油(A)とは異種の動植物油及び鉱油から選ばれることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の構成について下記に説明する。
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油組成物の基油(A)中には、(1)動植物油に異性化処理を施し、この異性化油から分別して得られる脂肪酸トリグリセリドであって、それに含まれるトランス型脂肪酸成分の含有量が40重量%以上である1種以上の改質油脂と、(2)飽和脂肪酸の合成エステルの1種以上との混合物が含まれる。
【0017】
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油の基油の成分である、構成脂肪酸としてトランス型脂肪酸を構成成分とする上記特定改質油脂は、油脂(通常動植物油脂)からの硬化油脂の製造において必然的に複生する。すなわち、不飽和脂肪酸含量の比較的高い油脂(例えば牛脂、ラード、パーム油、ナタネ油、大豆油、綿実油、鶏油、米ぬか油等)を水素添加後、低温分別して得る事ができる。
【0018】
改質油脂の構成脂肪酸中に含まれるトランス型脂肪酸の割合は、40重量%以上、好ましくは60重量%以上である。この割合には、特に限定はないが、60重量%以上があることが好ましく、より好ましくは60〜80重量%である。
【0019】
構成脂肪酸中のトランス型脂肪酸の含有量が40重量%未満では得られる圧延油組成物のアルカリ洗浄除去性が不十分となる。また、特には限定しないが、改質油脂のヨウ素価が50〜90であることが好ましく、このヨウ素価が50未満の場合には薄物鋼板用冷間圧延油として用いるには流動点が過度に高くなり、圧延機周辺の耐汚れ性が不十分となることがある。また、ヨウ素価が90を越えると、得られる圧延油組成物のアルカリ洗浄除去性が不十分になることがある。
【0020】
本発明の圧延油組成物の基油(A)の成分(2)として用いられる合成エステルは、ヤシ油、パーム油、ナタネ油、牛脂等の動植物油脂から得られる炭素数10〜16の飽和脂肪酸と、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリストール等のアルコールとの合成エステルから選ばれることが好ましく、炭素数10〜16の飽和脂肪酸、好ましくは炭素数12〜14の飽和脂肪酸と、アルコール、好ましくは2〜3価の多価アルコールとから得られた合成エステルが好ましく用いられる。
【0021】
合成エステル(2)用飽和脂肪酸の炭素数が10未満では得られる圧延油組成物の潤滑性が不十分になることがあり、またそれが16を超えると得られる圧延油組成物の流動性が不十分になり、また、合成エステル(2)の合成用アルコールの価数が小さいと、得られる圧延油組成物の潤滑性が不十分になることがあり、またそれが大きすぎると得られる圧延油組成物の流動性が不十分になることがある。
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油の基油は上記改質油脂と合成エステルのみから構成されていてもよいが、他の追加基油成分(C)を含んでいてもよい。追加基油成分(C)としては、前記基油成分(A)とは異種の動植物油及び鉱油から選ばれ例えばヤシ油、パーム油、ナタネ油;牛脂等の動植物油、スピンドル油、マシン油等の鉱物油が挙げられる。
これらの追加基油成分(C)は、単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0022】
改質油脂と合成飽和脂肪酸エステルの重量混合比には特に限定はしない。しかし改質油脂は、天然油脂を原料としているため一般に飽和脂肪酸合成エステルよりも価格が低い。従って本発明に用いられる基油は改質油脂を主体として乳化構成を有しており、飽和脂肪酸合成エステルは、基油のけん化価、流動点、粘度等を調整するために配合されている。
【0023】
本発明の必須成分である基油用乳化分散剤(B)として、特定された第1及び第2非イオン性界面活性剤を圧延油に配合する事により、本発明の圧延油組成物に従来にない優れた乳化分散性、乳化安定性、および高いプレートアウト性を与えることができる。
即ち本発明の圧延油の乳化分散剤として、分子量が3000〜15000でHLB価が5〜9の範囲にある第1非イオン性界面活性剤0.2〜2重量%と、分子量が1000〜3000であってHLB価が5〜9である第2非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルおよびまたはその誘導体)0.2〜2重量%とを基油に配合すると、乳化分散した油粒子の耐合一性が著しく向上し、かつ鉄粉混入の影響が少なくなり、乳化分散状態の経時安定性が向上すること、及びプレートアウト性が著しく向上することが本発明において発見されたのである。
【0024】
分子量が3000〜15000であってHLB価が5〜9の第1非イオン性界面活性剤としては、例えば、ダイマー酸やトリマー酸等の多塩基酸のポリエチレングリコールエステル、マレイン酸とポリブテンの共重合物等のポリカルボン酸のポリエチレングリコールエステル、リノール酸やヒドロキシステアリン酸等の重縮合脂肪酸等のポリエチレングリコールエステル等が挙げられる。これらの第1非イオン性界面活性剤の分子量が3000未満では油粒子の耐合一性向上効果が不十分になり、また分子量が15000を越えると、油溶性が不十分になる。HLB価が4未満または9を越えると、いずれの場合にも耐合一性向上効果が不十分になり、またプレートアウト性向上効果も不十分になる。さらに、第1非イオン性界面活性剤の配合量が0.2重量%未満では、油粒子の耐合一性向上効果が不十分になり、またそれが2重量%を越えてもその効果が飽和するので、それ以上添加しても経済的に不利になる。
【0025】
分子量が3000〜15000であってHLB価が5〜9の第1非イオン性界面活性剤はW/Oエマルションを形成しやすく、それのみでは十分な経時乳化安定性が得られない。そこで、本発明者等は、分子量が1000〜3000、HLB価が5〜9の第2非イオン性界面活性剤を0.2〜2重量%の割合で併用することにより、経時においても良好な乳化安定性を有する圧延油組成物が得られる事を発見した。
【0026】
分子量が1000〜3000でHLB価が5〜9の第2非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸テトラエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸トリエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ビス(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)メタン等が挙げられる。
【0027】
第2非イオン性界面活性剤において、分子量が1000未満では、圧延において発生する鉄粉に対して十分な防止効果を得ることができず、また分子量が3000を越えると、圧延油の粒子径を小さくする効果が不十分になる。またHLB価が5未満では耐合一性向上効果が不十分になり、HLB価が9を越えると、圧延板に付着した圧延油を再乳化してしまうのでプレートアウト性向上効果が不十分になり、配合量が0.2重量%未満では、圧延油粒子径を適正な粒径にコントロールする事ができなく、配合量が2重量%を越えてもその効果が飽和するので、それ以上添加しても経済的に不利となる。
【0028】
一般に油粒子の表面の保護作用が強ければ、耐合一性が優れている事が知られている。また圧延時に発生した鉄粉は、表面が親油性であり油粒子となじみやすく、油粒子の保護作用を破壊してしまい、油粒子を合一し鉄粉を含んだ大粒子が生成する。従って、圧延油の乳化分散状態の経時安定性を高めるには、油粒子の表面の保護作用を強くし、耐合一性を向上させること、及び発生鉄粉の影響を受けがたくすることが重要である。
【0029】
油粒子の耐合一性を向上するには、油粒子の表面の保護膜を厚くすることが有効であるが、また同時に表面のその効果を継続的に安定にするには、油粒子界面にその保護膜が安定して存在する必要がある。本発明に使用される分子量が3000〜15000で、かつHLB価が5〜9の第1非イオン性界面活性剤は、従来使用されていた非イオン性界面活性剤よりも高分子であり、このために、油粒子の表面の保護膜を厚くすることができ、それによって油粒子の合一と油粒子への鉄粉の吸着を阻止できるのである。しかし、第一非イオン性界面活性剤のみでは、経時的にW/Oエマルションを形成し、油粒子が合一しやすくなる。本発明に使用される分子量1000〜3000で、かつHLB価が5〜9の第2非イオン性界面活性剤を、前記第1非イオン性界面活性剤と併用すると、経時的W/Oエマルションの形成を防止し、油粒子の安定した粒径を得ることができる。
【0030】
プレートアウト性を向上する作用について述べると、分子量が3000〜15000でかつHLB価が5〜9の第1非イオン性界面活性剤は、W/Oエマルションを作りやすく、これと分子量1000〜3000でかつHLBの誘導体)とを併用することにより、本発明の圧延油組成物はW/O/Wエマルションを形成してプレートアウト性が向上するものと考えられる。このように第1及び第2非イオン性界面活性剤の併用により、優れた耐合一性とプレートアウト性を持つ圧延油が得られる。
【0031】
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油組成物の流動点は10℃未満であり、この流動点は好ましくは5℃以下である。この流動点には格別の下限値はなく、基油の性質上自ずと定まる。流動点が10℃以上になると、圧延油組成物の流動性が低下し、圧延機周辺の耐汚れ性が不十分となる。
【0032】
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油のけん化価は170以上であり、このけん化価は好ましくは190以上であり上限に制限はないが、基油の性質上自ずと定まる。けん化価が170未満であると得られる圧延油組成物の潤滑性が不十分になり焼き付き等の潤滑不良の発生原因となる。
【0033】
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油組成物の粘度は50℃で20〜40mm2 /sec であり、好ましくは25〜35mm2 /sec である。それが20mm2 /sec 未満であると、高速圧延で焼き付き等の潤滑不良が発生しやすく、またそれが40mm2 /sec を越えるとスリップが発生しやすくなる。
【0034】
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油組成物には、任意成分として、油性向上剤、極圧添加剤、酸化防止剤等のように、鋼板用冷間圧延油に通常使用されている添加剤を含有してもよい。油性向上剤としては、牛脂脂肪酸、オレイン酸、イソステアリン酸、パーム脂肪酸、ヤシ脂肪酸等の高級脂肪酸、ダイマー酸(オレイン酸またはリノール酸のダイマー酸)、トリマー酸(オレイン酸またはリノール酸のトリマー酸)等多塩基酸が挙げられる。極圧添加剤としては、トリオレイルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリラウリルフォスフェートジラウリルハイドロジェンフォスファイト、ジオレイルハイドロジェンフォスファイト等が挙げられる。酸化防止剤としては、BHT,BHA、α−ナフチルアミン等が挙げられる。これらの任意成分の配合量は、その目的のために通常使用されている量とすることができる。
【0035】
【実施例】
本発明を下記実施例によりさらに説明する。
下記実施例及び比較例において用いられた原料は下記の通りである。
【0036】
【0037】
〔供試界面活性剤〕
a・・分子量3000〜15000、HLB価5〜9のもの(第1非イオン性界面活性剤 )
b・・分子量1000〜3000、HLB価5〜9のもの(第2非イオン性界面活性剤)
c・・a,b以外のもの
a1:マレイン酸とポリブテンの共重合物のポリ HLB価:5.0,MW:4500
エチレングリコールエステル
a2:マレイン酸とポリブテンの共重合物のポリ HLB価:5.5,MW:5000
エチレングリコールエステル
a3:ヒドロキシルステアリン酸の重縮合物のポ HLB価:6.0,MW:15000
リエチレングリコールエステル
a4:ヒドロキシルステアリン酸の重縮合物のポ HLB価:8.0,MW:5000
リエチレングリコールエステル
b1:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン HLB価:5.6,MW:2000
アルキルエーテル
b2:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン HLB価:7.1,MW:1100
アルキルエーテル
b3:ビス(ポリオキシエチレンポリオキシプロ HLB価:5.6,MW:2000
ピレンアルキルエーテル)メタン
b4:ビス(ポリオキシエチレンポリオキシプロ HLB価:7.1,MW:1100
ピレンアルキルエーテル)メタン
c1:マレイン酸とポリブテンの共重合物のポリ HLB価:4.5,MW:3800
エチレングリコールエステル
c2:ヒドロキシルステアリン酸の重縮合物のポ HLB価:10.0,MW:9000
リエチレングリコールエステル
c3:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン HLB価:4.5,MW:3800
アルキルエーテル
c4:ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタ HLB価:15.0,MW:900
ンモノオレート
【0038】
実施例1〜8及び比較例1〜8
実施例1〜8及び比較例1〜8の各々において、前記原料を、表1又は表2に記載の配合量で配合して圧延油組成物を調製した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
得られた圧延油組成物を下記試験に供してその性能を評価した。
1)経時安定性…ホモミキサー法による乳化安定性評価
〔試験条件〕
図1にホモミキサー試験機を示す。圧延油エマルジョンは、60℃の温水1リットルに、圧延油を3重量%の配合量で分散させ、粒径約1μmの鉄粉を500ppm 添加し、ホモミキサー攪拌条件:10000rpm において、30分間攪拌し、その後5000rpm で30分間攪拌した。
〔評価項目〕
ホモミキサー攪拌10000rpm 30分後、及び5000rpm 30分後の圧延油粒子の平均粒子径を測定し、および乳化安定性の指標としてETIを測定する。ETIは5000rpm 、30分間攪拌後、分散液200mLを採取し、15分間静置後、その下層における圧延油の濃度の試験前の濃度との比で表す。
ETI(%)=〔200mL採取15min 静置後の最下層100mLの濃度〕/〔試験前の100mLの濃度〕×100
10000rpm と5000rpm の平均粒子径の差が少なく、ETIが高い方が耐合一性に優れ乳化安定性が良好である。
【0042】
2)プレートアウト試験機によるプレートアウト性評価
〔試験条件〕
プレートアウト試験機を図2に示す。圧延油エマルジョンは、60℃の温水に圧延油を3重量%の配合量で配合し、ホモミキサー攪拌を8000rpm で30分間施し、その後に圧力:2kg/cm2 で0.1秒間薄物鋼板試験片上にスプレーし、その後余分なクーラント液を除去するため50℃の温水で湯洗し乾燥した。
試験片として、SPCC−B(0.3mm×50mm×100mm)を使用した。
〔評価方法〕
試験片表面に付着した油付着量で評価した。
油付着量は表面炭素測定装置(LECO社製)で測定した。油付着量が多いほどプレートアウト性が良好で、且つ潤滑性が良好である。
【0043】
3)耐汚れ性…スプレー循環試験による耐汚れ性評価
〔試験条件〕
図3に示すポンプ循環試験機を用いて耐汚れ性試験を行った。
圧延油エマルジョンは60℃温水に、圧延油を濃度3重量%になるように配合し、さらに平均粒子径1μmの鉄粉を1000ppm 配合し、図1に示されるホモミキサーで8000rpm 30分間攪拌し、得られた圧延エマルジョンを、圧力1kg/cm2 、フルコーンノズルを使用して、試験片SPCC−B(0.3mm×50mm×100mm)上に30分間スプレーした。
〔評価〕
スプレーされた試験片の付着物が多いほど耐汚れ性が不良であり、少ない程良好である。
図3に示された試験機において、ヒーター1上に載置されたビーカー2a中の供試エマルジョン2を、アジテーター3により攪拌した。供試エマルジョンを、ポンプ4により吸い上げ、圧力計6に表示される圧力に応じてエマルジョンの圧力を所定圧力に、コントロールしながらエマルジョンをスプレーボックス7中の試験片8上にスプレーした。スプレーボックス中のエマルジョンはビーカー2a中に還流し、またエマルジョンのスプレー圧力は、バルブ5を開き、吸い上げたエマルジョンの一部をビーカーに還流することによって、所定圧力にコントロールした。
【0044】
4)脱脂性試験…ラボ圧延材の電解脱脂処理による脱脂性評価
〔ラボ圧延板の作製〕
低速短冊圧延機を用いて試験板を作成した。
圧延油エマルジョンは、60℃温水に圧延油濃度3重量%および平均粒子径1μmの鉄粉を1000ppm 配合し、図1に示されるホモミキサーで8000rpm 30分間攪拌して調製した。この圧延油エマルジョンを圧力1kg/cm2 、フラットノズルを介して試験板上にスプレーし圧延を行った。試験板はSPCC−SB0.8mm×70mm×150mmであり、これに5パス圧延を行い全圧下率約50%とした。圧延された試験板を0.4mm×70mm×150mmに切断し、その後70kgf ・cmでスタックボルトで締め120℃×16Hr焼き付けた。この焼き付けられた試験片を用いて脱脂試験を行った。
脱脂液は80℃温水にNaOH(濃度4%)+AD−4372(日本パーカライジング製)0.5%を溶解して調製した。図4に示す電解脱脂装置を用いて試験片を2秒間(負1秒→正1秒)、脱脂した。電解脱脂の電流密度は5A/dm2 であった。
〔評価〕
電解脱脂後の試験片表面に残存している油分付着量が多いと脱脂性が不良と評価される。
【0045】
〔試験結果〕
実施例、比較例について性能評価試験の結果を表3〜7に示す。
何れの実施例においても乳化安定性、プレートアウト性、潤滑性、耐汚れ性およびアルカリ洗浄除去に優れていた。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】
表3〜表7に明瞭に示されているように、本発明に係る実施例1〜8の潤滑油は良好な乳化安定性、プレートアウト性、耐汚れ性、および脱脂性を示している。
比較例1は、流動点が高いため、耐汚れ性が悪く、且つ脱脂性も悪い。従ってこの圧延油では現場圧延機を汚しやすく、且つスカムマーク等鋼板清浄性にも影響を与える。
比較例2は、低分子ノニオン界面活性剤のHLBが低く、且つ分子量が3000を越えているため、平均粒子径が大きく、そのためETIが低く乳化安定性が悪い。
この圧延油は初期乳化性が悪く浮上油を発生しやすい。
比較例3は、粘度が低いため、プレートアウト性が悪い。
この圧延油は粘度が低いのでスリップは発生し難いが油膜強度が低くヒートが発生しやすい。
【0052】
比較例4は、粘度が高く、且つトランス型脂肪酸含有量が低いので流動点が高い。そのため耐汚れ性および脱脂性が悪い。この圧延油は圧延機を汚しやすく、且つ粘度が高いのでスリップを発生しやすい。
比較例5は、低分子ノニオン界面活性剤のみなので、乳化安定性に欠け、ETIが低い。
低分子ノニオン界面活性剤のみなので鉄粉に影響されやすく耐汚れ性も悪い。
また低分子ノニオン界面活性剤の添加量が多いためプレートアウト性が低く潤滑性が不良である。
比較例6は、高分子ノニオン界面活性剤のみなので、粒径変動は少ないが粒径が大きくETIが低い。また高分子ノニオン界面活性剤のみでは初期乳化性が悪く浮上油を多量発生しやすい。
【0053】
比較例7はHLBが高い高分子ノニオン界面活性剤、およびHLBが高く分子量が低すぎる低分子ノニオン界面活性剤を使用している。HLBが高いため鋼板にプレートアウトした油分を再分散させるため、プレートアウトが低くなり潤滑性が低い。また低分子の界面活性剤分子量が小さすぎるため鉄粉の影響を受けやすく乳化安定性が不良である。
比較例8は、界面活性剤の添加量が少ないため乳化安定性が得られず、ETIが低い。
この様な圧延油は油粒子、および鉄粉を分散できないので耐汚れ性が悪く、且つ浮上油を多量発生しやすい。
【0054】
【発明の効果】
本発明の薄物鋼板用冷間圧延油は、特定された基油と特定非イオン性乳化分散剤との配合効果により、優れた乳化安定性、プレートアウト性、耐汚れ性およびアルカリ洗浄性に優れた特徴を有し、ブリキ原板等の薄物鋼板用冷間圧延において高い潤滑性、操業安定性をもたらすことによって作業効率の向上を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホモミキサー試験機の構成を示す側面説明図。
【図2】プレートアウト試験機の構成を示す側面説明図。
【図3】ポンプ循環ミル汚れ性試験機の構成を示す側断面説明図。
【図4】電解脱脂試験機の構成を示す側断面説明図。
【符号の説明】
1…ヒーター
2…エマルジョン
2a…ビーカー
3…アジテーター
4…ポンプ
5…圧力計
6…スプレーボックス
8…試験片
Claims (1)
- (A)基油と、(B)前記基油用乳化分散剤とを重量混合比99.6:0.4〜96.0:4.0で含む組成物であって、
前記基油(A)が下記成分:
(1)動植物油に異性化処理を施し、この異性化油から分別して得られる脂肪酸トリグリセリドであって、それに含まれるトランス型脂肪酸成分の含有量が40重量%以上である1種以上の改質油脂と、
(2)飽和脂肪酸の合成エステルの1種以上、
の混合物を含み、
かつ、前記混合物が170以上のケン化価と、10℃未満の流動点と、及び50℃において20mm2 /秒以上40mm2 /秒未満の粘度と、
を有し、また
前記乳化分散剤(B)が、下記成分:
(1)3000〜15000の分子量と、5〜9のHLB価を有する、第1非イオン性界面活性剤と、
(2)1000以上3000未満の分子量と、5〜9のHLB価を有する第2非イオン性界面活性剤と
を含み、
第1及び第2非イオン性界面活性剤の各々の含有量は、前記基油及び乳化分散剤の合計重量の0.2〜2.0重量%である
ことを特徴とする薄物鋼板用冷間圧延油組成物。
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