JPS6012310Y2 - 基板支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、基板の着脱を容易にできるとともに、基板
を取り付ける部分の摩耗を防止できるようにした基板支
持装置に関する。

電子部品を実装した基板は装置の所定個所に支持体によ
り固定されており、装置のサービス時においては、この
基板を支持体より取り外す必要がある。

従来の基板の支持体に対する取付方法は以下のごとくで
ある。

１ 基板をビスで支持体に取り付ける方法である。

この方法はビスを基板と支持体とともに締め付けたり、
ゆるめたりするものであるが、この方法では、工数がか
かる上に、ビスを紛失し易い。

２ 基板の片側がヒンジ構造で、他方を支持体にビスで
止める。

この方法は１項の場合よりも工数が少ないが、ビス紛失
の可能性は残っている。

そして、１項、２項の場合はともにビスを使用するもの
であるが、ビスを使用すると、ビス孔が馬鹿になったと
き、基板を支持体に取り付けることができなくなる。

３ 上記の方法に代えて、第１図に示すように、取付部
材１の両端に弾力を有する環状部１ａ。

１ｂを設け、その近傍につば２ａ、２ｂを形威し、環状
部１ａを支持体の穴と基板の穴（いずれも図示せず）を
通して、基板を支持体に取り付け、基板を支持体から取
り外すときにはこの取付部材１を基板と支持体の穴から
抜きとるものである。

しかし、この場合、取付部材１を取り外すごとに基板の
穴が傷つき、また、環状部１ａも劣化して、ついには弾
力性がなくなり、取付部材としての機能を喪失してしま
う。

この考案は、上記従来の欠点を除去するためになされた
もので、回転半径を可変できるヒンジ構造と、それに相
対する位置に支持体を設け、支持体とヒンジ構造との間
に基板を着脱可能とすることにより、サービス時などに
おける基板の着脱作業の容易化と基板の損傷、支持体そ
の他の部材の摩耗を防止し、長期信頼性が得られる基板
支持装置を提供することを目的とする。

以下、この考案の基板支持装置の実施例について図面に
基づき説明する。

第２図はその一実施例における基板の取り付は前の状態
を示す側面図であり、第３図は基板を支持体に取り付け
た状態を示す側面図である。

また、第４図は平面図である。

この第２図ないし第４図において、１１は支持体である
。

支持体１１は板状に形成され、装置本体（図示せず）の
所定個所に固定されている。

この支持体１１の上端近傍には、第２図、第３図より明
らかなように、凹部１１ａが形成されている。

この凹部１１ａは基板１２の一方の側縁１２ａを係止す
るためのものである。

一方、１３はヒンジ本体を示す。

ヒンジ本体１３はロッド１３ａ、係止部１３ｂ、ストッ
パピン１３ｃから構成されている。

係止部１３ｂはロッド１３ａの一端に固定、あるいは一
体的に設けられており、図示のごと＜、１３１字形に形
成され、上記支持体１１の凹部１１ａに相対向している
。

この係止部１３ｂには、基板１２の他方の側縁１２ｂが
係止されるようになっている。

また、ストッパピン１３ｃはロッド１３ａの長手方向に
対して直角方向に、このロッド１３ａの左端近傍に挿入
されている。

ストッパピン１３ｃは軸１４の移動量を規制するための
ものである。

軸１４はロッド１３ａにおいて、係止部１３ｂとストッ
パピン１３ｃ間に挿入されている。

そして、軸１４と係止部１３ｂ間において、ロッド１３
ａの外周面にはコイル状のスプリング１５が装着されて
いる。

スプリング１５は常時軸１４をストッパピン１３ｃ方向
に押圧するようになっている。

軸１４の一端は第４図より明らかなように、軸受１６に
回転自在に支承されている。

軸受１６は装置本体の所定個所に取り付けられている。

次に、以上のように構成されたこの考案の基板支持装置
の動作について説明する。

まず、第２図に示すように、基板１２が支持体１１から
取り外された状態から、この基板１２を支持体１１に取
り付ける場合について述べることにする。

この場合、まず、第２図に示すように、軸１４とともに
、ヒンジ本体１３を持ち上げるようにして、所定角度左
方向に回動させる。

次いで、基板１２の左端側の側縁１２ｂをヒンジ本体１
３の係止部１３ｂに矢印Ａ□力方向挿入して、この側縁
１２ｂを係止部１３ｂに係止させる。

この状態で、基板１２を第２図に示すように所定位置、
すなわち、基板１２の右端側の側縁１２ａが支持体１１
の凹部１１ａに対向する位置まで矢印Ａ２方向に下げる
。

次いで、スプリング１５の弾力に抗して、基板１２を左
方向に押圧すると、ヒンジ本体１３のロッド１３ａが左
方向に移動する。

この状態により、基板１２の右端側の側縁１２ａが支持
体１１の凹部１１ａと完全に相対向する。

このまま、この側縁１２ａを支持体１１の凹部１１ａ内
に挿入して手を離せば、スプリング１５の弾力により、
係止部１３ｂとともに基板１２が右方向に移動し、第３
図に示すように、基板１２の右端側の側縁１２ａが完全
に支持体１１の凹部１１ａ内に係止される。

かくして、基板１２は支持体とヒンジ本体１３間に支持
されることになる。

一方、このように支持された基板１２を取り外す場合に
は、上記とは全く逆の動作を行う。

すなわち、第３図および第４図の状態から基板１２の左
側をスプリング１５の弾力に抗して押圧すれば、基板１
２は左方向に移動してその右端側の側縁１２ａは支持体
１１の凹部１１ａから外れる。

このまま、第２図に示すように、軸１４を支点として、
ヒンジ本体１３とともに基板１２を左方向に回動させ、
係止部１３ｂから基板１２を抜き取れば、容易に基板１
２を取り外すことができる。

以上のように、この考案の基板支持装置によれば、基板
の一方の側縁を係止するための凹部を有する支持体を設
け、この凹部に対向して、ヒンジ本体を設けて係止部の
他方の側縁を係止する係止部および回動自在な軸を軸受
に支承させ、この軸とヒンジ本体の係止部間に常時外方
向に押圧力を有するスプリングを設けて基板の着脱時に
スプリングに抗して基板の他方の側縁をヒンジ本体の係
止部に係止させた状態で、基板の他方の側縁を支持体の
凹部に係止させるか、離脱させるようにしたので、取り
付はビスや後付は部品などが不要となり、これらの部品
の紛失わ防止できる。

また、ビス締め付は操作が不要となり、それにともなっ
て摩耗部品がなく、長期信頼性が得られる。

さらに、基板そのものに規制などによる歪みが生じるこ
をもなく、しかも基板の着脱に工具が不要であり、サー
ビスが必要な場合に至便であるなど、実用上すぐれた効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の基板支持装置に適用される取付部材の平
面図、第２図はこの考案の基板支持装置の一実施例にお
ける基板を支持体に取り付ける前の状態を示す側面図、
第３図は同上基板支持装置により基板を支持体とヒンジ
本体に取り付けた状態を示す側面図、第４図は第３図の
平面図である。 １１・・・・・・支持体、ｌｌａ・・・・・・凹部、１
２・・・・・・基板、１２ａ、１２ｂ・・・・・・側縁
、１３・・・・・・ヒンジ本体、１３ａ・・・・・・ロ
ッド、１３ｂ・・・・・・係止部、１３Ｃ・・・・・・
ストッパピン、１４・・・・・・軸、１５・・・・・・
スプリング、１６・・・・・・軸受。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板の一方の側縁を係止するための凹部を有する支持体
   と、この支持体の上記凹部に対向して上記基板の他方の
   側縁を係止する凹状の係止部を有するとともに、この係
   止部の反対側の所定個所にストッパピンを有するヒンジ
   本体と、このヒンジ本体において上記係止部とストッパ
   ピンとの間に設けられて軸受に回転自在に支承される軸
   と、この軸と上記係止部間に設けられ常時係止部を上記
   支持体方向に押圧するスプリングとからなる基板支持装
   置。