JPS6012094B2 - 燃焼用液体の噴射方法及び噴射ノズル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、重油などの燃料あるいは無機塩などを含む工
場廃液（以下「燃焼用液体」という。

）に加圧空気あるいは水蒸気（以下「頃霧用気体」とい
う。）を内部混合し噴霧状ガスとして燃競室内に噴射し
燃焼せしめる燃焼用液体の噴射方法及び該方法を実施す
る噴射ノズルに関するものである。近年、工場廃液処理
などが公害防止問題上から取り上げられるようになり、
工場廃液、特に無機塩を含む工場廃液を贋霧用気体と混
合し曙霧状ガスとして加圧焼却炉の燃焼室内に噴射し焼
却する方法が注目されてきている。

この加圧焼却炉に使用されている噴射ノズル、あるいは
重油バーナーなどに使用されている噴射ノズル（通常は
加圧焼却炉に使用されている噴射ノズルとほぼ同一の構
造のものが使用される。）としては、従来、噴射ノズル
内で燃焼用液体と噴援用気体とを混合する内部混合型の
ものと、燃焼用液体を直接ノズルから噂霧状に噴射し外
部の贋霧用気体と混合する外部混合型のものとの２種類
があった。しかし、第１図に示した如き内部混合型の噴
射ノズルは内部混合された贋霧状ガス中の細かい燃焼用
液体の粒子がノズルの内周に付着して液滴となり、その
液滴が押し出されてノズル先端の外表面に溜まり燃鱗室
の熱によって液分が蒸発せしめられる固形分が凝結して
ノズル先端に付着しついにはノズルを閉鎖するという欠
点を有していたし、また第２図に示した如き外部混合型
の噴射ノズルは燃焼用液体を直接ノズルから噴霧状に噴
射せしめるものであるため燃焼用液体を均一粒度の贋霧
状ガスとすることができず且つ各粒子を微粒子状に出来
ないという欠点を有していた。従って、このような従釆
の噴射ノズルを工場廃液を焼却する加圧焼却炉０や重油
バーナーの噴射ノズルとして使用した場合、穴が詰まり
易い、完全燃焼しにくい、燃焼効率が悪い、あるいは炎
の安定が悪いなど、種々の欠点を有していたのである。
本発明者らは、かかる従来の噴射ノズルの欠点を除去す
べく鋭意研究の結果、燃焼用液体と贋霧用気体とを内管
内で内部混合せしめ頃霧状ガスとした後に内ノズルから
燃焼室内に該階霧状ガスを噴射せしめるとともに、贋霧
用気体の一部を該噴霧状ガスと接触させることなく先端
部に圧送し該内ノズルから噴射せしめられる頃霧状ガス
を包囲しつつ噴射すれば、ノズル先端に固形分が付着し
てノズルを塞ぐこともなくなり且つ従釆の噴霧状ガスの
粒度に比べて超微粒で均一な粒度を有する噴霧状ガスと
することができることを知得し、本発明を完成したので
ある。更に詳しくは、本発明は燃焼用液体を頃霧用気体
と内部混合して階務状ガスとして燃焼室内に噴射するに
際し、階援用気体の一部を内部混合せしめられた贋霧状
ガスと接触させることなく先端部に圧送し、先端部の内
ノズルから噴射せしめられる該贋霧状ガスを包囲しつつ
該曙霧用気体を外ノズルから噴射することを特徴とする
燃焼用液体の噴射方法、及び燃焼用液体と頃援用気体と
を混合し贋霧状ガスとして燃焼室内に噴射せしめる噴射
ノズルにおいて、燃焼用液体と頃霧用気体とを内部混合
し贋霧状ガスとする混合室と該贋霧状ガスを先端部に圧
送する贋霧状ガス通路とを有する内管と、該内管の外周
を被覆し且つ階霧用気体の一部を該内管内で内部混合せ
しめられた贋霧状ガスと接触することなく先端部へ圧送
する頃霧用気体通路を形成する外管と、該内管の先端部
に固着せしめられており且つ内管より圧送せしめられる
該頃霧状ガスを燃焼室内に噴射する内ノズルが先端部に
所定個数設置せしめられたノズルチップと、該ノズルチ
ップの内ノズルの軸心と同一軸心を有しており且つその
内部に挿入せしめられた該内／ズルから噴射せしめられ
る頃霧状ガスを包囲しつつ噴霧用気体を燃焼室に噴射す
る外ノズルが設けられていて該ノズルチップの外周を被
覆して該外管の先端に固定せしめられたノズルキャップ
とより構成されていることを特徴とする燃焼用液体の噴
射ノズルを提供するものである。

上述の如く本発明に係る燃焼用液体の墳射方法は、燃焼
用液体を頃霧用気体と内部混合して内／ズルから噴射せ
しめる贋霧状ガスを包囲しつつ頃霧用気体の一部を外ノ
ズルから噴射することによってノズル先端に燃焼用液体
の固形分が付着するのを防止するとともに超微粒化した
項霧状ガスとすることを目的とするものであるがＬ こ
の場合に内ノズルより噴射せしめられる贋霧状ガスを旋
回させながら噴射させ、若しくは外ノズルより噴射せし
められる靖霧用気体を旋回させながら噴射させ、又は該
噴霧状ガスと噴霧用気体とを相互に逆方向に旋回させな
がら噴射せしめることにより該麓霧状ガスと噴霧用気体
とを噴射ノズルの前方で激しく凝梓混合せしめて燃焼用
液体をより超微粒化せしめ得る方法に関するものである
。

次に、図面を用いて本発明に係る燃焼用液体の噴射方法
を実現した燃焼用液体の噴射ノズルについて詳細に説明
する。

第３図は上半分を断面とした本発明に係る燃焼用液体の
噴射ノズルの側面図、第４図は第３図の先端部の拡大断
面図である。

図面中、１は燃焼用液体と階霧用気体とを内部混合し曙
霧状ガスとする混合室ｌａと該頃窮状ガスを先端部に圧
送する噴霧状ガス通路ｌｂとを有する内管であり、２は
内管１の外周を被覆し且つ咳霧用気体の一部を内管１内
で混合せしめられた頃霧状ガスと接触させることなく先
端部へ圧送する頃霧用気体通路２ａを形成する外管であ
る。

３は内管１の先端部に固着せしめられており且つ内管１
より圧送せしめられて来る頃霧状ガスを燃焼室内に噴射
する内ノズル３ａが先端部に所定個数設置せしめられた
ノズルチップであり、この各内ノズル３ａの軸心をそれ
ぞれ相違する方向に設置せしめると頃霧状ガスが噴射ノ
ズルの四周に務散され燃焼効率を向上せしめることがで
きる。

４はノズルチップ３の内ノズル３ａの鼠心と同一軸心を
有しており且つその内部に挿入せしめられた該内ノズル
３ａから噴射せしめられる贋霧状ガスを包囲しつつ贋愛
用気体通路２ａを経て圧送せしめられて来る贋霧用気体
を燃焼室内に噴射する外ノズル４ａが設けられていて、
該ノズルチップ３の外周を被覆して外管２の先端に螺着
などの手段で固定せしめられたノズルキャップである。

５は内管１の混合室ｌａに連結せしめられており燃料や
工場廃液より成る燃焼用液体を内管１に導く燃焼用液体
導管であり、６は外管２に連結せしめられており加圧空
気又は水蒸気より成る頃霧用気体を外管２に導く頃霧用
気体導管である。本発明に係る燃焼用液体の噴射ノズル
は上記の如き機造を有するものであり、燃焼用液体は燃
焼用液体導管５を経て内管１の混合室ｌａ内に圧送せし
められると同時に、鰭霧用気体は噂霧用気体導管６を経
て外管２に導かれその一部が頃霧用気体通路２ａを経て
先端に固定せしめられたノズルキャップ４内へ庄送せし
められるとともに残りの部分は該混合室ｌａ内に圧送せ
しめられて燃焼用液体と蝿杵混合せしめられて曙霧状ガ
スとなり、該頃霧状ガスは贋霧状ガス通路ｌｂを経て内
管１の先端に固着せしめられたノズルチップ３内に圧送
せしめられ内ノズル３ａより燃焼室内に噴射せしめられ
る。

一方、外管２の曙霧用気体通路２ａを経て先端に固定せ
しめられたノズルキャップ４内に圧送せしめられた麓襲
用気体は内ノズル３ａから噴射せしめられる比較的粒子
の大きい噴霧状ガスを包囲して外ノズル４ａから噴射せ
しめられ、噴射ノズルの前方で激しく蝿枠混合せしめら
れ超微粒子の贋霧状ガスとなる。この場合に、外ノズル
４ａの内周面に内広外狭のテーパーを設けたり、内ノズ
ル３ａの外周面に内広外狭のテーパ−を設けると共に外
ノズル４ａの内周面に内ノズル３ａの外周面よりも大き
い内広外狭のテーパ−を設けて頃霧用気体を強制的に贋
霧状ガスの中に混入せしめて瀦拝混合を活発ならしめた
り、内ノズル３ａ内に旋回羽根３ｂを設けて頃霧状ガス
を旋回させたり、外ノズル４ａ内に旋回羽根４ｂを設け
て曙霧用気体を旋回させたり、内ノズル３ａと外ノズル
４ａの両方に旋回羽根３ｂ，４ｂを設けてその旋回方向
を互に逆方向にしたりすることにより、噴霧状ガスと噴
霧用気体とを激しく櫨梓混合せしめることにより超微粒
子の贋霧状ガスとすることができるのである。このよう
に外ノズル４ａの内周面にテーパーを設ける場合にその
テーパ一はねｎ２００〜ｔａｎ４５ｏの範囲に設定する
ことが噴霧状ガスと蹟霧用気体との濃浮浪合効率が良く
なり好ましい。かかる構造の本発明に係る燃焼用液体の
噴射ノズルは内管１内の混合室ｌａ内で一旦内部混合し
て噂霧状ガスとした後に内ノズル３ａから噴射する際に
噴霧用気体と激しく外部混合せしめ、より粒子の細かい
均一な頃霧状ガスとするものであり、また、従来問題と
なっていた内ノズル３ａの先端に燃焼用液体が液滴とな
って付着した場合にも内ノズル３ａの外周に設けた外ノ
ズル４ａから噴射される噴射用気体によって吹き飛ばさ
れ、液滴中の固形分が乾燥されてレズル先端に付着しノ
ズルを閉鎖するというような事故がなくなるのであり、
特に燃焼用液体が無機塩を含む工業廃液である場合にお
いて有機物を完全に燃焼せしめ得るのみならず、低融点
の無機塩を蒸発させてノズル詰まりを防止できる特徴を
有しているのである。

このように本発明に係る燃焼用液体の噴射ノズルを工場
廃液の加圧焼却炉に使用した場合、工場廃液は超微粒子
の均一な噴霧状ガスとして加圧焼却炉内に噴射せしめら
れるので効率よく且つ短時間に焼却されるのであり、重
油バーナーに使用した場合、安定した炎を得ることがで
きるとともに比較的短炎とすることができ炎の制御が容
易となるなどの種々の利点を有しているのである。以上
詳述した如く、本発明に係る燃焼用液体の噴射方法及び
噴射ノズルは、燃焼用液体を贋霧用気体と内部混合して
噴霧状ガスとして燃焼室内に噴射するに際し、贋愛用気
体の一部を直接ノズル先端に導いて噴射される贋霧状ガ
スを包囲しつつ噴射させることによってノズル詰まりを
防止すると共に、燃焼用液体を超微粒子状の均一な頃霧
状ガスとして燃焼効果を向上せしめ、合わせて従来の噴
射ノズルではノズル詰まりが生じて焼却が不可能であっ
た無機塩を含む工場廃液の焼却まで可能ならしめる燃焼
用液体の噴射方法及び該方法を実施するための噴射ノズ
ルに関するものであり、従来技術に比較してノズル詰ま
りが生じないため保守管理が容易となって維持費が低廉
となると共に噴射ノズルを備えた燃焼装置の稼動効率を
向上せしめることができ、更に安定した高効率の燃焼を
行なうことができるものであり、その工業的価値は非常
に大きなものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の内部混合型の噴射ノズルの断面図、第２
図は従来の外部浪合型の噴射ノズルの断面図「第３図は
上半分を断面とした本発明に係る燃焼用液体の噴射ノズ
ルの側面図、第４図は第３図の先端部の拡大断面図であ
る。 １・・・・・・内管、ｌａ・・・・・・混合室、ｌｂ・
・…・贋霧状ガス通路、２…・・・外管、２ａ・…・・
蹟霧用気体通路、３……ノズルチップ、３ａ……内ノズ
ル、３０・・・・・・旋回羽根、４・・・・・・ノズル
キャップ、４ａ・・・・・・外ノズル、４ｂ…・・・旋
回羽根、５・・…・燃焼用液体導管、６・・・・・・燈
繁用気体導管。 オ１囚 が２凶 ＊３蟹 才ム髄

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 燃焼用液体を噴霧用気体と内部混合して噴霧状ガス
   として燃焼室内に噴射するに際し、噴霧用気体の一部を
   内部混合せしめられた噴霧状ガスと接触させることなく
   先端部に圧送し、先端部の内ノズルから噴射せしめられ
   る該噴霧状ガスを包囲しつつ該噴霧用気体を外ノズルか
   ら噴射することを特徴とする燃焼用液体の噴射方法。 ２ 燃焼用液体が燃焼である特許請求の範囲第１項に記
   載の燃焼用液体の噴射方法。 ３ 燃焼用液体が重油である特許請求の範囲第２項に記
   載の燃焼用液体の噴射方法。 ４ 燃焼用液体が無機塩を含む工場廃液である特許請求
   の範囲第１項に記載の燃焼用液体の噴射方法。 ５ 噴霧用気体が加圧空気である特許請求の範囲第１項
   から第４項までのいずれか１項に記載の燃焼用液体の噴
   射方法。 ６ 噴霧用気体が水蒸気である特許請求の範囲第１項か
   ら第４項までのいずれか１項に記載の燃焼用液体の噴射
   方法。 ７ 噴霧状ガスを内ノズルから旋回させて噴射する特許
   請求の範囲第１項から第６項までのいずれか１項に記載
   の燃焼用液体の噴射方法。 ８ 噴霧用気体を外ノズルから旋回させて噴射する特許
   請求の範囲第１項から第７項までのいずれか１項に記載
   の燃焼用液体の噴射方法。 ９ 燃焼用液体と噴霧用気体とを混合し噴霧状ガスとし
   て燃焼室内に噴射せしめる噴射ノズルにおいて、燃焼用
   液体と噴霧用気体とを内部混合し噴霧状ガスとする混合
   室１ａと該噴霧状ガスを先端部に圧送する噴霧状ガス通
   路１ｂとを有する内管１と、内管１の外周を被覆し且つ
   噴霧用気体の一部を内管１内で内部混合せしめられた噴
   霧状ガスと接触することがなく先端部へ圧送する噴霧用
   気体通路２ａを形成する外管２と、内管１の先端部に固
   着せしめられており且つ内管１より圧送せしめられる該
   噴霧状ガスを燃焼室内に噴射する内ノズル３ａが先端部
   に所定個数設置せしめられたノズルチツプ３と、ノズル
   チツプ３の内ノズル３ａの軸心と同一軸心を有しており
   且つその内部に挿入せしめられた該内ノズル３ａから噴
   射せしめられる噴霧状ガスを包囲しつつ噴霧用気体を燃
   焼室内に噴射する外ノズル４ａが設けられていてノズル
   チツプ３の外周を被覆して外管２の先端に固定せしめら
   れたノズルキヤツプ４とより構成せしめられていること
   を特徴とする燃焼用液体の噴射ノズル。 １０ 外ノズル４ａの内周面が内広外狭のテーパーを有
   する特許請求の範囲第９項に記載の燃焼用液体の噴射ノ
   ズル。 １１ 外ノズル４ａの内周面のテーパーがｔａｎ２０°
   〜ｔａｎ４５°である特許請求の範囲第１０項に記載の
   燃焼用液体の噴射ノズル。 １２ 内ノズル３ａの外周面が内広外狭のテーパーを有
   し且つ外ノズル４ａの内周面のテーパーが該内ノズル３
   ａのテーパーよりも大きい特許請求の範囲第１０項又は
   第１１項に記載の燃焼用液体の噴射ノズル。 １３ 内ノズル３ａが噴霧状ガスを旋回せしめる旋回羽
   根３ｂを有する内ノズルである特許請求の範囲第９項か
   ら第１２項までのいずれか１項に記載の燃焼用液体の噴
   射ノズル。 １４ 外ノズル４ａが噴霧用気体を旋回せしめる旋回羽
   根４ｂを有する外ノズルである特許請求の範囲第９項か
   ら第１３項までのいずれか１項に記載の燃焼用液体の噴
   射ノズル。