JPS6011991Y2 - 水洗式小便器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ブローアウト式の水洗式小便器の改良に関す
る。

ブローアウト式の水洗式小便器は、主として公衆便所等
の公共用途に使われるものであり、チューインガムやタ
バコ等の固型異物がトラップ内に投入されたとしても、
トラップ内の噴出口より勢い良く噴射される洗浄水によ
り、これら異物を排水口外に吹き飛ばしトラップが詰ま
ることがないようにするものである。

そのため、従来このタイプの水洗式小便器は上部に給水
室を設け、この給水室に一担洗浄水を溜水せしめ、而る
後、同時に給水室よりボール部、トラップへと分流給水
し、ボール部側へ給水した洗浄水でボールやガイド壁に
付着した汚水を洗い落とし、一方トラップ噴出口に給水
した洗浄水でトラップ内の汚水並びに異物を排出するも
のであった。

ところが、ボールやガイド壁に付着した汚水を洗い落と
すためには一定の時間と水量とを要し、その間トラップ
噴出口からの洗浄水の多くは無駄に排出されるものであ
った。

そのためその給水量は大型で６１！／回、小型で４１１
回必要で、多量の水を使用していた。

そこで、本考案はボール部への給水口に給水後トラップ
への給水口に給水し、噴出孔よりトラップ内に溜水する
汚水を押送排出するに必要な水量を噴射せしめてトラッ
プ内の汚水を排出する洗浄給水装置を具備して洗浄水の
使用量を大巾に減らして節水効果を上げ得るブローアウ
ト式の水洗式小便器の提供を目的とぜんとするものであ
る。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図中、Ａは小便器本体で、上部の給水室６、下部の排水
トラップ２、ボール部１を形成する前面リブ部７、排水
トラップ２に連通ずる排水孔８から構成する。

給水室６は、中央の隔壁９を介してボール部１、前面リ
ム部７用のボール給水室６ａと、排水トラップ２用のト
ラップ給水室６ｂが形成され、夫々の給水室６ａｖ６ｂ
には洗浄給水装置Ｂからの給水口３，４を開孔する。

ボール部１は、上記隔壁９に連続して緩やかな円弧状を
もって垂下したガイド壁１０、上記ボール給水室６ａと
導入路１１を介して一体に前方へ連続する前面リム部７
から形成する。

また、ボール給水室６ａは、底壁１２下部に、導入孔１
３を介して連続する導水室１４を設け、その導水室１４
に開孔した吐水孔１５よりボール部１のガイド壁１０に
沿わしめて洗浄水を流下せしめる一方、導入路１１を介
して前面リブ部７に開孔した散水孔１６より洗浄水を散
水せしめる。

排水トラップ２は、ボール部１最下端の溜部１７内に、
ガイド壁１０下端を進入せしめて略Ｕ字状に形成して排
出孔８と連通し、その溜部１７を形成する下壁１８下に
、ガイド壁１０背面の案内路１９を介してトラップ給水
室６ｂに連通ずる貯水室２０を設ける。

貯水室２０の上壁、即ち溜部１７下壁１８には、斜め後
方に傾斜する噴出孔５を開孔し、その噴出孔５よりトラ
ップ内に洗浄水を噴出せしめる。

洗浄給水装置Ｂは、ボール、トラップ給水室６ａ、６ｂ
の給水口３，４に接続するボール給水管２１、トラップ
給水管２２、夫々の給水管２１゜２２を分岐せしめる給
水本管２３、制御装置Ｃに電気的に連繋腰夫々の給水管
２１．２２に設けられたボール、トラップ電磁弁２４，
２５にて構成される。

制御装置Ｃは、作動スイッチ２６が操作可能に設けられ
、便器本体Ａ上の壁体りに突出状に固定されている。

斯る本考案水洗式小便器は、まず、作動スイッチ２６を
操作してボール電磁弁２４を開弁し、給水本管２３より
ボール給水管２１からボール給水室６ａへと約１ｔ′程
の洗浄水を流下せしめ、吐水孔１５と散水孔１６より給
水せしめてボール部１の内壁面を一定時間洗浄してボー
ル電磁弁２４を閉弁する。

上記作用が終了した後、作動スイッチ２６を作動するこ
とによりトラップ電磁弁２５を開弁し、給水本管２３、
トラップ給水管２２を通過せしめてトラップ給水室６ｂ
を通り案内路１９へと約１で程の給水を流下せしめる。

案内路１９を流下する洗浄水はトラップ２内の水位より
高位にあるため、その水位差が水圧として加算されるこ
とになり噴出孔５より勢いよくトラップ２に噴射し、ト
ラップ２内の汚水を排出孔８へと押送排出する。

以上のように、まず最初にボール部１に給水することに
よりガイド壁１０やボール部１に付着した高濃度の汚水
が充分に洗い流され、その後にトラップ２の噴出孔５に
給水されるため、トラップ２内に残留する汚水はその給
水と容易に置換されて清浄になる。

従って僅かな水量でボール部１を完全に洗浄し、汚水を
排出させることができると共に、トラップ２内投入され
た異物をも排出することができる。

本考案は以上のように、ボール部及びガイド壁に給水し
た洗浄水でこれらに付着した汚水を洗い落とし、噴出孔
に給水した洗浄水でトラップ内の汚水及び異物を排出す
るブローアウト式の水洗式小便器において、小便器本体
の上部に上記ボール部及びガイド壁に連絡するボール給
水室と、噴出孔に連絡するトラップ給水室とを別個に形
成すると共に該ボール給水室及びトラップ給水室に、ボ
ール給水管及びトラップ給水管を接続せしめる給水口を
夫々開孔したので、ボール給水管に給水した後、時差を
設けてトラップ給水管に給水すれば、従来のブローアウ
ト式小便器のようなボール部及びガイド壁と噴出孔に同
時給水するものに比べて無駄に洗浄水が排出されること
がなく洗浄水が有効に汚水の洗い流しに使われ大幅な節
水効果をあげることができる。

依って所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案水洗式小便器の縦断側面図である。 尚図中、Ａ：小便器本体、１：ボール部、２ニドラツプ
、３，４：給水口、５：噴出孔、Ｂ：洗浄給水装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボール部及びガイド壁に給水した洗浄水でこれらに付着
   した汚水を洗い落とし、噴出孔に給水した洗浄水でトラ
   ップ内の汚水及び異物を排出するブローアウト式の水洗
   式小便器において、小便器本体の上部に上記ボール部及
   びガイド壁に連絡するボール給水室と、噴出孔に連絡す
   るトラップ給水室とを別個に形成すると共に該ボール給
   水室及びトラップ給水室に、ボール給水管及びトラップ
   給水管を接続せしめる給水口を夫々開孔したことを特徴
   とする水洗式小便器。