JPS6011865Y2 - 走行ストリップ支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は酸洗設備などにおいて、ストリップ（例えば綱
帯なと）をループカーによってループする際のストリッ
プ支持装置に関する。

ストリップを例えば酸洗設備などにおいて、連続処理す
る場合、帯状体のストリップの移送速度の変化が、直接
前記の作業工程に支障を与えない様に、ストリップを調
整ループするループカーが採用されている。

例えば第１図に示すようにストリップコイルより送られ
たストリップ（矢印Ａにて示す）が、ループカー１に塔
載されたループカードラム２を経て、酸洗設備などに移
送される（矢印Ｂにて示す）際、ストリップが作業工程
の一時停止又は処理速度の変化などによって、矢印Ａと
矢印Ｂとの間で余ったり足らなくなるような変化をする
が、これに対応してループカー１を移動させることによ
って、ストリップを常に一定の張力を持たせてループさ
せるようになっている。

そして例えば処理工程でのストリップの処理が遅くなり
、ストリップにたるみが生じてきたときには、ループカ
ー１が０点の位置より鎖線のＤ点の位置に移動すること
となる。

そしてこの時には０点とＤ点の間のストリップのたれ下
りを受けるためのサポートローラが必要となる。

しかし、このサポートローラは、ループカー１が移動す
るため、該ループカー１の移動に支障のない様に可動的
支持が必要となる。

このため従来は例えば特公昭４５−３９４４４号公報に
示すようにサポートローラを支持するアームを、ループ
カー移動進路の両側に回動自在に立設された縦軸に軸支
し、一方ループカーには前方側面に前記アームとリンク
機構を介して配されたタイヤを回動させるカムを取付け
、ループカーの移動に応じてタイヤと縦軸の接触回転に
より、サポートローラを支持するアームをループカーの
進路内へ、あるいは進路外へ水平回動させる装置がある
。

又他の装置としてアームを支持する回動軸にカムフォロ
アを設け、ループカーに取付けたカム体のカム溝に沿わ
せて、アームを回動させるようにしたサポートローラの
支持装置も提案されている。

しかし、これ等の装置では、前者はループカーの移動速
度が高い場合、衝撃などのため、アームの回動が確実に
行われなかったり、タイヤの摩耗による誤差が生じるな
どの欠点があり、又後者ではカム体をループカー、すな
わち、移動側に設けており、移動体に大きな部材を構成
することは、特にループカーの高速移動において不都合
であった。

そして、これ等は共に支持ローラを水平面で回動する方
式となっている。

このためストリップと接触したまま、ローラを回動せね
ばならず、製品に傷がつきやすく、しかも大きな回動力
を必要とする問題点があった。

本考案はかかる問題点を解決するためになされたもので
あって、ループカー外側の上方両側位置に、該ループカ
ーの移動方向に沿って横臥され、回動自在に支承された
軸を配し、該軸には軸直角方向に延出しサポートローラ
を支持したアームと、螺旋状のカム溝を穿設したドラム
カムをそれぞれ装着し、前記カム溝に係合し摺動するカ
ムフォロアをループカーの上方両側位置に取付け、ルー
プカーの移動に伴ってドラムカムを回動させ、これによ
ってサポートローラを垂直面内で回動させるようにし、
確実に作動保持させる走行ストリップ支持装置を提供し
えたものである。

以下図面に示した実施例にもとづいて説明する。

１はループカーであって、該ループカー１にはループカ
ードラム２が塔載されており、ループカー１の移動方向
に沿って敷設されたレール４上を駆動装置（図示せず）
によって、ストリップ３のループに応じて移動できるよ
うになっている。

そして前記ループカー１を構成する架台７の両側部には
、回動自在のカムフォロア５ならびにキツカー６が付設
されている。

次に前述のレール４に並行してフレイム８が設けられて
あり、該フレイム８には軸受９，１０゜１１が固設され
、図示の通り、軸１２をループカー１の移動方向と並行
に横臥して回動自在に支承するようになっている。

そして軸１２にはサポートローラ１３と、垂直ローラ１
４とを取付けたアーム１５と、表面にカム溝１６を穿設
したドラムカム１７が装着されており、その端部には、
所定位置に９０°の間隔を開いて２つの欠内部を有する
カム１８がキー止めされている。

なおドラムカム１７は図示（第５，６図）扇形状に構成
したものを示しているが、勿論円筒状の構成としてもよ
い。

更にフレイム８には支持枠１９、支持軸２０が取付けら
れている。

支持枠１９にはレバー２１が回動自在にピン着されると
共に、レバー２１の上部には前記したカム１８と係合す
るピンローラ２２が取付けられている。

このピンローラ２２のカム１８の欠内部への保合により
、軸１２を定位置で保持できるようになっている。

又レバー２１の下部には、前記したキツカー６と接触す
るローラ２３がピン着されると共に、ピンローラ２２が
常にカム１８の欠内部へのはまり込む方向に作動するよ
うに、バネ２４を介して支持軸２０がピン着されている
。

本考案は上記の通りに構成されているので、酸洗設備な
どのストリップ処理工程で、例えばその処理速度が早く
なり、ストリップ３のループの長さが短くなった場合に
は、第１図において、ループカー１がＤ点位置よりＣ点
位置の方向に移動することとなる。

すなわち、第２，４図においてループカー１が、矢印ａ
方向に移動することとなる。

そして、まずキツカー６によってローラ２３を押付け、
ピンローラ２２をカム１８の欠内部より開放することと
なる。

ついでカムフォロア５がドラムカム１７のカム溝１６に
嵌入しながら、カム溝１６に沿って移動することとなる
が、カム溝１６は直線より逐次螺旋状となっているため
、カムフォロア５の移動に従ってドラムカム１７が回動
する。

このため軸１２ならびに該軸１２に装着したアーム１５
も回動し、今までストリップ３をサポートしていたサポ
ートローラ１３も、アーム１５と共に垂直方向に軸１２
を回転軸として回動退避することとなる。

そしてドラムカム１７が９０°回動しサポートローラ１
３が垂直になったとき、すなわち、カムフオロア５がカ
ム溝１６の螺旋状部より直線部に移り、直線部を通過し
た時点で退避動作が終り、カムフォロア５はそのままド
ラムカム１７より離脱することとなる。

又、カム１８も９０°回動することとなるので、頭初に
ピンローラ２２を開放した欠円部イは下方に位置し、欠
内部口が新しくピンローラ２２の保持位置となり、かつ
下部ローラ２３もキツカー６より開放されているので、
バネ２４の作用によりピンローラ２２が、カム１８の欠
内部口に保持されることとなる。

このため確実にサポートローラ１３は垂直にロックされ
、ループカー１は矢印ａ方向に支障なく移動することが
できる。

前記はループカー１の矢印ａ方向への移動について説明
したが、矢印ａ方向と反対方向にループカー１を移動さ
せる場合も、ループカー１の通過後順次同一の動作によ
って、サポートローラ１３を垂直面内で回動して上動さ
せ、ストリップ３のサポート位置に確実に保持させるこ
とができる。

なお垂直ローラ１４はストリップ３の蛇行を防ぐため設
けられている。

本考案は前述の通り、ループカーに取付けたカムフォロ
アによって、ループカーの進路両側に設けたドラムカム
を回動させ、該ドラムカムを介してサポートローラを垂
直面内で回動させて、ストリップのサポートとループカ
ーの移動に伴う退避とを、簡単な装置によって確実に動
作せしめ得たものである。

又、ストリップを所定位置で支持するときだけサポート
ローラにストリップの荷重がかかるようになっており、
アームの開閉時にはストリップの荷重がかからなくなる
ので、アームの開閉に余分な力がかからず、少ない力で
スムーズに作動を行うことができる。

同様の理由により、アームの開閉によって製品（ストリ
ップ）に傷がつくこともない。

更にサポートローラのループカーの移動に伴う退避を垂
直方向に保持させることによって行っているので、仮り
に位置係合機構が外れた場合にも常にサポートローラが
垂直方向に下ることとなるので、ループカーの移動に支
障を与えることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案実施例の概念図、第２図は平面図、第３図
は正面図、第４図は側面図、第５図は第４図のＩ〜■線
に沿う正面図、第６図はドラムカムの正面図を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ループカー外側の上部両側位置に、該ループカーの移動
   方向に沿って横臥され、回動自在に支承された軸を配置
   腰該軸には軸直角方向に延出しサポートローラを支持し
   たアームと、螺旋状のカム溝を穿設したドラムカムをそ
   れぞれ装着し、前記カム溝に係合し摺動するカムフォロ
   アをループカーの上方両側位置に取付け、ループカーの
   移動に伴ってドラムカムを回動させることにより、サポ
   ートローラを垂直面内で回動させるよう構成したことを
   特徴とする走行ストリップ支持装置。