JPS6011406A - 義歯安定剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は義歯床の不適合を改善する新規な義歯安定剤組
成物に関する。

総義歯床あるいは部分義歯床は、一般に、その調製時か
らの年月の経過や、「Ｉ腔内の生理的な肥大、縮小によ
って、適合しなくなる。殊に顎堤との間の空隙が大たく
なり、義歯床が充分に適合せず、このためガタッキが起
きたり、完全な咬合が不可能となるほか、会話にｆ便を
感じたり、餅、飴などの粘着性食品を喰べることが困難
となり、義歯床と歯ぐきとの間に喰べかすが残って不衛
生となるなどの不都合が生じる。更に、硬いものを喰べ
た場合、大きな咬合圧が歯ぐきの一部分に集中的にかか
り、激痛を覚えたり、歯ぐきを傷つけたりすることもあ
る。このような義歯床の不適合は、本質的には、歯科医
師のような専門家によって改善されるべきものであるが
、義歯床の改善には町成りの時間を必要とし、その経済
的な負担も大きい。また、義歯床の不適合に悩む患者は
、改床するまて゛に町成りの長期間にわたり苦悩に耐え
ているのが現状である。

上記した義歯床の不適合が専門家によって改善されるま
での間、患者の苦悩を軽減するための、暫定的な義歯安
定剤として、従来、アラビアゴムなどを１：、剤とした
ペースト状組成物が市販されているが、これは毎日適用
しなければならない不便に加え、柔軟性が不充分である
ため、喰べられる食物の硬さか健康歯に比して可成り制
限されざるを得ない欠点があった。また、アクリル酸エ
ステル重合体、ｖ１酢酸ビニル合体または酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体に低分子−ｏ］塑剤（たとえば、７
タル酸工又チル）を１０〜６５％程度添加して柔軟性を
付与した義歯安定剤も提案されているが、そこで使用す
るｉｊＪ塑剤について人体に月し無害で・あるとは云い
９．ＩＥいため、実用に供するには不安が伴う。

本発明者らは、低分子可塑剤を使用しなくとも適度の柔
軟性を有する、人体に対して実質的に無害な義歯安定剤
を開発すべく種々研究を重１Ｊた結果、人体に月する安
全性が保証されている、ポリ酢酸ビニルとして、高底前
重合度を有するもののさらに　、− 混合可塑物を用い、△ポリファンおよびエタノールを必
須成分として一定の割合で含有する組成物が義歯安定剤
として好ましい物性を４ｄ；１えている事実を見出し、
この発見事実に基いて代れた義歯安定剤の開発に成功し
た（特開昭５３　７６５！目号）。

上記義歯安定剤は現に商品比され、好評を博しているが
、適合感や密着性の一層の向］−を目ざして更に（ｉＪ
Ｉ究を進めた結果、ポリ酢酸ビニル、ショ糖脂肪酸エス
テルおよびエタノールを必須成分とし、それらを一定の
割合で配合した組成物が適合感や密着性に摩れている事
実を見出し、この知見に基いて本発明を完成するに至っ
た。

本発明の要旨は、ポリ酢酸ビニル約５５〜８５重量％、
シヨ糖脂肪酸工又チル約１〜４２重蹴％およびエタノー
ル約５〜４．０重量％を含有して成る義歯安定剤組成物
に存する。

本発明にかかる義歯安定剤組成物がｉ；ｊ述した特開昭
５３−７　Ｇ　５９１号の義歯安定剤組成物と相違する
点として注目されてよいのは、後者においてはポリ７テ
ンがエタノールに不溶であるため組成物が本質的に懸濁
系であるのに対し、前者においてはショ糖脂肪酸エステ
ルがエタノールに可溶であるため組成物が本質的に溶液
系をとる点である。この相違により、ポリ酢酸ビニルの
可塑化効果が後者よりも１１１ｆ考においてより充分に
発揮され、適合感や密オ′ｌ性の向上が認められるもの
と考えられる。

なお、本発明の義歯安定剤組成物は、」−記した利点に
加え、使用１１（ｊの流動性が良好であるところから容
器（たとえばチューブ）からの取出しが容易であり、使
用後に形成された外皮で皮膜されている内部組成物の流
動性が長時間にわたって保持されるところから使用期間
が長いと云った長所を有しており、実用性が高い。

ポリ酢酸ビニルは重合度約２００〜６　（１（’ｌ　Ｏ
の範囲にあるものか好ましく、必ずしも１種類の重合度
のものの使用に限らず２種類またはそれ以−１゜の重合
度のものを適宜の割合で混合して使用してもよい。所望
の可塑性を１種類のポリ酢酸ビニルで得ようと［ること
は必ずしも容易でない場合があり、そのような場合には
特に２種類またはそれ以」二のポリ酢酸ビニルの混用が
所望の可塑性全容易に達成出来る点で好ましい。

ショ糖脂肪酸エステルはショ糖と脂肪酸のエステルであ
って、食品添加物公定書規格合格品を使用する。脂肪酸
部分の炭素数は通常Ｃ、＝　Ｃ、。、であり、ショ糖に
存在するエステル化可能な８個の水酸基についてモノエ
ステル化されたものから完全エステル化されたものまで
何れのものでも使用出来る。エステル化度１００％のも
のはエステル部分が概ね比較的低級な脂肪酸によって構
成されている。代表的なものとして、ショ糖の水酸基８
個のうち２個を耐酸基で、６個をイソ酪酸基で・エステ
ル化しだＳ　Ａ　］　Ｂ（Ｓｕｃｒｏｓｅ　ａｃｅｌ、
ａｌｅｉｓｏｌ＋ｕ１．ｙ−ｒａＬｅ）が挙げられる。

天然硬化牛脂由来の比較的高級なステアリン酸、パルミ
チン酸、オレイン酸によって構成されるものは概ねモア
ー、ノーまたはトリエステルで′あり、１又チル化度は
通常的１５〜２５％の範囲にある。これらは単一の脂肪
酸で・エステル化されているとは限らず、混合脂肪酸で
ショ糖の１〜３個あるいはそれ以」二の水酸基をエステ
ル化したものが繁用されている。ショ糖脂肪酸エステル
は、上記した代表的なものをそれぞれ１種ｊｉ（独で使
用することができる。また本発明組成物に要求される可
塑性、クッション性、耐久性、粘着性および剥離性とい
った、場合により相互に矛盾する緒特性の調和を計るた
め、２挿具」二のショ糖脂肪酸エステルを混合して用い
ることかできる。

本発明の義歯安定剤組成物中におけるポリ酢酸ビニル、
ショ糖脂肪酸エステルおよびエタノールの含有量は前記
のとおりであることか必要である。

ポリ酢酸ビニルの量が約５Ｓ重景％以下であれば固化が
不完全となり、約８５重量％以」二であれば柔軟性か不
充分となる。ショ糖脂肪酸エステルが約１重Ｍ１％では
柔軟性が乏しく、約１２重量％以」二では粘着性が高過
ぎて取扱いが困難であり、弾力性が乏しく、クッション
性が不良となる。エタノールが約５爪量％以下では義歯
床に対する展着に必要な流動性が得られず、約４０重量
％以」二では装着時口腔粘膜に対する刺激が強過ぎ、か
っ咬合圧に耐えるような弾性や硬さが得られない。

なお、上記必須成分に加え、所望の効果が実質的に損わ
れない範囲において、特開昭５’３−’１Ｇ５９１号で
使用されたポリブテンや３′１色剤、賦香剤、矯味剤、
矯臭剤などの任、８、成分を適量使用してもよい。

以上の必須成分および要すれば作意成分を室温または加
熱あるいは冷却下に混練すれば、適度の粘弾性を看する
透明ないし半透明な半流動体として、義歯安定剤組成物
を得る。

ここに得られた義歯安定剤組成物は、適度の粘弾性を有
しているので、義歯床に対する展着を容易に行うこと力
咄来る。義歯床に対する展着後、これを水洗するか、口
腔中へ装着すれば、水または唾液との接触によって接触
部のエタノールが溶出され、外縁部に柔軟性のある強靭
な外皮が形成される。ここに形ｔｊ１．％れた外皮の内
部には半流動体が包含されており、クッション性および
柔軟性を付与するのに役立つ。

以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。なお
、％は重量％を表わす。

実施例１ 残存上ツマー含有率１．０％以下に精Ｖ、された、平均
重合度；）（月）のポリ酢酸ビニル４０％、同様に精製
された・ト均重合度５５００のポリ酢酸ビニル２５％、
０３〜に、の脂肪酸で１　（ｌ　＋）％エステル化した
ショ糖脂肪酸エステル５％、硬化牛脂からの脂肪酸で・
エステル化したショ糖脂肪酸エステル２％、エタノール
２７％および天然色素１％を加熱下にかきまぜて溶解し
、濾過して、均一・な半流動体の義歯安定剤組成物を摺
る。これをチューブに充」眞する。

義歯床を水洗し、特に歯ぐきの当る部分を布で・よく拭
いて乾かす。前記チューブより義歯安定剤組成物を押し
出し、義歯床の歯ぐきの当る部分に約（１，５Ｉｎ＋１
１の厚さに塗布、展着し、２〜３分間放置する。次いで
、この義歯床を口腔内に装着し、左右平均した力で′硬
く咬みしめる。一旦義歯床をはずして水洗し、再度口腔
内に装着する。

これにより、従来、義歯床が不適合であった患者が完全
に咬合を行うことができるようになった。

実施例２ 残存モア７−含有率１．０％以下に精製された平均重合
度５００のポリ酢酸ビニル３５％、同様°に精製された
平均重合度１８００のポリ酢酸ビニル２０％、同様に精
製された平均重合度３５００のポリ酢酸ビニル２０％、
完全エステル化されたショ糖脂肪酸エステル１０％およ
びエタノール１５％を加熱下にかきまぜて溶１１イし、
均一な半流動体物の義歯安定剤組成物をｌｉる。これを
デユープに充填する。

実施例３ 残存モノマー含有率１．（）％以下に精製された平均重
合度１９０　ｆｉｔのポリ酢酸ビニル７０％、１００％
工又チル化されたショ糖脂肪酸エステル４％およびエタ
ノール２６％を加熱下にかぎまぜて溶解し、均一な半流
動体の義歯安定剤組成物を得る。こ′れをチューブに充
填する。

実施例４ 残存モノマー含有率１．０％以下に精製された平均重合
度３５０のポリ酢酸ビニル４５％、同様に精製された平
均重合度６５００のポリ酢酸ビニル２２％、平均分子量
約１３００のポリブテン１゜５％、１００％エステル化
されたシヨ糖脂肪酸エステル：３％およびエタノール２
８．５％を加熱下にかきまぜて溶解し均一な半流動体の
義歯安定剤組成物を得る。これをチューブに充填する。

実施例５ 残存モアマー含右率１．０％以下に精製された平均重合
度２００のポリ酢酸ビニル４８％、同様に精製された平
均重合度５　（１０ｔ３のポリ酢酸ビニル１５％、硬化
牛脂からの脂肪酸でエステル化したショ糖脂肪酸エステ
ル１２％およびエタノール２５％を加熱下にかきまぜて
溶解し、均一な半流動体の義歯安定剤組成物を得る。こ
れをチューブに充填する。

上記各実施例で得た義歯安定剤組成物および市販品の使
用試験を義歯に不）μＪを有する人々（２０名）につい
て行った。結果を第１表に示す。なお、表中の記号は次
の意味を有する。

◎・・司７名以上に改善効果あり。

口・・・１０〜１５名に改善効果あり。

△・・・１０〜１５名に改善効果なし。

×・・・１５名以上に改善効果なし。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ポリ酢酸ビニル約５５〜８５重１％、シａ糖脂肪酸
   エステル約１〜１２重量％およびエタノール約５〜４０
   重量％を含有して成る義歯安定剤組成物。 ２、ショ糖脂肪酸エステルとして脂肪酸部分の炭素数が
   ０３〜Ｃ２ｏであるものを使用する第１項に記載の組成
   物。 ３、ショ糖脂肪酸エステルとしてショ糖の０［１基の１
   〜８個が脂肪酸エステル化されたものを１史用する第２
   項に記載の組成物。 ４、ショ糖脂肪酸エステルとして２種類以上のショ糖脂
   肪酸エステルのｉｕ合物を使用する第２項または第３項
   に記載の組成物。