JPS6011371Y2 - 風呂釜 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水蒸気圧力を利用して浴槽水を強制循環させ、
以て電動ポンプ等を必要とすることなく浴槽内の上下均
一加熱を遠戚することのできる新規な風呂釜に関するも
のである。

以下本考案を図示の実施例に基づいて具体的に説明すれ
ば、１は浴槽、２は上部循環路３、下部循環路４により
浴槽１の上下部と連通接続した風呂釜のヒータ、５は該
ヒータ２を加熱するバーナ、６はヒータ２に近接して上
部循環路３内に設けた開閉弁で、常時はバネ７カにより
開いており、ヒータ２の内圧が上昇すればこの圧力でバ
ネ７に抗して閉じられ、ヒータ２から上部循環路３方向
への流れを阻止する逆止作用を有する。

８は下部循環路４と浴槽１との接続部に設けた湯止めキ
ャップで、開口部を浴槽底部に向けて取り付けである。

本考案はこのような構成からなるもので、浴槽１に水を
満たした後バーナ５に点火すれば、ヒータ２内の水は加
熱され比重差が生じて上部循環路３から浴槽１側へと循
環しようとするが、開閉弁６部あるいは湯止めキャップ
８部では流路面積が絞られて抵抗となっている為、はと
んど循環は起こらずバーナ５の加熱量の方が勝ってヒー
タ２内の水は一気に加熱され、内圧の上昇に伴って弁６
が閉じられると共に沸騰域にまで昇温される。

こうしてヒータ２内に水蒸気が発生し、この水蒸気圧力
でヒータ２内でほとんど貯溜状態で高温化された湯が下
部循環路４を経て湯止めキャップ８から浴槽１内へと押
し出されるのである。

そして内部圧力が浴槽１側へと逃げれば、ヒータ２内の
圧力が低下して開閉弁６はバネ７カにより開き、上部循
環路３からヒータ２内に冷水が導入され、ヒータ２内圧
は瞬時に平常圧に戻り、浴槽水が再びヒータ２内を満た
して初期の状態に復元するのである。

この加熱作用が繰り返されることにより循環が継続され
る。

なお流路に抵抗をつける為の部材として、上記湯止めキ
ャップ８の代わりにヒータ２の出口側、下部循環路４内
にオリフィスを設けても良い。

斯くして本考案によれば、ヒータ内部に間欠的に発生す
る水蒸気の圧力により、ヒータで加熱高温化された湯を
強制的に浴槽へ送り込む強力なポンプ作用が得られるか
ら、従来とは逆に浴槽下部から湯を戻すことができ、槽
内が攪拌されその上下部温度差を無くすることができる
ものである。

しかも従来の風呂釜からの取り替えも可能で、且つ上下
循環路がいわゆる逆勾配、つまり風呂釜に向って上り勾
配であっても循環には何ら支障はなく設置場所を選ばな
い等、施工が極めて容易となる。

更に電動ポンプ等の大型部品を必要としない為、安価に
得られる等極めて画期的な風呂釜の提供が可能となるも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す概略構成図である。 １・・・・・・浴槽、２・・・・・・ヒータ、３・・・
・・・上部循環路、４・・・・・・下部循環路、６・・
・・・・開閉弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部循環路と下部循環路とを介して浴槽とヒータとを連
   通ずると共に上部循環路にはヒータの内圧上昇に伴って
   閉じヒータから浴槽方向への流れを阻止する開閉弁を設
   けたことを特徴とする風呂釜。