JPS6011159Y2 - 杭打機のバツクステ−固定用横ビ−ム装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は杭打機−におけるバックステー固定用横ビーム
装置に係り、特に杭打作業のうち、後傾斜打ちを行なう
際に好適なバックステー固定用横ビーム装置に関する。

第１図に杭打機として代表される直結式杭打機の斜視図
を示している。

図において、杭打機本体１は上部旋回体ＩＡ及びクロー
ラ装置ＩＢから成り、その上部旋回体ＩＡの前部にはリ
ーグ取付用フロントブラケット２が取付けられている。

このフロントブラケット２には、アースオーガ作業杭打
ち作業に必要なアースオーガ及びハンマー等（いずれも
図示省略）を具備したリーダ３が起伏自在に装着され、
そのリーダ３はバックステー４により支持されている。

また上部旋回体ＩＡの後部には、杭打機本体１の側方に
張り出しうるバックステー固定用横ビーム装置５が装着
されている。

この横ビーム装置５は、第１図及び第２図に示す如く、
上部旋回体ＩＡの後部下面に固着された角筒形の基部ビ
ーム５Ａと、その基部ビーム５Ａ内に伸縮可能に差し込
まれた角筒形の横ビーム５Ｂとから戒っている。

その基部ビーム５Ａと横ビーム５Ｂとの間には、横ビー
ム５Ｂの伸縮を行なわせるシリンダ装置（油圧式）７が
連結されている。

また横ビーム５Ｂの上面に台座８を介して前記バックス
テー４の基端が固定されると共に、先端にはアースオー
ガ作業及び杭打ち作業の際の杭打機本体１の安定性を確
保するりャジャッキ６が装置されている。

前記横ビーム装置５を備えた杭打機において、アースオ
ーガ作業を行なうときは、横ビーム装置５の横ビーム５
Ｂを基部ビーム５Ａから伸長させる、即ち横ビーム５Ｂ
を杭打機本体１の側方に張り出し、その先端のりャジャ
ッキ６とフロントブラケット２の両側に具えたフロント
ジヤツキ（図示省略）とを伸長して接地させ、アースオ
ーガの掘削反力により杭打機本体１が振れるのを防止す
る。

またハンマーによる杭打ち作業において、前傾斜打ちの
ときはフロントジヤツキを接地させて杭打機本体１の安
定性を確保し、かつ後傾斜打ちのときはりャジャッキ６
を接地させて杭打機本体１の安定性を確保する。

特に後傾斜打ちのときには、リヤジヤツキ６の接地位置
を杭打機本体１の後方に位置させる程、その杭打機本体
１の安定性が増す。

そして、杭打ち作業終了後に杭打機をトレーラに積載し
て輸送する場合には、バックステー４を台座８ごと横ビ
ーム装置５の横ビーム５Ｂから取外し、次いで横ビーム
５Ｂを基部ビーム５Ａ内に収縮させる。

しかるに、従来の横ビーム装置においては、次に述べる
欠点がある。

（１）基部ビーム５Ａ内に横ビーム５Ｂが伸縮可能に差
し込まれた構造となされているため、その差し込み部に
ガタが生じてバックステー４及びリーダ２が振れ、精度
の高い杭打ちを行なえない。

（２）横ビーム５Ｂの伸長する方向が一方向に限定され
るので、横ビーム５Ｂに装着されたりャジャッキ６の接
地位置を変更させることができない。

即ち、後傾斜打ちに際して杭打機本体１の安定を更に増
す位置にリヤジヤツキ４を位置させることは不可能であ
る。

本考案の目的は、前述した従来技術の欠点を解消できる
バックステー固定用横ビーム装置を提供するにある。

この目的を構成するために、本考案は、杭打機本体の後
部に固設される基部ビームと、その基部ビームに、杭打
機本体の側方へ張り出しうるように装設される横ビーム
とを備え、横ビームにリーグ支持用バックステーの基部
を固定させると共に、先端にリヤジヤツキを装置させて
成る杭打機のバックステー固定用横ビーム装置において
、前記の基部ビームと横ビームをに連結ピンを挿通させ
て両者を連結すると共に、横ビームをその連結ピンを中
心として杭打機本体の後方側へ回動可能となし、前記基
部ビームに、その後方に突出するブラケットを取付け、
前記横ビームが基部ビームの軸心と略一致する方向に張
り出された位置でその横ビームと前記ブラケットとをリ
ンクを介して連結し、該リンクを中間部に設けた複数の
ピン孔に前記横ビーム側またはブラケット側の連結ピン
を枢着することにより、少くとも前記横ビームを基部ビ
ームに対して斜め後方の張り出し位置と略直角に回動さ
せた位置とに固定されるように構成したことを特徴とす
る。

以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

第３図は本考案による横ビーム装置を示す平面図、第４
図はその横ビーム装置を分解して示す斜視図である。

図において、横ビーム装置１５は、全体として上部旋回
体１Ａの後部下面に、これを横切るようにして固着され
る基部ビーム１５Ａと、その基部ビーム１５Ａの両端に
連結される横ビーム１５Ｂ（図示では一方の横ビームの
みを示している）とから戒っている。

前記横ビーム１５Ｂの先端には、リヤジヤツキ６取付用
のフランジＦが具えなれると共に、先端部上面にはバッ
クステー基端に有する台座８の取付用ボルト孔Ｈが設け
られている。

そして横ビーム１５Ｂの先端には、そのフランジＦとリ
ヤジヤツキ６のフランジＦ′とを接合し、かつ両フラン
ジをボルト等を介して締結することによりリヤジヤツキ
６が装着される。

また横ビーム１５Ａの上面には、そのボルト孔Ｈを介し
て台座８を固着することによりバックステーの基端が固
定される。

また、前記基部ビーム１５Ａと横ビーム１５Ｂとの連結
部分には、アイエンド１５ｂ及びこれを嵌め込まずホー
クエンド１５ｃが形成されている。

即ち、基部ビーム１５Ａの端面にアイエンド１５ｂが、
かつ横ビーム１５ｂの基端にホークエンド１５ｃが夫々
形成されている。

このアイエンド１５ｂとホークエンド１５ｃとの嵌合部
は上部旋回体ＩＡ側面より内側に位置している。

また、前記アイエンド１５ｂ及びホークエンド１５ｃに
同一径のピン孔ａ及びａ′が夫夫設けられている。

そして、アイエンド１５ｂとホークエンド１５ｃとが嵌
合した状態において、前記のピン孔ａとａ′とに連結ピ
ンＰ１が挿入されて、横ビーム１５Ｂは基部ビーム１５
Ａに連結され、かつその連結ピンＰ１を中心として上部
旋回体ＩＡの後方側へ回動可能となされている また、基部ビーム１５Ａの後部側面には、後方へ突出す
るブラケット１６が取付けられ、そのブラケット１６に
はリンク１７の一端がピンＰ２を介して枢着されている
。

そして、リンク１７の他端側には、第１、第２、第３の
固定用ピン孔ｂＬ ｂ２ｔ ｂ３が夫々設けられている
。

前記第１のピン孔ｂ１は、横ビーム１５Ｂが基部ビーム
１５Ａの軸心と一致する方向に張り出されたとき、横ビ
ーム１５Ｂに穿ったピン孔Ｃと一致する位置に設けられ
ている。

また、第２のピン孔ｂ２は、横ビーム１５Ｂが基部ビー
ム１５Ａに対して斜め後方に張り出されたとき（後傾斜
打ちを行う際の横ビーム１５Ｂの姿勢）、横ビーム１５
Ｂのピン孔Ｃと一致する位置に、かつ第３のピン孔ｂ３
は、横ビーム１５Ｂが基部ビーム１５Ａに対して略直角
に回動させられたとき（輸送時及び後傾斜打ちを行う際
の横ビーム１５Ｂの姿勢）、横ビーム１５Ｂのピン孔Ｃ
と一致する位置に夫々設けられている そして、前記リンク１７の第１、第２、第３のピン孔の
１つと横ビーム１５Ｂのピン孔Ｃとに着脱可能なピンＰ
３を挿通することにより、リンク１７の他端部を横ビー
ム１５Ｂに連結させることができるようになっている。

尚、リンク１７の一端側と他端側とを逆にして、一端側
を着脱点とし他端側を回動支点として構成してもよい。

次に本考案による横ビーム装置の作用について説明する
。

まず、アースオーガ作業及び杭打ち作業が行われるとき
には、横ビーム装置１５を第３図の姿勢にする。

即ち、横ビーム１５Ｂを側方に張り出して、その軸心を
基部ビーム１５Ａの軸心と一致させ、リンク１７の第１
のピン孔ｂ１と横ビーム１５Ｂのピン孔ＣにピンＰ３を
挿通する。

これにより横ビーム１５Ｂはリンク１７を介してその位
置に固定させることになる。

しかる後、横ビーム１５Ｂ先端のりャジャッキ６を伸長
して接地させる。

また、特に後傾斜打ちが行われるときには、リンク１７
の第１ピン孔ｂ１と横ビーム１５Ｂのピン孔Ｃとの挿通
するピンＰ３を抜き出し、第５図に示す如く横ビーム１
５Ｂを略４５度上部旋回体ＩＡの後方側へ回動させる。

そして横ビーム１５Ｂのピン孔Ｃとリンク１７の第２ピ
ン孔ｂ２とを一致させると共に、両ピン孔に前記ピンＰ
３を挿通させて、横ビーム１５Ｂをその位置に固定する
。

これによって、横ビーム１５Ｂ先端のりャジャッキ６は
上部旋回体ＩＡの斜め後方に位置するから、杭打機本体
の安定性を増すことができる。

また、バックステーの基端を直接固定する横ビーム１５
Ｂは、基部ビーム１５ＡにピンＰ１及びリンク１７を介
して固定されるので、その連結部にガタが生じることは
ない。

従って、バックステー、リーグが振れることはないので
、精度の高い杭打ちを行うことができる。

次に杭打機をトレーラに積載して輸送する際には、リン
ク１７の第２ピン孔ｂ２と横ビーム１５Ｂのピン孔Ｃと
に挿通するピンＰ３を抜き出し、第６図に示す如く横ビ
ーム１５Ｂを基部ビーム１５Ａに対して略直角の位置ま
で回動させる。

そして、横ビーム１５Ｂのピン孔Ｃとリンク１７の第３
ピン孔ｂ３とを一致させると共に、両ピン孔に前記ピン
Ｐ３を挿通させて、横ビーム１５Ｂをその位置に固定す
る。

このとき、横ビーム１５Ｂは、上部旋回体ＩＡの側面と
略同−線上に位置することになる。

従って、横ビーム装置１５全体は、車幅制限寸法内に納
まる。

従来の横ビーム装置は、基部ビームの両端面が上部旋回
体の側面より突出しているので、横ビームを収縮しても
、その先端のりャジャッキがかなり突出した位置に置か
れてしまうので、車幅制限寸法内に納まらないことがあ
る。

この場合には、リヤジヤツキを取外し、再び現地で取付
けることが行なわれ、そのリヤジヤツキの着脱作業に多
大の労力と時間が必要である。

しかして、本考案による横ビーム装置では、前述の作業
を不要にできる。

更に、第６図の状態、即ち横ビーム１５Ｂを基部ビーム
１５Ａに対して直角に固定した状態でバックステーを固
定すれば、杭打機の安定を増した状態で後傾斜打ちを行
なえると共に、狭い場所での杭打ち作業も行なえる。

尚、前述した実施例においては、アイエンド１５ｂが基
部ビーム１５Ａに、かつホークエンド１５ｃが横ビーム
１５Ｂに夫々形成された例を示したが、両者を逆にして
もよい。

またリンク１７に設けられる固定用ピン孔の数を増すこ
とにより、横ビームの回動位置、即ちリヤジヤツキの接
地位置の変更を増すことが可能である。

以上説明したように、本考案によれば、次のような効果
がある。

（１）バックステーを固定する横ビームは基部ビームに
対してガタが生じないから、バックステー及びリーグが
振れることはなく、精度の高い杭打ちを行なえる。

（２） リヤジヤツキを装置する横ビームは基部ビー
ムに対して回動可能であるから、特に後傾斜打ちに際し
て杭打機本体の安定を増す位置にリヤジヤツキを位置さ
せることができる

【図面の簡単な説明】

第１図は直結式杭打機の斜視図、第２図は従来のバック
ステー固定用横ビーム１′装置を一部断面して示す背面
図、第３図は本考案１こよるバックステー固定用横ビー
ム装置を示す平面図、第４図はその横ビーム装置を分解
して示す斜視図、第５図は後傾斜打ちが行なわれるとき
の姿勢を示す平面図、第６図は杭打機が輸送されるとき
の姿勢を示す平面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 杭打機本体の後部に固設される基部ビームと、その基部
   ビームに、杭打機本体の側方へ張り出しうるように装設
   される横ビームとを備え、横ビームにリーグ支持用バッ
   クステーの基部を固定させると共に、先端にリヤジヤツ
   キを装着させて成る杭打機のバックステー固定用横ビー
   ム装置において、前記の基部ビームと横ビームとに連結
   ピンを挿通させて両者を連結すると共に、横ビームをそ
   の連結ピンを中心として杭打機本体の後方側へ回動可能
   となし、前記基部ビームに、その後方に突出するブラケ
   ットを取付け、前記横ビームが基部ビームの軸心と略一
   致する方向に張り出された位置でその横ビームと前記ブ
   ラケットとをリンクを介して連結し、該リンクの中間部
   に設けた複数のピン孔に前記横ビーム側またはブラケッ
   ト側の連結ピンを枢着することにより、少なくとも前記
   横ビームを基部ビームに対して斜め後方の張り出し位置
   と略直角に回動させた位置とに固定されるように構成し
   たことを特徴とする杭打機のバックステー固定用横ビー
   ム装置。