JPS6010893Y2 - 車両用ベンチレ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、車両用ベンチレータに関する。

従来、自動車用ベンチレータとしては、例えば第１図に
示すようなものがある。

この従来のベンチレータ１は、走行風圧（ラム圧）を受
けるフロントウィンドー２の下端に連なるカールトップ
パネルに開口したカールトップグリル３より外気ａを取
り込み、これを図外の通風路を経て、インストルメント
パネル４の両サイドに設けたグリル部から車室内に導入
し、車内空気の換気を行うものである。

しかししながら、このような従来のカールトップ方式の
ベンチレータにあっては、自動車の走行抵抗を減少させ
るために、フロントウィンドー２の傾斜を垂直方向から
水平方向に向って大きくすると、走行風圧が減少するか
ら、カールトップグリル３からの外気取り入れ（採風）
が難しくなり車室内の換気が適切に行われなくなるとい
う問題点があった。

尚、ドアミラーから室内空気を取り出す構造として、実
開昭５４−１７０５５６号公報に示すものがある。

しかし、この構造は室内空気を取り出す構造であって外
気を取り入れる構造ではなかった。

この考案は、このような従来の問題点に着目してなされ
たもので、大きな走行風圧を受けやすいドアミラーを利
用して外気を車室内に取り入れるようにした車両用ベン
チレータを提供することにより、上記問題点を解決する
ことを目的としている。

上記の目的を達成するこの考案は、車室内に外気を取り
入れるベンチレータにおいて、内部に空洞を有するドア
ミラーのミラーハウジング背面（進行方向前面）全域に
亘って空気取入口を開設し、上記ミラーハウジングには
、更に上記空気取入口と対面して対設する仕切板で採風
室を構成し、上記ミラーハウジングの基部に上記採風室
と連通しかつ先端が車室内に関する吹出し口を設けて構
成した車両用ベンチレータである。

以下、この考案を図面に基づいて説明する。

第２図、第３図はこの考案の一実施例を示す図である。

まず構成を説明すると、１０は自動車ドアのサイドウィ
ンドガラス１７のコーナー位置に孔を開けて挿通し、接
着等の手段で取り付けられたドアミラーである。

このドアミラー１０のミラ−ハウジング１２背面（進行
方向前面）には、その全域に亘って空気取入口１１が適
数開設され、これらの空気取入口１１は、ミラーハウジ
ング１２内に構成した採風室１３を介して車室Ｒ側に設
けた吹出し口１４に連通させである。

１５は空気取入口１１とミラー１６との間に介在させて
前記採風室１３を形成するための仕切板である。

次に作用を説明する。

自動車用の走行中、ドアミラー１０は車体外方に真横に
突出した状態に維持されるから、空気取入口１１が開設
させているミラーハウジング１２の背面は、大きな走行
風圧を受ける。

この風圧と車室内との圧力差により、空気取入口１１か
ら採風室１３、吹出口１４を経て、車内換気に十分な量
の外気が矢符号ａのように流れて車室Ｒ内に流入する。

流入した外気は従来と同じく車内を通り抜けて例えば図
示しない車体後部の内気排出口から排出される。

この実施例によれば、第１図に示すカールトップ式の場
合のように、フロントウィンドの傾斜角に左右されるこ
となく、十分な採風が可能である。

次に、この考案の他の実施例を第４図、第５図について
説明する。

この実施例は、ドアミラーの空気取入口に対して、更に
この空気取入口が開閉できるシャッターを内装した点が
上記実施例と異なっている。

すなわち、ドアミラー１０の空気取入口１１の内側には
、それぞれヒンジ１８ａを介して一端側をミラーハウジ
ング１２の裏面に回動自在に係止したシャッター１８が
、共通して同時に開閉できるように配設されていて、各
シャッター１８は連杆１９、挺子杆２０、連杆２１、操
作杆２２からなるリンク機構を介して車室Ｒ内から連動
的に開閉操作できるようになしである。

操作杆２２は、ドアのサイドウィンドガラス枠のコーナ
ー位置に設けられた例えば合皮樹脂成形品よりなるドア
パネル２３の内装材２４側に突出していて、ドアパネル
２３の外側に位置するドアミラー１０は、ミラーハウジ
ング１２の基部にビス２６止めされたベースプレート２
５を介してドアパネル２３にビス２６′によって固定さ
れている。

一方、ドアパネル２３を貫通して設けるダクト２７は先
端側がドアミラー１０の採風室１３に連通し、車室Ｒ側
に開口する後端側には吹出し口１４となるベント２８が
設けである。

ベント２８は、手動によりダクト２７に対して首振り的
に回転できるように取り付けてあり、吹出し方向が可変
できるようにしである。

なお、２９はドアサツシュ、３０はウェザ−ストリップ
３１を保持するとともに、サイドウィンドガラス枠のコ
ーナー位置を仕切るチャンネル材３２はサイドウィンド
ガラスである。

この実施例によれば、ドアミラー１０のミラーハウジン
グ１２からの車室Ｒ内に取入れる外気ａは、操作杆２２
を操作して、シャッタ１８で外気取入口１１の開口度を
加減することにより（操作杆２２を引くと開口度が大き
くなり、操作杆２２を押し込むと開口度が小さくなる。

）風量調整が容易にでき、あわせてベント２８によって
吹出し方向が可変できる。

また、雨水等の挿入に対しては採風室１３の下部適宜位
置に排水口等を設けることによって解決する。

以上説明してきたように、この考案によれば、ドアミラ
ーのミラーハウジング背面の全域に亘って空気取入口を
設けて、外気を一旦ミラーハウジングの採風室内に取り
入れた後、これをミラーハウジングの基部から直接車室
内に吹出されるものとしたため、構成が極めて簡単であ
るうえミラーハウジングが比較的に走行風圧を受けやす
い状態にセットされていることからカールトップ方式の
ようにフロントウィンドーの傾斜角に左右されることな
く、採風が極めて容易であり、車室内の換気効果が適切
に果せられるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車における従来の換気構造の一例を示す説
明図、第２図はこの考案の一実施例を示すドアミラーの
外観図、第３図は、第２図■−■線の要部拡大断面図、
第４図は他の実施例を示すドアミラーの斜視図、第５図
は第４図■−■線の断面説明図である。 １０・・・・・・ドアミラー、１１・・・・・・空気取
入口、１２・・・・・・ミラーハウジング、１３・・・
・・・採風室、１４・・・・・・吹出し口、１５・・・
・・・仕切板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車室内に外気を取り入れるベンチレータにおいて、内部
   に空洞を有するドアーミラーのミラーハウジング背面（
   進行方向前面）全域に亘って空気取入口を開設し、上記
   ミラーハウジングには、更に上記空気取入口と対面して
   対設する仕切板で採風室を構成し、上記ミラーハウジン
   グの基部に上記採風室と連通しかつ先端が車室内に開口
   する吹出し口を設けて構成したことを特徴とする車両用
   ベンチレータ。