JPS6010870Y2 - プリンタ−の紙送り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 プリンターは、これまで活字ドラムの活字面をタイプハ
ンマーでたたいて用紙に印字する印字機構と、プリンタ
ーに挿入した用紙を印字機構へ送り込む紙送り機構とを
ケース内に機構的に分離不能に組込み、いわゆるプリン
ターとしての単体装置を構成するのが慣行であった。

例えば、実公昭５４−３４６４６号は、用紙を挾む１対
のローラのうち駆動ローラが活字ドラムの回転軸に連動
する係合体により飛車を介して間欠駆動するように、印
字機構と機構的に同一ケース内に組込んだプリンターの
紙送り装置を開示している。

特に小形プリンター、例えばスーパーマーケット等のレ
ジで使われる品名コード、品目金額、合計金額等の印字
を行うジャーナルプリンター等は、通常ケース面が約１
０ｃｍ前後角のケースに全機構を収態したものであって
、印字と紙送りの両機構を同一小形ケース内に機構的に
連係させて組立てることは、輻輳する組立ラインと共に
組立工数の増大をもたらすものであった。

また、需要家によっては、印字機構のみ必要であったり
、紙送り機構だけ必要という場合が発生するが、従来は
これらの場合もすべて印字機構と紙送り機構とがついた
プリンターを購入しなければならず、需要家にとってコ
スト高の商品となっていた。

さらに、従来の慣行に従って印字機構と紙送り機構とを
同ケースに内蔵したプリンター単体装置は、いったん用
紙がつまると、分解修理に習熟していない需要家にとっ
ては、もはや使用不能の物体に化すだけであった。

この考案は、プリンターの紙送り機構をコンポーネント
化した独立装置（全体装置の構成部品としての一装置で
あって、それ自体独立して取引の対象となり得る装置の
意）とすることによって、上述のような問題を解消する
ことができるよう試みたものである。

この考案の実施例を図面に従って以下説明する。

第１図において、Ｒはプリンターの紙送り機構を備えた
紙送り装置、Ｌはプリンターの印字機構を備えた印字装
置である。

紙送り装置Ｒのケース１は、第１及び２図において、そ
の−面に（第１及び２図では上面に）、対向するケース
側板２及び３の間にあってその上部にほそ継ぎ３ａした
１対の帯板４及び５を備え、これら帯板に後記する紙案
内１６の一端を取付けて、帯板４と５の間に用紙挿入口
６を形成する。

ケース１の他の一面、第１及び２図では背面にあって、
ケース側板２及び３からこれと一体になって垂直に外方
に張出した各車は、１対の取付孔７及び７を有して、当
該紙送り装置を固定するための取付フランジ８及び８を
構成する。

さらに用紙挿入口６の形成面に垂直なケースの他の一面
に、第１及び２図では正面に、用紙送出口９を形成して
ケース面を構成する平板状のケース板１０をケース側板
２及び３の端縁にほぞ継ぎ３ｂする。

ケース板１０は、ケース側板２及び３から垂直に外方に
張出した接続用フランジ部１０ａに複数の接続孔１１を
有して、後記するように印字装置りに対する継手部材を
構成する。

第２図において、紙送り装置Ｒのケース１内に、１対の
駆動ローラ１２（一方のみ図示）をローラ軸１３に間隔
をおいて該軸と共に回転するように取付け、従動ローラ
１４を各駆動ローラ１２の外周にばね（図示なし）の偏
向力の下に接触させて回転可能に取付け、両ローラは用
紙を挾む挾み部１５を形成する。

用紙挿入口６から挾み部１５を径で用紙送出口９に至る
用紙移動径路にわたって、紙案内１６を配置する。

紙案内１６は、用紙の通路みそ１６ａを形成する２枚の
概ねＬ形の案内板１６ｂ及び１６ｃからなり、案内板１
６ｂの一端を帯板４にまた案内板１６ｃの一端を帯板５
にそれぞれねじ止め１６ｄして、用紙挿入口６に開口し
、両案内板の他端をそれぞれつば１６ｅによりケース板
１０にねじ止め１６ｆして、用紙排出口９に開口する。

またみぞ１６ａの一部は駆動ローラ１２の外周面に沿っ
て挾み部１５に至るまで彎曲している。

ローラ軸１３は、ケース側板２及び３に回転可能に支承
され、かつケース側板３に取付けたローラ駆動装置２０
に接続している。

ローラ駆動装置２０は、公知技術に従って構成され、第
３図に示すように、ローラ軸１３に取付けたラチェット
ギヤ２１をソレノイド２２とばね２３との共働により爪
２４を介して１歯づつ回転させ、これによりローラ軸１
３に取付けた駆動ローラ１２のゴム径の円周方向長さ分
たけ用紙を送るように、駆動ローラ１２を間欠的に回動
させる。

またローラ駆動装置には用紙を手で一挙に引出すことが
できる公知のリリース機構（図示なし）を組付けること
もある。

印字装置りの印字機構を内蔵したケース３１は、第１及
び２図において、正面に紙送り装置Ｒのケース板１０に
概ね合致する巾Ａ及び高さＢをもった平板状のケース板
３０を備え、背面に用紙出口３７を形成する。

ケース板３０には、ケース板１０の用紙送出口９及び接
続孔１１にそれぞれ合致する位置に用紙受入口３２及び
複数の接続孔３３を形成する。

ケース３１内には、用紙受入口３２から用紙出口３７に
向けて伸長する紙案内３４を配置し、紙案内３４の端部
３４ａに近接して活字ドラム３５とタイプハンマー３６
を配置腰紙案内の端部３４ａから用紙出口３７に向は送
り出された用紙に印字する。

第１及び２図において、紙送り装置Ｒのケース板１０と
印字装置りのケース板３０とを、コムパツキン４０を間
挿の上、各接続孔１１及び３３に通したボルトをナツト
締めすることにより、両装置Ｒ及び土を継ぎ合わして１
台のプリンターを構成する。

両者を継ぎ合わした際、ケース板１０の用紙送出口９と
ケース板３０の用紙受入口３２とが整列し、紙案内１６
の開口端が用紙受入口３２を臨むようになる。

第２図において、挿入口６から挿入された用紙は、ロー
ラ駆動装置２０の起動の下に、ローラ挾み部１５を径て
送出口９から受入口３２を通過し、出口３７から印字さ
れた用紙となって出てくる。

第４図イに示すように、両装置ＲとＬをケース板１０と
ケース板３０により直接継ぎ合わしてプリンターを構成
の上、紙送り装置Ｒの取付フランジ８によりプリンター
を装着すベきフレーム５０に固定することができ、また
第４図口に示すように、同装置ＲとＬを両ケース板１０
及び３０の間にフレーム５０をはさんでプリンターを構
成の上、フレーム５０に固定することもできる。

第４図で用紙はＸの方向から挿入されＹの方向から出て
くる。

イの場合、フレーム５０に固定孔を設け、口の場合、フ
レーム５０に送出口９に相当する開口部を設け、取付フ
ランジ８を省略してもよい。

こうして、紙送り装置のケース板１０は、印字機構内蔵
の他のケース３１に対する継手部材を構成する。

従って印字機構内蔵ケースのケース板３０は紙送り装置
Ｒの継手部材を補完する継手部材となる。

また紙送り装置Ｒは、プリンター全体装置の構成部品と
しての一装置となり、用紙の巾さえ一定していれば広範
囲に適用できるので、それ自体独立して取引の対象とな
り得る。

こうしてこの考案は、当該紙送り装置をコンポーネント
化した独立装置とする。

第５図に示す構造は、継手部材の変形例を示すもので、
ケースの用紙排出口形成面を除いて第１図に示す構造と
概ね同様であって同一部分には同一符号を付しである。

第５図において、ケース側板２及び３をＬＪ形部材６０
のウェブ部分で構成し、Ｕ形部材６０の一辺を取付フラ
ンジ８としまた他辺を接続孔１１を有する接続用フラン
ジ６１とする。

用紙排出口９を形成したケース板６２を、接続用フラン
ジ６１の外面に近接の上、ケース側板２及び３つまりＵ
形部材６０のウェブにほそ継ぎし、ケース板６２に紙案
内１６の端部をねじ止め１６ｆする。

こうして、ケース板６２は用紙排出口９を形成したケー
ス面を構成腰接続用フランジ６１はケース板６２とは別
に設けた継手部材となる。

場合によっては、はそ継ぎのため生じたすきま６３を埋
めて送出口９から出てくる用紙を案内する適当な部材を
ケース板６２に設けてもよい。

用紙の挿入口に関し、場合によっては、第６図に示すよ
うに、用紙送出口９の形成面に対向するケース面の用紙
挿入口６を設け、第４図口でＹ′の方向から用紙を挿入
することもできる。

また当該装置の固定用の取付フランジ８に関し、場合に
よっては、第６図に示すように、用紙送出口９の形成面
に対して垂直なケース面の底部に設けてもよい。

以上説明したように、この考案は、用紙挿入口を一面に
かつ用紙送出口を他の一面に形成したケースに、用紙を
挾んで送り出す駆動ローラ及び従動ローラと、用紙挿入
口からローラの用紙挾み部を経て用紙送出口に致ろ紙案
内と、駆動ローラを間欠的に回動させるローラ駆動装置
とを取付け、用紙送出口を形成したケース面に印字機構
内蔵の他のケースに対する継手部材を設けて、当該紙送
り装置をコンポーネント化した独立装置としたものであ
るから、装置組立に関し、印字及び紙送りの各機構を各
別に組立てて組立ラインを単純化しまた各機構をそれぞ
れのケースに組立てて組立工数を低減して、組立能率の
向上を図ることができ、需要家の求めに対し、印字内容
変更の求めには印字装置のみを提供しまた場合により紙
送り装置のみを提供することもできて、需要家の経済負
担を軽減することができ、また継手部材を外すだけで紙
送り装置を簡単に分離できるので、紙づまりの場合これ
の排除に需要家でも容易に対処することができる。

またこの考案は、当該紙送り装置をコンポーネント化し
た独立装置とするため構成したケース、紙案内及び継手
部材の構造により、本願第４図に示すように、プリンタ
の取付状況が変化する場所であってもこれに即応して支
障なくプリンタを構成できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のプリンターの紙送り装置と分離状態
にある印字装置を示す斜視図、第２図は第１図に示す同
装置を継ぎ合わした状態を一部切欠き一部断面で示す側
面図、第３図はローラ駆動装置を示す概要図、第４図は
第１図に示す同装置の接続状態を示す概要図、第５図は
継手部材の変形例を示す斜視図、及び第６図は用紙挿入
口及び取付フランジ位置の変形例を示す一部切欠き一部
断面にした側面図である。 Ｒ・・・・・・紙送り装置、Ｌ・・・・・・印字装置、
１・・・・・・紙送り装置のケース、２及び３・・・・
・・ケース側板、６・・・・・・用紙挿入口、８・・・
・・・取付フランジ、９・・・・・・用紙送出口、１０
・・・・・・ケース板（継手部材）、１０ａ・・・・・
・接続用フランジ部、１１・・・・・・接続孔、１２・
・・・・・駆動ローラ、１３・・・・・田−ラ軸、１４
・・・・・・従動ローラ、１５・・・・・・ローラの用
紙挾み部、１６・・・・・・紙案内、２０・・・・・田
−ラ駆動装置、３１・・・・・・印字装置のケース、３
０・・・・・・ケース板（継手部材）、３２・・・・・
・用紙受入口、３３・・・・・・接続孔、３４・・・・
・・紙案内、３５・・・・・・活字ドラム、３６・・・
・・・タイプハンマー ３７・・・・・・用紙出口、４
０・・・・・・ノくツキン、６１・・・・・・接続用フ
ランジ（継手部材）、２・・・・・・ケース板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 当該紙送り装置をコンポーネント化した独立装置とする
   プリンターの紙送り装置であって、ケース１の上面に対
   向するケース側板２及び３の間に設けた１対の帯板４及
   び５を備え、これらの帯板の間に用紙挿入口６を形成し
   、ケース１の背面には当該紙送り装置を固定するための
   取付フランジ８及び８を構成腰ケース１の正面には用紙
   送出口９を形成してケース面を構成するケース板１０又
   は６２を設け、ケース１内に用紙を挾んで送り出す駆動
   ローラ１２及び従動ローラ１４を取付け、前記駆動ロー
   ラを間欠的に回動させるローラ駆動装置２０を備え、用
   紙挿入口６からローラの用紙挾み部を経て用紙送出口９
   に至る用紙移動径路にわたって紙案内１６を配置腰前記
   紙案内は用紙の通路みぞ１６ａを形成する２枚の概ねＬ
   形の案内板１６ｂ及び１６ｃからなり、案内板１６ｂの
   一端を前記帯板４にまた案内板１６ｃの一端を前記帯板
   ５にそれぞれ取付けて用紙挿入口６に開口しかつ両案内
   板の他端を用紙送出口９に開口し、前記ケース板がケー
   ス側板から垂直に外方に張出した接続用フランジ部１０
   ａ又は６１を有して、印字機構内蔵の他のケースに対す
   る継手部材となっていることを特徴とするプリンターの
   紙送り装置。