JPS60104296A - 除染方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は除染方法に係わり、特に１原子カプラント建屋
内やその内部に設置されている諸機器の付着性汚染ある
いは深部性汚染を除去する際に用いて好適な除染方法に
関するものである。

従来、原子カプラント建屋内やその内部に設置されてい
る諸機器の汚染物を除去するために、被除染部をバフや
グラインダ等を用いて研削する方法、高圧水やサンドブ
ラストあるいは超音波を用いて洗浄する方法等が検討さ
れている。

しかしながら、このような従来の除染方法にあっては、
次のような改善すべき問題点が残されている。

すなわち前者の場合にあっては、切削作業時において汚
染物や被除染体が飛散し、汚染領域を広げたり、作業場
所の空気を汚染したりするおそれがある。また、後者の
場合にあっては、除染設備が大型化したり、除去された
汚染物とともに多量の放射性廃棄物が発生してその処理
が必要となり、作業が大掛かりになりやすい。さらに、
両者何れの場合にあっても、除去された汚染物や除染廃
液等が諸設備内に侵入してしまうおそれがある。

本発明は前述した従来の諸事情に鑑みてなされたもので
、その目的とするところは、除染時に発生する放射性廃
棄物の量を極力少なくするとともに除去した汚染物の飛
散を抑え、かつ、簡便な操作で汚染物を有効に除去する
ことのできる２つの除染方法を提供することにある。

以下、本発明に係わる第１の方法（第１発明）を原子カ
プラント建屋の床面に適用した例について、第１図に基
づき説明する。

本第１発明の除染方法は、まず、第１図へに示すように
、被除染体Ａである原子カプラント建屋の床面１上の一
部に、合成樹脂製薄肉板からなる塗膜剥離材２を接触状
態に載せておき、除染剤を混合した可剥性塗膜形成剤３
を第１図の）に示すように前記床面１と塗膜剥離材２の
一部を覆って塗布し、可剥性塗膜の形成および所要反応
時間、例えば２〜５時間放置する。

可剥性塗膜形成剤３を塗布することＫより、前記放置期
間中においてその内部に混合されている除染剤が前記床
ＵｆＪｌの汚染物Ｓと反応して、第１図０に示すように
、該汚染物Ｓを可剥性塗膜形成剤３内に拡散させた状態
となす。また、該可剥性塗膜形成剤３（ｌ″ｌ：、前述
した放置期間経過後、前記汚染物Ｓを包含した状態で固
化して前記塗膜剥離材２と一体化となった可剥性塗膜４
を形成する。

この状態で前記塗膜剥離剤２とともに可剥性塗膜４を第
１図口に示すように前記床面１から剥離することにより
、汚染物Ｓを除去することができるＯ 次に、前記可剥性塗膜形成剤および除染剤の具体例につ
いて述べると、前記可剥性塗膜形成剤はアクリルエマル
ジョンが用いられ、また、除染剤は、キレート剤、界面
活性剤、酸性溶液あるいはそれらの混合体が用いられ、
特に、該除染剤は汚染物Ｓや汚染の種類に対応して例え
ば表−１の如く選定される。

表−１ 第１発明の方法によって除染を行なうと、被除染体Ａか
ら溶解した汚染物Ｓを可剥性塗膜形成剤３中に拡散させ
るとともに、該可剥性塗膜形成剤３が固化することによ
って形成される可剥性塗膜４中に包含させた状態で該可
剥性塗膜４とともに剥離・除去するものであるから、汚
染物Ｓを飛散させるようなことはない。この結果、除染
作業中において汚染を拡大したり、あるいは作業領域内
の空気を汚染したりすることはない。また、除染剤が混
合された可剥性塗膜形成剤３を塗布し、固化後に形成さ
れる可剥性塗膜４を剥離するといった単純な操作で除染
を実施し得て、かつ、前記可剥性塗膜４を剥離する際に
予め設けられている塗膜剥離剤２を介して行なうもので
あるから、可剥性塗膜４を傷つけることなく円滑に剥離
し得て、除染作業を簡便にする。さらに可剥性塗膜４は
薄く形成されるものであるから、その体積は小さく、も
って、除染作業によって発生する放射性廃棄物の股を極
めて少なくすることができる。

次いで第２図に基づいて本発明に係わる第２の方法（第
２発明）を原子カプラント建屋の床面の除染に適用した
例について説明すると、第２図（Ａに示すように、原子
カプラント建屋の床面１上に除染剤５（該除染剤５は前
記第１発明と同様に、汚染物Ｓや汚染の種類によって選
択して使用される）を塗布して床面１の汚染物Ｓと反応
させるとともに、前記床面１上に合成樹脂製薄肉板から
なる塗膜剥離材２を接触状態とし、次いで前記塗膜剥離
材２の一部と除染剤５とを覆って可剥性塗膜形成剤６を
第２図ＣＢ）に示すように塗布して可剥性塗膜７を形成
した後に、該可剥性塗膜７を前記塗膜剥離材２とともに
、第２図（Ｑに示すように、前記床面１から剥阿「シて
汚染物Ｓを取り険〈ようにしたものである。

第２発明の方法によって除染を行なうと、可剥性塗膜７
中に汚染物Ｓを包含させた状態で剥離・除去するもので
あるから、汚染物Ｓの飛散を防止しつり除染を行なうこ
とができるとともに、除染剤５および可剥性塗膜形成剤
６の塗布および剥離といった簡便な操作で除染作業を実
施することができる。また、除染剤５を床面１に単独で
直接塗布するものであるから、除染物Ｓの溶解力を高め
て、特に、深部性汚染を有効に除去することができる。

なお、前述した何れの例においても、塗膜剥離材２とし
て合成樹脂製薄肉板を用いた例について説明したが、こ
れに限定されるものではなく例えば前記塗膜剥離材２を
不織布によって形成し、該不織布によって被除染物を覆
ったのちに、該不織布の上から除染剤や可剥性塗膜形成
剤を塗布して含浸させるようにしてもよい。このような
方法によるな、不織布が可剥性塗膜と一体となって該可
剥性塗膜の強度を高めて、その剥離を容易かつ確実とす
ることかできる。

以上説明したように、本発明は、被除染体に塗膜剥離材
を接触させたのちに該塗膜剥１碓材を覆って除染剤およ
び可剥性塗膜形成剤を塗布し、前記除染剤を被除染体の
汚染物と反応させ、該汚染物を前記除染剤および可剥性
塗膜形成剤の固化後に形成される可剥性塗膜とともに塗
膜剥離材を介して被除染体から剥離するようにしたこと
を特徴とするもので、次のような優れた効果を奏する。

■　除染剤や可剥性塗膜形成剤を塗布し、これらの固化
後に形成される可剥性塗膜を剥離するといった簡便な作
業で除染を実ｆ％することができる。

■　汚染物を除染剤や可剥性塗膜形成剤とともに固化し
て処理するものであるから、汚染物の飛散がなく９．も
って、除染作業による汚染領域の拡大や空気汚染を確実
に防止することができる。

■　除染剤や可剥性塗膜形成剤は薄く塗布するものであ
るから、前記両効果と相俟って放射性廃棄物の発生量を
少なくして除染作業を容易にする０ ■　除染剤や可剥性塗膜形成剤を塗布して除染を行なう
ものであるから、外形形状の複雑な諸機器の除染作業も
容易に実施することができる。

■　除染剤を種々選択することにより、付着性汚染、表
面性汚染および深部性汚染と、何れの種類の汚染にも有
効かつ容易に対処することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１発明の実施例を示す工程図、第２図は第２
発明の実１包例を示す工程図である。 Ａ・・・・・被除染体、１・・・・・床面、２・・・・
・塗膜剥離材、３・・・・・可剥性塗膜形成剤、４・・
・・・町剥性塗ｕｌＡ　％’　５・・・・・除染剤、６
・・・・・可剥性塗膜形成剤、７・・・・・可剥性塗膜
。 第１図 （Ａ） （Ｃ） ス 第２図 （Ａ） （Ｂ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　被除染体の表面に塗膜剥離材を接触させた状態と
   するとともに除染剤を混合した可剥性塗膜形成剤を前記
   塗膜剥離材を覆って塗布して前記除染剤を被除染体の汚
   染物と反応させ、次いで可剥性塗膜形成後に該可剥性塗
   膜を前記塗膜剥離材ととも圧剥離して汚染物を取り除く
   ことを特徴とする除染方法。 ２、被除染体の表面に除染剤を塗布して被除染体の汚染
   物と反応させるとともに前記被除染体の表面に塗膜剥離
   材を接触させた状態とし、次いで前記塗膜剥離材と除染
   剤とを覆って可剥性塗膜形成剤を塗布して可剥性塗膜形
   成後に、該可剥性塗膜を前記塗膜剥離材とともに剥離し
   て汚染物を取り除くことを特徴とする除染方法。