JPS60103124A - 歪取り焼鈍によって特性が劣化しない低鉄損の方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 鉄損の低い方向性１ノい素鋼板とそのＭＡ造方法に関し
て、この明細囚に述べる技術内容は、とくに４ｉＩｌ板
表面の被膜を含む地鉄表層部に不均一性をイ」与して該
表面に貸張力の働く領域を区画形成さゼることにより、
鉄損を向上させることに関連している。

背■技術 方向性けい素鋼板は主として変圧器その他の電気機器の
鉄心として利用され、その磁化特性が優れていること、
とくに鉄損（Ｗ　１７／　５０で代表されるンが低いこ
とが要求されている。

このためには、第一に鋼板中の２次再結晶粒の（００１
）粒方位を圧延方向に高度に揃えることが必要であり、
第二には、最終製品の鋼中に存在する不純物や析出物を
できるだり減少ざＵる必要がある。かかる配慮の下に製
造される方向性りい素鋼板は、今日まで多くの改善努力
によって、その鉄損１直し年を追って改善され、最近で
は板厚０．３０　ｍｍの製品でＷ１７１５０の値が１．
０５Ｗ／ｋｇの低鉄損のものが得られている。

しかし、数年前のエネルギー危機を堝にして、電力損失
のより少ない電気機器を歩める傾向が一段と強まり、そ
れらの鉄芯材料として、さらに鉄損の低い方向性けい素
鋼板が要請されるようになっている。

従来技術とその問題点 どころで、方向性けい素鋼板の畝ＩＱを下げる手法とし
ては、Ｓｉ含有量を高める、製品板厚を薄くする、２次
再結晶粒を細かくする、不純物含有量を低減する、そし
て（１１０）　（００１）方位の２次ｔり結晶粒をより
高度に揃えるなど、主に冶金学的方法が一般に知られ′
Ｃいるが、これらの手法は、現行の生産手段の土からは
もはや限界に達していて、これ以上の改ｆＱは極めて難
しく、たとえ多少の改凡が認められたどしても、その努
力の割には鉄１ｔ１改善の実効は僅かどなるに至ってい
た。

これらの方法とは別に、持分１］Ｈ５４−２３６４７！
Ｉ−ｊ公報に開示されているように、鋼板表面に２次再
結晶阻止領域を形成させることにより、２次再結晶粒を
細粒化させる方法が提案されている。

しかしながらこの方法は、２次再結晶粒径の制御が安定
していないため、実用的とは云いがたい。

・（“の他持久昭５８−５９６８号公報には、２次ｉ１
）結晶後の鋼板の表面にボールペン状小球により、微小
歪を鋼板表Ｖｔに導入Ｊることにより、磁区の幅を微細
化し、鉄（（１を低減する技術が、また、持久ｕｒ（５
７−２２５２月公報には、最終製品板表面に、圧延方向
にほぼ直角にレーザービームを数＋ｎ＋ｎ間隔に照射し
、鋼板表層に高転位密度領域を導入することにより、磁
区の幅を微細化し、鉄損を低減する技術が提案されてい
る。さらに、特ｒｉｕ昭５７−１８８８１０号公報には
、放電加工により鋼板表層に微小歪を導入し、磁区幅を
微細化し、鉄損を低減する同様の技術が提案されている
。これら３種類の方法は、いずれも２次再結晶後の鋼板
の地鉄表層に微小な塑性歪を導入ジ°ることにＪ：り磁
区幅を微細化し鉄損の低減を図るものであって、均しく
実用的であり、かつ鉄損低減効果も優れているが、鋼板
の打抜き加工、せん断加工、巻き加工などの後の歪取り
焼鈍や、コーティングの焼付は処理の如き熱処理によっ
て、塑性歪導入による効果が減殺される欠点を伴う。な
Ｊ３コーディング処理後に微小な塑性歪の導入を行う場
合は、絶縁性を維持するために絶縁コーティングの再塗
布を行わねばならず歪付与工程、再塗布１稈と、工程の
大幅増加になり、コストアップをもたらり一０発明の目
的 この発明は、上記した先行技術とは発想を異にした磁区
幅の細分化手段をもって、高温にａ３ける歪取り焼鈍の
後においても特性劣化を伴わずに、製品の磁区幅細分化
の実効を確保し得るようにした方向性りい索ｗ４仮を５
えることを目的とする。

発明の端緒 この発明は、フォルステライト被膜を被成したｌｊ向性
けい素鋼板の地鉄表層ｅｌｆに、局所的に、地鉄とは組
成の異なる異物を存在させることが、製品の磁区幅の細
分化に極めて有利に寄与すること、そしてかような異物
の存在下に７オルステライト被膜に川ねて張力（’Ｊ　
’ｊ型の絶縁コーティング被膜を被成すると、両省の複
合作用によって、所１ｌｌＩ　Ｉ。

た効果が一層助長されることの新規知見に立脚づる。

解決手段の解明経緯 方向性けい素鋼板の製造工、程において、最終板Ｊすに
冷間圧延されｔｕ４板は有害な炭素を取除くため通常脱
炭焼鈍が施される。かかる焼鈍によって鋼板は、内部に
微細４に分散第２相からなる抑制剤を含有した１次再結
晶集合組織となるが、同時に鋼板表面層は微細なｓ＋　
０２粒子が地鉄内に分散したサブスケール４Ｒ’ｂとな
る。この脱炭・１次再結晶板には、その表面にＭｇＯを
主成分とりる焼鈍分離剤を塗布したのち、２次再結晶焼
鈍ついでそれに引き続き１２００℃前後での高温純化焼
鈍が施される。この２次再結晶焼鈍によって鋼板の結晶
粒は、（１１０）　（００１）方位の粗大な粒になる。

また高温純化焼鈍によって鋼板内部に存在していた抑制
剤の１部であるＳヤＳｅやＮなどは鋼板地鉄外に除去さ
れる。

さらに、この純化焼鈍において、鋼板表層のサブスケー
ル中のＳｉ　Ｏｚと表面に塗布された焼鈍分離剤中のＭ
ｇＯとが、次式、 ２ＭＱ　ｏ＋ｓｉ　０２→Ｍ（ｌｚｓｉＯ＜のように反
応して鋼板表面に、フォルステライ【・（Ｍ（１２３ｉ
　０４　）の多結晶からなる被膜を形成する。このとき
、余剰のＭｇＯは未反応物として、鋼板と鋼板との融着
を防止する役割を果Ｊ０そして高温純化焼鈍を終えた鋼
板は未反応の焼鈍分１！１剤を取除き、必要に応じ゛Ｃ
絶縁コーティングの上塗りやコイルセットを取除くため
の処理を施してＩＩ！ＪＰ、、Ｊ−１’ｒ　−２１−ｈ
　Ｌ＋　でａ　Ｚ）−ところで発明召らはフォルステラ
イト１１２　Ｉｔｓ！の役割をＩＩ　ａ！４査した結果
、この被膜が化カ付与型」−ディングと同様、鋼１）に
に張力を付加し、ｖｉｌｔｑを■ｊ分化していること、
しかも鋼板の磁区幅の細分化効果は場所により微妙に異
つＣいることを見出した。そこでさらに鋼板の磁区幅の
Ｗ１ｕ分化傾向につき綿密な検討を加えた結果、フＡル
ステライト被膜を含む地鉄表層部に地鉄とを五組成の異
なる異物を存在させることｔこＪ、り一層ｉりＪ末的に
））餞１スの細分化が達成されることを突止めたのであ
る。

発明の構成 この発明は、上記の知見に出来するものである。

ｉｔなわちこの発明は、地鉄表層部に塑性歪域がみられ
ないフォルスフライ１〜被膜付きの方向性りい素鋼板で
あって、該鋼板の地鉄表層８１ｉに、局所的に地鉄とは
組成の５°ｌ：なる異物を配置したことからなる、歪取
り焼ｔ＝ｈにＪ、つ−Ｃも特性が劣化しないイ１（鉄損
の方向性（〕い索鋼板である。

またこのブで明は、地鉄表層部に塑性歪域がみられない
フォルス）シイ１〜被膜イリきの方向性番ノい免鋼板で
あって、該鋼板の地鉄表層部に、局所的に地鉄とは組成
の異なる異物を配置すると共に、フォルステライト法被
膜上に９，８Ｘ１０−６　１／℃以上の熱膨張係数を呈
する張力付与型の絶縁コー・ディング被膜をそなえるこ
とからなる、歪取り焼鈍によつ−Ｃも特性か劣化しない
低鉄ｊΩの方向１！目Ｊい素鋼板である。

ここに、鋼板の地獄表層部への異物の配置どは、第１図
にａ　、　ｌ）　、　ｃ　ｄ３よびｄで示したように、
単に地獄中に異物を完全にｊＭ！込／υだ場合だりを指
υものではなく、地鉄とフォルスプライト被膜どの両省
にまたがる場合およびフォルスプライト被膜中のみに存
在覆る場合を含むものである。

またこの発明において、素ｌ鋼板をその内部に塑性歪域
がみられないものに限定したのは、後述づるように、塑
性歪の導入による磁区の細分化方式では、歪取り焼鈍に
にって特性の茗しい劣化を招くからである。

以下この発明について具体的に説明す゛る。

さて、発明者らは実験室的に、方向性（）い素鋼板の冷
間圧延途中の鋼板表面に異物としてＮｉわ）末を局所的
にイ」ルさヒ、ついで圧延を続行、完了さける手法によ
って５、鋼板表層部に、Ｎ４＞末を異物として埋込んで
冷延鋼板を作成した。

この冷延鋼板に、＋１１２炭をｆｆ１ｊねる１次再結晶
焼鈍を施し、ついｅ焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布したの
ら、２次再結晶ど・でれに続（１２００℃、５　Ｄ、ｊ
間の純化焼鈍（両者を百１！　Ｃ，最終仕上焼鈍と呼称
覆る）を施した。

−での結果、Ｎ１わ）末を鋼板表層部に埋込／Ｖだ場ｊ
す１にＪ３いて、Ｎ１を即込んだ点を中心として、鋼板
…１而が第′１図（イ）（ロ）（ハ）に示されるような
形状の地鉄と組成の異なる部分が認められ、この場所に
おいて、鋼板の磁区幅が細分化されていることが判明し
た。

第１図（イ）（ロ）　（ハ）に示されるような形状制御
を人為的に行なうことは、この手法では、１４４　ｆｌ
であるが、い−リ゛れも、磁区幅の細分化効果に対して
は同宿ひあった。

次に、発明者らは、地鉄表層部のかかる異物の配置形態
につき、その形状および方位などが磁区の細分化に及ぼ
す影響につぎ、種々の検問を加え、鉄損との関係につい
て調査した。

その結果、地鉄表層部における異物の配置形態としては
、第２図（イ）に示したような連続的または非連続的の
線状形態がとくに鉄損低減効果におい°Ｃ有効であるこ
とが認められた。但し非運わＣの線状形態にＪ５いては
、点と点との間隔が０　、５　ｍ　＋ｎ以上離れると効
果は低減した。この点、破線のＪ、うに線の一部が少し
づつ抜【ノでいても鉄損低減効果は線状の場合とほぼ同
様であった。

次に、地鉄表層部における異物の線状形態の方向につい
ては第２図（ロ）ならびに第３図に示したように、圧延
の方向に対し６０〜９０°の角度とした場合がどくに有
効であった。また連続または非連続の線状形態の幅につ
いては、第４図に示したように０．０５〜２．０１１１
ｍとくに０．８〜１．５１１１１１１の範囲で優れた効
果が得られた。

なお、かかる異物の配置形態は、圧延方向を横切る向き
に繰返し形成することが、鋼板全体の鉄損を下げるため
に有効で、たどえば第１図（ハ）に示したような領域間
の間隔は、第５図に示したにうに１ｍｍ〜３０ｍｍの範
囲とすることが望ましい。

またかかる異物の配置面は、鋼板の両面であっても、片
面にのみであっても、その効果にほとんど変わりはなか
った。

次に、地獄表層部に−に記したような異物を配置したノ
オルステフイト被ｎｔＡ　ｆｌき鋼板に、被膜形成後に
５Ｘ１０６１／”Ｃの熱膨張係数を呈づるコーティング
処理液を塗７１＋　、焼（＝ｊ　ｌ　’ｒ張力（ｑ与型
の絶縁コーティング被膜を被成したのち、その鉄損を測
定したところ、第６図に示したように、単に、地鉄表層
部に異物を配Ｐ（Ｌｌだ場合に比べて、より一層の鉄損
改善効果が達成されることが判明した。

そこぐ熱膨張係数の５闇なる各種のＴＪ−ディングにつ
いても、上述の実験に準じて、地鉄表層部に５ｒ物を配
置し７ｊ　７　Ａルステライト被膜付き方向性【プい素
鋼板に使用しＣみたところ、熱膨張係数が９．８Ｘ１０
−Ｇ　１／℃以上であれば、満足のいく鉄損低減効果が
得られることがわかった。

次に、３．０％Ｓ１を含有し、板Ｊ９０，２８　ｍｍの
フォルステライト被膜付き方向性【ノい素鋼板につき、
その地鉄表層部に局所的に異物を配置したこの発明に従
う鋼板Ａと、均質な地鉄表層部と均一、均質なフォルス
テライト被膜とを有する従来鋼板Ｂとを用意した。

この時、各鋼板の鉄損は、鋼板ＡについてはＷ１７１５
０＝　１．０１　Ｗ／ｋｇ、同ＢについてはＷ１７１５
０−１，０５　Ｗ／ｋｇであった。

ついでこれらの鋼板Ａ、Ｂの表面にそれぞれ被膜形成後
５．６Ｘ　１０−６１　／℃の熱膨張係数を呈−りる張
力付与型の上塗りコーティング被膜を被成して鋼板Ａ’
　、Ｂ’　どしたところ、各鋼板の鉄損は、鋼板Ａ′に
ついてはＷ１７１５０＝　０．９６　Ｗ／ｋｇ、回Ｂ′
にってはＷ　１７／　５０　＝　１．０４　Ｗ／　ｋｇ
どなり、この発明の張力付与型コーティング被膜による
投合作用が確認された。

ざらに、鋼板Ｂ′については、従来より公知の鉄損改善
手法であるパルス状の高パワーレーザー光の照射を利用
してコーティングと７オルステライトを共に揮発さＬる
ことにより点の列状（点と点の間隔０，４ｕ）の領域を
形成さじ、鋼板Ｂ　ｎとした。この結果、１３″の鋼板
の鉄損は０．９８　Ｗ／聡となった。

しかしながら、Δ′、Ｂ″の鋼板について、さらに８０
０℃、時間の歪取り焼鈍を施したあとの鉄損値について
調べたどころ、鋼板Ａ′の鉄損はＷ１７１５０＝　０．
９６　Ｗ／ｋｇと変化がなかったのに対し、鋼板Ｂ　ｎ
の鉄損はＷ１７１５０＝　１．０５　Ｗ／驕と大幅に劣
化し、レーザー光を照射する前の水準になった。

この原因を調査した結果、鋼板Ｂ　ＩＩについては、歪
取り焼鈍前において、フォルステライト除去部分の直下
の地鉄表層部に塑性歪領域が形成され、この塑性歪領域
の存在ゆえに磁区の細分化が達成されていたわ（プであ
るが、この塑性歪が歪取り焼鈍によって解放され、消滅
していることが突き止められた。従って、歪取り焼鈍に
よって特性を劣化させないためには、鋼板地鉄表層部に
塑性歪を導入させないようにすることが肝要なわけであ
る。

次にこの発明に係る方向性けい素鋼板の製造方法につい
て説明する。

この発明の素材は、公知の製鋼方法、例えば転炉、電気
炉などによって製鋼し、ざらに造塊−分塊法または連続
鋳造法などに□よってスラブ（ｕ／４片）としたのち、
熱間圧延によって得られる熱延コイルを用いる。

この熱延板は、３ｉを２．０〜４．０％稈磨含含有る組
成である必要がある。というのは、３ｉが２．０％未満
では鉄損の劣化が大きく、また４、０％を超えると、冷
間加工性が劣化するからである。

その他の成分については方向性りい素鋼板の’Ｓ　’１
４成分であれば、いずれも適用可能である。

次に冷間圧延により、最終目標板厚とされるが、冷間圧
延は、１回もしくは中間焼鈍を挾む２回の冷間圧延によ
り行なわれる。このどぎ必要に応じて熱延板の均一化焼
鈍や、冷間圧延に替わる温間圧延を施すこともできる。

さて、この発明に従い鋼板表層部に局所的に地ｉｔ　Ｊ
−ＬｊＩＩＩ市の卑ｔ、−スＷう如ル郁習哨゛ス宕沖の
一つｋしては、上記しｌｃ冷間圧延の途中にＪ３いて、
各種酸化物またはアルカリ金属とアルカリ土類金属とを
除く他の金属や半金属の粉末を局所的に、鋼板表面に付
着さゼだ後、圧延を続行、完了させることによって、こ
れらの物質を鋼板表層に埋込む方法がある。

ここに、埋込まれる物質は、上記した酸化物または金属
、半金属粉末のいずれを単独で、また複合しＣ用いても
同ｔ９の効果が得られるが、金属粉末のうちアルカリ金
属やアルカリ土類金属については、安定性が悪いので除
外することとした。

次に最終板厚どされた冷延板は、脱炭可能な程度の０！
２化性雰囲気−ｂｔ、＜はサブスケール形成可能な程度
の弱酸化１ＬＵ雰囲気中で１次再結晶焼鈍が施される。

ついで、鋼板表面にＭｇｏを主成分とする焼鈍分離剤を
塗布するが、この分離剤の塗布に先立って焼鈍板表面に
上記した如き粉末を付着さゼることによっても、鋼板表
層部とくにこの場合はフォルステライト被膜中のみに異
物を配置することができる。

すなわちかかる粉末を付着さＶてかう焼鈍分離剤を塗布
したのち、２次再結晶焼鈍ついぐ高温純化焼鈍と続く最
終仕上焼鈍を行なうことにＪ：す、フＡルステライト７
ｔ１膜が形成されるねりであるが、この場合異物は該被
１模中にのみ存在ｑることになる。

この時、上記したような粉末を配置処理した地鉄表層部
にｄ３い′Ｃは、配置地点を中心としで、鋼板断面が前
掲第１図（イン　（ロ）　Ｊ３よび（ハ）に示されるよ
うな形状の異物の存在が認められる。

この個所は、配置された物質の種類どｉｉｌによっ−（
、（ｉ）地鉄ど同じ相であるが、埋込み物ｒ′（の固溶
【ｄの極めて高い組成であるもの、 （１１）地鉄と異なる合金鉄の相、 （山）埋め込まれＩζ酸化物からなる相、のいずれかと
なり、地鉄の組成とは明瞭に区別される。なお、このう
ち（ｉ）や（１１）のもののｌ／Ｊが鉄損低減効果は（
ｉｉｉ　）よりも幾分優れている。

さらにこの発明では上記のように、地鉄表層部に局所的
に異物を配置したフォルステライ１〜被膜イ・」さ方向
性ＧプいＸ　ＫＰＩ仮に、ざらに被膜形成後に！１，８
Ｘ　１０−”　１／　’ＣＣ１０の熱膨張係数を早する
張カ付！′Ｊ望絶縁コーデイング被膜を被成することに
よって、地鉄表層部に５’＜物を配置した効果とコーテ
ィング被膜による張ノノイｑ勺効果とが相乗した極めて
低い鉄損値の方向性りい素鋼板を！ＪＡ漬りることがで
きる。

＝１−ディングの種類としＣは、鋼板と」〜ティング較
１１４！との熱膨張係数の差によって表面張力を４１　
’ノするのであるｌ）＋　ｔう、ある程度該係数に差が
あるｂ　（１）　”Ｑ　／、＠りれぽイＫ　’３　／Ｉ
−イが、コノ点９，８ｘｌＯ−６１／℃以下の熱膨張係
数を有するものであれば、地鉄表層部に異物の存在領域
を形成ｃ５けた効果とコーティング被膜にＪ、る表面張
カイ１与効果との相乗効果により満足のいく低鉄損値が
得られることが（１丁「められている。

ところで地鉄表層部にＪハブる異物の配置形態としては
、連続的な線状をなすものがとりわけ有効であるが、そ
の他罪連続ブーなゎち点の列で置ぎ替えることもできる
。しかしながらかかる非連続の線状の場合は、点と点と
の間隔が０　、５　ｍ　ｍ以上離れていると効果が小さ
くなる。またかような線状の異物配置幅としては、０．
０５〜２．０１１１１１程度が特に効果が大きい。

ざらに線状の異物配置の向きは圧延方向に対して６０〜
９０°の角度範囲がとくに好ましい。圧延方向に平行な
方向の場合は効果がなく、圧延方向と直角方向で最大の
効果が得られる。こうした鋼板圧延方向に対する角度は
どくに重要で、異物の存在領域の幅が広ずぎる場合や、
孤立した点の場合に鉄損低減効果が弱まるのは、その方
向性が不明瞭になるためと思われる。

こうした連続または非連続の線状法領域は圧延方向に対
して異なる形状、幅、角度のもの・し含めて繰返し存在
づることが好ましく、このｕｉ）の領域と領域との間隔
は１．０〜３０ｍｍの範囲がとり４つり有効である。

また、地鉄表層部の異物の存在領域は鋼板の両Ｆｌｒｉ
＋ニー＃：〆シＣＩＴｄ１、ｌ＝５−ｉ？ＦｉＩＴ１．
７ａｌｊ７５ｆＸ１．Ｔｌ八へｄ：５２ａ）Ｑノ１宋に
ほとんど変り番よ４ｆかった。

以」二述べたようにして、地鉄表層部に地鉄とは組成の
異なる異物を局所的に形成させた方向性（）い素鋼板は
、通７ｔ！’の方向性けい素鋼板とｆｉｊ１様にその二
りま製品として使用される場合、またざらに張カイ４与
型の上塗り絶縁コーティングを程しく製品とし゛Ｃ使用
される場合のいづ゛れにＪ３いても、実際の機器に使用
された場合良好な特性示す。

ここにこの発明に従い地鉄表層部に、地鉄とは組成の異
なる異物を配置することによって鉄損特性が、改善され
る理由は、地鉄表層部にかかる異物を配置したことによ
り、鋼板表面には異張力領域が生じるが、この異張力に
よって鋼板に弾性歪が導入され、その結果、磁区幅をか
有効に細分化されるためであろうと考えられる。

さらに、異物の配置ｒ７形態としで、（ｉ）地鉄に特定
元素を固溶さＵｋもの、（１１）地鉄と異なる合金鉄の
層からなる一〇のについては、（山）ＦＩＩ２化物から
なる相の揚台とは異なり、金属部分が鋼板表層部に連続
してＪ３す、磁性体であるので磁気抵抗が小さく、゛磁
束は通過′するが、透磁率の不連続性によって磁区がさ
らに細分化される効果が加算されたため、鉄損低減効果
が大きかったものと思われる。

このような異張力弾性歪を附加した方向性Ｇプい素鋼板
おいては、鋼板の地鉄表層部に塑性歪領域やレーザー照
射痕のような高転位密度領域を存在させる従来法の場合
と異なり、人為的な塑性歪領域の導入がみられないので
、通常８００℃前後で１分間から数峙間にわたって施さ
れる歪取り焼鈍を施しても鉄損の劣化がほとんどないと
いう特電りべき利点がある。前者の場合は、地鉄表層部
の塑性歪が高温によって消滅されていくので鉄損の劣化
が生じるという致命的な欠点を右するが、この発明の場
合は歪取り焼鈍の有無にかかわらず良好な鉄損を示す。

さらに、この発明の鋼板においては、形状変化部が少な
いため、占積率を低下させることはほとんどない。

実施例１ ｓｒ　：　３，３％を含有りるけい素鋼素材を、常法に
従って厚み０，２８ｎｖの冷延鋼板とするに際し、最終
冷間圧延の途中にＪ３いて、鋼板を２分割し、一方はそ
のまま、０，２８ｎｖの斥みの冷延板に仕上げＩＪＲ炭
・１次再結晶焼鈍したのち、ＭａＯを主成分とする焼鈍
分離剤を塗布し、ついで２次再結晶焼鈍と１２００℃、
５時間の純化焼鈍とからなるＱ終仕上げ焼鈍を施して比
較例とした。

一方、他の鋼板は、鋼板表面にＣｅ５０％、　（−ａ２
５％他はＮｄなどを含イＪする希土類金属粉末を付着幅
：１關圧延方向となす角度＝９０°圧延り向における繰
返し間隔＝２ＩＩｌｌの条件下に付着させた後、最終冷
間圧延を続１ｊシ０．２８　Ｉｌｌの厚みの冷延板に仕
上げた。ついでこの鋼板も上記と同様に、脱炭・１次再
結晶焼鈍し／＝のら、ＭＯＯを主成分と１−る焼鈍分離
剤を塗ｒｌＩＬ／てから最終仕上げ焼鈍を施しＣ製品と
した。この結果、前者は、鋼板地鉄表層は均質な組成で
あったが、後者においては、希土類金属を埋込んだ領域
については地鉄表層部に、希土類金属を高く含有する第
２相が形成されていた。

これらの製品の鉄損値は下記のとおりであった。

比較例　Ｗ１７１５０＝　１．０５　Ｗ／ｋｇ実施例　
Ｗ１７１５０＝　１．００　Ｗ／ｋｇ次にかような鋼板
の上に第１表に示される。１〜■のコーティング処理液
をそれぞれ塗布ついＣ焼付番ブることにより、上塗り絶
縁被膜を形成した。

得られた製品の鉄損値は第２表に示したどおりであった
。ついでざらに８００℃、２時間の歪取り焼鈍を施した
後の鉄損値について調べ、その結果を第２表に併記した
。

第２表より、地鉄表層部に異物を配置したものは熱膨張
係数が９．８Ｘ１０−６１／℃より小ざいコーディング
被膜の０白にＪ、って鉄損の名しい改善が達成されてい
る（二とがわかる。

Ｘ濃例２ ３ｉ　：　３．０％を含有り−るけい素鋼累月を、常法
に従って厚み０．３０關の冷延鋼板とするに際し、最終
洋間圧延の途中にｄ３いて鋼板をＣ，ＤおよびＥに３分
割し、鋼板Ｃについては、そのまま０．３０１ｉｌの厚
みの冷延板に仕上げ、ついで脱炭・１次１１ｊ結晶焼鈍
したのち、ＭｇＯを主成分とする焼鈍分離剤を塗イＩＪ
Ｌ／　Ｃから、２次再結晶焼鈍と１２００℃、３時間の
純化焼鈍からなる最終仕上げ焼鈍を施して比較例とした
。

−））、鋼板りについては、鋼板表面にΔｆ１２０３粉
末を、また鋼板Ｅについては、鋼板表面にＮｉ粉末を、
それぞれ付着幅：１關、圧延方向となす角度９０℃、圧
延方向における繰返し間隔３關の条件で付着さ往たのら
、最終冷間圧延を続行し、０．３Ｏｎの厚みの冷延板に
仕上げた。ついでこれらの鋼板り、Ｅについても、鋼板
ど同（］２脱炭・１次再結晶焼鈍を施したのら、Ｍ（１
０を主成分とづる焼鈍分離剤を塗布してから、最終仕上
焼鈍を施した。

この結果、鋼板Ｃについては鋼板地鉄表層は均質な組成
であったが、鋼板り、ＥについてはそれぞれＡβ２０３
粉末とＮ！ｉ）末とを埋込んだ地鉄表層の位置において
、鋼板りではＡｊ２２０：＋の相がまた鋼板ＥではＮｉ
を高く含有する領域がイれぞれ得られていた。なお、鋼
板りにお【ノるΔ（２０３の領域の幅は１．５關で圧延
り向にＪ３１）る繰返し間隔は４．５龍であり、また鋼
板［におりるＮｉの高含有領域の幅は１．１１１１１で
圧延り向にａ３〔）る繰返し間隔はやはり４．５關であ
った。

これらの鋼板Ｃ，ＤＪ５よび［の鉄損４ｉ’ｉは上記の
とＪ３りであった。

鋼板Ｃ（比較例）　Ｗ　１７／　５０＝　１．０８　Ｗ
／　ｋｇ鋼板Ｄ（実施例）　Ｗ　１７／　５０＝　１．
０４　Ｗ／　ｋｇ鋼板Ｅ（実施例＞　Ｗ１７１５０＝　
１．０２　Ｗ／ｋｇ次にかような鋼板Ｃ，ＤＪ’ｉよび
］三の上に第１表のＶｌに示される張力付与型コーディ
ングを施し−Ｃ１！′？た鋼板Ｃ’、Ｄ’ＪｊよびＥ′
の鉄損値について調べたところ、それぞれ下記のどｄ３
っであった。

鋼板Ｃ’　Ｗ１７１５０＝　１．０７　Ｗ／ｋｇ鋼板Ｄ
　’　、Ｗ　１７／　！ｉ０＝　１．００　Ｗ　／　ｋ
ｇ鋼板Ｅ　’　Ｗ　１７／　５０＝　０．９８　Ｗ／　
ｋｇさらに、これらの試料に８００℃、５時間の歪取り
焼鈍を施した場合の鉄損値について調べてみたが、変化
はなかった。

ブし明の効果 かくしてこの発明によれば、歪取り焼鈍を流した場合で
あっても特性が劣化しない低鉄損の方向性（）い素鋼板
を１！７ることができ、右利である。

【図面の簡単な説明】

第１図（イ）（Ｕ）おＪ、び（ハ）はそれぞれ、地鉄表
層部にＪ３りる地鉄とは異なる組成の７７物を含む鋼板
のｐｉ面図、 第２図（イ）（［１１）および（ハ）はそれぞれ、鋼板
表層に区画形成した異物存在領域の形状、圧延方向に幻
りる顛さ゛具合および間隔の測定要領を示した図表、 第３図は、線状異物存在領域が圧延方向となり゛角度が
、鉄損特性に及ぼす学費を示したグラフ、第４図は、該
？Ａ域の幅と鉄損値との１幻係を示したグラフ、 第５図は、該領域の間隔と鉄損値との関係について示し
たグラフ、 第６図は、張力１４与型コーデイング被膜を被成した場
合と被成しない場合とにおＧＪる、異物存在領域の幅ど
ａ損値との関係をそれぞれ北較し−（示したグラフであ
る。 第１図 ［Ｉｌｌ　々ルステライト 第２図 「ｐ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、地鉄表層部に塑性歪域がみられないフォルステライ
   ト被膜付きの方向性けい素鋼板であって、該鋼板の地鉄
   表層部に、局所的に地鉄とは組成の異なる異物を配置し
   たことを特徴とする、歪取り焼鈍によって特性が劣化し
   ない低鉄損の方向性けい素鋼板。 ２、地鉄どは組成の異なる異物の配置形態が、連続また
   は非連続の線状形態をなり”ものである特許請求の範囲
   第１項記載の方向性【ノい素鋼板。 ３、連続または非連続の線状形態が、鋼板の圧延方向に
   対し６０″〜９０°の角度をなずものである特許請求の
   範囲第１または２項記載の方向性けい素鋼板。 ４、地鉄表層部に塑性歪域がみられないフォルステライ
   １〜被膜（ｌきの方向性けい素鋼板であって、該鋼板の
   地鉄表層部に、局所的に地鉄どは組成の異なる異物を配
   置すると共に、）Ａルスデライト被膜上に９，８Ｘ１０
   −６１／’Ｃ以下の熱膨張係数を早づる張力付与型の絶
   縁コーディング被膜をそなえることを特徴とする、歪取
   り焼鈍によって特性が劣化しない低鉄損の方向性りい素
   鋼板。 ５、地鉄とは組成の異なる異物の配置形態が、連続また
   は非連続の線状形態である特許請求の範囲第４項記載の
   方向性けい素鋼板。 ６、連続または非連続の線状形態が、鋼板の圧延方向に
   対し６０°〜９０°の角度をなずものである特許請求の
   範囲第４または５項記載の方向性番ノい糸鉤４に０ １、含けい素鋼スラブを熱間圧延して得られた熱延板に
   、１回または中間焼鈍を挾む２回の冷間圧延を施して最
   終板厚としたのち、脱炭・１次再結晶焼鈍を施し、つい
   で鋼板表面にＭ（１０を主成分とする焼鈍分離剤を塗布
   してから２次再結晶焼鈍および純化焼鈍を施り一連の工
   程よりなる方向性けい素鋼板の製造方法に８３いて、 最終冷間圧延の途中の鋼板の表面に、酸化物またはアル
   カリ金属とアルカリ土類金属を除く他の金属や半金属の
   粉末を局所的に（Ｊ　ｒｉさせたのち、冷間圧延を続行
   、完了さして該鋼板表層部に該粉末を埋込むことにＪ：
   す、純化焼鈍後の鋼板の地鉄表層Ｂｌｌに、地鉄とは組
   成の異なる異物を配置したことを特徴と覆る、歪取り焼
   鈍によって特性が劣化しない低鉄損の方向性けい素鋼板
   の製造方法。 ８、含けい素鋼スラブを熱間圧延して得られた熱延板に
   、１回または中間焼鈍を挾む２回の冷間圧延を施して最
   終板厚としたのち、脱炭・１次再結晶焼鈍を施し、つい
   で鋼板表面にＭｇＯを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し
   てから最終仕上げ焼鈍および上塗りコーティング処理を
   施す一連の工程よりなる方向性【プい素鋼板の製造方法
   において、 該鋼板の地鉄表層部に、地鉄とは組成の異なる異物を配
   置し、さらに）Ａルステライト被膜上に、被膜形成後９
   ，８Ｘ　１０−６１　／’Ｃ以下の熱膨張係数を：ｉｉ
   −、Ｊ′る張力付与型の絶縁コーディング処Ｊｕｌ！　
   ｆ（ｋを塗布し、ついで６００〜９００℃の温ｔｘ　ｔ
   ：　Ｍｕ　′Ｃ″焼（”Ｊ’　４プることを特徴とする
   、歪取り焼鈍ににって特性が劣化ｊ〕ない低鉄損の方向
   性ＧＪいメ・＋４Ｎ板の製造方法。