JPS60101714A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に
関する。

従来例の構成とその問題点 磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体は、ポリエ
ステル等の支持体上に、磁性粉末と結合剤からねる磁性
塗膜を設けることによって構成され、優れた電磁変換特
性および高耐久性を有することが要求されている。

一般に磁気記録媒体の電磁変換特性は、スペーシングロ
スが少な（なる程良好になるため、磁性塗膜の表面粗さ
が小さい方が望ましい。しかし磁性塗膜は、記録および
再生時に磁気ヘッドと激しく摺接するため、その高耐久
性を得るためには磁性塗膜の摩擦抵抗をできる限り小さ
くする必要があり、そのためには磁性塗膜の表面粗さを
逆に大にすることが望ましいといわれている。

このため従来は磁気、記録媒体の電磁変換特性を改善す
るためには、例えばカレンダーロール処理または研摩処
理を充分に行なうことによって磁性塗膜の表面の平滑性
を向上させているが、磁性塗膜の表面の平滑性が良くな
ればなる程磁性塗膜の耐久性は逆に低下する傾向を有し
ていた。

また、従来は磁性塗膜の耐久性を向上させるために、結
合剤の種類の選択と併せて、潤滑剤を混入してそれによ
る表面滑性作用に依存していたため、比較的多量の潤滑
剤を混入していた。

しかしながらかかる潤滑剤の多量混入は磁性塗膜の表面
にプルーミングを生ぜしめ、粘着性を帯びてカレンダー
ロール処理する際にピンホールを発生する原因となって
いた。

このように従来は磁気塗膜の表面粗さに関し、電磁変換
特性を耐久性とが相反する傾向を有しているため両特性
を同時に満足させることは困難とされていた。

発明の目的 従って本発明の目的は磁性塗膜の表面平滑性を向上させ
て優れた電磁変換特性を得ると同時にその高耐久性も満
足できる磁気記録媒体を提供することにある。

浄明の構成 本発明は、結合剤として、１００％モジュラスが５０〜
１００Ｋｆ／ｃＪのポリウレタン樹脂、硝化綿およびポ
リイソシアネートかもなり、上記ポリウレタン樹脂と硝
化綿の重量比が６０：４０〜９０：１０である結合剤を
使用し、磁性粉末、潤滑剤および上記結合剤からなる磁
性塗膜を支持体上に設けた磁気記録媒体にある。

本発明で使用する結合剤は上述した如く１００％モジュ
ラスが５０〜１００Ｋｆ／ｃＪのポリウレタン樹脂と、
硝化綿とポリインシアネートからなる。

上記ポリウレタン樹脂としては市場で入手しうる任意の
ものが使用しうるが例えば日本ポリウレタン工業社製の
商品名Ｎ−２３０４、Ｎ−２３０２、Ｎ−３０２２、Ｒ
−１０１等がある。

ポリウレタン樹脂としては１００％モジュラスが５０〜
１００Ｋｆ／ｃＪのポリウレタン樹脂を使用する、１０
０％モジュラスが１００に４／ｃｄを越えると結合剤中
に混入する磁性粉末および他の任意成分例えば帯電防止
剤、研摩剤等の分散性が悪くなり、通常使用される分散
法では充分な分散性が得られず、磁性塗膜を形成したと
き塗膜の表面粗さが大となり、優れた電磁変換特性が得
られなくなる。な３強力な分散を行なえば１００Ｋｆ／
ｄを越えたポリウレタン樹脂を用いても磁性粉末を分散
させることができることもあるが、この場合磁性粉末の
折れ等のため形成される磁性塗膜の保磁力（Ｈａ　）が
減少する。・ので好ましくない。

また１００％モジュラスが５０Ｋｙ／ａｌよりポリウレ
タン樹脂を用いると、これを用いて形成した磁性塗膜の
機械的強度が弱くなり耐久性が悪くなるので好ましくな
い。

本発明で使用する結合剤においては、上述しポリウレタ
ン樹脂と共に硝化綿を使用する。かかる硝化綿としては
市場で入手しつる例えば旭本発明で使用する結合剤にお
いては、ポリウレタン樹脂と硝化綿、ＬＣ重量比で６０
：４０〜９０〜１０の割合で使用する。上記範囲を外れ
て硝化綿の割合が大となると、即ちポリウレタン樹脂の
割合が小さくなると、形成される磁性塗膜の表面粗さが
大となり、ヘッド出力が低くなる。また磁性塗膜が硬く
なって、破断時伸張が小さくなると、即ちポリウレタン
樹脂の割合が大となると、形成される磁性塗膜の機械的
強度が不充分となり、耐久性が悪くなり好ましくない。

即ちポリウレタン樹脂と硝化綿の割合が６０：４０〜９
０：１０の範囲内にあると、通常の分散方法で磁性塗膜
に充分な平滑性が得゛られ、すぐれた電磁変換特性とそ
の高耐久性とが同時に得られることが判った。

次に本発明の磁性塗膜を形成するに当っては、上述した
結合剤に潤滑剤を混入して使用する。

潤滑剤としては従来から使用されている潤滑剤も使用し
うるが、本発明においては高級脂肪酸と脂肪二塩基酸の
割合が重量比で４０：６０〜（７） ６０：４０の混合物を使用すると良いことが判った。

使用しうる高級脂肪酸としてはミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸等がある。また使用し
うる脂肪族二塩基酸エステルとしてはコハク酸ジオレイ
ル、アジピン酸＼ジオレイル、アゼライン酸ジオレイル
等がある。

本発明では使用する潤滑剤においては、高級脂肪酸と脂
肪族二塩基酸エステルの割合が４０：６０〜５０：５０
の範囲内にあると、磁性塗膜を形成するためカレンダー
ロール処理し、表面平滑性を改善するとき、潤滑剤の波
山が少なくて、ロール表面への付着が認められず、また
形成された塗膜の摩擦係数は小さくなり、耐久性も１０
００万パス以上に向上することが判った。一方上記範囲
を逸脱して高級脂肪酸の割合が大となり、脂肪族二塩基
酸の割合が小となると、潤滑剤のロール面への付着は認
められないが形成される塗膜の摩擦係数が大きくなり耐
久性が悪くなり好ましくない。また高級脂肪酸の割合が
小となり、脂肪族二塩基酸エステルの割合が大となると
、形成される磁性塗膜の摩擦係数は小となり耐久性は向
上するが、塗膜形成時にカレンダーロール面に潤滑剤が
付着して好ましくない。

更に本発明で使用する上記脂肪族二塩基酸エステルの一
部を脂肪族−塩基酸エステル、例えばステアリン酸ブチ
ル、オレイン酸ブチル、および／またはオレイン酸ラウ
リルで置換することにより、結合剤との相溶性が改良さ
れて低温低湿度雰囲気中での形成された塗膜の耐久性が
向上することが判った。

上述した本発明による潤滑剤の結合剤に対する使用割合
は、従来より磁性塗膜形成に当って使用する潤滑剤の使
用割合と同じにすればよい。

本発明で使用する結合剤においては前記ポリウレタン樹
脂および硝化綿の両成分１００重量部に対し、架橋剤と
してポリインシアネート５〜４０重量部を加える。かか
るポリインシアネートとしては例えば日本ポリウレタン
工業社製（９） の商品名コロネートＬ１コロネートＫＬなどが使用でき
る。かかるポリイソシアネートを加えることによって塗
膜形成時に樹脂成分の架橋反応を行なわせ、形成される
磁性塗膜の強度を大きく向上せしめ、すぐれた耐久性を
付与することができる。この場合ポリイソシアネートの
添加量が５重創部より少ないと形成される塗膜の機械的
強度が弱くなるので好ましくなく、４０重量部より多く
なると磁性塗膜が脆弱になるので好ましくない。

本発明で使用しうる磁性粉末としては、従来から知られ
ている磁性酸化鉄粉末例えばＦｅ２Ｏ２、ＣＯ含有Ｆｅ
ｊ０４．７−　Ｆｅ１０３、ＣＯ含含有−Ｆｓｌｏｌお
よびその他の金属磁性粉末がある。

なお本発明の磁性塗膜を形成するに当って、レシチン等
の公知の分散剤、カーボンブラック等の公知の帯電防止
剤、Ｃｒ１Ｏ＠、　Ａｉｍ’ｓ等公知の研摩剤を混入で
きる。

磁性塗膜の支持体としてはポリエステル、ポリアセテー
ト、ポリイミド、ポリアミドから形（１０） 成したフィルムおよびシートを使用できる。

本発明による磁性塗膜は、上述した如＜１００％モジュ
ラスが５０〜１００Ｋｇ／ｃｄのポリウレタン樹脂およ
び硝化綿を含有する結合剤を使用しているため、これに
混入する磁性粉末の分散性が極めて良好であり、このた
め磁性塗膜表面の平滑性が良好となり、ヘッド出力や分
解能などの電磁変換特性が著しく改良される。しかも磁
性塗膜の耐久性は後述する実施例にも示す如＜１０００
万パス／トラツク以上を満足できるものである。また本
発明の結合剤は磁性粉末に対する分散性においてすぐれ
ているため、特別な分散法を使用する必要なく、通常の
混練等の分散法でも充分に平滑性を午える分散物を容易
に得ることができる。このため従来の塗膜形成に当って
実施されている如き塗膜面に損傷を与え易い苛酷なカレ
ンダーリングや研摩を用いて表面性を向上させる必要が
なく、おだやかな工程処理ですぐれた電磁変換特性およ
び高耐久性を有する磁性塗膜を得ることができる。また
本発明で使用する結合剤は摩擦力に対し適度な機械的強
さと破断伸びを示す、このため磁気記録媒体が摩擦力に
よって変形したとしても破断し難く、またある程度伸長
することによって摩擦力を吸収、緩和するので耐久性が
向上する。

更に本発明による前述した潤滑剤は、結合剤との相溶性
が良好であり、磁性粉末およびその他の添加剤例えばカ
ーボンブラック等の微粉末への吸着性も良好で、塗膜表
面へのブリードも適当であり、カレンダーリング時のロ
ールへの過剰の付着もなく、しかも形成される磁性塗膜
の摩擦係数の低下をもたらし、すぐれた電磁変換特性と
高耐久性を与えるものと考えられる。

実施例の説明 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。実施例中部と
あるのは他に特記せぬ限り重量部である。

実施例　１ ０ｏ含有磁性酸化鉄粉末１００部、下記第１表に示す如
く１００％モジュラスおよび破断時伸張率の異なる種々
のポリウレタン樹脂（これらは全て日本ポリウレタン工
業社製のもので商品名で示した）２０部、硝化綿（旭化
成工業社製商品名５ｂ−１）８部（ポリウレタン樹脂対
硝化綿の重量比的７１：２８）、ステアリン酸５部、ア
ジピン酸ジオレイル５部、レシチン２部、カーボンブラ
ック１５部、アルミナ粉末４部、トルエン８０部、メチ
ルエチルケトン８０部およびメチルインブチルケトン８
０４１１をボールミル中で１２時間混合し、この混合物
１００部に対し更にポリインシアネート（日本ポリウレ
タン工業社製商品名コロネートＩ、）１０部を加え良く
混合した後、厚さ７．５１１ｍのポリエステルフィルム
上に、乾燥後の磁性塗膜の厚さが１．３７１ｍとなるよ
うに両面に塗布し、乾燥した。次いで磁性塗膜層の表面
を４０℃でカレンダーロール処理することにより鏡面加
工した後、円板状に打抜き、表面を軽く研摩してフロッ
ピーディスクを作成した。得られた各試料の塗膜表面の
粗さ、電磁変換特性の−っであるヘッド出方および耐久
性を測定したところ、第１表に示す如き結果が得られた
。

第１表中ポリウレタン樹脂Ｎ−３１１８、Ｎ−５０３２
、Ｎ−５０３３、ＮＲ−９０およびＮ２３０７はその１
００％モジュラスが本発明外の比較例である。

実施例　２ ０ｏ含有磁性噸化鉄粉末１００部、第２表に示す種々の
割合のポリウレタン衝脂（Ｒ−１０１）および硝化綿（
ＳＬ−１）の合計量２８部、ミリスチン酸５部、ステア
リン醗ブチル１部、アジピン酸ジオレイル４部、レシチ
ン２部、カーボンブラック１５部、アルミナ粉末４部、
トルエン８０部、メチルエチルケトン８０部およびシク
ロへキサノン８０部を使用し、実施例１の如く混合し、
この混合物１００部にポリイソシアネート（コロネート
Ｌ）１０部を加えて作った磁性塗料を用い実施例１と同
様にしてフロッピーディスクを作成した。得られた各試
料の表面粗さ、ヘッド出力および耐久性を測定し、第２
表に示す結果が得られた。

実施例　３ ００含有磁性酸化鉄粉末１００部、ポリウレタン樹脂（
Ｒ−１０１）２０部、硝化綿（ｓｂ−１）８部、第３表
に示す種々の割合のステアリン酸およびアジピン酸ジオ
レイルの合計量１０部、レシチン２部、カーボンブラッ
ク１５部、アルミナ粉末４部、トルエン８０部、メチル
エチルケトン８０部およびメチルイソブチルケトン８０
部を使用し、実施例１の如く混合し、この混合物１００
部にポリイソシアネート（コロネートＬ）１０部を加え
て作った磁性塗料を用い、実施例１と同様にしてフロッ
ピーディスクを作成した。得られた各試料の動摩擦係数
、耐久性ｔよびカレンダーロール面への潤滑剤の付着を
測定し、第３表に示す結果が得られた。

上記各実施例瞥こ示したフロッピーディスクの耐久性は
、記録再生装置に装填し、通常の環境下（２５°Ｃ１６
０％ＲＨ）および低温低湿下（５℃、４０％ＲＨ）にお
いて、パッド圧１５　ｆｒ、回転数３００　ｒ、ｐ、ｍ
、の条件で連続回転を行ない、フロッピーディスクの再
生出力が初期出力の７０％以下となるまでの回転数で示
した。

塗膜の表面粗さは、表面粗さ言１（ランク・ティラー・
ボブソン製）で測定し、二乗平均平方根粗さとして示し
た。

ヘッド出力は、３インチコンパクトフロッピーディスク
の規格に基づく標準試験機を用い、トラック３９に２で
信号を記録した後、再生する時の平均信号振幅を電圧で
示した。

１００％モジュラスおよび破断時の伸長率は各ポリウレ
タン樹脂中にポリインシアネート（コロネートＬ）をｌ
　Ｑ　ｐｈｒ添加し、硬化させた後、約１００μｍの厚
さのフィルムを作成し、１１８４号ダンベルを用い、２
００ｍ／分で応力と伸びを測定してめた。

動摩擦係数は、カーソル式動摩擦係数測定装置（、協和
科学社製）で測定した。

カレンダーロール面への潤滑剤の付着は、磁性塗料を支
持体に塗装後、カレンダーロールにてカレンダーリング
を行ない、ロール面への付着量を目視で観察し、殆んど
汚れの見られない場合を０、相当の場合を×で示した。

発明の効果 上記各実施例およびそのデータから明らかな如く、本発
明による結合剤を用い、更に本発明による潤滑剤を含有
させた磁性塗料を用いて形成した磁性塗膜を有する磁気
記録媒体は、塗膜表面の平滑性が改良され、優れた電磁
変換特性および高耐久性が同時に達成されたすぐれた効
果が得られ、その実用上の価値は大なるものがある。

特許出願人　松下電器産業株式会社 Ｑ 代　理　人　安　達　光　雄　ｚ１！ 同　安　達　智に− ｊＱ遂Ｈ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、結合剤として、１００％モジュラスが５０〜１００
   Ｋｐ／ａＩのポリウレタン樹脂、硝化綿およびポリイソ
   シアネートからなり、上記ポリウレタン樹脂と硝化綿の
   重量比が（３０：４０〜９０：１０である結合剤を使用
   し、磁性粉末、潤滑剤および上記結合剤からなる磁性塗
   膜を支持体上に設けたことを特徴とする磁気記録媒体。 ２、潤滑剤が重量比で４０：６０〜６０　：　４０の割
   合の高級脂肪酸および脂肪族二塩基酸エステルからなる
   特許請求の範囲第１項記載の磁気記録媒体。 ３、　脂肪族二塩基酸エステルの一部を脂肪族−塩基酷
   エステルで置換した特許請求の範囲第２項の磁気記録媒
   体。