JPS598870B2 - 飲料自動販売機のミキシングボウル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はコーヒー、ココアなど各種の粉末原料を湯水
に溶解して販売する飲料自動販売機におげるミキシング
ボウルの改良に関し、粉末原料と湯との攪拌混合の際に
生じる湯気が巧みに粉末原料投入口を避けて誘導排出さ
れるようにしたミキシングボウルを得ようとするもので
ある。

先ず頭記の飲料自動販売機の概要を第１図について述べ
る。

図において、１はコーヒー、ココアなどの粉末原料容器
、２は温水タンク、３は冷水タンク、４はミキシングボ
ウル、５はカップ収納筒、６はベンドステージ、７は商
品カップである。

ミキシングボウル４はケース８の頂部カバーに粉末原料
投入口８１、またケースの側面には温水注入口８２およ
び冷水注入口８３を開口するとともに、底部には飲料放
出口８４を開口し、更に内方底部には攪拌羽根９を装備
して構成されている。

かかる構成で販売指令が与えられると、攪拌羽根９がモ
ータ１０によって回動駆動された状態で、粉末原料、温
水、およびコールド飲料の選択時には冷水も加えてそれ
ぞれ定量ずつミキシングボウル４へ投入され、これらが
ミキシングボウル内で攪拌混合されて粉末原料が温水に
溶解したところで放出口８４より放出され、予めペンド
ステージ６へ搬出されているカツプ７へ販売供給される
。

ところで上記攪拌混合の際には、ミキシングボウル４０
ケース８内に湯気が生じる。

この湯気をそのまま放置しておくと、ケース内を充満し
て頂部の原料投入口８１へ侵入し、その湿気によって粉
末原料をケースの内壁へ堆積固化させる。

このような湯気による粉末原料の堆積固化は衛生上好ま
しくなく、またこれを排除するために頻繁かつ念入リな
洗浄作業が必要となる。

かかる対策として図に示すごとく、ミキシングボウル４
０ケース８に排気口８５を開口し、排気ファン１１を介
して矢印Ａのように外部へ排気する手段が従来より実施
されている。

排気ファン１１は商品販売動作の開始とともに始動し、
原料の投入、攪拌、放流が終了するまで排気運転され、
これによってミキシングボウル４内に発生した湯気を排
出しようとするものである。

しかしながら、湯気の排気能力を高めるよう排気ファン
の風力を高くすると、原料投入口８１を通じて投入され
る粉末原料がそのまま排気流に乗って湯気とともに排気
口８５へ吸込まれる事態が生じる。

この結果、排気口８５を含めて排気系路内が原料の堆積
固化によって汚染されることになる。

逆に排気風力を弱めると湯気の完全排出が十分に行えず
、いずれにしても従来のままでは満足できる湯気の排出
効果が得られなかった。

本発明は上記の点にかんがみなされたものであり、湯気
の排気に当って粉末原料を吸込むことなく湯気を巧みに
誘導して排気できる有利なミキシングボウルを得ること
を目的とする。

かかる目的は本発明により、ミキシングボウルのケース
の頂面開口部に頂面中央を貫通する粉末原料投入筒を備
えた頂部カバーを着脱自在に設け、この頂部カバーに前
記原料投入筒部を取り囲んで排気口ヘ連通する環状の排
気通風路を区画形成するとともに、粉末原料投入筒と前
記排気送風路との間には上方へ向けて開口する空気吸込
窓を設け、原料の投入、攪拌の際にミキンングボウル内
に生じた湯気を空気吸込窓を通じてミキシングボウル内
に流入しここから更に排気通風路へ向う排気空気流に乗
せて排気するように構成したことによって達成される。

次に本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。

第２図および第３図において、ミキシングボウル４０ケ
ース８は胴の途中が《びれた「ひようたん」形の形状に
構成され、かつその頂面開口部は着脱自在に設けたカバ
ー８６によって蓋されている。

しかしてカバー８６の頂面中夫にはカバーを貫通して粉
末原料投入筒８７が装設され、ここに投入口８１が開口
されている。

またカバー８６の内方外周域には環状の排気通風路８８
が区画形成され、この通風路８８の一端が排気ファン１
１へ通じるよう外部へ臨んで開口した吸号−１排気口８
５に連通されている。

更にカバー８６の頂部にて粉末原料投入筒８７の外周域
には排気通風路８Ｂとの間にて上面外方に向けて開口す
る空気吸込窓８９が開口されている。

この空気吸込窓８９は原料投入筒８７とカバー８６によ
る排気通風路８８の仕切隔壁によって図示のように仕切
られている。

その他の構造は第１図に示したものとほぼ同様である。

上記の構成において、排気ファン１１を運転すると、ミ
キシングボウル４０ケース８内には、排気送風路８８に
隣り合ってその内周域に開口する空気吸込窓８９を通じ
て外部の空気が下向きに吸込まれ、一旦ケース８内へ流
下したところで外周側へＵターンして上昇し、排気通風
路８８を通って吸引排気口８５より外方へ排気される矢
印Ｂのごとき排気空気流が貫流することになる。

しかも前記の排気空気流Ｂはケース内にて粉末原料投入
口８１の下方外周域を取囲んで下向きに流れる。

従って実際の自動販売機の販売動作に際して、原料投入
口８１よりミキシングボウル４へ投入される粉末原料は
そのまま下方へ落下し、前記の空気流Ｂに乗って上昇排
出されることが殆どない。

一方、温水の注入、攪拌によってケース８内に立ち込め
る湯気は矢印Ｃのようにケース８内を上昇する。

従って湯気Ｃは前記の空気流Ｂに乗ってケースＢ内の外
周へ誘導され、ここから空気流Ｂとともに排気通風路８
Ｂ、吸引排気口８５を経て外部へ排出される。

また以上述べたケース内を貫流する排気空気流Ｂの通風
分布状態および湯気の排出の様子は試作品をもとに行っ
た各種の実験結果からも実証されている。

この結果、原料を攪拌混合する販売動作の過程でケース
内に生じた湯気は粉末原料投入口８１へ向けて立ち昇る
ことがなく、該投入口８１の原料固化による汚染の程度
を従来のものと較べて大幅に軽減させることができる。

一方、排気通風路８８、排気口８５を含めた排気ファン
に至る排気系路にも粉末原料の吸込による汚染は殆ど生
じることがなくなる。

従ってミキシングボウルの洗浄を頻繁に行う必要がなく
、ミキシングボウル内に臨む粉末原料投入口８１および
排気通風路８８を時折洗浄することにより良好な衛生状
態に保つことができる。

しかもその洗浄は、粉末原料投入筒および排気通風路８
８が着脱自在の頂蔀カバ−８６に一体的に設けられてい
るから、頂部カバー８６をミキシングボウルのケース８
から取外すことにより機外で簡単かつ確実に行うことが
辱きる。

以上の説明から明らかなように本発明によれば、ミキシ
ングボウルにて粉末原料と湯を投入、攪拌する過程で生
じる湯気を粉末原料投入口へ立ち向かわｉることなく、
ミキシングボウルのケース内を巧みに貫流通風させる排
気空気流に乗せて誘導排出することができるとともに、
一方ではケースへ投入した粉末原料を排気口へ吸込ませ
ることな《下方へ落下させることができる。

従って湯気との接触によって生じる粉末原料の堆積固化
による汚染の割合が少なく、ミキシングボウルの洗浄の
頻度を少なくできる。

しかも必要に応じて時折行われる洗浄に対しては、頂部
カバーを取外すことによりきわめて容易に行えるなど衛
生管理上有利なミキシングボウルを提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来におけるミキシングボウルを組込んだ飲料
自動販売機の原理図、第２図、第３図は本発明実施例の
構造を示す縦断面図および一部切欠平面図である。 ４・・・・・・ミキシングボウル、８・・・・・・ミキ
シングボウルのケース、８１・・・・・・粉末原料投入
口、８２・・・・・・温水注入口、８４・・・・・・飲
料放出口、８５・・・・・・排気口、８６・・・・・・
ミキシングボウルカバー、８７・・・・・・粉末原料投
入筒、８８・・・・・・排気通風路、８９・・・・・・
空気吸込窓、１１・・・・・・排気ファン、Ｂ・・・・
・・排気空気流、Ｃ・・・・・・湯気の排出誘導方向。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 粉末原料と湯をミキシングボウル内へ投入しこれら
   を攪拌混合した後に販売ロへ放出して販売を行う飲料自
   動販売機において、ミキシングボウルのケースの頂面開
   口部に頂面中央を貫通する粉末原料投入筒を備えた頂部
   カバーを着脱自在に設け、この頂部カバーに前記原料投
   入筒部を取り囲んで排気口へ連通する環状の排気通風路
   を区画形成するとともに、粉末原料投入筒と前記排気通
   風路との間には上方へ向けて開口する空気吸込窓を設け
   て原料の投入、攪拌の際にミキシングボウル内に生じた
   湯気を空気吸込窓を通じてミキシングボウル内へ流入さ
   せここから更に排気通風路へ向う排気空気流に乗せて排
   出するようにしたことを特徴とする飲料自動販売機のミ
   キシングボウル。