JPS598236Y2 - 使用済核燃料運搬容器の汚染防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は使用済核燃料運搬容器（以下キャスクという）
の汚染防止装置に関するものである。

原子炉使用済核燃料は移送時の放射能を遮蔽する為、水
中でキャスク内に収納する。

使用済核燃料を収納したキャスクは水中に分散、又は溶
出した放射能物質によってその外面が著しく汚染される
。

従って、これを管理区域外に持出すには除染を充分に行
わなければならない。

しかし翼状突起（フィン）その他の突起がキャスクの外
面には多く、これを完全に除染するには多大の人手と時
間を必要とするばかりでなく、作業者の被曝の危険性も
ある。

かかる問題に対処すべく、従来キャスク外面をカバーし
、水密ファスナーでキャスクへの装着を容易にし、かつ
密封したものが知られている。

ところが水密ファスナーは国内では入手し難く、従って
高価であり、しかも水密性が必ずしも完壁でない。

又底部までカバーするタイプのものは自重や衝撃で底の
部分が破損し易い。

さらにカバーを締付けて水密に装着するのが困難である
等々の問題をかかえその改善が望まれていた。

本考案は叙上の問題を解決すべく考案されたもので、以
下実施例について説明する。

１はキャスク本体で、この中に使用済燃料が収納される
。

２はキャスク本体１を覆うキャスクカバーで、ゴム引防
水布等の水密性と屈曲性を兼ねた素材を以てその胴部２
ａが円筒形に形戊されている。

３はキャスク力バー２の上下に施された漏水防止装置で
ある。

４は排気管、５は注水管である。６は露出したキャスク
の蓋の部分で、この上部にキャスク吊具７がトラニオン
８に取付けられるクレーン等で吊下げる事ができる。

さて使用済核燃料をキャスク内に収納するには注水管５
からキャスクカバー２内に清浄水を注水してキャスクを
水中に沈めて行うが、キャスクカバー内の清浄水が漏れ
たり、逆に汚染水がキャスクカバー内に浸入しないよう
漏水防止装置３によって完全にシールされている。

キャスクカバー２は第２図に示す如く、キャスク本体に
装着を容易にする為、キャスク本体１の外径より大きく
つくられている。

そしてその上下端２ｂ，２Ｃはキャスク本体１の外壁に
設けられたフイン９の先端部分に密着し易くする為、例
えばゴム編布にゴム引加工したものからなる伸縮性の大
なる素材でキャスク本体１の外径より小さく構或されて
いる。

１０はキャスク力バーの上下端２ｂ，２Ｃ−の内面に１
条又はそれ以上設けられた水蜜体で、フイン９の先端に
フィットする凹溝１１を有している。

１２は締付金具で、これによりキャスク本体１にキャス
クカバーの上下端が締付けられ、漏水防止装置３を形或
する。

１３はフイン９が長い場合にフィンとフィンの間に間挿
する円環状の詰物である。

以上の構戊であるから、キャスクカバー２の上下端２ｂ
，２Ｃはキャスクに装着した時に自身の伸縮性により締
付けられ、さらに締付金具１２によれば完全に締付けら
れて完壁な漏水防止が可能である。

この際フィンの先端と水蜜体１０の凹溝等パッキング部
１１が密着するので、その水蜜性能をさらに向上させる
事が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はキャスク本体に汚染防止装置を装着した状態の
正面図、第２図はキャスクカバーの断面図、第３図は漏
水防止装置の拡大断面図。 図において １・・・・・・キャスク本体、２・・・・
・・キャスクカバー、２ａ・・・・・・胴部、２ｂ，２
Ｃ・・・・・・（キャスクカバーの）上端，下端、３・
・・・・・漏水防止装置、４・・・・・・排気管、５・
・・・・注水管、６・・・・・（キャスクの）蓋部、７
・・・・・・キャスク吊具、８・・・・・・トラ二オン
、９・・・・・・フィン、１０・・・・・・水密体、１
１・・・・・・（水密体の）凹溝、１２・・・・・・締
付金具、１３・・・・・・円環状の詰物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水密性と屈曲性を有する素材で円筒形に形成された胴部
   ２ａと、伸縮性の大きい素材でキャスク本体の外径より
   小さく形戊された上下端部２ｂ，２Ｃよりなり、上下端
   部内面にはキャスク本体１のフイン９の先端にフィット
   する凹溝１１を有する一条又は数条の水密体１０を設け
   たキャスクカバー２と、上下端部２ｂ，２Ｃを締着する
   為の締付金具１２とからなることを特徴とする使用済核
   燃料運搬容器の汚染防止装置。